平成1563日目

1993/04/19

この日のできごと(何の日)

【ブランチ・ダビディアンの悲劇】

米連邦捜査当局は19日午前6時前、米テキサス州ウェーコで立てこもりを続けていた武装宗教集団「ブランチ・ダビディアン」の本拠地などを催涙ガスなどで急襲、これに対し宗教集団は建物に火を付け本拠地は全焼、子供を含む80人以上が死亡した。

4月19日のできごと(何の日)【ブランチ・ダビディアンの悲劇】
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連邦捜査局(FBI)は、指導者のデービッド・コレシュ容疑者(33)の指令による集団自殺、とほぼ断定した。2月28日の強制捜査以来、51日間に及んだろう城劇は、当局の強行突入で大惨事の結末となった。

火災から生き延びたのは9人だけで、コレシュ容疑者はこの中に含まれていない。

捜査当局はこの日の朝、特殊装備の車両で本拠地の3カ所に穴をあけ、催涙ガスを投入した。拡声器で投降を呼び掛けたが、メンバーは内部から激しく銃撃して抵抗した。

正午すぎ、数棟の建物から成る本拠地の3カ所でメンバーが火をつけ、約1時間で全焼した。

大惨事となったことに対してリノ司法長官は20日、場合によっては責任を取って辞任する意向を表明した。下院司法委員会も集団自殺が不可避だったかどうかを調査する構えをみせている。

この宗教団体は1987年に「私がキリストだ」と主張するコレシュ容疑者がリーダーとなってからは「世界の終末は近い」という教義の下で一般社会との接触を絶ち、孤立した集団生活を送っていた。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

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【厚生省】「エイズ基金」設立

資金不足に悩むエイズ関係の民間ボランティア団体などを支援するための「日本エイズストップ基金」(運営委員長・江崎玲於奈筑波大学長)が厚生省の外郭団体のエイズ予防財団に設置されることになり、19日午後、東京都港区のホテルで基金設立の披露レセプションが行われた。

厚生省はエイズ感染の爆発的増加を抑えるためエイズストップ作戦を推進しているが、同基金は募金活動やチャリティー公演、個人寄付など幅広い金銭的支援の受け皿として発足。

募金は単年度ごとに集計し、助成を希望するボランティア団体へ分配するほか、エイズ治療研究への助成やエイズに関するイベントなどの費用に充て、単年一度ごとに使い切る方針で、年間1億円の寄付を期待しているという。

この日のレセプションでは、基金の協力委員の一人で、エイズボランティアの経験もある作家の家田荘子さんが「ボランティアは国と違って患者・感染者のかゆいところまで手を伸ばすことができる。これまでも資金援助は、なかなか実現せず歯がゆい思いをしてきただけにすごくうれしい」とあいさつした。《共同通信》

【地方制度調査会】宮澤首相に「中核市」創設を答申

地方制度調査会は19日、人工30万人以上の主な都市に政令指定都市に近い権限を与える「中核市」制度と、都道府県や市町村が手を組んで広域行政をする「広域連合」制度の創設を求める答申をまとめ、宮澤首相に提出した。

保健衛生など住民に身近な行政を充実させ、ごみ、環境問題といった府県などの枠を越える課題には共同して対応するのが目的。地方分権を進める狙いもある。

政府は来年度からの制度導入を目指し、地方自治法などの改正作業に入る。今後、省庁間の調整などが残されてるが、実現すれば1956年に政令指定都市制度ができて以来の自治制度改正になる。《共同通信》

【皇太子殿下、小和田雅子さん】結婚の儀は6月9日

宮内庁は19日午後、三回目の皇太子ご婚儀委員会を開き、皇太子さま(33)と小和田雅子さん(29)の「結婚の儀」を6月9日に、一般の披露宴に当たる「宮中饗宴の儀」は6月15日から3日間行うなど一連の儀式の日程を正式に決め、発表した。

それによると、結婚の儀は6月9日午前10時から、皇居の賢所で行われ、皇太子さまは束帯に冠、雅子さんは十二単の古式ゆかしい姿で臨まれる。

続いて、宮殿・松の間でお二人が天皇、皇后両陛下に結婚成立を報告する「朝見の儀」が行われる。お二人はこの後、オープンカーで皇居・正門を出発。祝田橋、三宅坂、新宿通りを通って港区元赤坂にある新居の東宮仮御所までパレードされる。

宮中饗宴の儀は皇居・宮殿の豊明殿で3日間、昼と夜の部に分かれ計6回行われる。

6月26日には伊勢神宮(三重県伊勢市)、27日に神武天皇陵(奈良県橿原市)を相次いで参拝、お二人にとっては結婚後初めての旅行となる。帰京後の6月29日、二人は東京都八王子市の昭和天皇陵を参拝、これですべての結婚関連儀式を終える。《共同通信》

【政界談話室】

○…宮澤首相は19日、首相官邸で記者団から日米首脳会談の感想を求められると「良い会議でしたよ」と、満面に笑みを浮かべ成果を強調。「率直な話し合いだったが、決してけんか腰ではありませんでしたよ」と、あくまで友好的雰囲気の中で本音の議論をした点を力説した。もっとも首脳会談後のクリントン大統領の発言が円高容認と受け取られ、円高に拍車を掛ける結果となっていることが余程気になるのか「(市場関係者は)思い違いをしているな」と為替市場に八つ当たりする場面も。

○…自民党の三塚政調会長は、三塚派の当選一回生衆院議員のパーティーに出席しあいさつ。「国民の文化を守る新しい保守主義の名士として頑張ってくれるはず。自分の選挙区のみならず、国民の声を広く聴く姿勢を持っている」とこの若手議員を持ち上げることしきり。最後には「今の政治状況は一寸先はやみ」と発言、「すわ政界再編近しか」と場内の緊張を誘ったが、「大地に根を下ろした地域活動が大事。これを愚直に守りなさい」と前半とは打って変わって苦言をひとくさり。やはり新保守主義でも“どぶ板選挙”に勝るものなし?《共同通信》

【ボストン・マラソン】

第97回ボストン・マラソンは19日、ボストン郊外のホプキントンからボストン市立図書館までの42.195キロの片道コースで行われ、男子は伏兵のコスマス・ヌデティ(ケニア)が2時間9分33秒で初優勝した。優勝候補の一人に挙げられていた谷口浩美(旭化成)は2時間11分2秒で4位だった。

女子は、20キロ付近から独走したオルガ・マルコワ(ロシア)が2時間25分27秒で2連覇を果たした。優勝賞金は男女とも6万5000ドル(約715万円)。谷口は4位で1万5000ドル(約165万円)を獲得した。

気温が20度近くまで上がるコンディション。バルセロナ五輪後初のレースとなった谷口は先頭集団につけていたが、25キロ過ぎの下り坂で遅れた。マラソン2度目のヌデティは40キロ手前で先行する2選手をかわして逆転優勝。五輪男子10位の金在竜(韓国)が2時間9分43秒で2位に食い込んだ。

渋谷俊浩(雪印)は2時間17分37秒で18位、40歳の宗猛(旭化成)は2時間23分8秒で31位だった。《共同通信》



4月19日 その日のできごと(何の日)