平成5085日目

2002/12/10

この日のできごと(何の日)

【民主党】新代表に菅直人氏

民主克の新代表に菅直人前幹事長(56)が決まった。同党は鳩山由紀夫代表の辞任表明を受けて10日夕、都内のホテルで両院議員総会を開き、国会議員(183人)の無記名投票による後継代表選の結果、菅氏が岡田克也幹事長代理(49)を破り、当選した。得票は菅氏104票、岡田氏79票で、無効果はなかった

菅氏は約3年3カ月ぶりの代表復帰で、任期は鳩山氏の残任期間である2004年9月末まで。菅氏は両院総会後、岡田氏に幹事長就任を要請、岡田氏も受諾した。この後、菅氏は岡田氏とそろって記者会見。「国民の声を生かして活動できる体制に復活させ、衆院選に向けて政権交代への期待を取り戻るよう一日も早く準備したい」と述べ、挙党体制を構築した上で政権交代を実現する意向を表明した。

菅氏は幹事長以外の新執行部づくりに着手。13日にあらためて開く両院議員総会で、鳩山代表の辞任や、幹事長ら新役員の承認を受ける予定だ。

民主党内では、鳩山氏の辞任問題をめぐり深い亀裂が残った。鳩山氏とともに「鳩管」体制を組んできた菅氏に対しては、世代交代を求める若手の一部や保守系議員に抵抗感があり、来春の統一地方選や次期衆院選に向け党内の結束を回復できるかが最大の課題となる。

菅氏は記者会見で、鳩山氏が推進した自由党との合流も含む野党結集構想については当面、議論を見守る考えを強調。党分裂の可能性に対しては岡田氏の起用が党内融和につながるとの見方を示した。

代表選では、旧民社党系議員を中心にした鳩山氏グループや若手を基盤にした岡田氏が有利との見方があった。だが、横路孝弘元副代表ら旧社会党系議員の後押しに加え、「選挙の顔」として菅氏への支持が集まった。菅氏は当初、岡田氏との話し合いによる決着を模索したが、岡田氏が先に立候補を決断したため6日、出馬を正式表明した。

菅氏は、1998年4月に結成した現在の民主党の初代代表となり、99年9月まで務めた。《共同通信》

自由党の小沢一郎代表は10日夜、民主党の新代表に菅直人氏が選出されたことを受け「政権交代を実現するためには野党が大同団結し、来るべき総選挙に勝利する以外に方法はない。民主党のリーダーシップにより野合連合を進め、必勝体制を連立していただきたい。自由党はそのためにいかなる協力も惜しまない」との談話を発表した。《共同通信》

小泉純一郎首相は10日夜、民主党代表選で菅直人氏が代表に返り咲いたことについて「まずはおめでとうと言いたい。頑張ってほしい。批判ばかりでなく、次に政権とったらどうするか対案を出してほしいと思う」と感想を述べた。都内のホテルで記者団に述べた。《共同通信》

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【伊良部秀輝投手】阪神入団会見

米大リーグのレンジャーズを自由契約になり、阪神入りした伊良部秀輝投手(33)が10日、兵庫県西宮市内のホテルで入団会見し「野球人生の中で、阪神でプレーできるのはチャンス。日本シリーズで優勝したい」と意気込みを話した。 契約金、出来高払いを含む総額200万ドル(約2億5200万円)の1年契約。背番号は41。

7年ぶりの日本球界復帰となる伊良部は、阪神入りの決め手を「星野監督の熱意。勝利に対する闘志を感じた」と言い、今季はレンジャーズでリリーフを務めたが「先発で起用してもらいたい」と力強く話した。 星野監督も会見に同席する前に約1時間、伊良部と話し込み「投手としての心得など新鮮なものを感じた。エース級のレベルだ」と、あらためて大きな期待を寄せた。(金額は推定)《共同通信》

