平成4503日目

2001/05/07

この日のできごと(何の日)

【小泉純一郎首相】所信表明演説

小泉純一郎首相は7日午後、衆参両院の本会議で就任後初の所信表明演説を行い、2002年度予算編成から2段階で財政再建に着手する考えを表明、景気に軸足を置いたこれまでの経済・財政政策からの路線転換を鮮明にした。

5月7日のできごと(何の日)【小泉純一郎首相】所信表明演説
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同時に2年から3年以内に不良債権の最終処理を目指すと明言。「新世紀維新」と位置付けた「聖域なき構造改革」の断行に向け「痛みを恐れず、既得権益の壁にひるまず、過去の経験にとらわれず」の姿勢で取り組む決意を明らかにした。

内閣官房、外務省の機密費(報償費)について、本年度予算から「減額も含め厳正に執行する」との方針を強調。首相公選制導入に向けて首相の私的懇談会を早急に発足させ、具体案を検討する考えを示した。

集団的自衛権行使に関する政府の憲法解釈の見直し、靖国神社の公式参拝には言及しなかった。

当面の経済政策で、首相は森内閣がまとめた「緊急経済対策」の速やかな実行を約束。公共事業など財政支出に頼った「需要追加型」から、不良債権処理や構造改革重視の政策へかじを取る方針を明確にした。

財政再建の手順として(1)02年度予算は国債発行を30兆円以下に抑える(2)その後、景気の状況をみて国債元利払いを除く歳出は新たな国債発行に頼らない−ことを提示。

さらに証券市場活性化に向けた税制改革の短期間での実施、土地の流動化を促進するため首相が本部長の「都市再生本部」の設置などを挙げた。ただ、銀行の株式保有制限と株式買い上げ機構について時期などの具体論は避けた。

首相の持論でもある。郵政三事業の民営化に関しては、私的懇談会を設置、03年の公社化後の在り方を民営化も含め検討する意向を示した。環境問題では、政府の公用車を低公害車に切り替え、廃棄物を大幅に低減する「ゴミゼロ作戦」を提唱。

首相は構造改革推進は痛みも伴うことも指摘。閣僚によるタウンミーティングを全都道府県で半年以内に実施するなど国民との対話を強化し、政策検討の過程を明らかにする「信頼の政治」の実現を打ち出した。《共同通信》

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【小泉純一郎首相】ロシア・プーチン大統領と電話会談

小泉純一郎首相は7日夕、就任後初めてロシアのプーチン大統領と、約15分間電話で会談した。大統領は北方領土問題を含む日ロ関係について「新首相として新しいアプローチはあるかもしれないが、これまでの路線が維持されると思っている」と述べ、歯舞、色丹の返還確定を先行させる「二島先行返還方式」を中心とした森喜朗内閣の路線の継承に強い期待を示した。

これに対し小泉首相は「森・プーチン両首脳間で積み上げた成果を基礎に、平和条約交渉、貿易・経済を含む幅広い分野の関係進展の流れを確かなものにしたい」と答えるにとどまった。

首相は就任後の記者会見などで、前内閣の「二島先行返還方式」に強い不信感を表明しており、大統領はあえてこれまでの交渉路線の維持を呼び掛けたものとみられる。これに対し首相は「継承」を明言したとはいえず、5月にも開かれる日ロ次官級協議で論議されることになりそうだ。

両首脳は7月の先進国首脳会議(ジェノバ・サミット)の際に会談する方向で調整することを確認した。《共同通信》

【東京株式市場】

7日の東京株式市場は、米国株高や小泉純一郎首相の所信表明演説などを好感し、平均株価(225種)は反発した。終値は連休前の2日に比べ107円77銭高の1万4529円41銭と1日に付けた年初来高値(1万4425円46銭)を更新、昨年12月15日以来約5カ月ぶりに1万4500円台を回復した。

全銘柄の値動きを示す東証株価指数(TOPIX)も16.73ポイント高の1440.97と6営業日連続の年初来高値更新。出来高は約9億8200万株で、売買代金は連日で1兆円を超えた。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・民主党の菅直人幹事長は、7日、党代議士会で「森喜朗前首相の不人気を反映した民主党支持があった。自民党とどちらが信頼を得られる政党か競い合う戦いが始まった」と宣戦布告。だが自民党員の圧倒的支持が小泉政権誕生の原動力だっただけに「民主党は『市民が主役』とはいいながら、まだまだ不十分」と話の流れは政権批判から自己反省へ。最後は「足、頭を使い、行動で日本のために働く政党だと示せ」とげきを飛ばしたが、危機意識ばかり際立つあいさつに小泉政権を一番歓迎していない本音がのぞいた?《共同通信》

