平成669日目

1990/11/07

この日のできごと(何の日)

【イラク人質事件】74人が帰国の途

イラクに拘束されていた日本人人質、在留邦人74人が7日午後3時20分、バグダッド発の日航特別機で、中曽根元首相、自民党代表団(団長・佐藤幹事長代理)とともに帰国の途に就いた。給油のためバンコクに立ち寄ったあと、8日昼ごろ羽田空港に着く予定。

解放された74人の内訳は人質25人、イラク在留邦人47人、クウェート在留邦人夫妻2人。このうち病気や病弱であることを理由に出国を許された人は56人とされる。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

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外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

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【辛島美登里さん】シングル「サイレント・イヴ」発売

【衆参両院】国会移転を決議

衆参両院は、7日の本会議でそれぞれ国会の移転を政府に求める「国会等の移転に関する決議」を共産党を除く自民党などの賛成多数で可決した。

国会が自ら移転を打ち出すのは初めて。衆参両院がそろって決議したことで、国会移転問題の論議に弾みがつくとみられる。海部首相は、この決議を受けて答弁に立ち、国会移転問題に真剣に取り組む意向を表明した。

決議は「国土全般にわたって生じた歪を是正するため一極集中を排除し、さらに21世紀にふさわしい政治・行政機能を確立するため、国会および政府機能の移転を行うべきだ」と強調し、その実現に向け政府の努力を求めている。

決議については、衆院議院運営委員会内に国会移転問題協議会を6月に設置して検討を進め、議会開設100年の節目に間に合わせるため今国会中の決議にこぎつけた。参院も衆院に同調した。

決議は、東京一極集中の弊害緩和のため、首都機能の移転に弾みをつけるのが狙いで、この決議を受け早ければ今国会中にも「国会移転に関する特別委員会」(仮称)を設置して論議を深めていく構想も浮上している。

ただ、社会党内の首都圏議員の反発で決議が一日遅れる異例の事態を招いたほか、全会一致が通例の国会決議で共産党が反対するなど各方面からの異論も根強く、今後の行方は不透明だ。《共同通信》

【米・フィッツウォーター大統領報道官】中曽根氏らを名指しで批判

フィッツウォーター米大統領報道官は7日の定例記者会見で、西側諸国の元政府高官によるイラク訪問はイラク包囲網の分断を図るフセイン同国大統領に利用され、その宣伝工作に乗るものだと、日本の中曽根、ヒース英、ブラント旧西ドイツの3元首相を名指しで批判した。

報道官はイラクが各国の元政府高官のイラク入りを認め、人質解放交渉に応じているのは、イラク政府の正当性を認めさせるのが狙いであり、フセイン大統領は元政府高官らと人質の双方を宣伝工作に利用していると、深い懸念を表明した。

報道官は中曽根元首相らの行動は「自国民救出の努力かもしれないが、一歩誤ればフセイン大統領に利用され、人質の家族の心情を踏みにじりかねない」と警告した。

米議会の一部にイラク訪問の動きがあることについても、できれば中止してほしいとの見解を示した。

報道官によると、天皇即位の礼に参列するため10日から訪日するクエール副大統領も、日本をはじめとする各国首脳らとの個別会談を通じて米国の立場を理解させるための努力を続けるという。《共同通信》

【英・サッチャー首相】イラクに強く警告

サッチャー英首相は7日の英下院で、フセイン・イラク大統領に与えられたクウェート撤退の時間は残り少なくなっており、早急にイラク軍がクウェートから撤退しなければ「英国とその同盟軍は武力で除去することになり、フセイン大統領は敗北とそのすべての結果を引き受けなければならなくなろう」と警告した。

首相の警告は湾岸危機発生以来、最も強い調子となっている。《共同通信》

【日米野球第5戦】全米が本領発揮

全米、初勝利。日米野球第5戦、全日本ー全米は7日、甲子園球場に3万2000人の観衆を集めて行われ、全米が終盤にフィルダー(タイガース)の待望の一発など4本塁打を放って10-5と逆転、5戦目でようやく初勝利を挙げた。

中盤までは全日本のペース。一回に落合(中日)の2ランで先制し、四回には広沢克(ヤクルト)が2点本塁打してリードを広げた。全米は終盤に奮起。八回一死一、二塁でフィルダーが左へ豪快に打ち込んで同点とし、さらにバーフィールド(ヤンキース)が勝ち越し2ランを放って7-5と逆転した。《共同通信》

【南アフリカ】子供を2年間犬小屋に

南アフリカのヨハネスブルク近郊の町、スプリングズで二歳半の白人の男の子が自宅の庭の犬小屋で2年余りにわたっで犬に“育てられていた”ことが分かり、南ア社会に大きな衝撃を与えている。

この男の子は現在、裁判所の命令で両親の元から引き離され、病院に収容されている。

“発見”された時の体重は通常の二歳半児の半分の7キログラムとやせ衰え、ほえるか、クンクン泣くか、地面をはいずり回るという犬そっくりの行動をとっていたという。南ア政府は両親を児童虐待の疑いで調べている。

7日付の南アの中立系紙スターが報じたところによるとこの児童虐待は、犬の鳴き声があまりうるさいため、隣人が通報したことで発覚した。

その際、男の子は犬小屋の中で裸のまま座っており、食事として与えられた一本のバナナが置いてあった。両手は犬の前足のように垂れ下がり、両足も内向きになっていたという。

男の子は犬とも引き離されたことで精神的ショックを受け食事を十分にとることもできない状態。両親は一週間前、泥酔状態で病院を訪ね病院側に男の子を引き渡すよう要求したという。病院側は男の子が真っすぐ立って歩くことも両手を使うこともできないため、作業療法で通常の人間へと育てたいと話している。《共同通信》



11月7日 その日のできごと(何の日)