【プロ野球】

プロ野球のダイエー、西武、中日の3球団が10日、新人選手の入団を発表した。ダイエーは即戦力としての期待が大きい新垣(九州共立大)和田(早大)の両投手ら7人。中日は7選手のうち、1巡目の森岡(高知・明徳義塾高)ら高校生が4人を占めた。西武は自由獲得枠の後藤武(法大)長田(慶大)を含めてパ・リーグで最も少ない5人。《共同通信》

【新潟少女監禁事件】高裁、被告に懲役11年

新潟県柏崎市で小学4年生当時から約9年2カ月にわたり女性(22)を監禁したとして逮捕監禁致傷などの罪に問われたS被告(40)の控訴審判決で、東京高裁は10日「一審判決の量刑には違法がある」とし、懲役14年とした新潟地裁判決を破棄、あらためて懲役11年を言い渡した。《共同通信》

【ノーベル賞授賞式】

2002年のノーベル賞授賞式が10日午後、スウェーデン・ストックホルムのコンサートホールで行われ、化学賞の田中耕一さん(43)=島津製作所、富山市出身=、物理学賞の小柴昌俊東大名誉教授(76)らにカール16世グスタフ国王からメダルと賞状が授与された。日本人の受賞は3年連続で計12人となる。

授賞式では、物理、化学、医学生理学、文学、経済学の順で授賞理由を説明し、それぞれメダルと賞状を授与。田中さんは、米スクリプス研究所のクルト・ビュートリッヒ客員教授(64)とジョン・フェン米バージニア・コモンウェルス大教授(85)と共同受賞。生命を構成するタンパク質などの生体高分子を、詳細に分析することを可能にしたことが授賞理由となった。

小柴さんは、レイモンド・デービス米ペンシルベニア大名誉教授(88)、米国のリカルド・ジャコーニ博士(71)と共同受賞。ニュートリノ観測やエックス線天文学を通じて、宇宙への新しい窓を開いたと、評価された。《北國新聞》

2002年のノーベル賞授賞式が10日午後、スウェーデン・ストックホルムのコンサートホールで行われ、島津製作所の田中耕一さん(43)=富山市出身=に化学賞のメダルと賞状が授与された。小柴昌俊東大名誉教授は物理学賞を受けた。田中さんは「朝になったら電話で母にも『メダルをもらえました』と話したい」と晴れやかな笑顔を浮かべた。

授賞式は、スウェーデン王室関係者の入場と王立ストックホルム交響楽団の演奏で幕を開けた。えんび服をまとい、文化勲章を下げた田中さんはステージ最前列の受賞者席で、アスリッド・グラスムンド・ストックホルム大教授による受賞理由などの説明をうつむきかげんで聞き入った。

「田中さん、おめでとうございます」。グラスムンド教授の日本語での祝福の言葉に促されるようにステージ中央に進んだ田中さんは緊張が隠せない様子。カール16世グスタフ国王から賞状とメダルを渡された後、本来は国王とステージ中央のノーベル像、客席にそれぞれ1回ずつ礼をするところを、6回も頭を下げた。

授賞式後、田中さんは、「(化学賞受賞者)3人で席を立ち、(賞状などを)受け取るときはさすがに緊張した」と振り返り、「それでよけいにお礼をしてしまったのかもしれないなあ」と照れくさそうな表情をのぞかせた。

小柴さんの名は、田中さんより一足早く読み上げられた。小柴さんは「なんたってうれしいだけです」と感激の面持ちで語った。

北陸出身でノーベル賞を受けたのは田中さんが初めてであり、日本の企業研究者の受賞も初。化学賞受賞は3年連続となり、これで日本のノーベル賞受賞者は12人となった。授賞式には遠山敦子文部科学相やスウェーデン政府関係者、受賞者の家族ら約1550人が出席した。《北國新聞》

ノーベル平和賞の授賞式が10日午後ノルウェーのオスロ市庁舎で行われ、中東和平や朝鮮半島和平など国際紛争の平和的解決に貢献したカーター元米大統領(78)にメダルと賞金1000万スウェーデン・クローナ(約1億3000万円)が贈られた。

カーター氏は受賞演説で「戦争はどんなに必要であっても常に悪であり、善ではない」と強調。「互いに子供を殺し合いながら平和に共存するのは困難」と述べ、対イラク攻撃の検討など軍事力に傾斜したブッシュ米政権の外交姿勢への批判をにじませた。

