平成2293日目
1995/04/19
この日のできごと(何の日)
【米・オクラホマ州連邦ビル爆破テロ】
米南部オクラホマ州オクラホマシティーの中心部にある連邦政府ビルで19日午前9時(日本時間同日午後11時)すぎ、大きな爆発が発生、建物が、大破した。
CNNテレビによると、ビル内の託児所の子供6人が死亡、地元テレビ局が目撃者の話として伝えたところによると、これ以外にも多数の死傷者が出たもようだ。 それによると目撃者は爆発が起きた当時、ビル内に多数の人がいたはずで「中の人は恐らく助からないだろう」と述べた。当局は死傷者数を確認していない。
爆発が事故によるものか、テロなどの破壊活動によるものか今のところ分かっていない。米連邦捜査局(FBI)の爆発物専門チームが捜査を開始した。《共同通信》
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米南部オクラホマ州オクラホマシティーで19日朝(日本時間同日夜)起きた連邦ビル爆破事件はその後の捜索で、確認された死者が26人、負傷者が200人以上となった。うち58人は重体ないし重傷。一部報道は死者が約80人としている。死者のうち17人はビル内の託児所にいた乳幼児。
ホワイトハウスで同日午後記者会見したリノ司法長官は、午前9時すぎの爆破当時、ビル内には連邦職員や託児所の乳幼児ら合わせて約550人がいて、所在が確認されているのは死傷者を含め250人だけだと述べており、行方不明は約300人に上っている。死者数は今後大幅に増える可能性が出ている。
クリントン大統領はオクラホマシティーに緊急事態を宣言し、連邦緊急事態管理局(FEMA)のウィット局長を現地に派遣した。
今回の事件は、米政府機関に対する爆弾テロとして、は1983年10月にレバノンのベイルートで起きた海兵隊司令部爆破事件で241人が死亡して以来の規模。米連邦捜査局(FBI)はワシントンの本部に対策本部を設置、93年2月のニューヨーク世界貿易センタービル爆破事件を担当した専門捜査官を現場に派遣した。
犯人からとみられる犯行声明はなく、犯人像は絞られていない。FBIは全国の職員にテロ活動を行う恐れのある組織の情報を報告するよう依頼する至急報を出した。
爆発が起きた9階建てのビルには連邦アルコール・タバコ・銃火器取締局や社会保険事務所のほか、職員用託児所などが入居。 このうち銃火器取締局は財務省に所属。ちょうど2年前の4月19日にテキサス州ウェーコで武装宗教集団ブランチ・デビディアンの教祖と信者が教団本部に集団で立てこもり、80人が焼死した事件で、捜査の中心的役割を果たしていたことから、関連を指摘する見方も出ている。
また現場付近から不発弾が2個見つかり、FBIの爆発物専門家チームが処理をしたとの報道もある。《共同通信》
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米南部オクラホマ州のオクラホマシティ中心部の連邦ビルで19日朝、爆弾テロとみられる大規模な爆破事件が起き、20日朝現在、36人の死亡が確認された。負傷者は巻き添えになった通行人などを含め432人に達し、うち72人が入院を必要とする重傷だった。行方不明者はなお200人以上いるとみられ、夜を徹して懸命の捜索が続けられた。《共同通信》
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クリントン米大統領は19日夕(日本時間20日朝)、多数の死者を出したオクラホマシティーの連邦ビル爆破事件について声明を読み上げ、同市に緊急事態を宣言、連邦捜査局(FBI)を中心とする「危機管理チーム」を発足させたと発表、「これは殺人行為であり厳罰に処する」と極めて強い調子で非難した。
米政府は大統領の指示を受けて、ホワイトハウスや議会など連邦政府省庁の警備を強化した。
大統領は「罪のない子供や無抵抗の市民を攻撃するという憶病者の犯行であり悪だ」としたうえで「米国はこれを容認せず米国民が悪の憶病者に脅されることを許さない」と述べた。
大統領はさらに「われわれは間違いなく犯人を捜し出す。処罰は迅速、正確かつ厳しく行う。犯人は殺人者であり殺人者として扱われなければならない」と強調した。
マカリー大統領報道官によると、ホワイトハウスは事件発生直後の同日午前、司法省、FBI、連邦緊急事態管理局(FEMA)、シークレットサービスなどの代表を集め、政府の緊急対応策を協議。ウィットFEMA局長が同日、オクラホマシティーに向かった。《共同通信》
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【フジ系連続ドラマ・王様のレストラン】放送開始
