平成5464日目
2003/12/24
この日のできごと(何の日)
【自衛隊イラク派遣】空自派遣隊編成式
イラクでC130輸送機を使った人道支援物資などの空輸を行う航空自衛隊が24日、愛知県の小牧基地第一格納庫で派遣部隊の「編成完結式」を行った。
小泉純一郎首相、川口順子外相ら政府要人、隊員の家族ら45人も出席。空自の香川清治・支援集団司令官が石破茂防衛庁長官に編成完結を報告し、石破長官が隊旗を授与した。
小泉首相は「日本は大戦後、多くの国から援助を受け世界第二の経済大国になった。今では『援助できる立場になった」と、人道復興支援のための自衛隊派遣の必要性を強調した。
さらに「イラクは決して安全とはいえない。いろいろな困難にであうでしょうが、平常心、それに勇気、自身を持って任務を立派に果たしてくれると確信している」と訓示した。《共同通信》
航空自衛隊小牧基地(愛知県小牧市)で、24日午後行われたイラク派遣部隊の編成完結式。県警が厳重に警戒する基地正門には、市民団体のメンバーや活動家ら約150人が詰めかけ「派兵阻止」を叫んだ。先遣隊の隊員は式典後「(任務を)誇りに思い、頑張ってきます」とこぶしを握り締め、決意を語った。
「任務を立派に果たしてくれると確信している」。格納庫内で行われた完結式では、緊張した面持ちの隊員や幼子を抱いた家族を前に、小泉純一郎首相が訓示した。
準備した原稿に目を落とさず、じっと隊員を見つめる首相。険しい表情で「無事帰国することを祈念する」と締めくくった。《共同通信》
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【大相撲初場所】番付発表
日本相撲協会は24日、来年初場所(1月11日、東京・両国国技館)の新番付を発表した。武蔵丸が引退したため、朝青龍が94年九州場所の曙以来の一人横綱に。大関陣は先場所優勝した栃東が東正位に座って綱とりに挑戦する。西正位の千代大海は大関在位が30場所となり、史上9位の北葉山に並んだ。魁皇と武双山を含めかど番はいない。若の里は5場所続いた関脇から小結に陥落、土佐ノ海は8場所ぶりの関脇復帰。
公傷制度廃止に伴う措置として、幕内40人、十両26人以内だった定員が、それぞれ2人ずつ増えて計70人に。この恩恵もあり新、再昇進力士は幕内6人、十両8人に及んだ。ただ1人新入幕を果たした黒海はグルジア出身では史上初めて。潮丸、北桜、海鵬、朝乃若、追風海が幕内に返り咲いた。
新十両は、初のロシア出身関取となった露鵬のほか、モンゴル出身では5人目の白鵬と、西幕下16枚目から抜てきされた大真鶴の3人。《共同通信》
【プロ野球】
米大リーグ行きをめぐって巨人からの移籍が難航していた入来祐作手(31)と日本ハムが24日、東京都内のホテルで3度目の交渉を行い、争点となっていたポスティング(入札制度)の時期について3年後をめどにすることで合意。11日の発表後から紛糾してきた井出竜也外野手とのトレードがようやく成立した。
今後は条件面の細部を詰め、1月中旬に正式契約を結ぶ予定。契約の中には3年後のポスティングを確約する条項も盛り込まれることになっている。
入来本人を交えて初めてとなった今回の交渉で日本ハム側は、入来の置かれた現在の状況をあらためて説明し、入来側は当初から主張し続けてきた来年オフのポスティングを断念した。しかし、日本ハム側は、入来の活躍次第で2年後のポスティングも視野に入れて検討することを約束した。
また、日本ハムの三沢取締役編成部長は、トレードに際し、十分な説明を行わず、事態の紛糾を招いた巨人に対し、文書などで抗議する考えも明らかにした。《共同通信》
【東北電力】巻原発を断念
東北電力は24日の臨時取締役会で、新潟県巻町に建設を予定していた巻原発(出力2.5万キロワット)の建設断念を正式決定した。
幕田圭一社長は新潟県の平山征夫知事を訪ねて計画断念を伝え、笹口幸明巻町長にも同社幹部が伝達、国の電源開発基本計画に組み込まれた原電の計画中止は初めて。
会談後、記者会見した幕田社長は「非常に厳しい苦渋の決断だ。最高裁の決定で土地取得が不可能になったことが最大の要因。(早期決着を求めた)平山知事の発言も重かった」と説明した。
