平成3174日目

1997/09/16

この日のできごと(何の日)

【東京都青年の家事件】高裁、都に賠償命令

東京都教育委員会が社会教育施設「府中青年の家」の宿泊利用を拒否したのは差別であり、違法などとして同性愛者団体「動くゲイとレズビアンの会」(永田雅司代表)が都に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は16日、都に賠償を命ずる判決をした。賠償額は約26万円から約16万円に減額した。

矢崎秀一裁判長は一審の判決理由を変更し「男女別室の原則を理由に宿泊を拒否した場合、同性愛者は利用できない不利益を受ける。行政当局は少数者の同性愛者に対しても無関心であったり、正確な知識がないということは許されず、宿泊拒否は都教委の過失」との判断を示した。

また、都教委が同会の使用申込書の受理を拒否したことも違法とした。賠償額のうち同会が別の施設を利用するために費やした労力の損害賠償は「必要ない」として減額したものの、一審以上に同会側の主張を認めた形となった。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

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【大相撲秋場所】10日目

大相撲秋場所10日目(16日・両国国技館)1敗で優勝争いのトップに並ぶ横綱貴乃花、大関武蔵丸と若乃花はそろって白星。貴乃花は琴の若を危なげなく寄り切り、武蔵丸も関脇土佐ノ海を寄り切った。土佐ノ海は6連敗で7敗目。若乃花は突き落としで琴稲妻を下した。ただ一人星一つの差で追う横綱曙は、小錦を寄り切って8勝2敗と勝ち越し。大関貴ノ浪は小結魁皇を肩透かしで退け7勝目、魁皇は3勝7敗で11日目(17日)から休場することになった。十両は大和が8勝2敗で単独トップ。《共同通信》

【台風19号】鹿児島上陸

中型で強い台風19号は16日午前8時すぎ、鹿児島県枕崎市付近に上陸、九州全域を暴風域に巻き込んだ。大雨の影響で鹿児島県田代町では民家3棟の9人を巻き込む土砂崩れが発生、2人が死亡、1人が行方不明となり、消防が救出活動を続けた。県は自衛隊に災害出動を要請した。

宮崎県都城市でもがけ崩れで女性が生き埋めとなったが、約1時間後に救出。大分県別府市では、九州横断道を走行中の乗用車ががけ崩れに巻き込まれ、警察などが救出活動を続けた。各地の河川も増水、宮崎県日南市で全住民の9割以上に当たる約1万6000世帯、約4万4000人に避難勧告、鹿児島市も約2万3000人に避難勧告を出すなど警戒を強めている。《共同通信》

鹿児島県枕崎市付近に上陸した台風19号は16日午後、勢力を少し弱めながら九州を縦断した。9人が巻き込まれた鹿児島県田代町の土砂崩れ現場では、最後まで行方不明となっていた2人がいずれも遺体で発見された。佐賀、宮崎県でも計2人の死者が出ており、14日夜に鹿児島県徳之島で男性が死亡したのを加え、九州管区警察局のまとめで、今回の台風の犠牲者は計6人となった。

宮崎県では女性1人が行方不明となったほか、鹿児島県など九州各地で14人がけがをした。鹿児島、宮崎、大分の3県では住民約10万人を対象に避難を勧告。特に、宮崎県日南市では全住民の9割以上に当たる約4万4000人が対象となった。《共同通信》

【社民党】佐藤孝行総務庁長官の辞任を要求

社民党は16日の臨時常任幹事会で、ロッキード事件で有罪が確定した佐藤孝行氏が総務庁長官で入閣した問題を協議し、同長官の辞任または橋本龍太郎首相による罷免を求めていくことを決めた。佐藤氏入閣に対する党内の厳しい批判と世論の強い反発を受けての決定。

土井たか子党首は「政治倫理で中途半端なことはしない」と表明しており、政府・自民党が佐藤氏辞任を拒否した場合には社民党内の閣外協力解消論がさらに強まるのは必至。自社さ3党体制崩壊に発展する可能性も出てきた。《共同通信》

【民主党】菅直人代表、鳩山由紀夫幹事長に

民主党は16日、現行の二人代表制から一人代表制に移行するのに伴い「菅直人代表、鳩山由紀夫幹事長」の新体制を内定した。同日午前、菅、鳩山両代表が党本部で鳩山邦夫、横路孝弘両副代表と会談、菅代表を軸とした人事案を提示し、両副代表も基本的に了承した。この席では副代表の権限についても協議された。

幹事長職新設に伴う幹事長代理には仙谷由人政調会長の就任が有力視されており、同日午後、代表、副代表に仙谷氏を交えた五者会談を開いた上で、新体制人事を決める見通し。決定されれば、鳩山由紀夫氏が同日夕の定例記者会見で新体制の骨格を発表する。最終決定は18日午後の衆参両院議員総会で行う予定。

鳩山代表が13日に訪米から帰国後、菅代表と断続的に会談して最終調整を進めていた。民主党はこのところ支持率の低迷状況が続いていることから、党内外で人気の高い菅氏を代表として前面に押し出すことで党勢回復を図る狙いがあるようだ。《共同通信》

民主党の鳩山由紀夫代表は16日夕、党本部で記者会見し、「菅直人代表、鳩山由紀夫幹事長」を軸とする一人代表制移行に伴う党執行部人事の骨格を発表した。横路孝弘、鳩山邦夫、岡崎トミ子各副代表は留任し、新幹事長を補佐する幹事長代理には仙谷由人政調会長が就任することになった。同党は今後このほかの人事を確定し、18日の衆参両院議員総会で了承を得て、新体制をスタートさせる。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は16日午後、首相官邸で記者団から「総務庁の…」と切り出されると、またも佐藤孝行氏入閣を責め立てられると思ったのか、ムッとした表情に。しかし同庁が発表した高齢者人口の質問と分かると「それならば話そう」と、途端に上機嫌になり「昭和38年の調査結果では100歳以上は(全国で)153人だった。それが昨年は7373人だ」と得意の数字を交えて社会保障政策通ぶりをアピール。さらに医療保険制度改革をめぐる報道を取り上げ「建設的な批判を」とくぎを刺すなど、佐藤氏入閣批判に何とか一矢報いたい?

○・・・内閣改造を機に就任した自民党の保利耕輔国対委員長はこの日、新進、民主、共産、太陽各党の国対委員長らを回り早速お披露目。これまで国対には一番縁遠かった同氏は「一番慣れないところに来てしまった」と戸惑い気味に低姿勢なあいさつ。すかさず同行した川崎二郎筆頭国対副委員長が「表紙(国対委員長)が一番大事」と助け舟を出すなど、チームワークの良さを印象付けた。しかし、今月末に召集される臨時国会では泉井問題など野党の攻勢が予想されるだけに、周囲からは「最初は油断させる高等戦術か」との声も。《共同通信》



9月16日 その日のできごと(何の日)