平成3977日目
1999/11/28
この日のできごと(何の日)
【東名高速飲酒運転事故】
28日午後3時35分ごろ、東京都世田谷区砧公園の東名高速上り車線で、4人家族が乗った乗用車の後部に大型トラックが激突、漏れ出したガソリンに引火し、トラックと乗用車の2台とも炎上した。
間もなく東京消防庁の消防隊が消し止めたが、乗用車は大破。後部座席に乗っていた千葉市花見川区、会社員Aさん(49)の長女Bちゃん(3つ)と二女Cちゃん(1つ)が焼死した。助手席のAさんと、運転していた妻D子さん(31)も病院に運ばれ、Aさんは頭や背中にやけどを負い重傷、D子さんも頭などを打ち軽いけがをした。
警視庁高速隊は業務上過失傷害の疑いで、高知県中土佐町、トラック運転手E容疑者(55)を逮捕、業務上過失致死傷容疑に切り替えて調べている。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【JR室蘭線】トンネル内でコンクリ落下
28日午前2時35分ごろ、北海道豊浦町礼文華のJR室蘭線礼文−大岸駅間の礼文浜トンネルで、名古屋発札幌行きの貨物列車(21両編成)がトンネル天井部からはく落した約2トンのコンクリート塊と衝突した。列車は約180メートル走り機関車が脱線、停止した。運転士にけがはなかった。
JR北海道によると、塊の大きさは山陽新幹線以来続くJR各社のコンクリート事故では最大級で、復旧の見通しは立っていない。別の貨物列車が約2時間前に通過した際は異常がなかった。はく落部分は直径約3メートル、厚さ約45センチの円すい形で周囲には放射状の亀裂があり、同社は外部からの加重がはく落の原因とみている。
JRは今月中旬に点検を行った際に亀裂を確認していたが、点検項目にないとして打音検査は行わなかった。事故後の調査で同トンネルにははく落部分以外にも18カ所の亀裂が見つかった。
トンネルは昭和50年に完成し、長さ1232メートル。はく落地点は函館側の入り口から約250メートル。
JR室蘭線では特急など51本が運休し、約8500人に影響が出た。北海道運輸局はJR北海道に警告書を出した。《共同通信》
【星野伸之投手】阪神移籍を表明
オリックスに残留か阪神へ移籍かで去就が注目されていたフリーエージェント(FA)の星野伸之投手(33)は28日、大阪市内のホテルで記者会見し「野村監督と話をして新しい野球ができるんじゃないかと思った」と語り、阪神入りを発表した。星野は今オフ、他球団への移籍を決めた初めてのFA選手となった。
星野は記者会見で、水面下で数度、オリックスと交渉しながら合意に至らなかったことが移籍への一因になったことや、その後の12日に行われた阪神との交渉で気持ちが一気に傾いたことを強調した。27日夜、オリックスに残留する意思がないことを電話で伝えたという。《共同通信》
【競馬】19回ジャパンカップ
第19回ジャパンカップ(28日・東京2400メートル芝14頭、GI)天皇賞・秋をレコード勝ちし、2番人気に推されたスペシャルウィーク(武豊騎乗)が2分25秒5で優勝、賞金1億3200万円を獲得した。武騎手、白井寿昭調教師は、ともにこのレース初勝利。
凱旋門賞馬モンジュー(フランス)や、英国、ドイツのダービー馬など、世界の強豪がそろった今回。レースは、日本のスペシャルウィークが後方待機策から、直線で圧倒的な末脚を繰り出して快勝した。
日本馬としては2年連続7頭目の優勝。獲得賞金は10億3869万円を超え、ナリタブライアンを抜き歴代賞金王となった。
2着には人気薄(12番人気)のインディジェナス(香港)が入って馬連は万馬券となり、モンジューは4着に終わった。《共同通信》
【W杯・STスケート】最終日
スピードスケート・ショートトラックのワールドカップ(W杯)第3戦、野辺山大会最終日は28日、長野県帝産アイススケートトレーニングセンターで行われ、男子1000メートルで寺尾悟(トヨタ自動車)が1分31秒580で優勝。寺尾は3000メートルでも3位に入り、W杯で日本選手初の4種目総合優勝を果たした。
寺尾は今大会の1500メートルと500メートルに続き、個人4種目中3種目で優勝。W杯の個人種目での通算勝利数を4とした。男子3000メートルは金東聖(韓国)が5分15秒622で制した。
女子1000メートルはエフゲニア・ラダノバ(ブルガリア)が1分48秒188で優勝、田中千景(長野・茅野高教)は4位。同3000メートルは朴慧園(韓国)が5分34秒793で勝ち、田中は4位だった。4種目総合の田中は6位。優勝はラダノバだった。男子5000メートルリレーの日本は4位、女子3000メートルリレーの日本は3位だった。《共同通信》
【自由党・小沢一郎党首】民主も含め保守新党を
自由党の小沢一郎党首は28日午前のテレビ朝日の報道番組で、自民党との合流構想に関連し、「ただ単に自由党が自民党と一緒になって旧来の自民党の枠でやっても、両党にとって何のメリットもない。自民党だけでなく民主党も含め、新しい保守主義を掲げる政党づくりができるなら非常にいいことだ」と自民、自由両党に加え民主党の一部も巻き込んだ形で政界を再編し、新しい保守政党を結成するのが望ましいとの考えを示した。
