平成2254日目

1995/03/11

この日のできごと(何の日)

【自民党・森喜朗幹事長】連立の枠組み維持

森幹事長は11日午後、三重県四日市市で会見し、衆院解散・総選挙の見通しに関連、円高、震災対策、行政改革などの政治課題を挙げ「政治空白をつくらずに安定した政治をすることが大事だ。統一地方選、参院選で国民の意思は分かる」と述べ、解散・総選挙は当分先になるとの見方を示した。

森氏は次期衆院選について「政党は政権を取って政策を具体化するのが本分で、過半数を目標にするのは当然だ」と強調。その一方で単独過半数を獲得した場合の政権の在り方については「余裕を持って連立を組んで政治を安定させることが大事だ」と述べ、現在の連立政権の枠組みを維持していく考えを示した。《共同通信》

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【与党】訪朝団派遣を調整

自民党と新党さきがけに対し、朝鮮労働党の実力者、金容淳書記名で党代表団の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)訪問を求める招請状が11日伝達された。自民党幹部が同日夜明らかにした。

同幹部によると、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の許宗萬責任副議長が招請状を持って自民党の加藤政調会長を訪れた。加藤市は直接森幹事長に手渡すよう求めたため、同責任副議長が13日に幹事長を訪れることになった。

招請状は河野総裁あてで「日朝関係の正常化について話し合いたい」との内容という。「過去の償い」に言及した自民党、社会党、朝鮮労働党による平成2年の3党共同宣言については、招請状には触れられていなかった。

このことから自民党側には、昨年の与党合同訪朝団派遣断念の一因となった3党宣言の扱いについて、北朝鮮側も柔軟姿勢になったとの見方も出ている。《共同通信》

【スピードスケートW杯】

スピードスケートのワールドカップ(W杯)男子1000メートルで、11日、宮部行範選手(26)が日本の男子選手としてW杯史上初の種目別総合優勝を果たした。《共同通信》

【村山富市首相】国連サミットで演説

村山首相は11日午前、コペンハーゲンで開催されている国連社会開発サミットで演説し、中心テーマである「社会的公正」の実現と、村山政権が掲げる「人にやさしい社会」とは同じ理念に基づくと強調したうえで(1)日本の政府開発援助を教育、保健、衛生など社会開発分野に重点配分する(2)途上国の人材育成と女性支援に全力を尽くすーなど、日本政府の立場を明らかにした。《共同通信》

【村山富市首相】韓国・金泳三大統領と会談

村山首相は11日午後(日本時間同日夜)、コペンハーゲン市内の国際会議場で金泳三韓国大統領と、両国関係を中心に約30分間会談した。

大統領は、自民、社会両党の調整が難航している国会での「不戦決議」問題について「決議に反対する人がいるということで(韓国民に)悪い感情が生まれる可能性がある」と強い懸念を表明。首相は「与党3党で意見を調整し合いながら、実施されると思う」と答え、決議実現に意欲を示した。

さらに大統領は、不戦決議について「決議をするという報道があって(実現が)スムーズでないと、国民の感情は決して良くならない」と重ねて指摘した。

また大統領は、渡辺美智雄元外相を団長とする与党合同訪朝団の動きについて「報道で見たが事実か」と強い関心を示した。首相は「具体的には聞いていないが、与党3党で進めていることは承知している」と説明。日朝国交正常化の必要性を指摘するとともに「南北朝鮮の関係改善にも資するよう進める」として、韓国側と十分連絡を取りながら対処すると約束した。《共同通信》



3月11日 その日のできごと(何の日)