平成5280日目

2003/06/23

この日のできごと(何の日)

【沖縄全戦没者追悼式】

58年前の太平洋戦争末期、国内唯一の地上戦が展開された沖縄で日本軍の組織的抵抗が終わったとされる「慰霊の日」の23日、最後の激戦地となった沖縄県糸満市摩文仁の平和祈念公園で「沖縄全戦没者追悼式」が行われた。式典にては遺族ら約6000人が参列し、県民や日米の将兵ら20万人以上とされる戦没者のめい福を祈った。

会場では正午の時報を合図に参列者全員が1分間黙とう。遺族代表らが献花した後、稲嶺惠一知事が「平和を希求する『沖縄の心』を世界に発信し続け、国際平和の創造に貢献していくことを誓う」と宣言した。

細田博之沖縄担当相は「世界の恒久平和を考えるためにも、このような戦争の悲惨さや悲しみを深く心に刻み、直視しなければならない」と小泉純一郎首相のあいさつを代読した。小泉首相は昨年まで2年連続で参列していたが、今年は延長国会の日程を考慮して欠席した。

このほか、同県読谷村立読谷小学校五年の知花かおりさん(11)が「川の水よ、太陽よ、世界中の人に、約束させてほしい、もう戦争はしないと、もう人を殺さないと、未来に平和を作ること」と自作の詩「川の水よ、太陽よ」を朗読した。《共同通信》

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【ボクシング】

世界ボクシング評議会(WBC)のダブルタイトルマッチ12回戦は23日、横浜アリーナで行われ、スーパーフライ級はチャンピオン徳山昌守(金沢)が挑戦者の川嶋勝重(大橋)を3−0の判定で下し、7度目の防衛に成功した。徳山の世界王座7戦連続防衛は、国内史上単独3位。

ミニマム級は挑戦者で前世界ボクシング協会(WBA)同級王者の星野敬太郎(花形)がチャンピオンのホセ・アギーレ(メキシコ)に12回2分15秒でTKO負けし、王座奪取に失敗した。この試合で輪島功一の世界王座獲得の最年長記録(32歳9カ月)更新を目指していた33歳10カ月の星野は、試合後引退を表明した。アギーレは7度目の防衛に成功。《共同通信》

【大相撲】

日本相撲協会は23日、大相撲名古屋場所(7月6日初日・愛知県体育館)の番付を発表し、旭天鵬が新関脇となった。旭天鵬は夏場所、小結で10勝を挙げた。モンゴル出身の新関脇は、昨年初場所の朝青龍以来で2人目。

横綱は夏場所で3度目の賜杯を抱いた朝青龍が東に座り、3場所連続全休からの再起を目指す武蔵丸が西。大関は魁皇と武双山が東で、千代大海と栃東が西。関脇は東が3場所連続若の里で西が旭天鵬。若の里は10場所連続三役。先場所11勝の安美錦が西前頭筆頭に躍進し、人気者の高見盛は同3枚目に後退。隆乃若は東十両3枚目に下がった。《共同通信》

【天皇、皇后両陛下】インドネシア・メガワティ大統領を歓迎

国賓として来日したインドネシアのメガワティ大統領を歓迎する行事が23日午前、東京・元赤坂の迎賓館で行われた。

迎賓館の正面玄関に両陛下が着き、メガワティ大統領と夫のタウフィック氏に歓迎の握手。前庭に出て両国国歌が演奏された後、天皇陛下が皇太子ご夫妻、秋篠宮ご夫妻、小泉純一郎首相を順に紹介した。大統領は栄誉礼を受け、陛下と車に乗り込んで皇居へ向かい、引き続き宮殿の「竹の間」で会見した。

メガワティ大統領の来日は昨年9月の非公式訪問以来で、国賓としては初めて。「インドネシア建国の父」と呼ばれる父親のスカルノ初代大統領に連れられ、幼少時に何度か来日したことがあるという。《共同通信》

【インドネシア・メガワティ大統領】再選に意欲

来日中のインドネシアのメガワティ大統領は23日、東京都内の日本記者クラブで記者会見し、来年の大統領選挙について「(党首を務める最大政党)闘争民主党が党大会で私を候補者として選んでいる」と述べ、再選に意欲を示した。

大統領選は建国以来初めて直接選挙で行われる。大統領は「マスコミ嫌い」として知られ、海外で質問に答える形の記者会見に応じたのは初めて。

アチェ州の独立派武装組織「自由アチェ運動」(GAM)などの独立運動に関しては「インドネ児シアは憲法でも統一国家を明記している」「統一国家を崩す動きは認められない」と強調し、引き続き強い姿勢で臨む方針をあらためて表明。「対話的、平和的な解決を優先するが、限界もある」と語り、GAM掃討作戦への理解を国際社会に求めた。《共同通信》

