平成4232日目

2000/08/09

この日のできごと(何の日)

【長崎】原爆の日

長崎は9日、20世紀最後の原爆の日を迎えた。爆心地に近い長崎市松山町の平和公園で「長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」が営まれ、被爆者や遺族ら約4000人が犠牲者を追悼。21世紀へ向け、核兵器廃絶への誓いを新たにした。

伊藤一長市長は平和宣言で「核兵器全面禁止条約の締結に向け、核保有国は直ちに交渉に入るべきだ」と述べるとともに、日本が核廃絶で先導的な役割を果たすよう強く求めた。

20世紀は核兵器が生まれ、大量虐殺の手段として使用された「核の世紀」。被爆から55年、新世紀の到来を前に核廃絶を悲願としてきた被爆者たちの願いは果たされそうもない。この願いを次世代にどうつなぐのか。平均年齢が70歳近い長崎の被爆者は大きな課題に直面している。

式典では、この一年で新たに死亡が確認された被爆者2603人の名簿を納めた。犠牲者はこれで12万4191人になった。被爆体験が風化することなく次世代へ広く継承されてほしいとの願いを込め、小中学生と高校生代表が被爆者代表らとともに犠牲者に水をささげる「献水」を行った。

午前11時2分、サイレンと教会の鐘の音が鳴り響く中、参列者全員が一分間黙とう。被爆者代表の中島昭雄さん(73)は「世界に原爆の悲惨さを訴え、恒久平和の実現を訴え続けなければならない」と誓いの言葉を朗読した。

森喜朗首相はあいさつで、平和宣言にこたえ「わが国は引き続き不拡散体制を堅持・強化し、核兵器のない世界を実現するよう積極的な役割を果たしていく」と決意を表明した。

また、平和宣言で伊藤市長は、年齢や国境を超えて協力し、21世紀を平和の世紀にしようと若い世代にアピールした。《共同通信》

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【第82回全国高校野球選手権大会】第2日

第82回全国高校野球選手権大会第2日は9日、甲子園球場で1回戦4試合を行い、酒田南(山形)長崎日大(長崎)明徳義塾(高知)PL学園(大阪)が2回戦に進んだ。富山商は二回に先制を許し、最終回まで粘ったが3−5で長崎日大に敗れた。酒田南は同点の八回に2点を勝ち越し、益田東(島根)に5−3で勝ち、甲子園初勝利を挙げた。明徳義塾は三木田が専大北上(岩手)を2安打に抑え今大会初の完封。打線が内村のソロ本塁打などで援護し、3−0で快勝した。PL学園は失策も絡んで三回までに6点を奪った。61年ぶり出場の札幌南(南北海道)を投打に上回り、7−0で下した。《北國新聞》

【森喜朗首相】日ロ平和条約「領土問題は切り離さず」

森喜朗首相は9日午後、長崎市のホテルで記者会見し、日ロ平和条約締結に関連し、領土問題を切り離した「中間条約」案が一部に出ていることに対して「政府が検討している事実はない。従来通り、領土問題を踏まえた上で条約を締結するとの一貫した方針の下で全力を尽くしている」と述べ、政府方針に変更はないと強調した。

首相は沖縄で行われたプーチン・ロシア大統領との会談に言及し、大統領が「敏感な問題があり、そのことだけ議論するのは国内にも事情があって厳しい」と領土問題の進展は難しいとの認識を伝えていたことを紹介した。

これに対し、首相は「それではいつまでたっても話し合いにならない」と不満を表明、「大きな見地でより前進した話し合いをする中で、敏感な話も議論しなければならない」と訴えたことも明らかにした。《共同通信》

【第149臨時国会】閉幕

第149臨時国会は9日午後、衆参両院の本会議で閉会中審査などの会期で処理を行い、13日間の日程を終えて閉幕した。今国会には、衆参両院合わせて9本の法案が議員立法で提出されたが、政府提出はなく成立した法案もなかった。衆院本会議では、野党4党が共同提出した国会議員のあっせん利得を禁止する「国会議員地位利用収賄処罰」法案、公明、保守両党と民主党がそれぞれ提出した永住外国人地方選挙権付与法案の計3法案を継続審議とすることを決めた。参院本会議では、総務、財政・金融など4常任委員会の委員長を選任した。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・共産党の志位和夫書記局長は9日の代議士会で、会期末を迎えた今国会について「自民党政治の行き詰まりと共産党の値打ちが光った国会だった」と自画自賛。久世公堯・前金融再生委員長の更迭問題でも「自民党はヤミ献金で議席を売買する政党という本質が明らかになった」と批判のボルテージを一段と上げた。もっとも内閣不信任案提出が見送られ、野党の会期延長要求も一蹴されるなど野党攻防では押されていただけに、強気の姿勢も空回り気味。《共同通信》

【民主代表選】小宮山洋子氏が出馬断念

民主党代表選は9日、鳩山由紀夫代表が無投票で再選される公算が極めて大きくなった。

党内の大勢が鳩山氏支持で固まり、出馬に意欲を見せていた小宮山洋子広報委員長が同日、立候補断念を表明。河村たかし政調会長も出馬に必要な推薦人20人を確保するのが困難な情勢となったためだ。

今後の焦点は、若手から交代を求める声が強まっている羽田孜幹事長の処遇を中心とした党役員人事に移る。《共同通信》

【この日の民主党】

盗聴法廃止法案は廃案に

第149臨時国会は9日閉会した。民主党が他の野党3党と共同で提出した盗聴法廃止法案は継続審議とならず、廃案になった。

参議院の常任委員長4人と特別委員長1人を交代

参議院の会派民主党・新緑風会は役員の人事変更に伴い、会派に割り当てられている常任委員長4人と特別委員長1人を交代した。9日の参議院本会議、特別委員会で正式に決まった。新たな常任、特別委員長は次の通り。

◇常任委員長
総務委員長=岡崎トミ子
地方行政・警察委員長=朝日俊弘
財政・金融委員長=伊藤基隆
交通・通信委員長=今泉昭
◇特別委員長
国会等移転特別委員長=角田義一

《民主党ニュース》



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