平成5155日目
2003/02/18
この日のできごと(何の日)
【韓国・大邱地下鉄放火事件】
韓国・大邱市で18日午前10時前、中央路駅に向けて走行中の地下鉄車内で男が放火して火災が発生した。大邱消防本部は同日夜、死者が52人、負傷者が140人になったことを明らかにした。同本部は政府の対策本部に対して「(駅構内の焼けた)車内には70余りの遺体があるとみられる」と報告。死者数は120人を上回る恐れがあり、世界の地下鉄事件・事故でも最大級の惨事となった。
燃えた列車内の遺体は損傷がひどく、犠牲者数の確定や身元の確認が難航している。
6両編成の列車は駅構内で停車したが、火は列車全体に広がり、直後に対向して駅に入ってきた別の列車にも延焼、駅構内の上下線で2つの列車が炎上、約3時間半にわたり燃え続けた。2列車計12両が全焼した。
韓国紙、韓国日報の19日付早版は、延焼した列車の運転士が、約20分間にわたってドアを開けなかったため、被害が拡大したと報じた。火災で大量の有毒ガスが発生、地下3階の駅構内に充満したことも惨事につながった。
地元警察などは、地下鉄車内で引火物に火を付けたとして放火容疑で地元の無職男(59)を拘束。男は事情聴取に対して容疑を認めたが、動機については「何も言えない」と話した。男は身体に障害があり、うつ病で通院しているとされ、警察は将来を悲観したことが動機ではないかとみている。《共同通信》
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【天皇陛下】公務を再開
前立腺がんの手術後、順調に回復している天皇陛下は18日、国事行為の執務に復帰された。しかし当面はまだ静養を主に過ごす予定。24日から3月4日までは皇后さまと神奈川県葉山町の葉山御用邸に滞在する日程が組まれている。
陛下は18日午後、住まいの御所から歩いて皇居内の宮殿に出向き、政府関係書類に署名した。その後も宮内庁の人事異動者からあいさつを受けるなど、約1カ月ぶりの公務を元気にこなした。《共同通信》
【歌舞伎町ビル火災】オーナーら6人逮捕
44人が死亡した東京都新宿区歌舞伎町の雑居ビル「明星56ビル」火災で、警視庁新宿署捜査本部は18日、防火戸を閉まらない状態にしていたなど、ずさんな防火管理が戦後5番目の惨事につながったとして、ビル所有会社「久留米興産」の実質的オーナーとされる同社取締役(60)や社長(50)、火元となった3階のマージャンゲーム店「一休」店長(35)ら6人を業務上過失致死傷容疑で取り調べる。容疑が固まり次第、逮捕する。《時事通信》
【小泉純一郎首相】犯罪被害者展を見学
小泉純一郎首相は18日夕、凶悪犯罪や悪質な交通事故などによって死亡した被害者を悼むために衆院第一議員会館で開催された「生命のメッセージ展示in国会」を見学した。92人の被害者の靴や等身大のパネルを前に、首相は終始、沈痛な面持ちで犯罪の撲滅を求める遺族の説明に熱心に耳を傾けていた。
有志議員や関係者らが共催した同展には森山真弓法相、谷垣禎一国家公安委員長、菅直人民主党代表らも駆けつけた。《共同通信》
【ヤンキース・松井秀喜外野手】キャンプイン
米大リーグ、ヤンキースの野手陣が18日午前、フロリダ州タンパにある伝統のレジェンズ・フィールドでキャンプインし、松井秀喜選手は主力組とともに練習を開始した。名門球団の一員となった28歳の新人は、背番号「55」を背に日本から世界に舞台を移して、いよいよ第一歩を踏み出した。
松井選手は午前9時すぎに球場入り。この日のタンパは晴れ渡り、朝から強い日差しが照り付けた。9時半からクラブハウスでミーティングが行われた後、10時半すぎにはナインがグラウンドに。練習用の紺色のユニホームに身を包んだ松井選手は、キャッチボールで主砲バーニー・ウィリアムズ選手と組み笑顔ものぞいた。
人気チームの野手キャンプ初日で、日本からの新戦力加入もあって、練習開始のかなり前から日米の報道陣が詰め掛け、観客席にも早くから日本からの応援組も含む500人近い人が駆け付けた。
「GO GO MATSUI」のボードを掲げ、松井選手に声援を送る日本人の姿もあり、トーリ監督は集まった日米の報道陣や観客の多さに「おいおい、すごい人だな」と驚いた。《北國新聞》
【北朝鮮】制裁なら休戦協定破棄
18日の北朝鮮の朝鮮中央通信によると、朝鮮人民軍板門店代表部は17日付で、米国が核問題をめぐり「朝鮮半島とその周辺にわれわれを攻撃するための武力を集結し、どこであれわれわれに対する制裁を加えてくれば、(朝鮮戦争の)休戦協定の義務履行を放棄しすべての拘束から脱する断固たる措置を講じざるを得なくなる」とのスポークスマン談話を発表した。