【小泉純一郎首相】道路公団民営化「5分割こだわらず」

小泉純一郎首相は23日、衆院予算委員会の集中審議で、道路関係4公団の分割問題について「(公団の)財務諸表などの資料が必要だ。いくつに分割するかは、これからの問題だ」と述べた。

政府の民営化推進委員会の最終報告は、道路関係4公団を5分割するとしており、これにこだわらない姿勢を示した首相発言は事実上の後退といえる。《共同通信》

【尖閣諸島】中国の抗議船、一時領海内に

日本と中国、台湾の間で領有権問題が発生している尖閣諸島(中国名・釣魚島)に、中国の領有権があると主張する中国と香港の活動家グループ13人が上陸を目指し22日、抗議船に乗って中国浙江省を出航した。抗議船は23日昼前、日本の領海(12カイリ、約22キロ)に入ったが、午後2時すぎ、領海を出て北西の中国大陸方面に向かった。

福田康夫官房長官は23日午後の記者会見で、抗議船は退去したと述べた。

活動家を支援する北京の関係者によると、活動家グループの多くが激しい船酔いに見舞われたため、引き返すことを決めた。引き返す前にグループは、1996年に抗議船から現場海域に飛び込んで死亡した活動家を追悼した。

尖閣諸島周辺で中国の領有権を主張する抗議活動は98年6月以来。

海上保安庁によると、抗議船は領海内で巡視船3隻に進路を阻まれ停船。領海から退去するよう警告する巡視船に、中国語と日本語で「ここは中国領だ」と拡声器を使い反論し、船上で中国国旗を振りながら国歌を歌ったという。

中国関係筋によると、抗議船に乗っているのは昨年8月、靖国神社のこま犬にスプレーで「死ね」と落書きして器物損壊の疑いで警視庁に逮捕された中国人男性ら中国国内の活動家11人と、96年と98年に抗議活動した香港の「保釣行動委員会」の活動家2人。

これまで抗議活動は香港や台湾の活動家が行っていたが、今回は初めて中国の船を使い、中国内の活動家も参加した。

日本政府によ尖閣諸島三島の民有地借り上げが今年初めに伝えられたことや、日本の団体が最近、尖閣諸島に上陸しようとしたことに反発したとみられる。

中央通信によると、台湾の内政部(内政省)当局者は23日、尖閣諸島(中国名・釣魚島)の中国領有権を主張する中国と香港の活動家グループが尖閣諸島近くに抗議船を出したことに関し「釣魚島」が『中華民国』(台湾)の領土であることに疑いはない」と述べた。抗議活動そのものにはコメントしなかった。

台湾の外交部(外務省)は今年1月、尖閣諸島の三島の民有地を日本政府が借り上げたとの一部報道を受け、日本側に懸念を伝えたほか、内政部が領有権を国際社会に示すため、尖閣諸島の地形や面積などの詳細な測量を行うことを検討している。《共同通信》

【新型肺炎】

世界保健機関(WHO)は23日、香港での新型肺炎(SARS)の感染拡大が沈静化したとして、香港を新型肺炎の「流行地域」の指定リストから同日付で解除したと発表した。流行地域の解除は、香港が新型肺炎の封じ込めに成功したことを意味する。

これにより、病院以外の域内で新型肺炎の感染が確認されている流行地域は、中国・北京、台湾、カナダ・トロントの3地域だけとなった。北京には最も重い措置の渡航延期勧告が出ているが、WHOは勧告解除の要件を満たしているかどうかについて今週から来週にかけて検討する予定。

感染拡大の「中継地」となった香港の「封じ込め宣言」は、新型肺炎が世界規模で制圧に向かっていることを象徴的に示している。WHOの発表によると、香港では、最後の可能性例とされる患者が今月2日に隔離されてから20日間が経過。20日間は新型肺炎の最大潜伏期間の2倍に当たり、WHOは渡航者と住民への感染の恐れがほぼなくなったと判断した。

外務省は23日、新型肺炎の感染被害に関連し、これまで香港への渡航者を対象に出していた。危険情報「十分に注意してください」を解除した。WHOが同日、感染拡大が抑制されたとして香港を域内感染地域リストから外したための措置。《共同通信》

【中国、インド】「包括協力宣言」に調印

中国公式訪問中のインドのバジパイ首相は23日、温家宝首相と北京市内の人民大会堂で会談、今後の両国関係の在り方や協力方式を定めた「包括協力宣言」に調印した。

両首相は会談で、約半世紀に及ぶ両国の相互不信の歴史に区切りを付け、二国間関係を全面的に発展させていくことで一致。温首相は宣言が「両国関係の原則と全面協力に関する綱領的文書」になると強調した。

