平成3576日目

1998/10/23

この日のできごと(何の日)

【オウム裁判】岡崎一明被告に死刑判決

坂本堤弁護士一家殺害事件など2事件の実行犯として殺人罪に問われたオウム真理教元幹部岡崎一明被告(38)に対し、東京地裁は23日、求刑通り死刑の判決を言い渡した。一連のオウム事件で死刑判決は初めて。

判決理由で山室恵裁判長は、坂本弁護士事件の捜査段階での自供について自首成立は認めたものの「動機は自己保身のため」と述べ「自首減軽(刑の軽減)するのは相当ではない」と指摘。「事件解明に大きく貢献し反省しているなどの事情を酌んでも刑事責任はあまりに重大。無期懲役にする事案とは一線を画している」とした。

教団による凶悪事件の原点とされ、計6人が起訴された坂本弁護士事件で初の判決。地下鉄、松本サリン両事件に続き教団の三大事件すべてで実行犯への判決が出たことになり、公判中の他被告にも影響を与えそうだ。

弁護団は「弁護人としては控訴せざるを得ないが、岡崎被告と相談して決める」としている。

判決は坂本事件について、松本智津夫被告(43)=教祖名麻原彰晃ーの指示を認定。三大事件すべてで「首謀者」とされた松本被告は一層厳しい立場に追い込まれた。

検察側は岡崎被告の自首成立を否定したが、山室裁判長は「当時捜査機関は犯人を特定しておらず、自首は犯罪発覚の前になされた」と自首成立を認めた。

しかし「自首の動機は真剣な反省の結果ではなく、教団から身を守るための自己保身にあった」とし「捜査機関の事情聴取に平然とうそをつき、遺族の救出活動を目にしながらも関与を隠し続けた態度は、したたかで狡猾」と非難し、刑の軽減はできないとした。

教団によるマインドコントロールの影響については「犯行を隠すのに冷静で合理的な行動をとっており、善悪の判断能力は著しく減衰はしていなかった。自らの判断と意思で(松本被告の)指示に従った」として「犯行以外の行動を期待するのは困難だった」との弁護側主張を退けた。

その上で「教団批判の急先ぼうだった弁護士らを将来の障害になるとして抹殺した短絡的で常軌を逸した犯行。松本被告の指示なら殺害も正当化されるという独善的な教義自体が許されるものではなく、責任はいささかも軽減されるべきでない」と指摘した。

岡崎被告は一家三人が殺害された平成元年11月の坂本事件のほか、同年1月の信者Tさん殺害事件でも実行犯として殺人罪に問われ、起訴事実を認めていた。《共同通信》

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【ホンダ・セイバー】フルモデルチェンジ

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【プロ野球日本シリーズ】第4戦

プロ野球日本シリーズ、西武(パ・リーグ)−横浜(セ・リーグ)第4戦は23日、西武ドームに3万1685人のファンを集めて行われ、西武がマルティネスの決勝2点本塁打で4−2と横浜を下し、対戦成繊を2勝2敗とした。

西武は二回、中島の左への2点本塁打で先制。六回無死一塁からマルティネスの左中間への特大の一発で勝ち越した。初先発の石井は九回一死まで3安打2失点と好投した。横浜は九回、石井に代わった橋本、西崎を攻め二死満塁と詰め寄ったが、佐伯が三振に倒れた。第5戦は24日午後6時20分から西武ドームで行われる。《共同通信》

【政界談話室】

民主党の羽田孜幹事長は23日午後の記者会見で、自民党から離党した平成5年当時を振り返りながら独演会。「一番の問題は政権交代がなく、(自民党が)問題を先送りしたということだ。幹部に政界再編を促したが、もう一つの政治勢力をつくることが必要だと思い、党を飛び出した」と説明。さらに「自民党を揺るがす勢力をつくるのが大義だった」と力を込めた。もっとも、同志として行動を共にした自由党の小沢一郎党首が最近、「自自公」路線も視野に入れ始めたとされるだけに、小沢氏への痛烈な皮肉との見方も。《共同通信》

【日本長期信用銀行】国有化

日本長期信用銀行は23日朝、金融再生法が同日施行されたのを受けて、特別公的管理(一時国有化)を政府に申し出た。小渕首相は、同日午前、特別公的管理の開始を正式決定するとともに、談話を発表、長銀の預金や金融債は全額保護され、デリバティブ(金融派生商品)を含めすべての債務を履行することを宣言した。民間銀行が国有化されるのは戦後初めてとなる。

首相は長銀が実質債務超過と判断、破たん前処理ではなく、破たん処理として特別公的管理を始めるが、政府は長銀を債務超過として認めていなかったため、首相の責任を問う声が強まりそうだ。政府は長銀処理に全力を挙げ、金融危機の回避に努める方針。《読売新聞》

【小渕恵三首相】金融担当相に柳沢伯夫氏を任命

小渕恵三首相は23日午前、金融再生関連法の施行に伴い、柳沢伯夫国土庁長官を金融問題専任の「金融再生担当相」に任命した。柳沢氏は破たんした金融機関の処理を行う金融再生委員会が12月に発足次第、初代委員長に就任する。《共同通信》

【石川県警】集団密航で39人逮捕

23日午前1時20分ごろ、同県門前町鹿磯の漁師が鹿磯漁港沖合で不審な船がいるのを見つけ、その後、岸にいた20人ぐらいの男女が車に乗って立ち去ったため110番通報した。県警は集団密入国事件とみて、緊急配備を敷いたところ、午前4時すぎ、能登有料道路の内灘料金所付近で不審な保冷車を発見。荷台に乗っていた中国人とみられる38人を金沢西署に連行し、入管難民認定法違反(旅券不携帯)の現行犯で逮捕した。さらに同漁港に潜んでいた中国人と見られる男性1人を捕まえ、逮捕者は39人となった。県内で集団密航が確認されたのは初めてで、県警は捜査本部を設置した。

密航に使用された船は見つかっておらず、金沢、七尾両海上保安部が巡視艇4隻で海上を、第九管区海上保安本部の航空機とヘリが上空から能登一帯の海域を提案している。保冷車を運転していた男は内灘料金所付近で逃走したため、県警では密入国を手引きした可能性が大きいとみて行方を追っている。

県警の調べでは、逮捕された中国人とみられる38人は男性22人、女性16人で、保冷車にすし詰め状態で発見された。大半は20代で所持品はほとんどなく、「腹がへった」などと北京語で話している。どこから来たのか、どういう船に乗ってきたかは不明という。《北國新聞》



10月23日 その日のできごと(何の日)