演説でカーター氏は、「緊急課題」として、大量破壊兵器の廃棄と無条件の査察受け入れを求めた安保理決議1441を完全に履行するようイラクに要求した。

さらに地球規模の問題の解決には「国連を通した措置が最善」と国連重視を呼び掛け、地雷除去や化学兵器の廃棄、地球温暖化の防止、戦争犯罪に対する国際刑事裁判所など、最近の国連の実績を称賛した。

一方、圧倒的な超大国となった米国について、カーター氏は「大国が予防的戦争に走れば、破滅につながりかねない」と述べ、ブッシュ政権が検討する先制攻撃ドクトリンを批判し、自国中心主義を戒めた。

また「遠隔地から爆弾やミサイルを撃ち込み、犠牲者の身元や数も知ろうとしない」と語り、アフガニスタンなどでの米軍の作戦の在り方にも苦言を呈した。《共同通信》

【この日の民主党】

岡田克也、菅直人の両議員が代表選立候補届出

鳩山由紀夫代表の辞意表明を受けて実施されることとなった民主党代表選挙に、幹事長代理の岡田克也衆議院議員、前幹事長の菅直人衆議院議員の2人が立候補した。

党本部で10日14時から行われた立候補受け付けでは、事前説明会時の抽選結果により、まず岡田議員が14時に、次いで菅議員が14時20分に、それぞれ立候補届、党所属国会議員20人の推薦人名簿、政見・略歴などの届出書類を持って自ら届け出た。両候補は届け出の後、記者団のインタビューに応え、立候補にあたっての抱負や心境、党内人事構想などを語った。

党所属国会議員全員による投票は、18時から国会に隣接するホテルで開催される両院議員総会で無記名により実施される。決選投票とならない場合には、19時前には結果が判明する予定。

次期代表選出のための両院議員総会始まる

10日、民主党新代表を選出する両院議員総会が東京都内のホテルで開かれた。党規約に基づき、佐藤観樹総会長・藁科満治総会長代理が共同座長として進行・運営を務めるなか、伊藤忠治中央代表選挙管理委員長が経過を報告し、続いて立候補の届出をした岡田克也候補、菅直人候補が登壇し、それぞれ10分ずつ政権表明・決意表明を行った。

岡田候補は「国民から民主党に対する信頼が大きく損なわれ、民主党は結党以来の危機にある。この民主党を救い、国民の信頼を取り戻すには今までのやり方ではダメだ。新しいリーダーが登場して、新しいやり方でやっていかなければこの党が立ち直ることはできない。そういう思いのなかで自らを捨てて立候補した」と表明。岡田候補は今の民主党の状況を打開するには一人ひとりの意識が根本的に変わらなければならないとして党改革の必要性を訴え、多数決原理を規約に盛り込み、徹底した議論の後には多数決による意思統一をはかる必要性を示した。また、党の透明性と説明責任を向上させるのも不可欠だとした上で、民主党が目指す日本の姿を示す「2020年ビジョン」を策定し、改革先送りの小泉内閣をきびしく対峙すると同時にきびしい状況下にある国民に対してしっかりとした民主党の政策を提案していくとした。

続いて登壇した菅候補は「民主党はがけっぷちにある。これ以上の混乱を起こさないためにどう行動すべきか悩んだ。しかし結果として選挙戦を戦ったが、この選挙が終われば、新代表のもと一致結束して頑張ろうという思いだ」とした。菅候補は民主党の危機の原因について、国民の気持ちを反映するものではなく、内向きの議論のなかで行動しているという印象を国民の多くに与えてしまっていることにあると分析。また菅候補は、日本の経済危機の根本原因は政官業癒着の自民党政治が税金の使い道を長年にわたってねじ曲げてきたことにあるとの見方を示し、「政官業癒着構造の自民党政治を打ち破ることができるのは民主党だけだと考える。何とかそうした改革の先頭に立たしてほしい」と訴えた。代表就任後は、第一に小泉首相と特に経済政策を中心とした徹底的な議論を展開し、さらに政権野党とはちがう選択肢を有権者に示し、代表として小泉首相と一騎打ちにのぞむ構えがあると述べた。

