平成519日目
1990/06/10
この日のできごと(何の日)
【ペルー大統領選】アルベルト・フジモリ氏が勝利宣言
南米ペルーの大統領選挙決選投票は10日午後(日本時間11日早朝)投票を終了、即日開票の結果、日系二世の前ペルー国立農科大学長で中道「カンビオ(変革)90」のアルベルト・フジモリ候補(51)が同6時(日本時間11日午前8時)前、早々と勝利を宣言し、当選確実となった。
対立候補の作家で中道右派「民主戦線」のマリオ・バルガス・リョサ候補(54)は「フジモリ氏を祝福する」と敗北を宣言した。中央選管による公式結果発表は約2週間後になるもよう。フジモリ氏は、自身の誕生日である7月28日の独立記念日に大統領に就任する。任期は5年。
フジモリ氏は1934年に熊本県からペルーに渡った移民の子で、史上初の日系人大統領となる。同氏の勝利は、中南米諸国に根付いた日系社会の一層の政治参加を促す刺激となることが予想される一方、ペルーの日系社会の中では「フジモリ氏の政策運営が失敗した場合、戦前のような排日気運が高まりはしないか」との懸念もある。
ペルーの各テレビ局は投票締め切りの同日午後3時(同11日午前5時)から一斉に投票所での出口調査結果を報じ、国営のチャンネル7がフジモリ候補55%、リョサ候補45%としたのをはじめ各局ともフジモリ候補が7-10%上回る得票をしていると報じた。
新政権最大の課題は年率2700%にも上るインフレに象徴される破産状態の経済再建。フジモリ氏はデノミを実施しインティ(実勢レートで約5万インティー=1ドル)に代わる新通貨の導入を計画、雇用拡大、国民生活安定を最優先にすると公約している。《共同通信》
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【テニス・全仏オープン】最終日
テニスの全仏オープン最終日は10日、パリのローランギャロスで男子シングルス決勝を行い、第4シードのアンドレス・ゴメス(エクアドル)が第3シードのアンドレ・アガシ(米国)を6-3、2-6、6-4、6-4で破って初優勝、賞金37万ドル(約5600万円)を獲得した。
ゴメスは今季3勝目だが、四大大会は初制覇、またエクアドル選手が四大大会に優勝したのも初めて。南米の選手がこの大会に勝ったのは1977年のギレルモ・ビラス(アルゼンチン)以来13年ぶりで、四大大会でも同年の全米オープンをビラスが制して以来となった。
両選手とも初の四大大会の決勝進出とあって硬さから凡ミスが続出した。しかし30歳のゴメスは左腕からの速く重いサーブで第1セットを先取。第2セットはストロークのミスで失ったが、第3セットに入ると191センチの長身を生かして積極的にネットに出た。そして4オールからの第9ゲームを破り、第4セットでも第3ゲームをブレーク。ストロークもトップスピン、スライスと緩急をつけて20歳の強打のアガシと互角に渡り合い、ついに押し切った。《共同通信》
【参院福岡補選】社会党・三重野栄子氏が圧勝
小野明・前参院副議長の死去に伴う参院福岡選挙区補欠選挙は10日投票、即日開票の結果、社会党公認、社民連推薦の三重野栄子前筑紫野市議(64)が、自民党公認の住吉徳彦前県議(43)に12万票余りの大差をつけて大勝し、初当選した。
社会党の渕上貞雄氏が18万票余りの大差で自民党候補に圧勝した昨年2月の参院福岡補選を再現した格好で、福岡県での革新勢力の強さを改めて見せつけた。投票率は47.01%、任期は1995年7月まで。
三重野氏の勝利は、終盤国会の焦点となっている消費税の見直し、廃止両法案をめぐる攻防で社会党の発言力を増すとともに、来春の福岡知事選、統一地方選挙でも社会党など革新陣営が攻勢を強める要因となろう。
ことし2月の衆院選挙以来、初の国政選挙となった同補選で、三重野氏は参院の与野党逆転という衆参の“ねじれ現象”を背景に「保革逆転の流れの定着」と女性の参加による政治改革を訴え、一貫して「体制選択論」を強調した住吉氏と激突した。
三重野氏は大票田の福岡市を中心とする県北部の都市部や、住吉氏の出身地である北九州市でも満遍なく得票、住古氏をリードした。特に住吉氏の県議時代の地盤だった同市八幡西区でも約6000票、同市全体で4万6000票以上の大差をつけた。《共同通信》