談話は直接的には米韓連合軍司令部が17日発表した3月からの合同軍事訓練への反発とみられる。同時に国連安全保障理事会が核問題を協議するのを前に、北朝鮮の核問題で制裁措置検討など強硬な動きを見せている米国を強くけん制する狙いがあるとみられる。対抗措置の具体的内容には触れていない。
談話は、米国が休戦協定を無視して「朝鮮半島とその周辺地域に莫大な武力を増強配備しようとしており、われわれを標的とした各種の演習を行い、3月には南朝鮮(韓国)の兵力を動員し共和国への先制攻撃の企てを実践に移している」などと批判。さらに休戦協定は「何の効力も意義もない空の紙切れになってしまった」と主張し、「今後の事態の行方は全面的に米国側にかかっている」と警告した。《共同通信》
【中国・北京】日本人学校に脱北者駆け込み
北京の日本人学校(小・中学生453人)に18日午後4時40分ごろ、北朝鮮からの脱出住民4人が駆け込み、日本への政治亡命を求めた。日本大使館は、4人を車で領事部に移送。野本佳夫駐中国公使は同日夜「国籍や日本行きの希望などについて確認中だ」と語った。
昨年3月以降、中国では外国公館や外国人学校への駆け込み事件が相次いでいるが、日本人学校への駆け込みは前例がない。また脱出住民が外国公館などに保護された後、日本への政治亡命を求めたのは初めて。
中国にある日本の公的施設への北朝鮮住民駆け込みは、昨年5月の瀋陽の総領事館に続くものだが、日本人学校は総領事館と違って中国の武装警察官は配置されておらず、中国当局に拘束されないまま日本側が保護、事情聴取している。
日本側は、中国側に事実関係を通報、今後必要な協力について協議している。最終的には韓国などの第三国へ移送される可能性もある。《共同通信》
【この日の民主党】
武正議員、場当たり的な地方財政改革を批判
衆議院本会議において18日、平成15年度地方財政計画、地方税法等一部改正案、地方交付税法等一部改正案についての趣旨説明および質疑が行われ、民主党からは武正公一議員が質問に立った。
武正議員は、03年度でゼロになったとされる交付税特別会計借り入れについて、恒久減税分、先行減税分、義務教育費国庫負担金などの一般財源化分を考えれば約2兆円増えていると指摘し、これをいかに返済するのかを質した。片山総務相は、借り入れが残っていることを認めた上で、「いずれ抜本的な税制改革がある」「景気の回復によって税収も増えると考えている」などと暢気な見通しを述べた。
また武正議員は、平成13年から3年間の臨時措置として発行してきた赤字地方債についても質問。「3年たてば景気が自立的な回復軌道に乗る」「3年後には新しい方式というのがある」といった13年当時の総務相の答弁を挙げながら、現時点での見解を質した。しかし片山総務相は、9・11テロや世界的な株価低迷などで景気の見通しが違ってきたなどとし、16年度以降については国の財政状況がどうなるかを見ながら考えるなどとあいまいな方針しか語れなかった。
さらに、補助金、交付税、税源移譲のいわゆる「三位一体改革」が進んでいないことを指摘。平成18年度までに数兆円規模の補助金削減と税源移譲を行うという方針は実現できるのか、と質した。塩川財務相は、国庫補助金負担の整理・合理化と地方交付税の総額抑制、それらの見返りとしての自動車重量税、自動車譲与税の引き上げなどを進めるとしたが、改革のスケジュールについては触れられなかった。
武正議員はまた、「産業政策こそ分権すべき」として、手工業法でモノ作りの伝統を保護・育成しているイタリアの例などを挙げながら、コミュニティ施策という観点からの商店街振興策を求めた。これに対しては、片山総務相、平沼経済産業相とも、賛同を表明した。
名古屋刑務所事件で法務当局の対応を追及
衆院予算委員会で18日、03年度総予算に関する一般的質疑が行われ、民主党からは永田寿康議員、首藤信彦議員、山花郁夫議員、山井和則議員が順次質問に立つ予定だった。ところが、名古屋刑務所における受刑者暴行致死事件に関する山花議員の質問に対し、法務省矯正局長が国会を軽視する不遜な答弁を繰り返したことで紛糾。山井議員の持ち時間である午後の質疑時間まで延長して、山花議員が引き続き質問を行った。主な質問項目は以下の通り。
▼永田寿康議員=日銀による民間銀行保有株式の購入問題、道路公団民営化推進委員会の答申に基づく法案作成作業の進捗状況、答申の前提となった条件、保有・債務返済機構および新会社の財務状況の今後の見通しなど▼首藤信彦議員=イラク問題、北朝鮮問題など▼山花郁夫=名古屋刑務所の受刑者暴行致死事件 19日▼中村哲治議員▼平岡秀夫議員▼河村たかし議員▼上田清司議員
