平成3387日目

1998/04/17

【金属バット長男殺害事件】父に懲役3年

家庭内暴力に悩み、中学三年の長男=当時(14)=を金属バットなどで殺害したとして殺人罪に問われた元団体職員A被告(53)に対し、東京地裁は17日、懲役3年(求刑懲役5年)の判決を言い渡した。

阿部文洋裁判長は判決理由で「長男の暴力をほとんど一人で受け止めていた被告の苦しみは大きなもので、犯行の経緯には同情するものがあるが、悲惨な結末を回避するためになお努力する余地はあった」と述べた。

懲役3年は殺人罪の刑として最低。さらに判決は拘置日数のうち既に懲役を務めたと見なす日数を殺人事件としては多い400日とした。弁護側は控訴しないとみられる。

判決理由で、阿部裁判長は「将来に希望と可能性を秘めた長男の命を奪った結果は重大」と指摘。しかしA被告が長男の暴力に対して取った対応について、本を読んだりカウンセリングを受けたりしたことを示し「長男の苦しみを自分のものとしてともに生きようとし、多大な努力を払った」とした。

約2年間にわたる暴力が収まる兆しが見えず「暗たんたる状況で、犯行に至った経緯と動機には同情すべきものがある」と述べた。

A被告の努力不足にも触れ、長男がまだ14歳で「十分改善の余地がある」とし、直接専門家の診察を受けさせる、専門病院へ入院させる、一時的に長男から離れ経過を見守る、などの方法を挙げた。その上で「被告の心情からすればいささか酷と感じられるかもしれないが、容易とは言えない努力であってもなお求められるべきだ」とした。

家庭内暴力の原因については「養育態度などから、原因の一つが家庭内にあった可能性は否定できないにしても、明確な落ち度が被告にあったとは認めがたい」と述べた。

金属バット長男殺害事件 平成8年11月6日朝、元団体職員A被告(53)が中学三年の長男=当時(14)=の家庭内暴力に悩み、就寝中に金属バットで頭を殴り、縄で首を絞めて殺害した事件。長男は6年11月ごろから荒れ始め、両親に殴るけるの暴行を加えたほか、買い物やテレビ番組の録画などを命令。A被告は暴力に抵抗せず、妻と長女が耐えきれなくなって家を出た後も、一人で長男の暴力を受け続けた末に事件を起こした。犯行の5時間後、A被告は警察に出頭し殺人容疑で逮捕された。A被告は東大文学部卒業後、出版社に勤務し、教育学や障害者問題などの本を担当した。その後、アルコール依存症患者のケースワーカーとなったが、長男の家庭内暴力がひどくなったこともあり、東京都文京区の自宅に近い学術団体の職員に転じた。《共同通信》



【橋本龍太郎首相】不良債権回収に努力を

橋本龍太郎
https://www.kantei.go.jp/

参院予算委員会は17日、橋本龍太郎首相や松永光蔵相が出席して経済問題に関する集中審議を行った。首相は金融機関の不良債権問題について「早期処理は極めて急ぐべき重要な問題だ。金融機関にもっと努力してほしい」と要請。

米国の金融機関が本店を売却してリストラに努めた例を挙げながら「主要行はそこまでの決意を固め、自らの不良債権処理に当たっているだろうか」と述べ、主要行の姿勢を批判した。《共同通信》

【韓国・金大中大統領】日本の大衆文化開放へ

韓国の金大中大統領は17日、文化観光省との会合で、日本の歌謡曲や映画など大衆文化の韓国内での開放問題について「政府は自信をもって臨め」と述べ、事実上、開放へ向けた作業に着手するよう指示した。金大統領は就任以来、日本の大衆文化の開放に前向きな姿勢を示している。

同省は会合終了後、4月中に開放問題に関する諮問委員会を設置、同委員会の答申をもとに公聴会を開き、具体的な開放時期を検討していくことを明らかにした。方法については、金泳三前政権でも一時検討された「段階的開放」が有力視されている。

金大統領は会合で「わが民族はこれまで外国文化を受け入れても独創性は維持してきた」と言明、「日本文化の受け入れについても心配する必要はない」と述べ、「無理に規制しようとするから、良い部分よりも悪い部分が流入している」と指摘した。《共同通信》



4月17日のできごと