平成5580日目

2004/04/18

この日のできごと(何の日)

【イラク日本人人質事件】3人が帰国

イラクの日本人人質事件で、15日に解放されたボランティア活動家の高遠菜穂子さん(34)、フリーライター今井紀明さん(18)、フォトジャーナリスト郡山総一郎さん(32)の3人が一時滞在していたアラブ首長国連邦(UAE)のドバイから18日、空路帰国し、羽田空港で出迎えの家族らと再会した。

武装集団に拉致された3人の痛々しい映像と、イラク派遣の自衛隊撤退という要求がカタールの衛星テレビ、アルジャジーラで伝えられ、政府と国民に衝撃を与えてから10日ぶり。

3人は空港で医師の診断を受けた後、都内の宿泊施設に移動。家族と代理人の弁護士らが空港近くのホテルで記者会見し、3人のメッセージを公表した。

高遠さんは「解放に力を尽くしていただき全身全霊で感謝します。回復するまで時間をください。必ずお話しします」、今井さんは「本当に申し訳ありません」、郡山さんは「帰国できたことに感謝します」と、それぞれの思いを伝えた。

ドバイからは、高遠さんの弟、今井さんの兄と弁護士が付き添った。当初は本人らが記者会見する予定だったが、ドバイでの診察で3人が心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断されたため中止。帰国後に診断した医師は「急性ストレス障害。これからストレスが加わるとPTSDになる」との所見を明らかにした。3人は不安定な状態で、家族にも拘束中の状況は一切話していないという。

警視庁と北海道警は、人質強要処罰法の国外犯規定を適用、状況をみて、犯人グループや拘束の様子などについて3人から事情を聴き、本格的な捜査に着手する。《共同通信》

イラクの日本人人質事件で現地対策本部長を務めた逢沢一郎外務副大臣は18日夜、外務省対策本部会合に出席、3人の解放に至るまでの現地対策本部の活動内容などを川口順子外相らに報告した。

逢沢氏は冒頭、イラク・イスラム聖職者協会の有力宗教指導者クバイシ師の名を挙げながら「事件解決に当たり、たくさんの皆さんに協力をいただいた。感謝している」と表明。この後の記者会見ではイラクへの渡航自粛とともに、滞在中の邦人に対し「国外退去」を強く要請、安全確保について自己責任の自覚を呼び掛けた。

外相は会合でフリージャーナリストら2人も保護されたことで「大きな二つのヤマを越えた」としながらも「(その)2人が無事日本に帰るまでわれわれの仕事は終わっていない」と述べた。

逢沢氏は記者会見で報告内容に関し「情報をいただいた方の安全にも配慮しなければならない」として明らかにしなかったが、拘束から解放までの経緯など3人から聴取した内容を説明したとみられる。今後、3人への聴取は警察当局が中心となるが、外務省も必要な範囲で行うとしている。《共同通信》

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【紀宮清子内親王殿下】35歳の誕生日

紀宮さまは18日、35歳の誕生日を迎えられた。宮内記者会の質問に文書で回答し、この1年について「思い浮かべる世界の出来事が、戦いの映像で彩られてしまっているのはとても残念。日常の中にテロという言葉がなじみ、犠牲者の数が報道されるような現状は悲しい」と嘆いた。

15日に3人が解放されたイラクの日本人人質事件に「ご家族の安堵と力を尽くされた関係者のご苦労に思いをいたします」。同夜、解放の一報を侍従が伝え、天皇、皇后両陛下とともにニュースに見入ったという。

食の安全を脅かした鳥インフルエンザの続発については、長年野鳥の研究を続けてきた立場から「野鳥へのむやみな恐怖感や駆除などに発展することがないように」と願った。

昨年古希を迎えた陛下と、皇后さまが2人で重ねてきた年月を「伝統を守ることと、人々(国民)の日常に心を添わせることが、少しの矛盾もなく生活の中に入っている」とし、そうした両親の姿が国民に受け入れられていることに共感を示した。《共同通信》

