平成1445日目
1992/12/22
この日のできごと(何の日)
【長島一茂内野手】正式に巨人入り
「バットとグラブを持ってグラウンドで頑張るだけです」―ヤクルトから巨人に移籍した長島一茂(26)が22日午後、東京・内神田の巨人球団事務所で入団契約を済ませ、正式に巨人のメンバーになった。
注目の選手の巨人入りとあって、約40の報道陣が詰めかけ、球団事務所の記者会見場はすし詰め状感。放送局、雑誌社、そのあと新聞社と二度に分けての会見になった。
真新しい「GIANTS」のユニホームにそでを通した長島は「小さいころから自分も周りの友達もみな巨人ファン。ヤクルト入りしてからもいつも、あそこには負けたくない、という特別な存在だった」と気ちの高ぶりも見せたが、「まだ実感がわかないし、笑っていられる心境じゃない」と終始硬い表情だった。
開幕は二軍でのスタートが濃厚だが「二軍でやっていこうという選手はプロにはいない。自分はチームの戦力としてとられたと思っているので、早く一軍で戦力になりたい」と厳しい口調で言い切った。守備位置については「自分は野手だから、打席に立てればどこでもいい」と新天地で心機一転をはかる選手らしい心の内を明かした。
父親が今秋に巨人の監督に復帰したことで、何かと話題をふりまいた今回のトレード劇だったが「周りは騒ぐけれど、親子の関係は意識しない。(トレードが決まってから)父とはまだ何も話していません。周りにまどわされずに頑張るしかない」―芽が出ないようなら引退させることも辞さないという父親の強い意思を知ってか、正念場のシーズンを前に少ない言葉の中にも大きな決意がうかがえた。背番号は年明け早々にも決まる予定。《読売新聞》
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【阪神、オリックス】トレード発表
オリックス、阪神両球団は22日、松永浩美内野手(33)と野田浩司投手(24)との1対1の大型トレード成立を発表した。21日に松永と現状維持の9600万円(推定)で契約更改したオリックスは、神戸市西区の合宿所で井箟球団社長が、本人不在のまま単独会見。「松永の穴がすぐに埋まると思わないが、このトレードはうちの課題の投手力補強に合ったもの」とプラス面を強調した。
阪神は甲子園球場内の球団事務所で三好球団社長と野田本人が会見。同社長は松永獲得の背景として「コンスタントに3割近い打率を期待できる松永君にクリーンアップで頑張ってもらい、その間に選手(若手)を育てたい」と語った。
オリックスは投手不足のチーム事情から、交換要員に本格派右腕の野田を最終的に立てた阪神との間で急速にトレード交渉が進展。19日までに合意に達し、21日の本人への通告を経てこの日の発表となった。《共同通信》
【宮澤喜一首相】野党党首と会談
宮澤首相(自民党総裁)は22日午後、田辺社会、石田公明、不破共産、大内民社の4野党委員長と首相官邸で個別に会談、1993年度予算などについて意見交換した。
この中で首相は単純小選挙区制導入を柱とする抜本的政治改革方針について、自民党総務会の了承を受けて「次の通常国会で審議を仰ぎたい」として関連法案を提出する意向を表明。「各党が(対案を)持ち寄り、国民がよく見える透明度の高い議論をしたい」と野党側に積極的な対応を求めた。
首相が「透明度」を強調したのは、与野党の政治改革協議会で接点を見いだすこれまでの調整方式はとらず、各党案を提出し合って国会論議をたたかわせたい考えを示したものとみられる。《共同通信》
【竹下登元首相】皇民党事件について釈明
竹下元首相は22日、自民党本部で開かれた同党臨時役員会で、竹下政権誕生の際に暴力団が関与したとされる「日本皇民党事件」について釈明した。竹下氏は、先の臨時国会での証人喚問と同様に、「街頭宣伝活動中止を直接または第三者を仲介して頼んだことはない」などと述べ、暴力団が介在した事実はないと強調した。
自らの進退については、「誤解を解き、真相を解明しなければならない」と述べ、当面、離党や議員辞職の考えはないことを改めて示した。
梶山幹事長は、事情聴取後の記者会見で、「竹下氏の釈明と心情を理解した」と述べ、竹下氏の疑惑は事実上解消され、けじめがついたとの見解を示した。
竹下氏は冒頭、「竹下政権成立に暴力団が介在した経緯は全くない」と強調、竹下氏に対する疑惑についても、「身に覚えのない憶測、伝聞だ」と述べた。
その上で、党側の①皇民党の攻撃を受けた理由②田中邸訪問は「ほめ殺し」中止の条件だったのか③渡辺広康・元東京佐川急便社長らとの会談内容③結果責任を追及する声をどう受け止めるか―など8項目の質問に対し、「攻撃を恐れる理由は何もない」「田中邸訪問は当然のあいさつをしたものだ」など従来の説明を繰り返すにとどまった。《読売新聞》
【東京地検】旧竹下派ら60数人不起訴
金丸信・前自民党副総裁(78)が渡辺広康・元東京佐川急便社長から受領した5億円の使途などを再捜査していた東京地検特捜部は22日、政治資金規正法の量的制限違反容疑で告発されていた金丸氏と、配分先とされる旧竹下派代議士60数人を嫌疑不十分で不起訴処分とした。60数人は、氏名不詳のままの処分となった。金丸氏の略式起訴後、相次いだ告発について刑事処分が出されたのは初めて。告発側は、24日、処分を不服として検察審査会に申し立てる。
記者会見した同地検の高橋武生・次席検事は、量的制限違反容疑を嫌疑不十分とした理由について、「5億円が(量的制限の対象外である)金丸氏の指定政治団体に入った可能性が強く、それを覆す証拠はない」と説明した。この推認の根拠として、金丸氏や生原正久・元秘書(48)の供述のほか、昭和63年から3年間分の収支報告書を調べた結果、金丸氏が自分への寄付を何度も同団体に入れていること、金丸氏個人が保有金に関する報告書を全く出していないことを挙げた。
一方、高橋次席は、配分先とされる議員が、一部でも特定できたかどうかについては、明らかにしなかった。また、生原元秘書は告発の対象ではなかったが、金丸氏らと同様に嫌疑不十分で不起訴としたことも明らかにした。《読売新聞》