平成3251日目

1997/12/02

【地下鉄サリン事件、松本サリン事件】訴因変更

オウム真理教松本智津夫被告(43)=教祖名麻原彰晃=らの起訴事実のうち、地下鉄サリン事件で重軽症となった3794人の殺人未遂罪の訴因変更を検討してきた東京地検は2日、被害者を14人に絞り、残る3780人分の起訴を撤回することを決め、東京地裁に訴因変更を請求した。同時に松本サリン事件の重軽症者数も144人から4人に変更した。

裁判の長期化を避けるのが狙いで、松本被告だけでなく、共犯被告についても訴因を撤回。松本被告については起訴した17事件のうち薬物密造など数事件の起訴を取り消すことも検討し始めた。オウム事件の裁判は大きな転機を迎えた。

東京地検によると、地下鉄事件の殺人未遂罪の被害者として残るのは意識回復後も器質性精神障害が残り治療中の男性会社員らとなっている。加療期間が数カ月から数日程度の被害者の起訴が撤回された。松本事件では無酵素脳症で口も利けず、体も動かせない状態が続く会社員河野義行さん(47)の妻らが残った。

東京地検は地下鉄事件の殺人未遂を立証するため、各被害者の陳述書や診療記録などを証拠提出したが、松本被告の国選弁護団などは証拠採用に同意しないと回答。3794人の証人尋問などが必要となったため、地検は訴因の撤回を検討してきた。

また、松本被告だけでは裁判の均衡を欠くとの判断から共犯被告についても訴因撤回に踏み切った。

松本被告以外で撤回されたのは地下鉄、松本両事件で新実智光、土谷正実、遠藤誠一、中川智正、林泰男の各被告。地下鉄事件だけは豊田亨ら8被告。松本事件のみは端本悟ら3被告で、計17人に上った。地下鉄、松本両事件でそれぞれ死亡した12人と7人の殺人罪の起訴はそのまま維持される。《共同通信》



【参院厚生委員会】介護保険法案を可決

40歳以上の国民から保険料を新たに徴収し、寝たきりや痴ほうなどの高齢者に介護サービスを提供する介護保険法案が2日の参院厚生委員会で一部修正の上、賛成多数で可決された。3日の本会議で自民、社民、さきがけの与党3党と民主党、太陽など各会派の賛成で可決の運び。同法案は再び衆院に送付され、9日にも衆院本会議で可決、成立する見通し。《共同通信》

【サッカー・トヨタ杯】ドルトムント(ドイツ)が初優勝

サッカーのクラブ世界一を決める第18回トヨタカップは2日、東京・国立競技場でに約4万7000人の観衆を集めて行われ、欧州代表のボルシア・ドルトムント(ドイツ)が2−0で南米代表のクルゼイロ(ブラジル)を下し、初優勝した。欧州は3年連続で制し、通算成績は欧州の8勝10敗となった。

ドルトムントは組織的な攻撃で優位に試合を進めた。前半34分にセンタリングをツォルクが決めて先制。さらに後半39分には、ヘルリッヒがゴールを奪い、試合を決定付けた。最優秀選手にはドルトムントのメラーが選ばれた。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は2日、国会日程を精力的にこなしたが、記者団には終始むっつり顔。対人地雷全面禁止条約の調印決定を受けた今後の対応を聞かれると「それは何度も言ってるじゃないか」とぴしゃり。介護保険法案に関する質問にも「今、(厚生)委員会で答えただろ」とだけ。首相周辺は「アジア太平洋経済協力会議(APEC)の外遊での時差ぼけが抜けていない」と解説するが、大蔵省の財政、金融行政の分離や防衛庁の「省」昇格問題で、与党間協議などがまとまらないことにいら立っている様子がありありだった。

○・・・新進党の二階俊博選対局長はこの日の同党総務会で、衆院宮城6区補選に新進党候補を擁立できなかったことについて「宮城県連の党員の大半は、離党した愛知和男氏の支持者だった」と述べ、不戦敗は愛知氏の責任だと言わんばかり。続けて「特に過疎地域での日常活動をするためには、(各支部に)千人の党員がいなければならない。足場がなければ立候補者擁立もできない」と強調。最後は「こういうことはいつまた起きるか分からない。党の立て直しにがんばろう」と呼び掛けたが、開き直りとも愚痴ともつかぬ「二階節」でけむに巻いていた。《共同通信》



12月2日のできごと