平成2382日目

平成7年7月17日(月)

1995/07/17

【撚糸工連事件】最高裁、無罪判決を破棄

撚糸工連汚職事件で受託収賄罪に問われた元民社党衆院議員横手文雄被告(60)の上告審判決が17日午前、最高裁第一小法廷であり、遠藤光男裁判長は「贈賄側供述の信用性を否定した二審判決は、証拠評価を誤った結果、重大な事実誤認をした疑いが顕著」として、二審東京高裁の無罪判決を破棄、同高裁に審理のやり直しを命じた。

政治家の汚職事件で、二審の無罪判決を最高裁が破棄したのは、昭和26年の昭和電工疑獄事件以来44年ぶり。

不況業界の救済をめぐる野党議員の国会質問が汚職に問われたこの事件は、摘発から約9年を経て、現金授受の有無という収賄罪成立の根幹を争点に、再び高裁で審理されることになった。《共同通信》



【東京都・青島幸男知事】“都市博中止”国内補償は明言避ける

世界都市博覧会の中止に伴う「おわび行脚」で欧米を歴訪した東京都の青島幸男知事が17日都庁で帰国の記者会見、海外都市の一部から出ている補償請求に応じると表明したことについて「庁内に設けた補償委員会の決定に従うが、請求通り(全額保証する)という方向で決定されるだろう」との認識を示した。

都は国内企業などに対しては、領収書などを精査した上で補償する方針だが、詳しい基準は決まっていない。このため「2つの審査方法があるということか」と問われたが青島知事は「内外にかかわらず公平、平等は尊重されなければならない」と述べたにとどまり、具体策については明言を避けた。《共同通信》

【亀井静香運輸相】整備新幹線「前に進める」

亀井静香運輸相は17日、金沢市の金沢東急ホテルで岩本副知事と河口健吾石川県議会議長の陳情を受け、北陸新幹線を含む整備新幹線の新たな整備計画を策定する際、地方自治体の負担を財政力に応じて軽減する考えを示した。さらに、能登空港の建設計画を第七次空港整備計画に盛り込む方針を改めて表明した。

亀井運輸相は整備新幹線の8年度の整備方針について、「着工、未着工区間ともに前に進める」と述べ、新たな整備計画の策定作業を進めながら、着工区間を拡大する考えを示した。新規着工の対象区間については明言を避けた。

新たな整備計画で決める財源確保策に関しては、「自治体が重い負担をすることは避けたい。財政力が弱い所には配慮をしたい」と述べ、建設費の地元負担割合15%を見直す方針を示した。

さらに亀井運輸相は16日の参院選の応援演説で「能登空港をつくる」と述べたことについて、「16日夜、(運輸省の)飛行場部長に第七次空港整備計画に能登空港を入れるよう指示した。確定と考えてもらっていい」と述べた。これを受けて県は8年度政府予算の概算要求に調査費などが盛り込まれるように国に働きかけを強める。

小松空港の国際化促進については亀井運輸相は防衛庁と協議しながら「前向きに進める」との姿勢を示した。観光大学の加賀市への誘致については、「全国から誘致要請があり、簡単に言えないが、重く受け止める」と述べた。《北國新聞》

【武村正義蔵相】「仏製品不買の先頭に」

武村正義蔵相(新党さきがけ代表)は17日夕、東京・JR新橋駅前で街頭演説し、フランスの核実験再開決定に対し「あらためて抗議しよう。デモ、署名活動、(フランス製品の)不買運動も結構だ。私どもも先頭に立つ」と国民的な反対運動を呼び掛けた。さらに、実験中止を求める国会決議を参院選後の8月臨時国会で採択すべきだとの考えを表明した。 武村氏はまた「抗議の意味を込め、堂々と船で乗り込んでフランスの核実験に立ちはだかろう。さきがけ代表としても、一政治家としてもその行動の先頭に立つことを約束する」と強調、超党派の抗議議員団の実験水域派遣を各党に申し入れる意向を明らかにした。国会決議に関しては、地方議会の同調を求める考えも示した。

