平成3022日目

平成9年4月17日(木)

1997/04/17

【ソウル大法院】元大統領らの上告を棄却

1979年の粛軍クーデターや80年の光州事件、秘密政治資金事件などで反乱・内乱罪や収賄罪に問われた韓国の全斗煥元大統領(66)、盧泰愚前大統領(64)ら23被告の上告審判決公判が17日、ソウルの大法院(最高裁判所)で開かれた。

大法院は、粛軍クーデターから光州事件に至る過程を軍部の「反乱・内乱」と認定し、被告全員に対する上告を棄却、全元大統領の無期判決、盧前大統領の懲役17年が確定した。

金泳三政権の「歴史の正しい立て直し」政策の下で行われた両大統領経験者の追及は、盧前大統領の秘密政治資金が暴露された95年10月以来、約1年半ぶりに決着した。全元大統領、盧前大統領には金泳三政権下で恩赦が実施されるとの見方が強く、今後は実施時期が焦点となる。

判決は「被告たちによる統治行為としての『成功したクーデター』との主張は認められず、軍事反乱・内乱行為と規定するしかない」と、最終判断を下した。また秘密政治資金事件でも控訴審と同じく全元大統領に2205億ウォン(約315億円)、前大統領に2628億ウォン(約375億円)の追徴金の支払いを命じた。

注目された内乱の公訴時効の起算日について、大法院は一審のソウル地裁判決と同じく、非常戒厳令が解除された81年1月24日とし、それまでの約1年2カ月を反乱・内乱期間と認定した。控訴審のソウル高裁判決は、盧前大統領が民主化宣言を出した87年6月29日までを反乱・内乱期間として、全政権の大半の期間の正統性を否定していた。

昨年8月の一審判決では全元大統領に死刑、盧前大統領には懲役22年6月が言い渡された。昨年12月の控訴審判決では、全元大統領は平和的な政権交代を実現したことを、盧前大統領は直接選挙で選ばれた大統領であることなどを理由に、それぞれ減刑された。全、盧両氏は上告を放棄したが検察側が上告していた。全元大統領に死刑、盧前大統領ら収監中の被告は判決公判に出廷しなかった。《共同通信》



【台北市】旧日本人墓地発掘を開始

台湾の台北市当局は17日、都市再開発に伴い市北部にある林森北路近くの旧日本人墓地の発掘作業を開始、現在も墓の痕跡を残している6つのうち、日露戦争で旅順を攻略した乃木希典大将の母の墓など5つを日本人僧りょらの立ち会いの下で掘り、同日夕までに石棺1つを収容した。

日本の敗戦で放置された墓地には、日本統治時代の総督の明石元二郎をはじめ、約2500体の日本人の遺骨が眠っているとされる。乃木大将も1890年代に台湾総督を務めた。台湾の日本政府代表部である交流協会台北事務所は、墓地の確認などを希望する遺族は東京の交流協会本部に問い合わせてほしいとしている。《共同通信》

【改正特措法】成立

沖縄米軍用地の継続使用を可能にするための米軍用地特別措置法(特措法)改正が17日午後の参院本会議で、自民党、新進党や公明などでつくる平成会、民主党・新緑風会、さきがけ、太陽などの圧倒的賛成で可決され、成立した。社民、共産両党などは反対。社民党の及川一夫政審会長が賛成に回るなど、2氏が党方針に反した。

特措法改正により、5月14日で使用期限が切れる沖縄の嘉手納基地など12施設で継続使用ができるほか、不法占拠状態が1年以上続いている楚辺通信所の一部用地も、暫定使用が可能になる。

橋本龍太郎首相は予算編成後最大の課題だった同法改正を処理し、25日の日米首脳会談に臨み、沖縄問題での一層の協力を要請する方針。さらに後半国会の重要課題の健康保険法等改正案などの成立に全力を挙げるとともに、行財政改革に道筋を付け、9月の自民党総裁選で再選を確実なものにしたい意向だ。

ただ特措法改正をめぐって与党の社民党が反対に回る一方で新進党が賛成するという「保保部分連合」が成立したことで、橋本政権を支える自民、社民、さきがけ3党体制のもろさが鮮明になった。自民党では「三党体制」対「保保連合」の対立が激化の様相を見せており、加藤紘一幹事長ら執行部は医療保険制度改革で民主党との連携を強化、新進党抜きで多数派を形成することで主導権を握ろうとの考え。

これに対しベテラン議員を中心とする勢力は、行財政改革や日米防衛協力のための指針(ガイドライン)の見直しで、「労組をバックにする社民、民主両党との連携はいずれは行き詰まる」(閣僚経験者)と、保保連合構築を検索する動きを強めており、これに連動して政局は今後、流動化しそうだ。《共同通信》



4月17日のできごと