平成2253日目
1995/03/10
この日のできごと(何の日)
【青島幸男参院議員】都知事選出馬を表明
青島幸男参院議員(比例代表)は10日、参院議員会館で記者会見し東京都知事選挙に立候補することを正式に明らかにした。
青島氏は共産党以外の各党が進めた知事選の候補者選びについて「都民不在のやり方で、民主主義は成り立たない」として、出馬を検討していた。
青島氏は放送作家、タレント、映画監督などを経て、昭和43年に参院議員に初当選し、現在5期目。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。
【国連憲章特別委員会】「旧敵国条項」削除を勧告
国連総会の下部機関である国連憲章特別委員会(47カ国で構成)は10日、日本とドイツへの武力行使を容認した国連憲章の「旧敵国条項」に関して、今年秋の第50回国連総会に「旧敵国条項を削除する憲章の改正をできるだけ早く始める」との決議を採択するよう、全会一致で勧告した。
第50回総会はこの勧告の決議を採択する見通しで、これで憲章調印以来50年ぶりに同条項が削除される方針が事実上決まった。死文化したとはいえ第二次大戦の敗戦国差別してきた旧敵国条項の削除は、日本が1956年の国連加盟以来望んできたことで、日本政府は安保理常任理事国入りへの弾みとしたい考えだ。
しかし削除のための憲章改正手続きは、論議の長期化が予想される安保理改革のための憲章改正と同時に行われる見通しで、削除が実現するのは数年先となる。
特別委が勧告した総会決議案は、旧敵国条項を「時代遅れ」と指摘し「削除のための憲章改正の手続きを将来の最も早い適当な総会会期において開始することを表明する」と、削除手続きの開始を勧告した。
昨年の総会は憲章特別委に、削除問題を検討し第50回総会に適切な法的措置を勧告するよう要請した。同総会でこの決議を採択した後、あらためて憲章改正手続きを開始する時期を決めることになる。《共同通信》
【JR西日本】六甲トンネル内を公開
JR西日本は10日、阪神大震災で不通になっている山陽新幹線新大阪ー姫路間で、復旧工事がほぼ終了した新神戸駅東側の六甲トンネル(全長16.25キロ)の内部を震災後初めて報道陣に公開した。
兵庫県西宮、芦屋、神戸の3市を通る同トンネル内の主な損傷個所は、芦屋市内7カ所、神戸市内5カ所の計12カ所。側壁やアーチ(天井)部分にできたひび割れが大半だが、最も大きな損傷はトンネルのほぼ中央部。コンクリートがはく離して落ちた側壁約51平方メートルに補強用のロックボルトを打ち込み、樹脂を注入して補修。表面にほどこした炭素繊維は乾き切っておらず、水抜きの管からは地下水が流れ出ていた。《共同通信》
【ケビン・ミッチェル外野手】来日
ダイエーが契約金、年俸合わせて4億5000万円(推定)で獲得した米大リーグ、レッズの主砲ケビン・ミッチェル外野手が10日夕、関西国際空港着の日航機で来日した。
180センチ、110キロのがっしりした体格を黒い革ジャンパーで包んだ姿で現れたミッチェルは「米国でたっぷりトレーニングを積み、ほぼべストの体重まで調整した」と頼もしい一言。「尊敬する王さんとプレーするのが楽しみ。いい成績を残したいね」と話し、トラブルメーカーとして知られているがという報道陣の問いに「何とでも書いてくれ。楽しみにしてるよ」といかにも大物らしい態度を見せていた。
来日が遅れていたミッチェルだが、この日は大阪市内のホテルに泊まり、12日に福岡入りし、福岡ドームなどを見学する予定。正式な契約を済ませた後、13日に入団発表を行う。
ミッチェルは昨年、ストライキ突入までに95試合に出場、打率3割2分6厘、30本塁打、77打点をマーク。ジャイアンツ時代の1989年には47本塁打、125打点の二冠王でMVPを獲得し、チームのナ・リーグ優勝に貢献した。通算成績は1088試合で打率2割8分6厘、220本塁打。《共同通信》
【政界談話室】
○…自民党の森幹事長は10日の記者会見で、与党訪朝団派遣についてのやりとりが途切れると「もう質問はいいんですか。私が記者だったら、このまま帰ったら上司に怒られてしまうと思うが」と質問を催促。記者団が察して「団長のことですか」と周知の渡辺美智雄元外相の名前を挙げると「行くことになれば経験が深く政治的に重い方がいい…」と用意していたように立て板に水で褒め上げた。もっとも最後に「党内で意見が割れているので取りまとめにも適切」と、日朝交渉に慎重姿勢の渡辺氏を取り込もうとの思惑がぽろり。
○…この日国会内で記者会見した新進党「明日の内閣」の西岡総合調整担当はのっけから「皆さんに申し上げたいことがある」とすごみをきかす。「円高で米沢副党首が官房長官に申し入れたのに新聞には一行も出ていない」と記者団をにらみつけた。「私もマスコミのことはよく知っているし、報道の自由もわきまえている」と言ったハナから、「第二勢力で積極的に提言もしてるのに、取り上げないのは遺憾」などなど、マスコミ批判のオンパレード。党内のごたごたや信組乱脈経営問題にからむ党イメージの低下に、相当いらいらの様子。《共同通信》
【村山富市首相】デンマークへ向け出発
村山首相は10日午後、羽田発の政府専用機でデンマークに向け出発した。首相は11日午前、コペンハーゲンで開かれている国連社会開発サミットの首脳級会議で演説、発展途上国の人材育成などグローバルな社会問題解決に向けた日本の積極姿勢を訴える。
また、阪神大震災に対する各国の支援や激励に感謝し、防災に関する国際会議を提唱。李鵬中国首相、金泳三韓国大統領とも会談、12日に帰国する。
出発に先立ち、素性は「社会的公正の実現という観点から、人間優先の社会開発などが議論される。(軍事面以外の)国際貢献は、日本が最も役割を果たさなければならない課題であり、強調したい」と意欲を示した。《共同通信》
【タスリマ・ナスリンさん】堂々とイスラム非難
著作内容を批判され、イスラム原理主義組織から死刑宣告を受けているバングラデシュの女性作家タスリマ・ナスリンさんが10日、国連社会開発サミットが開かれているコペンハーゲンで非政府組織(NGO)主催の講演会に登場、バングラデシュではイスラムの名の下で女性差別が続いていると現状報告した。
スウェーデンに亡命中のナスリンさんが姿を現すと、約2000人の聴衆は総立ちの拍手で歓迎。脅しにもかかわらず、堂々とイスラム批判を展開する勇気をたたえた。ナスリンさんは、再婚や婚前の妊娠がイスラムの教えに反するなどとして祖国の多くの女性が投石やむち打ちの拷問を受け、死亡したり自殺に追い込まれていると訴えた。
バングラデシュの原理主義組織は1993年9月、ナスリンさんの小説「ラッジャ(恥)」が反イスラム的だとして死刑を宣告、その命に5万タカ(約12万円)の懸賞金もかけている。《共同通信》