【競馬・第64回皐月賞】

第64回皐月賞(18日・中山11R2000メートル芝18頭、G1)は10番人気のダイワメジャー(ミルコ・デムーロ騎乗)が1分58秒6で勝ち、賞金9700万円を獲得した。デムーロ騎手は昨年のネオユニヴァースに続く優勝で2連覇。騎手の連覇は1958〜60年に3連覇した渡辺正人騎手以来で、3人目。

地方所属馬として初のクラシック制覇が期待されたコスモバルク(北海道営)は猛追したが2着だった。ダイワメジャーは2番手につけ、直線に向くと一気に馬群を抜け出し、コスモバルクを1馬身1/4差で退けた。《共同通信》

【ハルウララ】107連敗

武豊騎手の騎乗で全国的な話題を呼んだ高知競馬の連敗馬ハルウララが18日、107戦目のレースに挑んだ。しかし、結果は9頭中の5着。初勝利はまたもならなかった。高知競馬場は約2500人の観客で、フィーバーは一段落。それでも、前回の混雑で買い損ねたグッズや馬券を求める人でにぎわった。

ハルウララは、レース序盤から果敢に先行。最後までしぶとく粘り8戦ぶりに賞金を獲得した。賞金額は5千円だが、宗石大調教師は「良く頑張った」と、満足げ。次のレースはゴールデンウイーク中の予定。もし負けると、地方競馬の連敗記録で2位に並ぶが、同調教師は「初勝利は厳しいがこつこつ走るだけです」と淡々と話した。《時事通信》

【柔道・全日本女子選手権】

アテネ五輪柔道の女子78キロ超級代表最終選考会を兼ねた全日本女子選手権は18日、愛知県武道館で行われ、塚田真希(綜合警備保障)が史上3人目となる3連覇を果たし、初の五輪代表に選ばれた。これで五輪女子日本代表は、出場枠をまだ獲得していない57キロ級を除く6階級の代表が出そろった。

塚田は決勝でライバルの薪谷翠(ミキハウス)と対戦し、横四方固めで一本勝ち。力強い柔道で、決勝を含め全試合一本勝ちした。《共同通信》

【ゴルフ】

再春館レディース最終日(18日・熊本空港CC=6433ヤード、パー72)5年連続賞金女王を目指す不動裕理がプレーオフの末、今季初優勝、通算26勝目を飾り、賞金1080万円を獲得した。

前日3打差の3位だった不動はこの日、上位陣がスコアを落とす中、1バーディー、2ボギーで回り、通算1オーバー、217とし、アマチュアの18歳、横峯さくら(高知・明徳義塾高卒)高又順(韓国)と首位に並んだ。

3人によるプレーオフは、1ホール目で高が脱落。2ホール目に不動がバーディーを取ったが、横峯はバーディーを逃して、決着した。《共同通信》

【小泉純一郎首相】イラク支援続行を強調

小泉純一郎首相は18日午後、衆院鹿児島5区補選応援のため鹿児島県鹿屋市内で街頭演説し、イラクでの日本人人質の解放を「ありがたい」とした上で、「国連の要請に基づいて物的、資金的、人的支援をする。腹を決めて日本も応分の国際社会の責任を果たさないといけない」と述べ、自衛隊による復興支援を続ける決意を重ねて強調した。

首相は「(イラクの)反米勢力も親米勢力も対立を乗り越えて、自分たちの国は自分たちで造るという意欲を持たない限り、いくら国際社会が支援しても安定した政権ができるわけがない」と指摘、安定政権をつくるためイラク人自身の努力が必要との考えを示した。

景気回復については、「ほのかに明るい兆しが見えてきた」と構造改革路線の成果を強調するとともに、「民間主導の経済成長が実現するようになってきた。不良債権も減り、来年には目標通り金融機関は健全体質に生まれ変わる。これから中小企業にいい影響をもたらすよう、さらに改革を進めていかなければならない」と述べた。《共同通信》