インド首相の中国訪問は1993年以来10年ぶり。新華社電によると、宣言の中で、インドは初めてチベット自治区が中国の領土の一部であることを明確に認めた。

北京のインド大使館によると、「包括協力宣言」は両国間の国境貿易の推進や二国間関係の原則を柱としている。

温首相は会談で、両国間の交流や協力の拡大を図り、2005年の貿易額を昨年のほぼ倍の100億ドルに増やすことや、双方が国際問題で「発展途上国の正当な権益」を維持し世界の「多極化」を推進することなどを提案した。両国は九つの合意文書に調印。バジパイ首相は27日まで滞在、24日には胡錦濤国家主席と会談する。《共同通信》

【MLB】

米大リーグ、ヤンキースは23日、デビルレイズと対戦。松井外野手は「5番・中堅」で先発し、四回一死一、三塁の第2打席で中越えに適時二塁打を放った。3打数1安打1打点で、打率は2割8分6厘。二回先頭の第1打席は見逃し三振、六回一死一塁の第3打席は四球で、九回一死無走者の第4打席は中飛だった。ヤンキースは2−4で敗れ、連勝は4で止まった。

ドジャースの石井投手はジャイアンツ戦に先発し六回途中2失点で降板した。チームが九回に追いつき、勝ち負けには関係なかった。二回にソロ本塁打を浴び、五回にも1失点し、六回二死一、二塁で降板した。試合は延長十一回、ジャイアンツが3−2でサヨナラ勝ち。ボンズ外野手が500本塁打以上の選手として初めて通算500盗塁を決め、サヨナラのホームも踏んだ。

米大リーグ、カージナルス傘下の3Aメンフィス所属の田口外野手はポートランド戦に代打で出場し、1打数無安打だった。チームは6−0で敗れた。《共同通信》

【この日の民主党】

長妻議員、道路公団、雇用・能力開発機構問題を追及

衆議院予算委員会で23日、民主党の玄葉光一郎議員に続いて質問に立った長妻昭議員は、道路4公団民営化と雇用・能力開発機構に関する問題点を追及した。

長妻議員は道路4公団民営化について「プール制・償還主義は破綻した」と断じ、民営化推進委員会が意見書で示した分割実現を迫ったものの、藤井日本道路公団総裁、扇国交相は明確な答弁を回避。小泉首相は「分割は今後の問題」と言うだけで「意見書を基本的に尊重する」との閣議決定からも後退する答弁に終始した。

また、雇用・能力開発機構所有の体育施設などが破格の安値で売却された問題も追及し、坂口厚労相に新規売却は中止することを確約させた。

原口議員、「骨太の方針」の改革先送りを批判

衆議院予算委員会で23日、構造改革問題等に関する集中審議が行われ、民主党のトップとして原口一博議員が質問に立った。原口議員は、先に発表された「経済財政と構造改革の基本方針」(骨太の方針・第3弾)の原案を取り上げながら、規制改革、構造改革特区、歳入構造改革などの方針の問題点を追及した。

構造改革特区をめぐっては、まず公設民営のチャータースクール設立を通信制・定時制の高校に事実上限定していることについて批判。遠山文科相にその意志がないことを確認した。医療への株式会社参入についても、対象分野を高度先端医療に限定し、そのガイドラインを厚労省が示すという形で新たな規制を設けていることを明らかにし、厳しく批判した。

歳入構造改革をめぐっては、長期金利の上昇などによる財政悪化が進行していることを指摘し、「消費税は聖域でいいのか」と質したが、塩川財務相は「まず現在の財政構造の中で効率化を進める。今すぐやる必要はない」とした。

玄葉議員、「三位一体改革」政府案に「30点の評価」

衆議院予算委員会で23日、構造改革問題等に関する集中審議の関連質問に立った民主党の玄葉光一郎議員は、小泉内閣が近く正式決定する地方税財政の「三位一体の改革」について、「役人と族議員が権限を手放せるかどうかが核心だが、政府の案は評価30点の答案用紙だ」と厳しく批判した。

玄葉議員は、学校の校舎の補修工事を行うと市町村負担は66.7%となるのに対し、全部建て替えると26.7%の負担で済むなど、国の補助金がムダを生んでいる例を指摘、「政府案ではこうしたムダはなくならないが、民主党の提案する一括交付金制度なら、すっかりなくなる」などと力説した。《民主党ニュース》



6月23日 その日のできごと(何の日)