平成1564日目

1993/04/20

この日のできごと(何の日)

【皇太子殿下、小和田雅子さん】告期の儀

皇太子さま(33)と小和田雅子さん(29)の結婚の日取りを天皇家から小和田家に伝える「告期の儀」が20日午前、東京都目黒区の小和田家で行われた。 「結婚の儀」は19日の皇太子ご婚儀委員会(委員長・藤森宮内庁長官)で正式に6月9日と決定されており、結婚前の関連儀式は、これですべて終わり、後は、挙式の日を待つばかりとなった。

この日午前10時、天皇陛下のお使いの山本悟侍従長がモーニング姿で小和田家を訪れ、12日に「納采の儀」が行われた同じ応接間へ。金びょうぶと白いユリの花を前に、薄緑色のワンピースを着た雅子さんと父親の恒(60)さん、母親の優美子さん(55)に向かい「皇太子殿下の結婚の儀を6月9日に行わせられることをお定めになりましたので、その旨お伝えいたします」と口上を述べた。雅子さんが「謹んで承りました」と答え、儀式は一分余りで終了した。

この日の雅子さんは納采の儀の振りそでから一転して洋服姿。白い手袋に扇子を持ち、緊張した面持ちであいさつ、深々と一礼した。儀式を終えた雅子さんは「改めて身の引き締まる思いがいたします。これからは一日一日を大切に過ごし結婚の日を迎えたいと存じます」と東宮侍従を通じ感想を述べた。

政府は20日の閣議で、皇太子さまと小和田雅子さんの結婚関連費用として3億5500万円を平成5年度の一般会計予備費から支出し、東宮女官長など宮内庁職員12人の増員を認める政令改正を決定した。

宮内庁によると、3億5500万円の内訳は、国の儀式として行われる「結婚の儀」「朝見の儀」「宮中饗宴の儀」の3儀式にかかる費用が2億8600万円で、このほか増員職員の人件費(宮内庁費用)などが6900万円。このうち最大の支出は結婚の儀の後、3日間にわたり計6回行われる「宮中饗宴の儀」にかかる約1億7800万円。

その他、雅子さんが着る十二単などの式服関係が3300万円、公用車2台の2100万円、皇太子さまと雅子さんの住まいとなる東宮仮御所の改修費2000万円などが主なもの。 職員については、皇太子妃の世話をする東宮女官長2人、女官4人を新たに置くほか東宮侍従を3人から4人にするなど計12人を6月1日付で増員する。

宮内庁は「雅子さんが儀式で使用するティアラ(宝冠)なども皇后さまの物を使うなど、簡素、質素という皇室の伝統に沿って予算を作成した」と説明している。《共同通信》

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【山陽新幹線のぞみ】トンネル爆裂音で苦情

東海道・山陽新幹線の、のぞみがトンネルに入る際に発生する「ドーン」という爆裂音に対する住民からの苦情が、岡山県以西の約50の地域から寄せられていることが20日、明らかになった。JR西日本は「早急に各地域の実態調査をして、必要な対策を取りたい」と話している。

同社によると、苦情が寄せられているのは広島市の五日市トンネル(長さ6.6キロ)や山口県徳山市の大平山トンネル(同6.6キロ)、福岡県粕屋町の福岡トンネル(同8.5キロ)などの出入り口周辺地域。

爆裂音は長さ3キロ程度以上のトンネルに高速の新幹線が進入した際、反対側の出口付近で多く発生。特に線路上の敷き石の代わりにセメントアスファルトモルタルを使用した「スラブ軌道」上に作られたトンネルに頻発するという。《共同通信》

【ヤクルト・伊藤智仁投手】プロ初勝利

阪神2−7ヤクルト◇20日◇神宮

ヤクルトが新人伊藤の投打にわたる活躍で快勝した。

初登板の伊藤は、伸びのある直球に切れ味鋭い変化球を配し、七回までに8安打を許したものの、毎回の10三振を記録。自ら2度の適時打と荒井の満塁本塁打で得た大量リードに守られ、セのルーキーでは一番乗りとなる初勝利を挙げた。

中込は二回、簡単にストライクを取りにいった2球を痛打された。二死からの伊藤の先制左前打、荒井の満塁弾はともに甘く入った初球を打たれたもの。《共同通信》

【自民党・梶山静六官幹事長】韓国・金泳三大統領と会談

韓国訪問中の自民党の梶山幹事長は20日午後、ソウル市内の大統領官邸(青瓦台)に金泳三大統領を表敬し、二国間問題を中心に意見交換した。

大統領は日韓間の懸案である戦争中の従軍慰安婦問題について「ありのままの真実の姿を明らかにすることが、未来志向の関係構築のきっかけとなる」と述べ、日韓間の新たな友好関係の出発点とするために真相究明を改めて強く要請した。

梶山氏は「従軍慰安婦問題解決のため最大限の努力をする」との宮澤首相の親書を手渡すとともに「誠意をもってしかるべく対処するよう方法を考えていきたい」と述べ、自民党としても政府と一体となって真相究明に努力することを約束した。