【イラク情勢】

スペインのサパテロ新首相は18日、8年ぶりの社会労働党内闇の発足を受けてテレビ演説し「できるだけ早期にイラク駐留のスペイン軍部隊を撤退させる」と述べ、6月30日の派遣期限を待たずに約1300人の部隊を即時撤退させるようボノ国防相に命じたことを明らかにした。

首相は6月末に国連がイラクで主要な役割を果たしていなければ撤退させると公約していたが、演説では「イラク駐留の条件を満たすような国連安全保障理事会決議が(期限までに)採択される見通しがつかない」として、無条件の撤退に方針を転換した。

治安悪化を受けスペインに追随する国が出る恐れもあり、イラク復興の「有志連合」を率いるブッシュ米政権の占領統治政策に打撃となるのは必至だ。

カイロからの報道によると、モラティス・スペイン外相はエジプト外相に対し「15日以内に部隊を撤退させる」と伝えた。

サパテロ首相は「イラク戦争の当事者などから、イラクでの政治・軍事情勢で本質的な変化を予測させる兆候が得られなかった」ことも撤退前倒しの理由に挙げた。

首相は、マドリード列車同時爆破テロの犠牲者の国葬などの際、米国や欧州各国首脳にイラクからの部隊撤退方針を表明していた。新内閣発足を受け、近くモラティス外相を訪米させ正式に伝える予定だ。

スペイン与党内では、社会労働党と連立を組む左派のカタルーニャ左翼共和派と統一左翼もイラクからの早期撤退で一致している。

米民主党の次期大統領候補に決まったケリー上院議員は十八日、米NBCテレビに出演し、ブッシュ政権のイラク政策を「驚くべき無能な外交」と批判し、イラク復興に対しる国連の権限を一層拡大させるよう提唱した。

ケリー氏は「世界の信頼を回復するために新しい大統領が必要だ」と述ベイラク政策を立て直すため政権交代が重要だと強調。国連や北大西洋条約機構(NATO)の役割拡大を訴えた。

ケリー氏は、ブッシュ大統領がイラクへの主権移譲後の暫定政権づくりを国連主導で進めることを受け入れただけでは不十分だと指摘。「大統領は本質的な権限を国連には移譲していない」と述べ、国連がイラク復興全体を主導すべきだとの考えを示した。

さらに大統領選で勝利すれば「この政権とは違うやり方で他の国々と接し、国連(重視)に戻り、国際社会の一員に復帰する」と語り、北朝鮮の核開発問題を含め、国際協調を重視する外交に転換きせると主張した。《共同通信》

【MLB】

米大リーグ、マリナーズのイチロー外野手は18日、シアトルのレンジャーズ戦で今季2度目の3安打をマークし、打率を3割台に戻した。長谷川滋利投手も好救援を見せ、チームは4−2で勝ち今季初の連勝を飾った。

ヤンキースの松井秀喜外野手はレッドソックス戦で適時打を放って6試合ぶりの打点を挙げ、4打数1安打。ヤンキースは7−3で勝ち、連敗を2で止めた。

メッツの松井稼頭央内野手は3打数2安打と活躍し、打率を3割3分3厘に上げたが、チームは1−8でパイレーツに3連敗を喫した。《共同通信》

【野坂浩賢さん】死去

野坂浩賢氏(元官房長官、元衆院議員)18日午後4時、腎不全のため鳥取県米子市の病院で死去、79歳。鳥取県出身。

鳥取県議を経て72(昭和47)年に衆院旧鳥取全県区で初当選以来、当選7回。93年に社会党国対委員長、94年の自民党、新党さきがけとの連立による村山政権誕生に尽カ。同内閣で建設相、官房長官を歴任し、96年に政界引退。《共同通信》



4月18日 その日のできごと(何の日)