平成4037日目
2000/01/27
この日のできごと(何の日)
【日本相撲協会】板井圭介氏に抗議文
日本相撲協会の時津風理事長(元大関豊山)は27日、大相撲に八百長が存在すると発言した元小結の板井圭介氏(43)に対して抗議文を送り、対応によっては法的措置を取る考えを明らかにした。
板井氏は21日に日本外国特派員協会での講演で、八百長が存在すると発言した。会見で抗議文を読み上げた時津風理事長は、相撲協会で独自に講演内容を調査したとし「われわれに対し、著しく名誉を棄損した。毅然とした態度を取った」と話した。協会側は板井氏の所在について不明なため、確認でき次第、内容証明付き郵便で抗議文を送るという。
板井氏が講演で、横綱の曙関など十数人の力士名を挙げたことに関し、同理事長は時津風部屋に所属する幕内力士に事情聴取し「本人は(八百長は)ないと言った」と述べた。板井氏が40万円で勝ち星を買ってもらったと指摘した曙関については「東関親方(元関脇高見山)に話を聞き、全く事実はないと確認した」としている。
同協会の顧問弁護士は「向こうの出方を待ち、誠意がない場合は法的措置を取る。降ってきた火の粉を払うということ」と話した。
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相撲協会のこの日の動きに対し、板井氏は八百長疑惑の告発記事を掲載している「週刊現代」を通じて「私は現役時代の経験に基づいて、真実をありのままに語っただけです」とコメントした。《共同通信》
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【金融監督庁】「日栄」全店に業務停止命令
金融監督庁・近畿財務局は27日、商工ローン最大手の日栄(京都市、松田一男社長)に対し、会社ぐるみで違法な脅迫的債権取り立てをしたとして、同社の本店と180支店すべてを対象に貸金業法に基づく業務停止を命じた。商工ローンが社会問題化してから初の行政処分。《共同通信》
【定数削減法案】衆院通過
衆院の比例定数20を削減する法案は27日夜の衆院本会議で野党欠席のまま採択、自民、自由、公明の与党3党などの賛成で可決され、参院に送付された。野党3党は、28日の施政方針演説をはじめ審議を全面拒否することを明確にした。
与党は、自由党の連立離脱を回避するため、小渕恵三首相の施政方針演説に対する代表質問と並行して参院で審議し、定数法案を2月上旬に成立させる方針。今国会の焦点となった同法案は、すべて与党単独審議という異例の事態の中で成立する見通しが強まり、自由党の連立離脱も回避できる公算となった。
同法案の冒頭処理に反対する民主、共産、社民の野党3党は「解散・総選挙を一刻も早く求める戦いをしたい」(鳩山由紀夫民主党代表)と、徹底的な審議拒否により総選挙に追い込む方針だ。与党側は、野党が拒否しても予定通りに審議を進め、平成12年度予算案の成立を急ぐ。
正常でない国会運営を避けるため伊藤宗一郎衆院議長は27日、与野党に「円満な解決への努力」を要請。採決を代表質問後に先送りする打開案を「議長裁断」として示した。だが与党側が「一刻も早く採決すべきだ」と拒否。議長も同案を自ら撤回し、午後8時半の本会議となった。野党側は議長に厳しく抗議した。
参院の与党側は、地方行政・警察委員会に付託して中間報告で審議を省略、早ければ2月2日にも参院本会議で成立させる方向で検討している。
自自公3党は、昨年秋の臨時国会に定数20を削減する修正案を提出した。だが成立に至らず、残り30は小選挙区中心とした付則を削除した修正案を今国会に提出していた。
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小渕恵三首相は27日夜、衆院本会議で衆院比例定数削減法案が野党欠席のまま採決され、衆院を通過したことについて「国会は法律を通すところだから、整斉粛々、淡々と処理しました」と述べ、政府、与党側の手続きに瑕疵がないことを強調した。《共同通信》
【米・クリントン大統領】一般教書演説
クリントン米大統領は27日の一般教書演説で、大型減税の拒否や中国への恒久的な最恵国待遇(MFN)供与、銃所有の免許制導入といった議会多数派共和党と対決する政策を次々に打ち上げた。「最強の米国」を作り上げた実績をゴア副大統領に引き継ぐ戦略だが、政権最後の一年も、大統領選に直結する争点をめぐり共和党との攻防が激しさを増しそうだ。
