平成4590日目
2001/08/02
この日のできごと(何の日)
【外務省】駐米大使ら更迭確定
田中真紀子外相が2日午前、外務省講堂に本省勤務の全職員を緊急に集めて講話、一連の不祥事を受けた外務省人事について、小泉純一郎首相が交代を指示した柳井俊二駐米大使を留任させる考えを表明した。外相が官邸の方針に真っ向から反対する考えを示したことで、官邸と外相が全面対決する形となった。
◇
田中真紀子外相は2日夜、外務省の一連の不祥事を受け、小泉純一郎首相が指示していた柳井俊二駐米大使ら歴代事務次官の更迭を受け入れた。外相は首相方針を拒否する意向を表明して首相官邸との対立が激化していたが、自らの主張を撤回した。しかし、後任の事務次官や駐米大使をめぐり、外相と官邸側の協議は物別れ。3日午前に再協議することになったものの、調整が手間取る可能性もある。
政府、与党内に浮上した田中外相の更迭論も収まるとみられるが、首相方針にいったんは逆らった外相への批判は根強く、外相自身の求心力低下も確実。官邸との大きなしこりも残り、官僚との確執で招いた「外交空白」を立て直すのは容易ではない。首相の今後の政権運営にも影響を与えそうだ。
田中外相は2日夜、福田康夫官房長官と首相官邸で会談し、拒否していた柳井大使の交代を認める考えを伝えた。さらに、後任の駐米大使に野上義二外務審議官(経済担当)、事務次官に加藤良三外務審議官(政治担当)を充てる案を提示した。これに対し、福田長官は「加藤氏は駐米大使が適任」と難色を示した。
これに先立ち、小泉首相は官邸で記者団に「(外相は)私情を捨ててみんな味方と思って、一丸となって職務に当たれるような体制をつくってくれればいい」と早期決着を促していた。
福田長官は同日午後の記者会見で、歴代次官の更迭理由を「いくつかの事件、不祥事が起きた結果、人心一新をするということだ」と説明した。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
情報量が少ない日は随時加筆中です。
引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。
外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)
古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。
【プロ野球・阪神】野村監督が続投
今季で契約が切れる阪神の野村克也監督(66)は2日、大阪市福島区の阪神電鉄本社に久万俊二郎オーナーを訪ね、来季も引き続き指揮を執ることを要請され受諾した。契約年数は1年。
野村監督は今季が就任3年目。2年連続最下位で、今季も苦しい戦いが続いているが、若手の活躍で前半戦を7連勝で締めくった。久万オーナーはこの戦いぶりを評価し、来季も野村監督にチームを託すことを決断。8月初旬での異例の続投決定となった。同オーナーは「若手が育ちつつあり、チームが良い方向に向かっている」などとのコメントを発表した。
続投には沙知代夫人の脱税疑惑が障害になるとの懸念もあったが、野崎勝義球団社長は続投と疑惑は別問題だとした。《共同通信》
【政府】韓ロにサンマ漁で正式抗議
政府は2日午前、北方四島周辺水域で韓国漁船がサンマ漁を開始した問題で韓国、ロシア両国に正式に抗議するため、植竹繁雄外務副大臣が韓国の崔相龍駐日大使、ロシアのドブロポリスキー駐日理事大使を相次いで外務省に呼び会談したが、主張は平行線に終わった。
政府は今後も韓ロ両国との協議を継続し、粘り強く事態の打開を目指すとともに、来年以降の問題再発を防ぐため話し合う方針。ただ韓国側は、歴史教科書問題や小泉純一郎首相の靖国神社参拝問題で態度を硬化させている。サンマ漁問題で日本側が対抗措置を打ち出したことに反発し、日韓関係が一層悪化する恐れもある。《共同通信》
