平成3021日目

平成9年4月16日(水)

1997/04/16

【新型転換炉原型炉ふげん】3年間情報隠し

新型転換炉原型炉ふげんの放射性物質漏れ事故で、動力炉・核燃科開発事業団(動燃)ふげん発電所の川村利明次長は16日の記者会見で、過去3年で計11回、通常より高い濃度のトリチウムが外部へ放出された、と発表した。うち2回は、今月14日の事故と同様に「トリチウム濃度高」の警報が作動したという。

動燃は「環境に影響がない」として地元自治体などに報告していなかった。福井県は「警報が鳴った2回については安全協定に基づいて報告すべきだった」と厳しく批判しており、動燃の情報隠しの体質があらためて浮き彫りになった。

また14日の事故で、重水漏れのあった現場で応急処置などの作業をした職員ら11人が被ばくをしていたことが16日、福井労働基準局などの調べで分かった。被ばく量は管理区域内での通常の作業での被ばくの範囲内で、問題はないとしている。

自治体などに報告しなかった理由について川村次長は「濃度『高』の警報の範囲内だと環境への影響がないのは明らかで、すぐに濃度を低く抑える処置が可能だったため」と説明している。

動燃によると、二つある重水精製装置のうち一つの装置で3回、もう一つの装置で8回、配管の継ぎ目などから重水が建屋内に漏れ、重水中に含まれたトリチウムが建屋内を換気するための排気口から外部に放出されたという。

濃度「高」の警報が出たのは7年9月と6年12月。放出されたトリチウムの濃度は、排気口に設けられたモニターでそれぞれ1立方センチ当たり0.055、0.074ベクレルだった。濃度「高」の警報は0.037ベクレルで出るように設定されていた。重水精製装置はモニターが「高」警報設定値の3倍を記録すると自動的に停止するよう設計されている。

一方、福井労基局によると、事故のあった2時間半後の14日午前8時ごろから約1時間、動燃の職員や関連会社の作業員11人が応急処置をして被ばくしたという。《共同通信》



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【ヤクルト・野村克也監督】監督通算1000勝

横浜8−14ヤクルト◇16日◇神宮

ヤクルトの野村克也監督(61)は16日、神宮球場での横浜戦に14−8で勝ち、監督としてプロ野球史上9人目の通算1000勝を達成した。

野村監督は1970年に南海(現ダイエー)の兼任監督に就任、77年途中まで指揮を執り、リーグ優勝1度など512勝を記録。90年から率いているヤクルトでは、この日が488勝目だった。《共同通信》

【Jリーグ第1ステージ】第2節

Jリーグ第1ステージ第2節(16日・三ツ沢球技場ほか=8試合)好調のガンバ大阪が新加入のエムボマの活躍で、横浜マリノスに4−0で大勝し、2連勝。このほか、横浜フリューゲルス、ジュビロ磐田が連勝した。ヴィッセル神戸は永島の延長Vゴールで名古屋グランパスを破り、地元で昇格後初勝利を飾った。

今節が開幕戦となった前回最下位の京都サンガは、ジェフ市原に4−2で快勝。この試合の観衆は3057人で、リーグ戦の最低記録となった。ヴェルディ川崎はベルマーレ平塚を2−0で下し、加藤新監督になって初勝利。鹿島アントラーズはこの日、試合なし。《共同通信》

【科学技術庁】動燃を告発

茨城県東海村の動力炉・核燃料開発事業団(動燃)東海事業所の幹部らが再処理工場爆発事故で虚偽報告と隠蔽工作をしていた問題で、科学技術庁は16日、原子炉等規制法違反(虚偽報告)容疑で、法人としての動燃と当時の環境施設部長(50)ら幹部3人を茨城県警に告発、同県警は受理した。

原子力施設の事故で、科技庁が告発したのは初めて。官庁が所管する特殊法人を告発するのは極めて異例で、閉鎖的と批判の強い日本の原子力行政自体が厳しく問われることになる。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】動燃民営化に慎重姿勢

橋本龍太郎
https://www.kantei.go.jp/

橋本龍太郎首相は16日午前、動力炉・核燃料開発事業団(動燃)の見直し策として、民営化の意見が出ていることについて「民営化しようとしないとどこに問題があるか徹底的に調べ直して、たたき直す。科技庁のコントロールも利かないままで民営化はとても怖くて(できない)」と述べ、動燃の体質について抜本的な見直しをするものの、民営化することには慎重な考えを示した。首相官邸で記者団の質問に答えた。

また梶山静六官房長官は同日午前の記者会見で、動燃の新型転換炉原型炉ふげんの事故と通報遅れについて「遺憾の極みだ。このようなことを繰り返す動燃の体質、組織を、解体してゼロから出直す覚悟で、聖域を設けず、徹底して見直す」と強調。近岡理一郎科技庁長官が「ふげん」の運転停止命令を出したことについても「当然の措置と考える」と述べた。

だが梶山長官は、科技庁の責任について「今の体制をいかに軌道に乗せるかが大事だ。(責任論は)とやかく申し上げる時期でなく、全力を挙げて原因解明に当たってほしい」と、当面は責任問題より、事故原因の解明や組織の立て直しを優先させる考えを示した。

橋本首相は16日朝の豊田章一郎経団連会長らと会談で「動燃の事故そのものは深刻ではないが、うその報告などで世論に重大な影響があり、どう改革すべきか悩んでいる」とも述べた。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】桜を見る会

橋本龍太郎首相は16日午前、東京・新宿御苑で恒例の「桜を見る会」を開いた。会場には各国大使や政財界、文化・スボーツ界などから約9000人が招待され、八重桜を楽しんだ。

御苑内の桜は、葉桜になったものが多かったが、八重桜はほぼ満開状態。この日は好天に恵まれ、首相は久美子夫人とともに苑内を回ると大勢の人が写真撮影や握手を求めて押し寄せた。

首相は招待したパラリンピックの代表選手たちに「できるだけ遊んでいってくださいね」などとあいさつつ。俳優の二谷英明さんらには「桜が葉っぱに変わっているんじゃないかと思っていた」と上機嫌で話していた。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は16日午前、都内のホテルで豊田章一郎経団連会長ら財界人との朝食会に出席。首相は官邸を舞台にした民放テレビのドラマを取り上げ、「(ドラマのセットが)官邸の構造とよく似ている。番組の方が上等だけれど」と、評価。さらに「末娘が『台所はあんなにきれいじゃないわよ』と言っていた」と裏話を披露して、出席者の笑いを誘った。ドラマは低支持率に悩む首相が主人公だが、本物の首相の方も世論調査の支持率が伸び悩んでおり、本当に気になるのはセットよりドラマのストーリー展開?

○・・・新進党の中野寛成国対委員長はこの午前の記者会見で、太陽党と共同で提出した在外邦人投票を促進する法案について「審議に早く乗せ、議論が始まることを期待したい」と、まずは建設的野党ぶりを強調。一方で「(特措法改正案をめぐる)小沢・橋本合意に基づき、早く新しい仕組みをつくる努力が必要だ」と自民との政策連合も。そして「介護の美名の下に、国民の負担を増やすことがあってはならない。正論を述べて、受け入れられないなら反対」と介護、医療保険法案に反対する健全野党に回帰して見せ、与野党を見事に使い分け。《共同通信》



4月16日のできごと