平成5100日目

2002/12/25

この日のできごと(何の日)

【北朝鮮】核燃料棒400本を搬入

国際原子力機関(IAEA)のグウォツデッキー広報部長は25日、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が1994年の米朝枠組み合意で凍結されていた寧辺の実験用原子炉(5000キロワット)の建物内に約400本の新たな核燃料棒を搬入したことを明らかにした。原子炉への装てんは行っていない。

同部長は北朝鮮が核燃料棒を装てんし、原子炉を再稼働させるには「(保守・点検作業のため最低)1−2カ月は必要だろう」と指摘。一方、IAEAが最も警戒している核再処理施設の放射化学研究所には現時点で動きはないという。

北朝鮮は今月12日の核施設の再稼働宣言後、核開発の中心となる実験用原子炉の印解除や監視設備の妨害などを最優先で実施。今回、再稼働に向けて核燃料棒搬入という具体的な動きを示すことで、米国を意識した瀬戸際政策を一段とエスカレートさせた。

同広報部長によると、核燃料棒搬入は現地の査察官が25日に直接確認。事前通告などはなかったという。

原子炉には技術者などが頻繁に出入りしており、稼働再開の準備を急速に進めているもよう。核燃料棒は今後も新たに搬入されるとみられるが、最終的に何本になるかは不明という。

IAEAは24日、北朝鮮が原子炉の再稼働に向けた準備作業に入ったことを確認していた。また同部長は、IAEAが北朝鮮常駐の査察官を3人に臨時増員したとの報道について「交代のため派遣した査察官が一時的に査察に参加、3人になっているだけで増員ではない」と説明した。《共同通信》

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【保守新党】旗揚げ

保守新党は25日午後、国会近くのホテルで結成大会を開き、民主党を離党した5人、保守党から9人の計14人(衆院10人、参院4人)の勢力でスタートした。代表に就任した熊谷弘氏は26日に小泉純一郎首相(自民党総裁)、公明党の神崎武法代表と党首会談を行い、連立政権合意に署名、与党の一画を担う。《共同通信》

保守党から新党への参加を見送った野田毅、小池百合子両衆院議員と月原茂皓参院議員の3人は25日夕、自民党本部で山崎拓幹事長と会談し、自民党への入党届を提出した。各県連の了解が得られ次第入党が認められる。

野田氏は会談後、記者団に対し「選挙が怖いから逃げ出したという報道があったが、逃げずことはあり得ない。比例で優遇してもらうことは全く考えていない」とし、次期衆院選では熊本2区から出馬したいとの意向を表明。小池氏は「現時点では(自民)党の方に調整をお任せをするという気持ちでいる」と述べた。《共同通信》

【小泉純一郎首相】構造改革妨害なら解散

小泉純一郎首相は25日夕、共同通信社とのインタビューで、構造改革への抵抗が強まった場合、衆院解散に踏み切る考えを表明した。来年3月に任期が切れる日銀総裁の後任人事については、元日銀副総裁の福井俊彦経済同友会副代表幹事らを念頭に検討していることを示唆。来年秋の自民党総裁選には再選への自信をにじませた。

首相は衆院解散・総選挙について「改革を阻止しようとする勢力が立ちはだかり、妨害に遭った時は、改革を進めるため何が良いか考える」と強調。ただ、自民党が衆院で過半数を制していることを指摘し「議席を増やすため解散する必要がないのに、なぜ解散、解散と言っているのか分からない」と述べ、早期解散には消極的な見解を示した。《共同通信》

【小出義雄氏】積水化学退社を表明

女子マラソンのシドニー五輪金メダリストの高橋尚子らを指導してきた積水化学陸上部の小出義雄監督(63)が25日、東京都内で記者会見し、今月31日付で同社を退社することを表明した。今後の高橋の指導については、小出監督が引き続き担当するか、積水陸上部が役割を担うかを話し合いながら決めたいとしている。後任監督はこれまで小出監督をサポートしてきた深山文夫コーチ(38)が昇格する。《共同通信》