【与党幹部】中国外相と会談
自民党の野中広務元幹事長ら与党幹部は2日昼、中国の唐家璇外相と北京市内の中国外務省で会談した。
唐外相は小泉純一郎首相が8月15日の終戦記念日に靖国神社を参拝する意向を示していることについて「公式参拝が行われれば、信頼関係が大きく崩れるのではないか。中日間に大きな亀裂が生じ、中国国民が日本批判をする状態にならないことを願っている」と述べ、日中関係の悪化に強い懸念を表明した。特に「公式参拝」という形態を回迎するよう求めた発言とみられる。
同時に外相は「来年の日中国交正常化30周年の大きな節目を両国の友好親善の足掛かりに、と考えていた」と指摘、靖国神社を参拝すれば関係改善がさらに遅れるとの見方を示した。
ハノイでの日中外相会談後、記者団に「(参拝を)やめなさいと言明した」と述べた自らの発言について、外相は「真意が伝わっておらず、よく説明する機会を持ちたい」と述べた。
これに対し野中氏は、「(外相発言は)日本民族のナショナリズムに火を付け、結果として良くない。国内の波紋は大きく、残念だ」と批判。外相は会談後、記者団に一「(私が日本側に)命令するわけにいかないし、その力もない。私は日本語をしゃべるが、日本語の研究者ではない」と釈明した。
野中氏は会談で靖国神社のA級戦犯合祀について「官房長官当時にA級戦犯の分祀に取り組んだが、靖国神社が自ら行わない限り、政治や行政の力で分祀することは不可能た」と説明した。
会談には自民党の古賀誠前幹事長、公明党の太田昭宏、保守党の二階俊博両国対委員長が同席した。《共同通信》
【小泉純一郎首相】靖国参拝「熟慮し判断」
小泉純一郎首相は2日午後、新しく着任した中国の武大偉駐日大使と首相官邸で対談した。武大使は首相の靖国神社参拝について「(着任前に)北京で私は『首相は靖国神社に参拝しない』と政府関係者らに言った」として間接的な表現で取りやめるよう求めた。
これに対し、首相は「中国との関係は非常に重要だ。熟慮していろんな人の意見を聞いて判断する」と述べた。《共同通信》
【MLB】
米大リーグ、マリナーズの佐々木投手は2日、デトロイトでのタイガース戦で今季34セーブ目を挙げ、日米通算で300セーブをマークした。佐々木は2−1とリードした九回に登板。1三振を含む3者凡退に抑えた。
先発メンバーを外れたイチロー外野手は九回二死一、三塁の場面で代打で出場したが、三直併殺に終わった。イチローの連続試合安打は「11」で止まった。
メッツの新庄外野手はアストローズ戦に「6番・中堅」で出場。3打数1安打で打率は2割8分。新庄は第1打席で送りバントを成功させた後、第2、3打席は凡退。八回の第4打席で中前打を放った。試合は延長十回、アストロズが4−3でサヨナラ勝ちした。
ブルワーズの鈴木投手はマーリンズ戦に2番手で登板、1回2/3を3安打2失点で交代した。鈴木は4−1とリードの六回から登板し、リーの二塁打などでいきなり1失点。七回は二死一、二塁で、ミラーに適時二塁打を打たれてさらに1点を失い、二、三塁とピンチの続くところで降板した。試合はブルワーズが4−3で逃げ切った。《共同通信》
【この日の民主党】
「日本の領土主権を損なう」韓国漁船の北方領土周辺水域での操業を非難
民主党ネクストキャビネットの伊藤英成外交・安全保障担当大臣は8月2日、北方領土周辺水域における韓国漁船の操業について談話を発表し、「日本の領土主権を損なうものであり、極めて遺憾」と述べ、韓国政府に対して、北方領土返還交渉の経緯を踏まえ、自国の漁船の操業を中止させるよう求めた。
また伊藤ネクスト大臣は、「事前に韓国及びロシアの合意を阻止できず、かかる事態を招いてしまったことは、わが外務省の失態」と、その対応についても厳しく批判した。《民主党ニュース》