笹口町長が炉心予定地の町有地を原発反対派に売却したことについては「今でも理解もできない」と批判した。
取得済みの建設予定地の扱いは「白紙」と発言。これまでに支払った漁業補償は返還を求めない考えを示した上で「国の方針で進めた巨大プロジェクトが途中でこうなるという実例が出た。大きな問題を残した」と指摘した。
平山知事は報道陣に「国のエネルギー政策は、一自治体が担うにはあまりにも重い問題だった。日本の原子力政策全体の問題だ」と語った。
巻原発は2012年度運用開始を目指したが、1996年の住民投票で約6割が建設に反対。笹口町長が99年、炉心予定地付近の町有地を反対派住民に売却、凍結状態になり、18日の最高裁決定で、原子炉炉心予定地付近の用地取得が事実上不可能になった。《共同通信》
【政府】米国産牛肉の輸入を停止
米国で初の牛海綿状脳症(BSE)感染牛が確認されたことで、日本政府は24日、直ちに輸入を一時停止し、国内供給の急減に備えてオーストラリアとニュージーランドからの輸入拡大を検討するなど需給対策に着手した。輸入停止が長期化すると日米の政治問題に発展する恐れがあり、政府は輸入牛肉の検査体制の早期確立を急ぐ構えだ。
ベネマン米農務長官は同日、既に米国内で食肉約1万ポンド(約4.5トン)の回収措置が取られたことを明らかにした。
日本国内で牛肉の値上がりは中長期的には避けられない見通しで、消費の減退も懸念される。大手スーパーのイオングループは同日、いち早く米国産生肉の販売見合わせを決めるなど、流通、外食業界にも大きな影響を与えるのは必至だ。《共同通信》
【政界談話室】
○･･･社民党の福島瑞穂党首は24日が48歳の誕生日。昼の野党3党の幹事長・書記局長会談に前任者として招かれ、誕生日のお祝いとして用意されたケーキのろうそくを一気に吹き消した。その後の党本部での記者会見では「ケーキは6人で仲良く、分捕り合戦することなく食べた」と野党の親密ぶりをアピール。「社民党の火はどんなことがあっても消さないのは当然。守るより少しずつ大きくしていきたい」と、自らの誕生日に社民党再生への決意を新たにしていた。《共同通信》
【民主党・小沢一郎代表代行】参院選前に小泉内閣行き詰まる
民主党の小沢一郎代表代行は24日、党本部で記者団と懇談し、今後の政局について「参院選までに小泉内閣は退陣しないまでも完全に存立理由が失われている状況になっているのではないか」と述べ、小泉内閣が来年前半に行き詰まる可能性があるとの見方を披露した。《共同通信》
【中国】台湾のスパイ拘束
新華社電によると、中国の国家安全当局は24日、台湾のスパイ網を摘発、台湾の情報工作員24人と事件に関連した中国国内の19人を拘束したことを明らかにした。具体的な容疑などは不明だが、22日付の香港紙、明報は拘束時期を今月中旬とし、山東省から海南省にかけての沿岸地域で摘発されたと伝えていた。
来年3月の台湾総統選挙に向け陳水扁総統が中国のミサイル配備を理由に「台湾は四六時中、脅威にさらされている」と訴えたことから、今回の摘発は中国側も台湾から脅威を受けているとアピールするのが狙いとみられ、中台間の緊張は一弾と高まりそうだ。
明報は拘束者数を36人とし、中国が摘発した台湾のスパイ事件では近年で最大規模とした。陳総統が11月末、中国が福建省などに台湾向けミサイル496基を配備していると指摘、ミサイル撤去を求める住民投票の実施方針を打ち出したため、反発した中国軍や国家安全省が摘発の乗り出したという。《共同通信》
【この日の民主党】
「改革断念予算だ」04年度政府案で菅代表
民主党の菅直人代表は24日、定例の記者会見を行い、同日に決定された2004年度政府予算案について、「改革断念予算だ」と厳しく批判した。
菅代表は政府予算案について、「総選挙で与党が主張してきた改革、年金制度改革や分権改革、行財政改革などを推し進める方向に踏み出したところが一つでもあったか。まったく見当たらない」と指摘。政府・与党の道路公団民営化案をめぐって道路関係4公団民営化推進委員会が事実上崩壊した問題と併せて、「小泉改革がいかにまやかしかを自ら証明している」と指弾した。《民主党ニュース》
