平成4133日目
2000/05/02
この日のできごと(何の日)
【豊川主婦殺人事件】高3男子逮捕
愛知県豊川市の主婦B子さん(65)が自宅で刺殺された事件で、同県警豊川署捜査本部は2日、B子さん方の近所にある私立高校に通う3年の男子生徒(17)を殺人容疑で逮捕した。調べに「人を殺す経験をしようと思ってやった」と殺害の動機を話しているという。
生徒はB子さん夫婦と面識がなく、押し入った理由について「通りがかった家の玄関が開いていたのでやった。若い未来のある人は殺してはいけないと思った」と供述した。
事件前に凶器の金づちや着替え、逃走用の現金を用意していた。殺害は下校途中に行われ、B子さんは顔や頭などを約40カ所も刺されており、捜査本部は教育現場の直近で起きた特異な事件として背景を詳しく調べる。
調べでは、生徒は1日夕、B子さん宅に侵入し用意した金づちでB子さんの頭を殴りつけた上、包丁で顔などをめった刺しにして失血死させた疑い。生徒は犯行後の同日午後6時10分ごろ、夫のAさん(67)が帰宅したため包丁で切りつけたことも認めた。包丁はB子さん宅のものだった。
生徒は、事前にB子さん方の近所の竹やぶに着替えの服を置き、下校後にB子さん夫婦を襲ったと供述。犯行後は竹やぶで着替え、現場近くに止めておいた自転車で約6キロ離れた名鉄線の駅まで逃走。名鉄電車を乗り継いで名古屋市西区へ行きトイレで夜を明かした。2日は名鉄電車で新名古屋駅と新岐阜駅を行き来していたという。
生徒は2日午後5時半ごろ、JR名古屋駅構内の交番にわずかに血の付いた服を着て一人で出頭。「寒くなって疲れた」と出頭理由を話し、淡々と逮捕容疑を認めているという。
学校関係者によると、B子さん宅の前の道は、生徒の通学路とみられる。生徒は「表札を見て、玄関が5センチほど開いていたので押し入った」と話しており、捜査本部は日常生活の中で無差別に殺害する標的を探していた可能性があるとみている。
生徒は犯行現場に通学用のかばんを残し、捜査本部は所有者を割り出して2日朝に殺人容疑で逮捕状を取り行方を追っていた。関係者によると、生徒は祖父と父親が教師という教育一家に育ち、高校では大学進学を目指す「特進コース」に所属していた。《共同通信》
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【竹下亘氏】「重いバトン渡された」
政界を引退する竹下登元首相(76)の後継として次期衆院選に島根2区から出馬する実弟の亘氏(53)は2日、島根県出雲市の竹下事務所で会見し、「日本で一番重いバトンを渡された。国民と徹底的に議論し行動する」と抱負を述べた。
政策については「仕事を持つ母親が子供をつくろうと思える社会をつくりたい」と、少子化対策に力点を置く意向を示した。また、前回衆院選で元首相に約2万4000票差まで迫った民主党の錦織淳氏(54)を「生活臭を感じる言葉がない」と批判した。
一方、錦織氏は元首相の後援会組織を丸々引き継いだ亘氏について、「強大な集票マシンや政策は継承され、構図は変わらない」と指摘。大型連休中は元首相の地元の掛合町などで街宣やビラを配るなど、「古い政治の終わりを印象づけよう」と圧勝を目指している。《共同通信》
【森喜朗首相】イタリア・アマート首相と会談
5月2日、森首相はローマでイタリアのアマート首相と会談した。7月の九州・沖縄サミットについて、森首相がサミットでG8が取り組むべき課題を具体的に指摘しつつ、成功に向けて協力を求めたのに対し、アマート首相は森首相の指摘した問題のうち、特に遺伝子組み替え食品の安全性や高齢化問題などが重要であるとした。《首相官邸》
【森喜朗首相】仏・シラク大統領と会談
欧州訪問中の森喜朗首相は2日夜(日本時間3日未明)、パリ市内の大統領府でフランスのシラク大統領との首脳会談に臨み、7月の主要国首脳会議(沖縄サミット)の協力を要請した。シラク氏はサミットの議題として、金融市場の安定や最貧国に対する支援など7項目の協議を求めたのに対し、森首相も共通の問題として協議、検討していく意向を明らかにした。
森首相は、会談で日本経済が回復基調にあり、経済の新生と大胆な構造改革に取り組む姿勢を強調、シラク氏は「日本経済は必ず成長し、景気が本格的に回復するだろう」との認識を示した。
首相は沖縄サミットで情報技術(IT)革命などによる世界の一層の繁栄、高齢化対策などの心の安寧、地域紛争の解決など世界の安定、3点を大きな議題する考えを示した。
これに対し、シラク氏は「IMFの正当性、普遍性を保ちながら、金融犯罪も規制しなければならない」と金融市場の安定が必要と強調した。さらに、日仏が協力、努力し、最貧国への支援体制の整備が求められるとした。《北國新聞》
【この日の民主党】
鳩山代表が有珠山噴火の被災地を訪問=4回目
民主党の鳩山由紀夫代表は2日、小川勝也参議院議員と共に、有珠山噴火で避難生活を続けている北海道の長万部町、虻田町、洞爺村、伊達市の各避難所を訪れ、長期にわたり避難生活を余儀なくされている住民の皆さんを慰問した。
鳩山代表は、途中、伊達市カルチャーセンターの避難所で、神戸元気村のボランティアスタッフが主催するもちつき大会に参加。「初めてみたいなもんです」と話しながら、小さな子どもの手を取って、一緒にもちつきを楽しんだ。丸一日かけて7カ所の避難所を訪れ、住民の皆さんと膝詰めになって話をじっくり聞いたり、励ましの言葉をかけるなど、精力的に歩き回った。《民主党ニュース》