永田議員は、日銀による民間銀行保有株式の購入問題に関して、国会で一切議論されずに、首相と財務相と日銀の間だけで合意に至った点について、財政民主主義の観点からも極めて問題だと指摘。「最終的に損失が出た場合は、塩川財務相、速水日銀総裁、小泉首相の3人が個人的な責任を負うものと考える」と指摘した上で「日銀法でやるのは法律違反。万人が禁じ手だと思うことを法改正なしでできるわけがない」と問題提起した。
永田議員はまた、道路4公団民営化推進委員会の答申をめぐり、その前提条件となった具体的内容の提示を求めたが、同委員会の伴野事務局長は「決算資料などをもとにいろんな討議・検討をしてきた」などと、あいまいな説明に終始。石原行革担当相の答弁からも、具体的な前提条件に基づかないことが明らかになった。さらに答申に基づく法案作成作業の進捗状況について質したが、扇国土交通相は「できるものは今する、中期において行うもの、17年度に法案として出さなければいけないものに分類している」などと繰り返すだけだった。永田議員は「総理が改革の意欲に富んだ人を任命して作った同委員会の意見が、パブリックコメントや世論調査の結果のように軽い意見として扱われるのはきわめて問題」と厳しい口調で批判した。
また首藤議員はイラク問題について、14日のブリクス・国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)委員長による報告を聞いてから態度を表明するとしてきた日本政府の対応と、査察を切り上げて武力行使を行うことを容認する新決議を18日にも提出するとされている米国への姿勢について、川口外相に質問した。川口外相は「14日の(ブリクス報告の)説明で全部の情勢が見えたかというと、引き続きいろいろなことが起こっている。わが国の基本的な立場はまったく変わっていないが、武力行使について支持するか不支持かを言う適切なタイミングではない」として、「イラクが能動的に対応することが平和への鍵である」とのコメントを繰り返す以外は、日本の対応に関しては何ら明らかにすることはなかった。
山花郁夫議員は男性受刑者が保護房内で副看守長から高圧放水を受け、細菌性ショック死した名古屋刑務所の受刑者暴行致死事件を取上げた。まず名古屋刑務所が名古屋地検と法務省名古屋矯正管区に死亡事実を報告、2日後には同矯正管区に「自傷行為が死亡原因」との偽りの報告書を提出した経緯を確認し、「組織的な隠ぺい工作があったと認識する」と厳しく指弾した。
また内部告発・情報提供への対応について質したのに対して法務省矯正局の中井局長は「情報は保守・機密保持の観点から情報共有者を極力限定するのが原則。なぜなら、検察の捜査に協力する以外に、自分たち自身が刑務所内における犯罪を捜査していく司法警察の役目もあり、情報を出し過ぎると、事件は立件できなくなる。そうした認識に基づき、総務課長はもとより、法務大臣にも報告すべきものと判断してはいない」と語気を強めて言い放ち、議場は騒然。「では大臣なんていらいないということか」といったヤジも飛んだ。
午後の質疑で中井局長は、山花議員から発言の撤回を求められて従った。山花議員は森山法相の積極的な指導を求めると同時に「『国の人権水準は刑務所を見ればわかる』といわれるように、改善が必要」として早急な対応を求めた。
なお、この日の予算委員会では、03年度予算案の公聴会を25、26の両日開くことが全会一致で決められた。また20日には、「政治とカネ」の問題について集中審議を行う。
福井、福岡県知事選で候補者推薦を決定
民主党は、18日の常任幹事会で、3月27日に告示、4月13日に投開票が行われる福井県と福岡県の知事選挙での候補者の推薦を次の通り決めた。
福井県知事選挙 西川一誠氏(新人・58歳、前福井県副知事)
福岡県知事選挙 麻生渡氏(現職・63歳)「都知事選で4者連絡機関つくる」菅代表会見
民主党の菅直人代表は、18日の定例記者会見で東京都知事選挙に触れ、「岡田克也幹事長の下に、赤松広隆選対委員長、北橋健治幹事長代理、海江田万里都連会長、田中良都議会幹事長の4人による連絡・調整機関がスタートする。石原都知事の個々の政策で評価できることもあるが、民主党が石原さんに擦り寄ることはない」と述べ、民主党が政治姿勢、政策で一致できる候補を擁立する考えを示した。
また、イラク攻撃に関して公明党の冬柴幹事長が「戦争に反対するのは利敵行為」と述べたことに関して、「党としての考えなのか、質していかなければならない。戦時中の『非国民』を想起させる。論理なしに非難、否定するものだ」と厳しく批判した。《民主党ニュース》