平成4685日目
2001/11/05
この日のできごと(何の日)
【日中韓首脳会談】
小泉純一郎首相は5日午前、ブルネイの首都バンダルスリブガワンのホテルで、朱鎔基中国首相、金大中韓国大統領と朝食を共にしながら約1時間15分会談した。3首脳は米中枢同時テロに関連して「いかなるテロにも毅然とした態度で臨む」との方針で一致。金大統領が来年のサッカー・ワールドカップ(W杯)に向け、テロ、麻薬対策で3カ国の警察当局の連携強化を提案、合意した。
小泉首相は日中韓3カ国の外相会談の開催を提案。これを受けて3カ国の外相、財務相、経済担当相による会談をそれぞれ定例的に開催することで合意、小泉首相の靖国神社参拝や歴史認識問題で冷え込んでいた対話の枠組みを拡大させることにした。
歴史認識問題で朱首相は「小泉首相が過去の歴史の教訓をもとに、将来の関係を構築するイニシアチブを取った。日中、日韓関係は率直な関係になりつつある」と、小泉首相の姿勢を評価した。
また来年が日中国交正常化30年、中韓国交正常化10年の節目の年に当たることから、3カ国の「国民交流」の成功に向けて、協力することで一致した。《共同通信》
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【日中韓、ASEAN】
東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国に日本、中国、韓国を加えた13カ国の首脳会議が5日午後、ブルネイの首都バンダルスリブガワンで開かれた。議長国ブルネイのボルキア国王は終了後、「ASEANは世界経済の減速と国際的な反テロ努力への貢献という1967年の創設以来最大級の試練に直面している」と懸念を表明する議長声明を発表した。
各国は地域情勢がこうした不安定感を増す中、「東アジア共同体」創設に向けた経済、政治分野での地域協力の可能性などについて話し合った。
韓国の金大中大統領は、東アジアの将来像を検討してきた研究部会の最終報告書を発表。地域共同体の必要性を強調した上で①東アジア首脳会議への発展②東アジア自由貿易地域の創設−などを呼び掛けた。
ASEAN首脳会議を東アジア首脳会議に格上げする案については、さらに踏み込んだ議論が行われたが、「ASEANの統一性はどうなるのか」と懸念する意見も出た。自由貿易地域構想に対して議長国ブルネイのボルキア国王は会議終了後発表した議長声明は「大胆だが実現可能」と評価した。《共同通信》
【田中真紀子外相】国連総会出席に執念
田中真紀子外相は5日午後、与野党国対委員長会談で拒否された国連総会と主要国(G8)外相会合への出席を認めるよう求めたワープロ打ちの直訴状を携えて与党各党の国対委員長を回り、直談判した。私的懇談会で「外相は外交を行うべきだ」と激励されたこともありニューヨーク行きに執念をみせたが、大島理森自民党国対委員長は「方針に変わりはない」とにべもない返事、直訴も不発に終わる見通しだ。
一方、野上義二外務事務次官は同日午前、辞意を表明した上月豊久秘書官を交代させたいとの意向を外相に伝えたが、結論は出ず、人事をめぐる事務方との対立は終息しなかった。
11日に予定されるG8外相会合と国連出席については、国会日程を理由に与野党国対委員長が2日に外相の要請を却下。これを受け外相は「国益を損ねるのでは」と小泉純一郎首相に相談し、首相は「与党だけにでも頭を下げれば」と助言したという。《共同通信》
【レッドソックス・野茂英雄投手】FA宣言
米大リーグは5日、フリーエージェント(FA)の資格を持つ選手の申請が始まった。AP通信などによると、この日申請したのは104選手で、今季レッドソックスでア・リーグ奪三振のタイトルを獲得した野茂英雄投手(33)が申請。日本人選手として初めて在籍丸6年で得られるFA選手となった。
大リーグ7年目の野茂は今季13勝10敗、防御率4.50を残した。4月には2度目の無安打無得点試合を達成して脚光を浴びた。今季奪三振は220で、通算成績は82勝71敗、防御率4.05。FA資格を手にしたことは、大リーガーとして認め続けられた証明だ。
73本塁打の年間最多本塁打記録をマークしたバリー・ボンズ外野手(ジャイアンツ)、終盤のアスレチックス快進撃を支えたジェーソン・ジアンビー内野手や、朴賛浩投手(ドジャース)らも申請した。 FA選手は今月末から自由に各球団と交渉、契約できる。野茂も新天地を探すことになる。《朝日新聞》
【米統合参謀本部・スタッフルビーム副作戦部長】「アルカイダの機能停止」
米統合参謀本部のスタッフルビーム副作戦部長は五日の記者会見で、アフガニスタンへの攻撃でテロ組織アルカイダは既に同国内で活動できず、機能を停止したと言明した。また、ラムズフェルド国防長官に基地の提供を約束したタジキスタンへ基地調査団を派遣したことを明らかにした。
米軍は滑走路の状況や、通信施設の調査を終え次第、F15戦闘爆撃機などを早急に配備する構え。本格的な冬の到来や今月17日からの断食月(ラマダン)を前に、アフガン北部の要衝マザリシャリフや首都カブール方面への北部同盟の進撃を航空支援するための態勢が整ってきた。
副作戦部長は「われわれはアルカイダのテロ訓練施設や重要施設を除去した。彼らが使っていたり、これから使用するとみられる洞穴も攻撃し、力をそいでいる」と指摘。その上で、アルカイダの機能停止は「アフガニスタン攻撃を続行して力を加えたためだ」と語り、ラマダン中でも攻撃する正当性を強調した。ただ、アルカイダ指導部にどの程度まで打撃を与えたかは分からないと述べた。《共同通信》
