平成1928日目

平成6年4月19日(火)

1994/04/19

【渡辺美智雄氏】自民党離党を断念

自民党は19日午後、党本部で3回目の河野総裁と渡辺元外相の会談を開き、渡辺氏が首相指名選挙への立候補を断念、離党もとりやめることを伝え、首相候補を河野氏に一本化することで合意した。

渡辺氏は断念理由について「連立与党の政策合意があいまいになってきているので、加担できなくなった。党にとどまって協力する。新党をつくることは断念した」と説明した。

細川首相の辞任表明以来、連立与党内の政策協議をめぐる対立と連動し、渡辺氏が政権取りに強い意欲を示した。これによる自民党内の抗争は12人の離党者を出したものの、派閥領袖の離党という最悪の事態を避けることができ、一応の終焉を迎えた。しかし今回の騒動で自民党は野党としてのもろさをさらけ出し、執行部は今後、分裂拡大の火種を抱えたままの難しい党運営を強いられる。

自民党の米田建三衆院議員(後辺派)は19日夕、党本部を訪れ、河野総裁あての離党届を提出した。理由として、米田氏は「派閥の中では自由な行動ができない」と説明した。18日に離党、新会派を結成する柿沢弘治氏ら「リベラルズ」のメンバー5人と行動を共にしたい考えだ。

衆院の院内会派「改革の会」(西岡武夫代表)は19日、石破茂衆院議員が同会を脱会し、新生党入りしたことを衆院に届けた。また日本新党を離党した五十嵐ふみひこ衆院議員ら3人も同日、日本新党の院内会派「改革」から脱退し、無所属となることを届けた。《共同通信》



【羽田孜外相】「一日も早く後継内閣を」

羽田外相は19日の閣議後の記者会見で次期政権づくりに関連して「個人的な感傷なしに一日も早く(細川首相の)後継内閣ができ上がり、新年度予算の審議に入り、成立させることが何といっても緊急の課題だ」と、最終段階にきて、遅滞なく集約すべきとの考えを示した。

内閣総辞職後の後継外相について「今、国際情勢がいろんな意味で動いている。日本が幅広く世界に対し発言、協力することが望ましい。そういうことを理解して対応される人」と要望した。《共同通信》

【政界談話室】

○…細川首相は19日都内のホテルで開かれた松野頼三元自民党政調会長の出版記念パーティーに出席。「練達の政治家は鍛え方が違う。(松野さんの)アドバイスを生かせず申し訳ない」とあいさつし、道半ばで退く無念さをにじませた。これに対して首相の政治指南役を自任する松野氏は「国民は細川政権に余韻を残している。第二次細川内閣について書ければいい」と再登板を早くも打ち上げ首相を激励。これには首相も退陣目前とあって苦笑いするだけだった。

○…この日国会内で開かれた自民党総務会では、「どんな事情があろうと一度出ていった人間を戻すべきではない」と、続出する離党者に未練たらたらの執行部の対応に批判が噴出。「人事を刷新して本当の意味で戦える党にしてもらいたい」と執行部の総退陣を求める意見まで出る始末。防戦一方の河野総裁は「重要なポストにいた人たちだけに極めて遺憾だ。本来なら除名に値する」とこぶしを振り上げてみせたものの「もう一度復党を求めてきたら検討したい」とトーンダウン。本人が離党経験者だけに、強面はしようにもできないのが本音のよう。《共同通信》

【日銀・三重野総裁】景気悪化止まった

三重野日銀総裁は19日、東京都内の日本外国特派員協会で講演し、景気の現状について「消費関連を中心に明るい部分も出てきた。昨年後半に悲観一色だった企業マインドも落ち着きを取り戻しており、景気の悪化は止まった」と述べ、日本経済が景気底入れ段階にあるとの認識を強調した。ただ総裁は「当分の間(円高など)下向きの圧力を抱えて走らざるを得ない」として、このまま一気に景気回復に向かうことは期待できないとの判断を示した。

さらに総裁は「今は(経済の実態を)注視することが大事で、公定歩合を動かすようなことは考えていない」と指摘。24日からの先進7カ国蔵相・中央銀行総裁会議(G7)など一連の国際会議で、日本が一層の金融緩和を要請されるとの見方をけん制した。

政局混迷の景気への影響については「経済の安定に政治の安定は不可欠」と、懸念を表明。一方で、平成6年度への公共事業繰り越しが多いことなどから、当面財政面からの景気下支えに不安材料はない、との考えを示した。またこれまで景気回復の足を引っ張ってきた金融機関の不良資産処理については「道半ば」としながらも「そろそろピークアウトするのではないか」と述べた。不良資産償却が半分程度済んでから融資が活発になった米国の金融機関を例に挙げ「日本もそのような経過をたどると思う」と語った。《共同通信》

【阪神・藪恵市投手】プロ初勝利

広島1−9阪神◇19日◇岡山

ルーキー藪がプロ入り初勝利を完投で飾った。序盤は制球に苦しみもたついたが、味方の援護を得てリズムに乗った。速球にフォークボール、カーブなどの変化球を織り交ぜ、緩急をつけた投球で相手をほんろう。失点は四回の1点のみ。被安打7で逃げ切った。

打線は四回裏、石嶺の左越え3点本塁打で逆転。さらに五回にディアー、六回には八木と本塁打攻勢で加点するなど四回以降毎回得点で攻撃の手を緩めなかった。

広島は先発の高橋英以下、投手が次々と阪神打線に捕まった。《共同通信》



4月19日のできごと