平成3250日目

1997/12/01

【’97日本新語・流行語大賞】「失楽園」

この一年の世相を映し、最も話題になった流行語を選ぶ「’97日本新語・流行語大賞」の表彰式が1日、東京都内で開かれ、新聞に連載中から話題となり、映画やテレビドラマにもなった「失楽園」が大賞に選ばれた。

表彰式には言葉の生みの親である作家の渡辺淳一さんと映画で主演した女優の黒木瞳さんが出席。渡辺さんは「重い愛を描こうと格闘技のように体で書いた作品。こんなに受け入れられるとは夢にも思わなかった」などと話した。黒のスーツとネクタイ姿の黒木さんは「言葉の力はすごいと思いました。うれしいです」などと喜びを語った。

大賞以外のトップテンには行政改革の一つとして五年後の公社化が決まった「郵政3事業」が入り、表彰された小泉純一郎厚相は「自分の主張してきたことが少しでも皆さんに理解していただければうれしい」などと述べた。

発売以来品切れの店舗が続出した「たまごっち」、邦画で過去最高の観客動員数を記録した映画から流行した「もののけ(姫)」、時間という物差しで公共事業を見直すことを試みた堀達也北海道知事の「時のアセスメント」などもトップテンに入った。《共同通信》



【温暖化防止京都会議】開幕

21世紀の世界を地理温暖化の脅威から救おうと、世界150以上の国、地域の代表が参加して気候変動枠組み条約第3回締約国会議(温暖化防止京都会議)が1日、京都市の国立京都国際会館で開幕した。10日までの日程で、先進国の二酸化炭素な温室効果ガスの排出削減目標を盛り込んだ新しい議定書をまとめる交渉を進める。

法的拘束力のある削減目標の設定は世界初で、会議の結論は各国の経済活動やエネルギー需給構造などに大きな影響を与える。生活スタイルの変革も迫られそうだ。だが各国の利害の対立は激しく、交渉は難航が予想される。

会議では議長に選出された大木浩環境庁長官が「温暖化問題の解決には国際的な戦略が不可欠だ。かけがえのない地球を守るため歴史的な決定が下されることを希望する」とあいさつ。

ホスト国を代表して小渕恵三外相が「地球環境の再生には困難や痛みを伴うが、人類の歴史を変え得る10日間であることを自覚し、議論を十分尽くし、世界の人々が待ち望む最終合意に達することを切に希望する」と歓迎の演説を行った。《共同通信》

【長野五輪・男子滑降】1765メートルに引き上げ決定

長野冬季五輪組織委員会(斎藤英四郎会長)は1日、東京都内で正副会長会議を開き、紛糾してきた同五輪のスキー男子滑降スタート地点を標高1765メートルまで引き上げるとともに、一部で国立公園の第一種特別地域を通過する新コースを決めた。スタート地点引き上げを要求したスポーツ界と、自然保護を名目に拒否し続けてきた組織委の対立は、開幕まであと68日と迫った時点でようやく解決した。

同会議に先立ち開かれた検討委員会(委員長・古橋広之進日本オリンピック委員会会長)が、コース設計者のベルンハルト・ルッシ氏の報告を基に最終案を協議。その結果①スタート地点は当初計画の1680メートルから第一種特別地域外の1765メートルまで引き上げる②新コースの大半は、特別地域外を通過するが、選手の安全確保のため2カ所だけ地域内を通るとする新コース案を策定し、正副会長会議に諮り、了承を得た。《共同通信》

【新進党・党首選】鹿野道彦氏、公約発表

新進党の鹿野道彦元総務庁長官は1日、衆院議員会館で記者会見し、党首選出馬に向けた公約に当たる「党改革方針」を発表した。「自民党と対峙し、政権を奪取できる新進党に再生するため党内民主主義の確立が必要」と、野党路線を明確にするとともに①五役会、総務会など党機関の権限の明確化②党財政の透明化③若い人材の登用④地方の声の吸収―を掲げた。

小沢一郎党首の党運営に対し、党内に「意思決定手続きが明確でなく、強権的、秘密主義的だ」(若手)との批判があるのを念頭に、党運営の透明化に重点を置いたのが特徴だ。

友党の公明が新進党合流見送りの方針を固めたことについては「公明との信頼関係が崩れてしまったのではないか。信頼関係を再構築するのが私の役割だ」として、当選後には公明の合流実現に全力を尽くす考えを表明した。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】金融機関破たんで財政資金投入拡充へ

衆院予算委員会は1日、北海道拓殖銀行や山一証券など相次ぐ金融破たんを受け、橋本龍太郎首相や三塚博蔵相らが出席して金融システム安定化策をめぐり集中審議を行った。

この中で橋本首相は、信用組合破たんで預金保険機構が金融支援する際に、日銀の同機構への融資に政府保証するのを可能にする枠組みを設けているが、これを信組だけでなく銀行など一般金融機関の破たん処理にも適用するという自民党案について「当然そういう方向に行かざるを得ない」と明言。金融機関の破たん処理で財政資金(税金)投入の枠組みを拡充する考えを示した。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は1日、衆参予算委員会の集中審議で「公的資金」の言葉を避けて「公的支援」を連発。再三にわたり「首相の言う公的支援とは税金投入のことか」と追及され、「私の言ってないことが、私の言葉として報道されている」と苦しい答弁を続けた。委員会の合間に、「公的資金が」と質問しかけた首相番記者が「いや公的支援が…」と慌てて聞き直すと、質問をさえぎって「ほら、(僕は公的支援と)言ったろう。僕は公的資金なんて言ってない。だから委員会で言葉を慎重にと言ったんだ」と鬼の首を取ったようなはしゃぎよう。記者団相手に、委員会の鬱憤晴らし。

○・・・新進党の神崎武法総務会長はこの日朝、議員宿舎を訪れた記者団に、小説家・楡周平氏の新作を見せ「実は発売前に手に入れて読んだ。面白いよ」と読書の勧め。「クーデターについて書いてあるんだが、日本の小説にしてはリアリティーがある」とべたぼめした。通りがかった自民党の太田誠一氏が「どんな本?」と興味を示すと、「仁義なき戦いについて書いてあるんだ」と紹介。新進党が党首選で、小沢一郎党首支持派と鹿野道彦氏支持派が争っている時だけに、温厚な神崎氏も『武闘派』に変身か。《共同通信》



12月1日のできごと