次期代表に菅直人衆議院議員を選出

民主党の鳩山由紀夫代表の辞意表明に伴い、次期代表を選ぶために10日に開催された両院議員総会で、党所属国会議員183人中104票を集めた菅直人衆議院議員が、79票の岡田克也衆議院議員を破り、次期代表に選出された。菅議員の代表就任は、現在の民主党結党時に次いで2度目。

両院議員総会は18時に開会。立候補を届け出た両議員が10分間ずつ政見を表明したのち、党所属国会議員全員が点呼の順に無記名投票を行った。19時ちょうど、伊藤忠治中央代表選挙管理委員長が開票結果を報告し、総会参加者が満場の拍手でこれを確認した。

当選が決まった菅議員は、鳩山現代表、岡田候補と固く握手したのち、次期代表としての決意を次の通り述べた。

[菅直人次期民主党代表決意表明(要旨)]

本当に、今の党の置かれた状況を考えると、こういう形で代表選挙戦を行って、鳩山代表、岡田克也さんと3人で、いや183人で一緒にやっていかない限りは、この党の再生はとてもできないという思いを、あらためて強くしました。どうか皆さん、本当によろしくお願いします。

先ほど岡田さんからも話がありましたが、183人の一人ひとり、また候補者として決まっている、あるいは候補者としてこれから集まってきていただけるメンバーは、自由民主党に劣らないどころか、政官業癒着の中でがんじがらめになっている人たちに対し、国民の声を体した行動ができる仲間たちだと私も確信しています。

私も、これまでこの党ができた折に最初の代表をやり、鳩山代表の下で政調会長、幹事長をさせていただきました。今の現状には大きな責任を感じています。それだけに、これだけのメンバーのそろっている民主党が、国民の気持ちを体して、今の自民党政権と違う、国民に希望を持ってもらえるような、そういう日本を作るために、この座にしがみつくというような気持ちは一切捨て去って、とにかく次の衆議院選挙、統一地方自治体選挙、参議院選挙に向けて、とにかく私自身もありとあらゆる力を振り絞りたいと思います。

どうか、皆さんのお支えを重ねて心からお願い申し上げ、お礼の気持ちをこめてのご挨拶とさせていただきます。どうか皆さん、よろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。

「現場、地域の声を聞き、新生民主党つくる」菅次期代表が会見

次期民主党代表に選ばれた菅直人氏は、10日の両院議員総会終了後に記者会見し「岡田克也さんに次期幹事長をお願いし、お引き受けいただいた。私は小泉首相との政策論戦、現場の声、地域の声を生活感覚にあふれた国民の声を聞くことに、大半のエネルギーを使いたい。党の改革、運営は岡田さんに負ってもらう。もちろん2人は意思疎通をキチンと図るし、最終的には私が責任を負う」と述べ、次期幹事長に岡田克也幹事長代理が内定したことを明らかにした。これは両院議員総会後、鳩山代表と菅次期代表、岡田幹事長代理の3者による意見交換の席で決まったもの。

菅次期代表は「国民はますます厳しい状況におかれている。活発な国民の声を生かして、活動できる体制に民主党を復活させたい。国民からの信頼を取り戻せるよう、一日も早い準備を進めていきたい。新生民主党にぜひご支援、ご期待を」と国民に呼びかけた。

また、党の改革について「しっかり議論し、決まったことはお互いが責任をもつよう、民主党が再生していくよう岡田さんが中心になって取り組みを願いたい」と述べた。

また、菅次期代表の会見に同席した岡田克也幹事長代理は「原監督を目指したが、なれなかった。原さんも長嶋さんの下でコーチを務めた。菅次期代表を支え、全力を挙げていきたい。民主党はいま結党以来の危機にある。いい政党文化をつくっていきたい」と党改革に意欲を示した。《民主党ニュース》



12月10日 その日のできごと(何の日)