平成4147日目

2000/05/16

【野党】「神の国発言」に反発

野党各党は16日午前、森喜朗首相の「日本は天皇中心の神の国」とした発言について「主権在民が理念の憲法に反する」(鳩山由紀夫民主党代表)と一斉に反発、党首討論などで首相を厳しく追及していく姿勢を鮮明にした。閣内からは疑問や理解を示す声が相次いだ。「6月総選挙」を前に、首相の国家観をめぐる論議が活発化しそうだ。

民主党は同日午前、幹部会を開き、鳩山氏が「(首相発言は)大日本帝国憲法の精神であり、時の首相が発言することは前代未聞だ」と表明。衆参両院の予算委員会開催も要求していく考えを示した。

共産党の不破哲三委員長は、談話を発表し「論外の議論で、国民主権を宣言した憲法の立場を乱暴に投げ捨てたものだ」と批判、森首相の退陣を求めた。社民党の渕上貞雄幹事長も談話で「戦前回帰をほうふつさせるものだ」との談話を発表した。

自民党の野中広務幹事長は16日午前の記者会見で、森喜朗首相の「日本は天皇を中心とする神の国」発言について「神道はわが国のはじめからやってきた。その生い立ちを考え、これを守り、信仰していこうという政治連盟の集い(での発言)であり、そのことを頭に入れて発言したのだろう」との見方を示した。ただ発言の是非については「真意を承知しないし、その場に居なかったのでコメントする立場にはない」と述べるにとどまった。

森首相は16日午前、「日本は天皇を中心とした神の国」と発言したことについて「日本の悠久の歴史と伝統文化という意味で申し上げている。戦後の主権在民と矛盾するものではない」と述べ、現在の日本の政治体制、国の在り方について述べたものではないとの見解を示した。首相官邸で記者団に答えた。

首相はさらに「戦前は天皇と神を結びつけて戦争をした。そこで主権在民、信教の自由をうたい、侵略戦争を放棄するということを国是とした。何ら矛盾しないわけで、天皇のことは悠久の歴史と日本の伝統文化とを表現しているということだ」と強調した。

「撤回するつもりはあるか」との記者団の質問には「どうして撤回しなければいけないのか。全部をきちっと聞いていただければ分かるはずだ」と述べた。

これに関連し森首相は青木幹雄長官と協議。青木長官の要請を受け、15日の神道政治連盟国会議員懇談会のパーティーでの首相発言の全文を起こして問題点を検討することとなった。《共同通信》

森喜朗首相は「日本は天皇を中心にした神の国」と述べた自らの発言が政治問題化したことで16日深夜、「誤解を与えたなら本意でない。真意はそういうことではないが、おわびを申し上げる」と記者団に述べ、陳謝した。首相は青木幹雄官房長官が17日にあらためて表明するだろうと述べた。

首相は「一連のことで公明党をはじめ心配されている」と述べ、与党の公明党の立場に配慮して早期の事態収拾を図ったものとみられる。野党側は与党が17日に党首討論を開くことを拒否したことなどで態度を硬化。民主党の鳩山由紀夫代表は16日夜、党本部で記者会見、内閣不信任案提出を検討する考えを示した。

鳩山代表は会見で「首相を国民の前にさらしたくないということで首相と政府、与党が逃げた」と党首討論を拒否した与党を批判。首相の午前中の釈明についても「『主権在民と矛盾しない』と言うが、明らかに矛盾している」と強調した。野党は予算委員会での集中審議を求めたが、自民党の古賀誠国対委員長は応じる考えがないことを記者団に明らかにした。

首相は同日午後、青木長官と対応を協議、遺憾の意を示す方針を固めたが、夜になって森派会長の小泉純一郎元厚相らと都内のホテルで40分間にわたり会談し早期収拾が必要との認識で一致。深夜にもかかわらず、自ら記者団に陳謝することを明らかにした。