【JR横浜駅】異臭騒動で309人が被害
19日午後0時50分ごろ、横浜市西区のJR横浜駅地下の東西自由通路に刺激性の異臭がたち込め、通行人らが相次いでのどの痛みを訴え、病院に運びこまれた。ほぼ同時刻ごろ、同駅西口の駅ビルでも食事客らが異常を訴えた。
また同日午後1時ごろ、大宮発大船行きのJR京浜東北線の車内でも異臭が発生、横浜、関内、石川町の各駅で降りた1−3両目の乗客数十人がせき込むなどして病院に収容された。
神奈川県警は、横浜駅構内や電車内に何らかの毒劇物が仕掛けられ、有毒ガスが発生した疑いが強いとみて捜査本部を設置。原因物質の特定を急ぐとともに、複数の人物が同時多発を計画した可能性があるとして傷害容疑で本格的な捜査を始めた。
捜査本部によると、20日午前0時までに、済生会神奈川病院などで309人が治療を受け、うち18人が入院した。《共同通信》
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村山首相は19日夜、首相公邸で「社会党と連帯する労働組合会議」所属の労組幹部らと懇談、横浜駅異臭事件について「サリンではなくほっとしている」との感想を述べた。《共同通信》
【熊本地検】オウム・早川紀代秀被告の保釈取り消しを請求
熊本地検は19日までに、熊本県波野村の土地取得をめぐり、国土利用計画法違反などの罪で起訴され、保釈中のオウム真理教最高幹部で同教団「建設大臣」の早川紀代秀被告(45)の保釈取り消しを熊本地裁に請求した。
早川被告は2月下旬の公判には出廷したが、その後、所在不明となった。保釈条件で、同被告の住居は静岡県富士宮市の同教団総本部とされており、同地検はこの条件に違反するとして、24日の公判を前に請求に踏み切った、とみられる。請求が認められれば、収監に全力を挙げる方針。
起訴状によると、早川被告は他の教団幹部らと共謀。平成2年5月、教団名義で修行道場用地約15ヘクタールを5000万円で取得した際、1万平方メートル以上の土地売買に必要な県知事への届けを出さずに購入。さらに所有権の移転登記を実際は売買なのに「負担付贈与」と虚偽の記載をした。
早川被告は、教団顧問弁護士の青山吉伸被告らとともに同年11月起訴され、12月に保釈された。早川被告は教団の「警備班班長」などを経て現在は「建設大臣」。科学部門トップの村井秀夫氏らと並ぶ最高幹部で、麻原彰晃教祖に次いで事実上のナンバー2といわれる。
元信者の証言などでは、同被告は麻原教祖の命を受け、さまざまな特殊任務を担当する「行動隊」を指揮していたとされる。捜査当局は実行部隊と教祖本人をつなく人物として注目、行方を追及している。
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垣見警察庁刑事局長は19日の衆院地方行政委員会で、山梨県のオウム真理教施設の捜索について「サリン製造の疑いはあると考えている。押収物や化学プラントを十分検討して判断する」との見解を示した。 その上で、同教団の麻原教祖に対する事情聴取について「一般論だが、必要と思われる人物から必要な聴取をすることは当然だ」と述べ、事情聴取の可能性を示唆した。
またサリン防止法案成立後の事件捜査への活用について「例えば検問で所持していた場合、(所持者を)検挙してサリンを押収することができる」と述べるとともに、「発散の前に自首したら刑が減免される」と指摘し、未使用のサリンを持ったまま逃走している可能性がある犯人などに自首を呼び掛ける考えも示した。《共同通信》
【サリン防止法】成立
サリンおよびサリンに準ずる毒性の強い物質の製造や所持を禁止し、発散させた場合、最高無期懲役の罰則などを盛り込んだ「サリン等による人身被害防止法」が19日午後の参院本会議で全会一致で可決、成立した。先月20日の地下鉄サリン殺傷事件発生から1カ月後のスピード成立となった。
政府は19日夕の持ち回り閣議で公示を決定。21日の公布と同時に施行するが、罰則の適用は公布から10日間の周知期間を置いて5月1日からとすることにしている。
同法の罰則は①発散させた場合は無期または2年以上の懲役②製造や輸入、所持、譲渡などは7年(発散目的の場合は10年)以下の懲役③製造を目的とした原材料、資材、資金などの提供者は3年以下の懲役—と定めている。
さらに現にサリンなどを所持している場合は、同法の公布から罰則適用までの間に所持を警察に届け出た上、警察の指定する方法で廃棄することを義務付け、違反には1年以下の懲役などの罰則も決めている。
一般国民がサリンを発見したり、サリンのある場所を知ったときは速やかに警察に通報することなども義務付けている。《共同通信》