平成3635日目

1998/12/21

この日のできごと(何の日)

【中国】徐文立氏に懲役13年

新華社電によると、中国で建国後初の野党「中国民主党」結成運動の中心となり、逮捕、起訴された著名な民主活動家、徐文立(55)=北京市、王有才(32)浙江省杭州市=の両氏が21日、政権転覆罪で、それぞれ懲役13年、同11年の判決を言い渡された。

民主活動家への10年を超える実刑判決は、1996年10月の王丹氏以来約2年ぶりで、中国指導部が来年の建国50周年、天安門事件10周年に向け、民主化運動を徹底的に弾圧する姿勢を強めていることを示している。

徐氏の公判は北京市第一中級人民法院(地裁)で、王氏の公判は杭州市中級人民法院でそれぞれ開かれ、二人とも政権転覆のため、非合法に中国民主党の支部結成を図り、海外の「敵対組織」から援助を受けたと認定された。

徐氏の弁護人、莫少平氏によると、この日が初公判だったが、午前9時から約3時間半の審理だけで判決が言い渡された。徐氏は裁判官や検察官の質問には一切答えず、判決に対して「政治的迫害だ」と不服を表明した。

また香港の人権団体が入手した王氏への判決文によると、王氏は、政権と社会主義制度を「封建専制」と侮辱し、「政治分権メカニズムの樹立」などを訴えた文書を配ったことなどが政権転覆罪に当たると認定された。罪状の一つとされた海外の「敵対組織」からの援助額は1300ドルと4000元(計約21万円)だった。《共同通信》

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【魏京生氏】台湾訪問

中国民主化運動の象徴的指導者で、昨年病気治療を理由に出国が認められた魏京生氏が台湾初訪問のため21日午後、台北に到着した。

魏氏は市内のホテルで記者会見し、台湾での民主化の発展を確かめるのが訪問の目的だと指摘する一方で、台湾独立問題については「台湾人民に決定する権利があるが、現実的な可能性をまず検討しなければならない」と述べ、独立には懐疑的姿勢を示した。また中国と台湾の統一のスケジュールについて「一党独裁の放棄が基本条件だ。時間がかかっても、一党独裁に服従はできない」と述べた。《共同通信》

【パ・リーグ】ダイエースパイ疑惑調査委が発足

プロ野球、ダイエーのスパイ行為疑惑を調査するパ・リーグ特別調査委員会が21日に発足、元検事総長の筧栄一氏が委員長になり、第1回会合は25日に球界首脳を交えて行われることになった。《共同通信》

【政界談話室】

小渕恵三首相は21日、平成11年度予算の大蔵原案で赤字国債発行額が過去最大となったことに「米議会では黒字をどう配分するかが議論になっている。わが国も遠くない将来に国会で黒字の配分を議論する日が来る」と説明。根拠はといえば「予算が効果を十分発揮すれば経済が活性化し、税収が増加する」と皮算用を示しただけ。記者団から「その日はいつか」と突っ込まれると、「それはだな、千九百じゃなくて二千…」とたちまちトーンダウンし、最後は「二千マルマル年マル月マル日だな」ととぼけておしまいに。《共同通信》

【小渕恵三首相】自自両党が予算に責任

小渕恵三首相は21日午前、1999年度予算の大蔵省原案について首相官邸で記者団の質問に答え「連立内閣の第一歩だ。党としての話し合いが進んだことは喜ばしい」と指摘。

「自自連立で両党が責任を持つ予算として成立を期する」と述べ、自由党が共同責任を負う予算であるとの認識を協調。「景気回復につながるような予算が通常国会で一日も早く成立するようにしたい」と話した。《共同通信》

【イラク】米英を非難

イラクのアジズ副首相は21日夜(日本時間22日未明)、バグダッドで記者会見し、四次にわたる米、英両国の攻撃を「犯罪的侵略」と非難した。その上で、外交的解決の条件として①安保理などが両国を非難する②両国に「侵略」の理由を説明させる③対イラク制裁の全面解除―を要求、「これなしではイラクが協議に応じることは困難だ」と述べた。

両国が要求している国連大量破壊兵器廃棄特別委員会(UNSCOM)の査察への協力再開についても「いかなる条件も受け入れない。両国がイラクにミサイルを発射した瞬間、彼らはUNSCOMを殺した」と述べ、あらためて査察拒否と両国への対決姿勢を示した。

アジズ副首相は、攻撃によって軍の将校・兵士62人が死亡、180人が負傷、このうち共和国防衛隊の死者は38人、負傷者は100人だったことを明らかにした。副首相は、市民の犠牲者は「もっと多い」と強調。「彼らは犯罪者であり、この侵略は犯罪的侵略である」と非難した。

一方、両国がイラク軍の精鋭部隊である共和国防衛隊への攻撃の成果を強調していることに対して「彼らが実際に破壊したのは兵舎であり、簡単に再建できる」と述べた。

さらに副首相は、米、英両国の攻撃終了の発表に対して「イラクへの侵略は(湾岸戦争の)1991年以来、続いており、止まったことはない。ラマダン(断食月)明け後に軍事侵略の繰り返しがあるかもしれない」と述べ、来年1月中旬のイスラム教のラマダン明けにも再攻撃の可能性があるとして「警戒態勢」を続けていることを明らかにした。《共同通信》



12月21日 その日のできごと(何の日)