財政問題で大統領は、財政黒字を借金返済に充て2013年度には「無借金財政」を実現する構想を示した。2月で過去最長を更新する好調な景気を持続させるのは「健全財政の堅持」が最良だと主張し、共和党の最有力大統領候補ブッシュ氏の5年間で4830億ドルという大型減税を提案する経済政策を否定する作戦だ。
しかし共和党には「健全財政、強い経済」ばかりが強調されることへの危機感もあり「財政黒字を減税により国民に返さなければ、より大きな政府への道をたどる」(共和党系シンクタンクのケイトー研究所)などと反論を強める構え。
中国への恒久MFN供与は、中国の世界貿易機関(WTO)加盟交渉で、米国が約束した課題。中国を世界経済の枠組みに組み込み、経済改革、市場開放を後戻りできないようにするクリントン政権の対中関与政策を正当化するためには、早期の議会承認が不可欠。
しかしブッシュ陣営の経済政策ブレーン、リンゼー元米連邦準備制度理事会(FRB)理事は「恒久MFN供与は一年先送りすべきだ」とけん制する。
銃問題では昨年、規制法案が共和党の反対でつぶれた経緯もあり、大統領提案には激しい反発が必至だ。《共同通信》
【民主党ニュース】
自自公が本会議で定数削減法案を単独可決
●鳩山代表「国会は自自公にハイジャックされた。国民と民主主義取り戻す闘いすすめよう」
自自公与党3党は27日夜の衆院本会議で、衆院定数を20削減する法案を単独で強行可決させた。
民主党など野党3党は、これに強く反発して欠席。今後は「自自公政権の横暴で、命を失った国会で審議をすることは、残念ながらできない」(鳩山代表)として、施政方針演説やそれに対する代表質問をはじめ一切の審議に応じない方針で、一刻も早い解散・総選挙を実現する戦いに歩をすすめる。
民主党は同日、その日のうちの本会議開会、法案可決に向かい、なりふり構わず突き進む与党の動向をにらみながら、国会対策役員会や両院議員総会、代議士会などを相次いで開会。夕刻には東京・新橋の駅頭に鳩山代表や羽田幹事長らが飛び出し、市民に直接、自自公の横暴を訴えた。
夜8時30分からの本会議開会直前には、羽田幹事長はじめ野党3党の幹事長・書記長が伊藤衆院議長に面会して、与党の議会運営を厳重に抗議。開会のベルがむなしく鳴り響くなか、鳩山代表が記者会見し「国会は自自公にハイジャックされ、命を失った。これからは国民の命が息づく国会に蘇生させる闘いに国民とともに臨みたい」と述べた。
◎鳩山代表会見骨子(27日夜8時30分~)
国民に開かれた政党をめざす民主党として、定数削減問題については国民的議論を、予算案も十分な審議が必要との思いで、この国会に臨んだ。しかし国会は、自自公にハイジャックされた。私物化された国会で、残念ながら審議はできない。
私物化は、自民党と自由党との2党間の約束を、国民への公約のごとく嘘ぶくなかで進められた。議論も、野党の存在さえもなく、ただ「冒頭処理」1本やりでここまできた。国会は命を失った。自自公がすべてか。世論なのか。そんな横暴を許すわけにはいかない。
今後は、預かった民主党議員の命をさらに大きな命に変えながら、国会を命息づく国会に蘇生させていく。国民とともに闘う政党として国会の外での対話に努め、失われた民主主義を取り戻す闘いをやっていく。そのため、一刻も早い解散総選挙を求める。
緊急街宣で自自公の横暴を市民に訴え
民主党は27日夕、東京・新橋駅前で緊急街頭演説をおこなった。小宮山広報委員長の司会で、まず参院議員の小川勝也遊説局長、江田五月司法担当NC大臣がマイクをリレー。
続いて菅政調会長が「定数削減より先に、国会を解散して国民の審判を仰ぐべき。そうでなければ、最初に予算の審議をやるべきだ」と述べ、重要なテーマを後回しにしても政権の枠組み維持に躍起になっている与党の姿勢を批判。
羽田幹事長は定数削減をめぐる経緯を説明し、「自民党は自由党の政権離脱を恐れ、私たち野党に議論の機会を与えず採決に踏み切った。選挙制度を与党だけで決めたことは国会史上ない。絶対に許せない」と与党の横暴を厳しく批判した。
鳩山代表は最後に、「この問題の冒頭処理は、国民への公約でも何でもない。自自両党の約束に過ぎない。私利私欲で国会を私物化する自自公政権には終止符を打たなければならない」と訴え、民主党への理解と支援を求めた。この冬一番の寒さのなか、仕事帰りの人たちが大勢足を止めて演説に聴き入った。