首相はこれに先だち16日午後、「昨日は(神道だけでなく)よろずの神を挙げた。日蓮さんも親鸞さん(のこと)も言っている。宗教は心の文化だから、それを大事にしようと言っているんじゃないか。どこが間違っているんだ」と述べていた。《共同通信》




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【はなまるうどん】1号店「木太店」高松市にオープン

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【大相撲夏場所】10日目

大相撲夏場所10日目(16日・両国国技館)1敗で優勝争いをリードする両横綱と小結魁皇、新入幕の栃乃花はそろって白星を重ねた。貴乃花は和歌乃山を、曙は朝乃若を難なく寄り切った。魁皇は小結貴闘力を押し出し、栃乃花は琴ノ若を寄り切った。先場所優勝の貴闘力は早々と負け越した。大関同士の一番は、千代大海が貴ノ浪を押し出して勝ち越し。かど番の貴ノ浪は6勝4敗。雅山、栃東の両関脇は7勝目を挙げた。1敗の四人を、千代大海がただ一人2敗で追う展開。十両は若の里が9勝1敗で単独トップを守った。《共同通信》

【ものづくり懇談会】森首相に提言を提出

5月16日のできごと【ものづくり懇談会】森首相に提言を提出

16日、「ものづくり懇談会」(座長・唐津一東海大学教授)は報告書として「ものづくり懇談会」提言をとりまとめ、森首相に提出した。

同提言は、強い「ものづくり」を引き続き維持していくための9つのメッセージと、1.ものづくりを担う人材の育成・確保、2.情報技術の最大限の活用、3.大規模プロジェクトの管理能力の強化等、4.ものづくり産業の事業環境の整備、を柱とする政策提案とで構成されている。《首相官邸》

【小渕恵三前首相】密葬

14日死去した小渕恵三前首相の密葬が16日午後、東京・南青山の青山葬儀所で、森喜朗首相、野中広務自民党幹事長ら政財界関係者ら約4500人が参列し、しめやかに営まれた。

会場には「富国有徳」を唱えた小渕前首相の国会演説のテープが流され、参列者は前首相の生前をしのんだ。森首相らの献花に続き、遺族を代表して長男の剛氏があいさつ。「父がある時、『信』(の文字)を書いて、こう言ったことを思い出します。『自分はこの言葉に基づいて人生を送っている。葬儀の時には皆さまに、この言葉だけを申し上げなさい』。あまりに早く、その時が来たのは誠に残念です」と悔やんだ。

この後、小渕前首相のひつぎは旧小渕派の当選一回衆院議員に抱えられて車に運ばれ、遺族らとともに都内の火葬場に向かい、だびに付された。《共同通信》

【この日の民主党】

「こんな人が首相でいいのか」~森首相が問題発言「日本は天皇中心の神の国」

民主党の鳩山由紀夫代表は16日未明、森首相が15日夜に都内のホテルで開かれた神道政治連盟国会議員懇談会(会長=綿貫民輔・自民党旧小渕派会長)の結成30年祝賀会であいさつし、「日本は天皇中心の神の国である」などと発言したことを厳しく批判した。

鳩山代表は、森発言について「時の首相がこんなことを言うとは、信じられない」と驚きを表明。さらに、「天皇を中心とした神の国という考えを国民に徹底したいという発想は、大日本帝国憲法に近い考え方だ。国民主権という、現在の憲法を正面から否定している。アジア諸国に与える影響も心配せざるを得ず、深刻だ」と、今後、発言の真意を厳しく追及していく考えを明らかにした。

川端達夫国対委員長も16日の会見でこの問題に言及し、「森総理の国家観・憲法観は、憲法違反なのではないか。許されざる発言だ。党首討論や予算委員会などで、こういう人が総理であっていいのか追及していく」と述べた。

森首相「神の国」発言をめぐる民主党幹部の主な発言

◆鳩山由紀夫代表
「とんでもない発言。時代錯誤もはなはだしい、総理としての適性を欠く発言だ。憲法が定める主権在民に対する挑戦的な発言でしかない。みなさんの厳しい追及がぜひとも必要だ。全国でこの問題を取り上げるようお願いする」(16日、NC会議のあいさつで)