【東京都・石原慎太郎知事】「カジノ構想」再提唱を

石原慎太郎東京都知事は7日、日本にカジノ場を建設する「カジノ構想」について「東京から提唱し直し、政府を動かしたい」と宣言した。同日午後、樋口広太郎アサヒビール名誉会長ら財界人、文化人らを招いた懇談会で、今後の都政の課題などについて意見を聞いた後の記者会見で述べた。

石原知事は「(新内閣が)構造改革をするなら当然つぶれる企業も出てくる。並行して新しい産業をつくっていかなくてはいけない。その最たるものの一つがカジノ」と主張、「構造改革の補てんとしても非常に雇用も進むし、警察OBが管理すれば風俗の乱れにつながらない」と説明した。

石原知事はさらに「静岡県の熱海のような昔ながらの温泉街はさびれたが、あそこにカジノが許されれば違った意味での遊山客が来るだろう」などと話した。懇談会ではこのほか、地下鉄の駅構内で演奏などをするライセンス制の「メトロアーティスト」創設などの意見が出たという。《共同通信》

【田中真紀子外相】中国・唐家璇外相と電話会談

田中真紀子外相は7日午後、中国の唐家璇外相と電話で会談し、今月24、25の両日に北京で開かれるアジア欧州会議(ASEM)外相会合の際に、小泉政権発足後初の日中外相会談を行うことで合意した。また唐外相は、台湾の李登輝前総統訪日問題や歴史教科書検定問題に触れて「日中関係は後退したが、新内閣の発足で正常な軌道に戻って発展するよう努力してほしい」と述べ、小泉新政権の下での関係修復に強い期待感を示した。

電話会談は、田中外相の就任あいさつを兼ねて。行われた。この中で、唐外相は「中国の対日政策に変更はない」と言明した上で、台湾問題に言及、「田中外相が就任以来、慎重な反応を示していることを留意している」と評価した。これに対し、田中外相は「日本の台湾問題に対する立場は『一つの中国』に変わりはない。台湾の独立を支持することはなく、今後も慎重に対応していきたい」と強調した。《共同通信》

【MLB】

米大リーグ、メッツの新庄剛志外野手は7日、コロラド州デンバーで行われたロッキーズ戦に七番右翼で先発出場、満塁走者一掃の3点二塁打を含め、4打数2安打で自己最多の4打点を挙げる活躍だった。

二回の第1打席で先制の中前打を記録したのに続き、三回の第2打席では無死満塁の絶好機に3点二塁打を左翼線に放った。第3打席は中直、第4打席は三進。今季通算成績は打率2割6分、9打点となった。9点を先行したメッツは10−9で逃げ切った。

米大リーグ、エクスボズの吉井理人投手が7日、サンフランシスコでのジャイアンツ戦に2番手で七回の1イニングを投げ、3者凡退に抑えて2三振を奪った。これで連続無失点は8試合、通算15回3分の1まで伸び、防御率も1.65となった。エクスポズは2−6で敗れた。《時事通信》

【ローマ法王】ゴラン高原で祈り

シリア訪問中のローマ法王ヨハネ・パウロ二世は7日、ゴラン高原のクネイトラを訪問、紛争が繰り返される中東現代史を象徴するギリシャ正教会跡で平和を祈願する祈りをささげ、オリーブの苗木を植えた。

18日に81歳の誕生日を迎える法王は、祈りの冒頭「聖パウロがかつて歩いた地」を訪れた。ことに言及、初期キリスト教の宣布に奔走した聖パウロの足跡をたどる今回の巡礼の目的を果たしたことを強調した。

その上で法王は、イスラエルとの武力衝突が続くパレスチナ自治区ガザ住民の苦境に特に触れ、「この瞬間にもガザから届く対立や死の悲しい知らせに、祈りはいよいよ強くなる」と述べ、衝突停止を訴えた。《共同通信》



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