平成4407日目
2001/01/31
この日のできごと(何の日)
【日本航空機駿河湾上空ニアミス事故】
31日午後4時ごろ、羽田を離陸して那覇に向かっていた日航907便ジャンボ機(乗客411人、乗員16人)が静岡県焼津市付近の上空で、韓国・釜山発成田行きの日航958便DC10(乗員乗客250人)と異常接近(ニアミス)した。両機は衝突回避の操作をし、907便は急降下して機体が激しく揺れ、乗客や客室乗務員ら計42人が座席から投げ出されるなどして重軽傷を負った。958便の乗員乗客にけがはなかった。
両機は高度差わずか約60メートルと互いの機体がはっきり見えるほど接近、907便の機長は「大変危険な状況だった」と国土交通省東京交通管制部(埼玉県所沢市)の管制官に報告した。更新記録から管制官が両機とは異なる便名で高度変更を指示していたことが判明した。
警視庁は管制ミスの可能性もあるとみて東京空港署に捜査本部を設置。業務上過失致死傷の疑いで双方の機長や関係者から事情を聴いている。また国土交通省も原因調査を始めた。
警視庁などによると、けが人は女性34人、男性8人で、うち5人が重傷。9人が入院した。旅客機同士のニアミスでこれだけの負傷者が出たのは異例。座席ベルトの着用サインは消えており、けが人は客室中央部に集中、機内サービス中の客室乗務員の体が浮き天井を突き破るほどの激しい揺れだったという。
国土交通省によると、両機はいずれも同省東京交通管制部の管制官から航路や高度の指示を受けていた。907便は巡航高度の約1万1900メートルに向け上昇中。958便は管制官の指示で約1万1300メートルから降下を始めたところだった。
更新記録では、接近の直前に管制官が「907便」や「958便」とは関係がない「957便」に降下を指示。パイロットからは応答がなく実際に針路を変えた形跡もなかった。これ以外にも2回にわたり関係のない便名で呼び掛けていた。
接近時には両機の衝突防止装置(TCAS)が作動したとみられる。
日航によると、両機の機長とも「弁護士と相談したい」として会社側の聴取要請に応じていないという。
907便は午後4時45分すぎ、羽田を引き返し着陸。負傷者は都内の病院に相次いで搬送された。958便は午後4時半すぎ、成田空港に到着した。《共同通信》
◇
客室の天井板パネルを突き破った女性乗務員、宙に浮き顔から落ちる乗客。沖縄に向かう飛行機の中は、突然の急降下と激しい揺れで悲鳴に包まれた。31日、静岡県焼津市上空で起きた日航機同士のニアミスは、けが人40人を超す前例のない事故に。
上昇中のジャンボ機と下降中のDC10は、同じ管制官の指示を受け“エアライン銀座”と呼ばれる過密空路を飛行中だった。「事実関係がはっきりしてから」と日本航空副社長。ジャンボ機が引き返した羽田空港では、けが人が恐怖の一瞬を振り返り、周辺は救急車のサイレンで騒然となった。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
情報量が少ない日は随時加筆中です。
引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。
外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)
古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。
【自民党・堀内派】旗揚げ
自民党加藤派の反加藤グループは31日昼、党本部で総会を開き、堀内光雄元通産相を会長とする新派閥「堀内派」を旗揚げし、加藤派は分裂した。総会には38人の衆参両院議員が出席、「堀内派」は42人の名簿を発表した。
堀内氏はあいさつで「結果的に(加藤紘一元幹事長支持派との)溝を埋めるに至らなかった。政策集団宏池会を再構築し、保守本流の宏池会としての責任を果たし、難しい政局を乗り切りたい」と新派閥結成を「宣言」した。総会では名誉会長に鈴木善幸元首相、最高顧問に宮澤喜一財務相、会長代行に池田行彦元外相、事務総長に丹羽雄哉元厚相を選出した。
反加藤派は堀内会長や池田氏、古賀誠幹事長や幹部による集団指導体制をとる方針。党内主流派として活動し、特に橋本派との連携を強める方向だ。派閥名称は加藤派と同様に「宏池会」を名乗る。《共同通信》
【第151通常国会】召集
国会召集日の31日、和装振興議員連盟の国会議員約30人が思い思いの和服姿で開会式に臨み、森首相も本会議の合間にわざわざ着替えて記念撮影に参加した。
KSDの政界工作などで厳しい追及が予想されるが、この時ばかりは野党議員と呉越同舟で写真に収まり「どっしりして迫力がある」(野田聖子衆院議員)と評判上々。KSD問題で渦中の人となった議連副会長の村上正邦参院議員は姿を見せなかった。
一番人気は扇の絵をあしらった鮮やかな薄紫色の着物姿の扇千景国土交通相。「一緒に写真を撮りたい」と方々から声が掛かったが、本人は「これでも国会だから控えめなものを選んだの」と物足りない様子。《共同通信》
第151通常国会が31日召集され、森喜朗首相は衆院本会議で施政方針演説を行った。
首相は冒頭、外務省元室長の機密費横領事件を「深くおわび申し上げる」と陳謝し、原因解明と再発防止に万全を期すと表明。財団法人「ケーエスデー中小企業経営者福祉事業団」(KSD)汚職事件も「残念の極み」として「信頼回復に全力を尽くす」と強調した。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
情報量が少ない日は随時加筆中です。
引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。
外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)
古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。
【この日の民主党】
「反省なき空虚な作文」鳩山代表が森総理の施政方針演説を批判
通常国会が開幕した31日、民主党の鳩山由紀夫代表が会見し、同日行われた森喜朗首相の施政方針演説について「過去の反省を欠いた空虚な言葉の羅列だ」と強く批判した。
会見の冒頭、鳩山代表は、「総理は演説の中で、いみじくも“すべての源は『人』だ”と述べたが、その総理自身が『人』として問われていることに気付いていないところに問題がある」と指摘。そして、「言葉だけが一人で走っており、とても空虚な気持ちになった」と全体の感想を語った。
その理由について鳩山代表は、日本の新生を唱えながらも過去に対する厳しい反省や責任意識がまったくないことを挙げ、経済政策についても、景気に軸足をおいてを進めるとしているだけで、現状についての厳しい認識や、財政構造改革をいかに実現するかについては一切示していないことを指摘した。
また、総理がKSD問題の真相究明に触れなかったことについても批判。機密費流用問題も含め、このような浅い反省では国民は決して許さない、と力を込めて語った。
最後に鳩山代表は、「演説の結びで“もう、先送りは許されない”と述べていたが、実際にはすべての問題を先送りする内容で、新しい日本のイメージも何も伝わらない」と述べ、自らは代表質問において、競争と協力の両立による21世紀の日本の姿を訴えていきたいと抱負を語った。《民主党ニュース》