◆菅直人政調会長
「首相の立場をきちんと理解しているのか。勘違いもはなはだしい。主権在民と政教分離が憲法に明記されているのに、わざわざ天皇主権のようなことを言ったり、政教分離を無視している。その場に合わせたあいさつのつもりだろうが、あまりにも軽すぎる。こんな人が首相で本当に大丈夫なのか」(16日、長崎県大村市の会見で)

「天皇を中心とする神の国とは?」仙谷由人企画局長にきく

野党やマスコミの批判に対し、「日本の文化・伝統を守るということだ」と弁解する森首相。しかし、真意はどこにあるのか。「天皇を中心とする神の国」発言の危険さについて仙谷由人企画局長に話をきいた。

今、国会の憲法調査会で憲法論議が始まっていますが、自民党に非常に多い憲法改正を主張する人の本音には、まさに天皇を中心とする神の国・日本の「国体」、国柄(くにがら)をマッカーサー=連合国によって変えられたという思いがあるようです。神である天皇ではなく、民を中心とする民主主義、民が議論をして決めるように変えた。そのことがけしからんという郷愁にも似た思いが自民党改憲論者の中にはあるのではないでしょうか。

天皇を中心とする国とはどのようなものか。 明治憲法=大日本帝国憲法では次のような条文がありました。

第1条大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス
第4条天皇ハ国ノ元首ニシテ統治権ヲ総攬シ此ノ憲法ノ条規ニ依リ之ヲ行フ
第5条天皇ハ帝国議会ノ協賛ヲ以テ立法権ヲ行フ
第6条天皇ハ法律ヲ裁可シ其ノ公布及執行ヲ命ス
第10条天皇ハ行政各部ノ官制及文武官ノ俸給ヲ定メ及文武官ヲ任免ス
第11条天皇ハ陸海軍ヲ統帥ス
第55条国務各大臣ハ天皇ヲ輔弼シ其ノ責ニ任ス
第57条司法権ハ天皇ノ名ニ於テ法律ニ依リ裁判所之ヲ行フ

このようにすべての国家の立法・司法・行政その他の権力を天皇に集中するというのが「天皇を中心とする国」なのです。

一方「神の国」というのは、大日本帝国憲法第1条で「万世一系の天皇」と書いてあるように、「神話の世界」、われわれの目に見えないところから連綿と続いている天皇家という虚構の上に成り立っています。つまり、権力の正当性の根拠は神であるということ。第3条に「天皇ハ神聖ニシテ侵スヘカラス」とあるように、神聖不可侵、アンタッチャブルだったのです。

しかし、昭和21年の元旦に、「新日本建設に関する詔書」いわゆる天皇の人間宣言が出ています。それによると、

「朕ト爾等(なんじら)國民トノ間ノ紐帯(ちゅうたい)ハ、終止相互ノ信頼ト敬愛ニ依リテ結バレ、單ナル神話ト傳説トニ依リテ生ゼルモノニ非ズ。天皇ヲ以テ現御神(アキツミカミ)トシ旦日本國民ヲ以テ他ノ民族ニ優越セル民族ニシテ、延テ(ひいて)世界ヲ支配スベキ運命ヲ有ストノ架空ナル觀念ニ基クモノニ非ズ。」

このように、昭和天皇は「私(天皇)と国民との結びつきは天皇を神とした架空の観念に基づくものではないのです」と昭和21年に宣言しました。

ところが、戦前、大日本帝国憲法下で天皇を神とする天皇中心の国だった日本に戻そうとする考えを、森首相が持っているというわけです。

これは民主主義国家・日本、国民主権国家・日本の首相として、基本的な資質を欠いています。人間宣言を経て象徴天皇と位置付けられ、政治権力から離れたところで国民の敬愛を集める天皇を政治的に利用する発言。礼を欠き、天皇をおとしめる行為といえます。

