平成7282日目
2008/12/15
【この日の民主党】
政権交代可能なシステムを確立し、官僚任せでない内閣を作る 菅代行
菅直人代表代行は15日昼、都内の日本記者クラブで「官僚任せではない内閣の作り方」と題し、現在の政治情勢や政権交代が可能な二大政党政治による議会制民主主義の在り方、官僚主導から政治家主導の組閣の形について講演した。
はじめに菅代行は、現在の政治情勢について、「本来機能していなければならない重要な時でありながら、日本の政治が機能不全を起こしている。もっと言えば、日本の民主主義がシステム的に機能麻痺を起していることが原因である」と論評した。
その中で菅代行は、「米国は金融危機の中、大統領選でリーダーをオバマ氏に変え、新しい夢に向かって再スタートしている」とし、民主主義が活力を持って機能している証左であると述べる一方で、「日本においては自民党の中で総理大臣が変わるだけで、結果的に国民の期待を大きく裏切っている」と、民主主義の成熟度の違いを指摘。
その上で、菅代行は、「欧米諸国のように政権が行き詰まったら、野党に政権を変えていく二大政党制の形を日本の政治の中に作り上げることが必要である」との考えを語った。
続いて、菅代行は日本の政治の機能不全のもう一つの理由として、霞が関に政策立案を任せ切っている官僚内閣制のシステムにあると指摘。「政策立案では、官僚の利益となることが最優先で、国民にとってプラスになっても、官僚にとってマイナスになることは決して政策として作らない」と実態を説明。国会は立法府であり、三権分立の原則から内閣は国会から独立しているという間違った憲法解釈を押し付けられ、政策は官僚組織が作ることが当たり前であるという考え方の下、官僚組織にコントロールされていると述べた。
また菅代行は、内閣を作る日程についても、「総理大臣、政治の主導性がないまま、官僚に実権を握られて内閣が決まっている」と説明。「従来の慣例に縛られず、首班指名から組閣まで最低3日位かけて、総理が大臣、大臣が副大臣、政務官をしっかりと決めることが出来るかが非常に大事である」と持論を展開。
最後に、菅代行は、仮に民主党が政権を担当することになれば、官僚任せではなく、政治主導で大臣、副大臣、政務官を決め、しっかりとしたチーム体系の組閣を行うことを目指していくと抱負を語り、講演を締め括った。
講演後、参加者から麻生政権に対する今後の対応について質問があり、菅代行は、「麻生首相は年内中に2次補正、来年度本予算を閣議決定することができるのか」と疑問視。通常国会冒頭でのしっかりとした予算審議は困難との認識を示した。また菅代行は、2次補正が成立しない場合、「選挙管理内閣を作り、速やかに予算を成立させ、衆院を解散すべき」との考えから、「衆院の解散権を移譲することが前提とし、小沢代表を総理大臣にすることが条件である」との見解を明らかにした。《民主党ニュース》
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【東京地裁】猶予中に小学校へ侵入、元教諭に実刑判決
性的興味から写真撮影目的で小学校に無断で侵入したとして建造物侵入罪に問われた元小学校教諭A被告(35)の判決が15日、東京地裁であり、神田大助裁判官は懲役10月(求刑懲役1年6月)の実刑を言い渡した。
検察側は「再犯の可能性が極めて高い」と指摘。A被告は最終意見陳述で「運動会開催中の学校に立ち入ることが犯罪になるとは思わなかった」と訴え、弁護側は刑罰を与えるほどの違法性はないと無罪を求めていた。A被告は、交通事故死した児童らの写真をインターネットのホームページに無断で掲載。著作権法違反罪などで昨年7月、有罪判決を受け、執行猶予中だった。《時事通信》
【自衛隊イラク派遣】終結へ
イラク復興支援特別措置法に基づくイラクでの空輸活動を終えた航空自衛隊の派遣部隊が15日午後、撤収を始め、C130輸送機3機のうち1機目が活動拠点のクウェートのアリ・アルサレム空軍基地を出発し、日本へ向かった。
陸上自衛隊のイラク撤収後も活動を続けてきた空自の引き揚げで、初の「戦地」派遣として憲法との整合性をめぐり国論を二分した自衛隊のイラク派遣は開始から約5年ですべて終結する。《共同通信》
【麻生太郎首相】高額所得者の給付金「人間の矜持の問題」
麻生太郎首相は15日の参院決算委員会で、総額2兆円の定額給付金を高額所得者が受け取ることについて「多額の金をもらっている方が1万2000円をちょうだいというのを(過去に)私は『さもしい』と申し上げた。困っている人にと発想した話で、1億円も収入がある方はもらわないのが普通だ。人間の矜持も問題なのかもしれない」と述べ、自発的辞退が望ましいとの見解を示した。
定額給付基をめぐっては与党が、所得制限を設けるが否かを市町村の判断に委ね、総務省が高額所得者に辞退を呼び掛けることは可能とする制度概要を示している。《共同通信》