平成2383日目

1995/07/18

この日のできごと(何の日)

【与党3党首】仏核実験について協議

村山富市首相は18日午前の閣議後、首相官邸で河野洋平外相(自民党総裁)、武村正義蔵相(さきがけ代表)と会談した。武村蔵相は、フランスの核実験再開について参院選後に実験中止を求める国会決議を与党3党で提案するよう求めた。これに対し首相は賛意を表明し、河野外相は「真剣に検討する」と述べた。

河野外相は同日の閣議後の記者会見で「首相官邸とも相談して、政府として取り得る方法を考えている」と述べ、政府としての具体的な抗議行動を検討していることを明らかにした。

外相は、新進党の海部俊樹党首がフランス製品の不買運動を提唱したことについては「具体的な方法は明らかでなく、思いつきの感がしないでもない」と否定的な見解を表明。その上で「政府としては首脳同士とか外交チャンネルを通じて、あるいはそれ以外でもきちっとした方法で行いたい」との考えを示した。

玉沢徳一郎防衛庁長官は同日午前の記者会見で「中国も核実験を行っているし朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)にも疑惑がある。公平に反対する姿勢でなければならない」と述べ、フランスの核実験だけを特別扱いすべきでないとの見解宗した。《共同通信》

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【第113回芥川・直木賞】選考会

第113回芥川・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が18日夜、東京・築地の「新喜楽」で開かれ、芥川賞は保坂和志氏(38)の「この人の闘」(新潮3月号)に、直木賞は赤瀬川隼氏(63)の「白球残映」(文芸春秋)に決まった。

赤瀬川氏は作家、美術家の尾辻克彦(赤瀬川原平)氏の実兄。尾辻氏は「父が消えた」で昭和55年に芥川賞を受けており“兄弟受賞”となった。過去に直木賞で今東光・日出海氏の兄弟が、芥川賞で吉行淳之一介・理恵氏の兄妹が受賞している。

贈呈式は8月24日午後6時から東京・丸の内の東京会館で。正賞(時計)と副賞各100万円が贈られる。《共同通信》

【自民党・武藤嘉文総務会長】「池田大作氏と麻原被告は同じ」

自民党の武藤嘉文総務会長は18日午後、京都市内のホテルで講演し、新進党の党運営に関して「(旧公明党支持母体の)創価学会の池田大作氏とヒトラーは同じにしてはいけないが、似ているのではないか。新進党が力を得て、池田氏が自分も政治のリーダーになろうと言ったら、オウム真理教の麻原彰晃被告と同じになる。そういう恐れを秘めている」と激しく非難した。

また新進党の選挙運動について「全国で新進党が健闘しているようだが、創価学会が自民党を支持する人より熱心に徹底した選挙運動をしている」と危機感を表明した。《共同通信》

【村山富市首相】不在者投票

村山首相が18日、東京・九段南の千代田区役所で参院選の不在者投票を行った。

参院選投票日の23日の首相の予定は「まだ決まっていない」(社会党)が、地元・大分入りは難しいとみられるため、18日午後、茨城県の遊説に向かう前に、手早く投票を済ませた。

投票率が低いと社会党は不利との見方もあってか、投票後、首相は記者団に「国民の大切な権利だから、棄権の防止という意味でもな」と、国民に投票を呼びかけていた。《読売新聞》

【政界談話室】

○・・・「村山首相になって日本が良くなった点は?」。村山富市首相は18日、記者団からの突然の質問に、思案顔で「一言で良くなった点と言ってもなあ」。少し間を置いて「やはり戦後50年の節目に、今まで未解決の問題に取り組み、けじめを付けるようしっかりやってきた」と自らに言い聞かせるように強調。そこで記者団が「長期にわたり首相やる自信は」と突っ込むと、「長期?うーん、やるだけのことはやる」と一転あいまいに。参院選の結果次第で、首相の進退にも発展しかねない微妙な状況だけに「人事を尽くして天命を待つ」心境のよう。

○・・・新進党の小沢一郎幹事長はこの日、遊説先の京都市内で記者会見。参院選終盤情勢について「順調に戦いを進めてきた。候補者が決まるのが遅かったり、態勢づくりが遅れた所もあったが、後半戦に入ってようやくエンジンがかかって頑張ろうという状況になっている」と強調。さらに投票率低下が予想されていることには「あまり気にしていない。選挙への関心が少ないというのは、無党派層の増加、衆院と比べて関心が低いこと、12年に1度の統一地方選後の参院選ということだろう」と分析。旧公明党の固い組織票があるだけにさほど気にならないふう。《共同通信》

【韓国・金大中氏】政界復帰を正式宣言

韓国の金大中・アジア太平洋平和財団理事長(野党民主党の元代表)は18日朝、ソウル市内で記者会見し、政界復帰を正式宣言するとともに、新党を結成する方針を表明した。1992年12月の大統領選挙に敗北し、政界引退を表明して以来、2年7カ月ぶりの政界復帰。金大中氏の新党結成で第一野党、民主党は分裂することになり、韓国政界は本格的な再編に動き出した。李基沢・民主党総裁はあらためて金氏を非難した。

金氏は1997年の大統領選出馬については「判断するのはまだ早い」と述べ、可能性を否定しなかった。金氏は「政界引退の約束を守れず、心から謝罪する。政界引退を宣言した当時は、このようなことになるとは夢にも思わなかった」と声明。政界復帰の理由として、金泳三政権に失望したことと、現在の民主党がこれに対応できていない点を挙げた。

金氏は新党結成の必要性について、現在の民主党に①責任体制が未確立②派閥運営が横行③国民に希望を与える明日への展望不足—のためと指摘。

新党の目標として①改革を通じ若い世代の支持を得る②中産階層が望む安定と希望を得る③段階的に平和統一を果たす主役になる―などを挙げた。《共同通信》

【笹川良一さん】死去

「右翼の大立者」「現代の怪物」と目される一方で「人類はみな兄弟」のCMでも知られた日本船舶振興会会長の笹川良一氏が18日午後9時、東京都中央区の聖路加国際病院で亡くなった。96歳だった。

大阪府箕面市に生まれ、地元の高等小学校を卒業後、1931年、皇道派右翼の国粋大衆党を結成し総裁に就任した。ローマでムソリーニと会見するなど派手な活動も展開。42年の翼賛選挙では衆院議員に当選したが、敗戦のため、A級戦犯容疑で巣鴨拘置所に収容された。

48年、釈放された後、獄中にヒントを得たという競艇事業に乗り出し、55年には全国モーターボート競争会連合会会長に就任。さらに日本船舶振興会、日本海事科学振興財団などを次々に設立した。《読売新聞》



7月18日 その日のできごと(何の日)