わずか50数年前、戦前の天皇主権国家では、女性は選挙権もなく家制度の中で付属的存在として扱われていました。そして、天皇中心国家を現人神天皇の名のもとに悪用する軍国主義者たちが、国家総動員体制で「欲しがりません、勝つまでは」を国民は強いて、これに批判的な人たちは治安維持法で基本的人権を蹂躙されたのです。自民党的改憲論者に森首相が同調し、迎合することは、日本に新たなファシズムを招来しかねない。せっかく緒についたばかりの男女共同参画社会を水泡に帰し、国民の政治参加や政権・政治批判を弾圧することにもつながりかねません。

私たちは森首相のこの危険な体質にノーの声を徹底的に突きつけて退陣を求め、次の総選挙で政権交代を成し遂げなければなりません。

内閣の『森、青木、宮沢』3点セットを追及~足立良平参院議員が本会議で

民主党・新緑風会の足立良平参院議員は16日の参院本会議に立ち、森首相に対し、「神の国」発言の真意を厳しくただした。また、亡くなった小渕前首相の発言をめぐって二転三転する青木官房長官の発言について、「医師団の会見との食い違いを見ると、青木長官の発言の信ぴょう性にますます疑念が生じた」と指摘。「首相自身の違憲の疑いがある発言に加えて内閣の有力な閣僚に次々と適格性の問題が起き、もはや失言では済まされない重大な支障が生じている。森内閣は即刻総辞職すべきだ」と主張した。

足立議員は、森首相の「神の国」発言の違憲性を追及。(1)「日本は天皇中心の神の国」という発想・発言は、憲法前文の国民主権と第1条の象徴天皇制に反するのではないか(2)首相は「神も仏も大事にしようと、学校でも社会でも言うことが一番大事なのではないか」と述べたというが、国による宗教教育その他いかなる宗教的活動を禁じた第20条第3項をどう考えるのか(3)首相発言は国務大臣の憲法尊重擁護義務規定に反するのではないか――などについて、真意を明らかにするよう求めた。

足立議員は宮澤蔵相問題にも言及。ゼネコン汚職であっせん収わい罪に問われた中村喜四郎元建設相が裁判で、宮澤首相(当時)から首相官邸でゼネコン問題の政治決着費として300万円を受け取ったと証言したことを挙げ、「首相当時の宮澤氏の職務権限の行使のあり方などにもかかわる問題だ」として、事実関係を明らかにするよう求めた。

足立議員の質問に対し、首相は「首相として憲法の規定を遵守し、その完全な実施に努力することは当然」「主権在民の考え方に反することを申し上げたものではない」などの言い訳に終始。宮澤蔵相は「中村氏は時々(官邸を)来訪していたが、独禁法関係で話し合ったり、金を渡したことは一切ない」と中村証言を完全に否定、青木官房長官も「私の発言は終始一貫して何ら変わらない」と従来答弁を繰り返した。

予算委員会の開会求める~池田・海江田両予算委理事が申し入れ

衆院予算委員会理事の池田元久・海江田万里両衆院議員は、16日の予算委理事会に出席し、「(森発言は)憲法の基本理念である『国民主権』に反し、閣僚の憲法遵守義務を逸脱する、許しがたい発言である」として、首相に発言の真意をただすため、早急に予算委員会を開会するよう強く求めた。4野党理事が連名で、文書で申し入れた。

食の安全に関するプロジェクトチームを設置 記事を印刷する 民主党は16日のネクストキャビネット会議で、「食の安全に関するプロジェクトチーム」の設置を決定した。環境ホルモンや遺伝子組み換え食品、ダイオキシンなど様々な問題を通じ、最近、広く関心をもたれるようになった食の安全問題に対応しようというもの。座長には石毛えい子衆院議員が就いた。《民主党ニュース》



5月16日 その日のできごと(何の日)