この中で、小沢氏は「党独自でも世論調査をやったが、今度の選挙は日本の保守政治にとって非常に危機的な状況になる。新しい時代に対応できるような政策と体制を国民の前に打ち出さないと、こっぴどい目に遭う」として、次期衆院選前にも政界再編に着手すべだとの考えをにじませた。
さらに、「政治の役割は政策を実行することで、連立も同も方法論だから、どの党とでもだれとでも政策をやるならやる」と強調。安全保障や教育改革を重要課題として挙げた上で、「本当の保守主義に基づく、自民党に代わるぐらいの保守新党をつくろう。自民党は戦後政治を担当し役割を果たしてきたが、新しい時代に発展的に保守主義の政党をつくることが私の願いだ」と述べた。《共同通信》
【小渕恵三首相】中韓首脳と会談
小渕恵三首相は28日、中国の朱鎔基首相、韓国の金大中大統領とマニラ市のココナツ・パレスで朝食をはさんで約1時間会談した。3首脳は中国の世界貿易機関(WTO)正式加盟に向け協力することで一致するとともに、経済協力に関する専門家による共同研究の開始でも基本合意した。
日中韓3カ国首脳がそろって会談したのは初めて。小渕首相は3カ国首脳会談の定例化を提唱。金大統領は「歴史的会合であり、ぜひ継続させたい」と同調。朱首相も「3カ国が協調、協力関係を築くことで東アジアの考えが国際社会に広まることは望ましい」と前向きな姿勢を示し、定例化の方向となった。東アジアの新たな対話の枠組みの第一歩となりそうだ。《共同通信》
【ASEAN】首脳会議
東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議は28日、加盟10カ国すべてが原則として2015年までに、域内貿易の関税引き下げ対象品目に適用する輸入関税を完全撤廃することで合意した。ASEAN自由貿易地域(AFTA)計画を大幅に進め、貿易自由化を推進しようとする思い切った決断だ。
背景には、経済危機克服後のASEANが成長を維持するには、加盟国間の結び付きを強め、域内貿易と直接投資を促進するしかないとの判断がある。
「通貨危機がわれわれの結び付きを強固にした」(スリン・タイ外相)のは間違いない。今回の合意で将来のASEAN市場統合を目指す動きが加速しよう。
ASEANは10月の経済閣僚会議で、シンガポール、マレーシア、タイ、フィリピン、インドネシア、ブルネイの6カ国については2015年までに、ベトナム、ラオス、ミャンマー、カンボジアの4カ国は2018年までに、輸入関税をゼロにすることを決めた。首脳会議はこの期限を、6カ国に関しては5年前倒して2010年に、4カ国は3年早めて2015年とした。4カ国については自国農業への影響が大きい品目の関税撤廃を2018年までとすることを認め、後発国に配慮した。
しかし貿易の完全自由化への課題は多い。今回の会議でも、マレーシアが完成車などを関税引き下げ対品目に移すことを遅らせた決定を、認めざるを得なかった。経済が回復すればするほど自由化への熱意が薄れ、保護主義的な動きが台頭してくる。
発展段階が異なる国々の集合体であるASEANが、各国の利害を乗り越え、自由化を予定通り進めていけるのか、各国の意志が試される場面が今後も出てきそうだ。《共同通信》
【高知県知事選】橋本大二郎氏が3選
任期満了に伴う高知県知事選は28日投票、即日開票の結果、無所属で現職の橋本大二郎氏(52)が、自民党県連、自由党が推す無所属新人の県農協中央会会長所谷孝夫氏(69)を大差で破り、3選を果たした。激しい一騎打ちに有権者の関心が高まり、投票率は62.73%dえ、前回を9.88ポイント上回った。
改革路線を進めた橋本氏の行政手法に対する審判といえる選挙。同氏は「改革の流れを止めてはいけない」と強調。情報公開の推進など2期8年の実績と高い知名度を生かして無党派層などの幅広い支持を得た。《共同通信》
【大阪市長選】磯村隆文氏が再選
任期満了に伴う大阪市長選は28日投票、即日開票の結果、無所属で現職の磯村隆文氏(68)=自民、民主、公明、自由、社民、改革ク、自由連推薦=が、無所属で医師の井上賢二氏(57)=共産推薦=ら新人2人を破り、再選を果たした。
磯村氏が推し進める2008年夏季五輪招致の是非が争点となったが、投票率は33.55%で、過去2番目の低さ。しかし、過去最低だった前回を5.1ポイント上回ったことで、磯村氏の面目は一応は保つ形となった。《共同通信》
【ニュージーランド総選挙】「性転換女性」が当選
労働党が9年ぶりの政権奪回に成功したニュージーランド総選挙で、男性から女性に性転換した候補者が28日に当選を決めた。地元テレビによると、「性転換女性」の国会議員誕生は世界で初めてという。
当選したのは労働党候補として、北島のワイララバ選挙区から出馬したジョルジナ・ベイヤーさん(42)。ベイヤーさんは、既に1995年ワイララバ地区にあるカータートンの市長選で当選。当時も「世界初」と話題となった。
ベイヤーさんは労働党員ではないが、有力候補者探しをしていた同党関係者の目にとまり、立候補を決定。ライバルの国民党候補に約2800票の差をつけ、見事議員の座を手に入れた。
ベイヤーさんは子供のころから「自分は女性」と思っており、84年に性転換手術を受け、女性となった。カータートン市長になるまでは、ストリッパーや映画俳優など、さまざまな職業を経験してきた。ベイヤーさんは今後、国会議員と市長の二足のわらじを履くが、「市長の報酬は辞退する」ことにしている。《共同通信》