社党は仏社会党と連携行動へ

政府首脳は17日夜、フランスの核実験再開決定問題で、社会党が同党と近い関係にあるフランス社会党と連携し、実験断念に向け共同行動をとる構想があることを明らかにした。同時に「オーストラリア、ニュージーランドにも社会党の友党がある」と述べ、両国の有力政党とも協調を図っていく可能性を示唆した。 また同首脳は、村山富市首相が19日の広島市での記者会見で、実験再開に対する日本政府としての見解をあらためて明らかにするとの見通しを示した。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・村山富市首相は17日、神奈川県小田原市で営まれた河野洋平外相夫人の故武子さんの告別式に参列、硬い表情のまま首相官邸に戻った。14日には首相の姉安田センさんも入院先の大分市内の病院で死去しているだけに、記者団から「首相、外相とも近しい方の最期にいられなかったが…」と聞かれると、首相は「仕方がない。選挙だから…」としんみり。遊説のためセンさんの葬儀に参列できないことにも「やむを得ない。こういうこともある」と言葉少な。肉親を亡くしたショックをかき消すかのように次の遊説先へ。

○・・・新進党の小沢一郎幹事長はこの日、遊説先の長崎県佐世保市にある佐世保重工佐世保造船所を訪問。従業員約2000人を前に「これからの皆さんの行動が選挙の勝敗を決定づける」「機能しない政治を変えるためにご支援をお願いしたい」と熱弁を振るい、支持を訴えた。「佐世保重工には2万票を動かす力がある」とささやかれているとあって、小沢氏は前日から現地に乗り込む熱の入れよう。従業員に見送られて同社をあとにした小沢氏、「力強い話をうかがって見通しがついた感じがする」と終始ご満悦。《共同通信》

【米・ブッシュ前大統領】肖像画の出来に満足

ブッシュ前米大統領夫妻が17日、ホワイトハウスで開かれた大統領経験者に与えられる栄誉である「公式肖像画」の除幕式に出席し、懐かしの“わが家”でつかの間の思い出に浸った。

クリントン大統領が肖像画の幕を下ろすと、クエール前副大統領ら同席したブッシュ政権時代のスタッフが大きな拍手。ブッシュ氏は「自分の肖像を見たリンドン・ジョンソンは、“最も醜いもの”と言ったけど、私の印象は違う。いい出来だね」と、まんざらでもなさそうだった。《共同通信》

【全米鉄鋼労組】反日デモ

全米鉄鋼労組(USWA)は17日、日本のタイヤ最大手ブリヂストンの米現地子会社ブリヂストン・ファイアストン(本社テネシー州ナッシュビル)の労使紛争で、会社側がストライキ参加者の職場復帰を拒否していることに抗議し、「エノラ・ゲイをもう一度」などのプラカードを掲げてワシントンの日本大使館前でデモを行った。

USWAは今後、全米各地の日本政府公館に毎週デモをかける予定。プラカードは日本への再度の原爆投下を意味する激しいものであり、今後の抗議運動の広がり方によっては、米国民の対日感情に微妙な影響を与える可能性もある。

この日のデモには約500人が参加、応対に出た日本大使館員に、問題解決のために日本政府が影響力を行使するよう求める、栗山駐米大使あての書簡を手渡した。デモを指揮したUSWAのベッカー国際問題担当事務局長は「海外に進出する日本企業は本国で事業を行う場合と同様に、労働者の権利を尊重する義務がある」と述べた。

ブリヂストン・ファイアストンでは賃金、休日数をめぐる労使交渉の不調で昨年秋から長期ストが発生。会社側はスト参加者の穴埋めのため、非組合員労働者を雇い入れて対抗するなど、紛争が泥沼化していた。

組合は5月下旬にストを解除したが、会社側はスト参加者の約半数に当たる2000人以上の職場復帰を拒んでいる。紛争発生時に同社の労働者が加盟していた全米ゴム労組(URW)は今月初めUSWAに統合された。《共同通信》

【米国】国産テレビの灯消える

米国最後のテレビ受像機メーカーついに消える−。米家電大手ゼニス・エレクトロニクス(イリノイ州)は17日、発行株式のうちの57.7%を3億5000万ドルで韓国電機大手LGエレクトロニクス(旧社名・金星)に売却する、と発表した。

ゼニスは日欧家電メーカーの米市場進出が相次ぐ中、経営不振に陥りながらも唯一存続していた米テレビ受像機メーカー。今回の株式売却でテレビの発祥地である米国から国産テレビメーカーがすべて姿を消すことになる。

ゼニスは1915年設立。60年代の白黒テレビ時代には米業界でも最大手の一つとなった。《共同通信》

7月17日のできごと