大統領は「懸案問題に対し、韓国政府がやるべきことは韓国政府としてやる」と述べ、改めて日本側に物質的な補償は求めない考えを表明した。《共同通信》

【政界談話室】

○…宮澤首相は20日、官邸で開かれた国会等移転調査会の初会合であいさつ。出席した与野党議員や財界人を前に「皆さんには遠く将来まで話をしていただくことになる。大きな仕事をしてもらう」と首都移転に前向きと受け取れる発言。会合後、記者団が移転時期を質問すると、首相は「これから話し合う中で、だんだんと寸法が出てくる」と明言を避けながらも「何十年(先)ということではいけない」「首都を移転することは、大変な出来事だ」と力説した。緊急課題である政治改革の出口が見えないだけに、せめて未来にロマンを追いたいようだ。

○…韓国を訪れている自民党の梶山幹事長はこの日、黄寅性首相と会談。「日本は今、政治改革が大きな問題になっている」と切り出すと、黄首相は「わが国も政治改革を断行している。国民は政府の方針に賛同しており、この実現が新韓国創造の最も大切な課題だ」と応じ、息はぴったり。もっとも政治腐敗を徹底的に追及している最近の韓国と、佐川事件解明も中途半端に終わった日本という違いがあるだけに「政治がクリーンになれば、社会もクリーンになる」と自信に満ちた黄首相の言葉に、梶山氏は耳が痛かった?《共同通信》

【渡辺美智雄前外相】健康回復を強調

東京・新宿の東京女子医大病院に入院中の渡辺美智雄前外相は20日午後、キルギスタンのアカエフ大統領の見舞いを受けた。

渡辺氏は昨年5月、日本の外相として初めてキルギスタンを訪問し、アカエフ大統領と会談しており、2度目の会談。紺色の和服姿で大統領を出迎え、大統領から「今回の訪日が実現したのは渡辺氏のおかげ、早く政界に復帰してもらいたい」と声を掛けられた。

会談の冒頭、記者団に「政治改革調査特別委員会のテレビを見たが、自民党の方が勉強している。しかし、百点満点の選挙制度はない。要はやり方だ」と語ったほか、会談後は徒歩で大統領を病院の玄関先まで見送るなど健康回復ぶりをしきりにアピールしていた。《共同通信》

【石川県珠洲市長選】林氏当選を再確認

開票数が投票総数より多いことが分かり、開票直後から混乱が続いていた珠洲市長選は20日夜、市選挙管理委員会が問題となった無効票を再点検した結果、投票総数より多かった16票は九9票が不在者投票の不受理分、2票が単純な集計ミス、5票が不明票として現職の林幹人氏(63)の当選を再確認、開票作業の正式終了を表明した。

選管はこれを受け、同日夜林氏を当選人として告示したが、落選となる新人の樫田準一郎氏(62)の支援者を中心に「選挙の無効」を訴え、開票場に押しかけた住民らは依然、態度を硬化させたままで訴訟も辞さない構えを見せており、選管の開票作業の不手際は今後も尾を引きそうだ。

珠洲市長選は原発立地の是非を最大の争点に推進派の林氏と反対派の樫田氏の一騎打ちとなり、18日投票、即日開票された。この結果、林氏「9199票」、樫田氏「8241票」と大接戦の末、林氏の当選が発表されたが、この直後に両氏の得票数に無効票を足すと、投票総数より16票多いことが分かり、樫田氏の支援者らが開票場に押しかけるなど混乱が続いていた。

作業終了後に梶選挙長代理が明らかにした無効票の内訳は実際にあった77票のうち、記号式投票の当日投票分は、丸以外の記号を書いた1票、両候補に丸を付けた9票、どちらに投票したか確認しがたい29票、白紙28票―とした。記名式の不在者投票は候補者以外の名を書いたもの3票、他事記載2票、白紙2票、雑事のみ書いたもの3票ーの10票としている。《北國新聞》

【ブランチ・ダビディアンの悲劇】遺体収容作業が本格化

米連邦捜査当局は20日朝(日本時間同日夜)、米テキサス州ウェーコで全焼した武装宗教集団「ブランチ・ダビディアン」の本拠地を捜索、本格的な遺体収容作業と現場検証を始めた。しかし、現場では、まだ煙が上がり、残った火薬などが爆発する可能性があるなど極めて危険な状態で遺体収容作業や検証などは難航している。

捜査当局が強行作戦に出た19日朝、本拠地には指導者のデービッド・コレシュ容疑者(33)を含め95人(うち24人は子供)がいたとみられる。うち9人が脱出し、死者は86人と推定されているが、当局者は「捜索が終わるまではっきりしたことは言えない」としている。

ウェーコ郊外の広さ33ヘクタールに及ぶ本拠地「カーメル山」は無残な姿をさらけ出している。コレシュ容疑者の特別室や男女別々の生活棟、礼拝堂、ジム、射撃練習場、武器庫などから成る本拠地の地下には、迷路のような通路が縦横に走っているといわれ、焼死体の捜索は容易ではないとみられる。

これまでの調べでは、コレシュ容疑者の部屋は「聖域」として厚いコンクリート壁で防護されていた。19日の強行作戦で特殊装甲車がこの壁を突き破ったため、同容疑者ら幹部は「逃げ場がない」との危機感にかられ、集団自殺の道を選んだのではないか、とみられている。《共同通信》



4月20日 その日のできごと(何の日)