【福井県】敦賀原発増設を了解

福井県の栗田幸雄知事は25日、県庁で日本原子力発電(原電)の鷲見禎彦社長と会談し、同社が同県敦賀市に計画している敦賀原発3、4号機の増設について、同社に安全確保対策の充実や地域振興への協力などを求めた上で、安全審査に入ることを事前了解した。

原電は、申請書類を整え、年明け以降に経済産業省に増設のための原子炉設置変更許可を申請、安全審査に入る。東京電力の原発トラブル隠し以降、原発の増設計画が進展するのは初めて。《北國新聞》

【この日の民主党】

江崎議員の党除籍処分を決定

民主党は、25日朝に離党届を提出した江崎洋一郎議員について、この離党届を受理せず、同日夜に開かれた持ち回りの常任幹事会で党規約・党倫理規則に基づき同議員の除籍処分と公職辞任勧告を行うことを決定した。

江崎議員は、同日結党される保守新党への参加と連立与党への合流を表明しており、前日に除籍処分とした熊谷議員ら4議員と同一の理由による処分。緊急を要するため、党倫理規則に基づき、処分決定後に倫理委員会の意見を聞くこととした。

国土開発幹線自動車道建設会議について(談話)2002/12/25

民主党『次の内閣』
ネクスト国土交通大臣 岩國哲人

1. 本日、「国土開発幹線自動車道建設会議」が行なわれ、「新直轄方式」による高速自動車道の整備について路線決定がなされた。高速自動車道の整備は言うまでもなく、国民生活に多大な影響をもたらす。その影響力の大きさを考えるならば、本日までに国幹会議を何度も開催し、多方面から意見を聞き、議論を尽くすことが必要だったのではないではないか。今日の議題に関して、わずか1 回の会議で、20人の委員を招いておきながら45分の審議でどれだけ議論を深められたのか。20兆円という国民の資産と税金の行方をわずか45分の審議で決めようというのはあまりにも形式的である。

2. そもそも、道路公団の民営化は、採算性、必要性の観点から、現在の整備計画を見直すことからスタートしたはずである。しかしながら、政府・与党協議では、9,342キロという整備計画の全線建設を前提としたものとなっている。このような、本来の目的を最初の入り口から無視した道路公団の民営化を、民主党として認めることはできない。また、今回の民営化により、民間企業が高速自動車道を建設・管理・運営する仕組みができたが、その経営に手を上げる企業が、いったいいくつあると考えているのか?コスト削減と料金引下げなどの厳しい制約の下で、現実には一つもないだろう。この民営化は幻想に基づくものと言わざるを得ない。

3. まず、政府は、9,342キロの整備計画は既に破綻しているということを率直に認めなければならない。なぜなら、整備計画は有料による道路整備を前提として1999年に策定されたものであり、無料化道路を整備する「新直轄方式」という制度をここに導入した時点で、既に自己矛盾と論理矛盾を起こしているからである。本来、「新直轄方式」という手法は、整備計画路線以外を対象とすべきではないか。ここには、「9,342キロありき」という与党の本音が象徴的に表れている。

4. 民主党は、高速自動車道の原則無料化を推進する立場から、「新直轄方式」による整備を、積極的に評価したい。本日の会議では、新会社による整備・管理が難しいと見込まれる区間がその対象として提案された。しかし、納税者の視点からは当然のことであるが、採算性と利用度の高いA区間から整備を始めるべきである。本日の会議においては、政府の意向を受けて、逆に最も採算性が低い区間Dから整備すべきという意見が多数派で、これは納税者に対する挑戦と言うほかない。

5. 今回の新直轄方式によって、わが国で初めて無料の高速自動道が整備される。新直轄方式による高速自動車道の整備は、「すべての道路を国民の手に」という、民主党のビジョンを具体化させる大きなスタートであり、民主党の道路政策の先見性を裏付けるものである。《民主党ニュース》



12月25日 その日のできごと(何の日)