令和1403日目
2023/03/03
この日のできごと(何の日)
【日米豪印】ロシアの核威嚇許さず
日本、米国、オーストラリア、インドは3日、4カ国の協力枠組み「クアッド」の外相会合をインドの首都ニューデリーで開いた。ウクライナ情勢に関し「核兵器の使用またはその威嚇は許されない」と明記した共同声明を発表。ロシアを名指ししなかったものの、他国の領土保全に対する武力行使を禁じた国連憲章に従った平和解決を主張した。中国の海洋進出を念頭に、東・南シナ海でのルールに基づく秩序への挑戦に対抗する考えも重ねて示した。
ウクライナ危機に関し昨年5月のクアッド首脳会合共同声明は、主権や領土一体性の尊重、平和的解決の強調にとどめたが、今回、ロシアが繰り返す核威嚇を容認しない姿勢を打ち出した。ロシアの友好国・インドの立場を踏まえ、名指し批判は引き続きしなかった。
林芳正外相は「4カ国連携を通じいかなる場所でも力による現状変更を許さない決意が重要だ」と述べた。声明は、ウクライナでの紛争に関し、国連憲章を含む国際法に従った「公正かつ恒久的な平和の必要性」を強調した。《共同通信》
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【国枝慎吾さん】国民栄誉賞受賞決定
岸田文雄首相は3日、車いすテニス男子の第一人者として活躍し、今年1月に現役引退した国枝慎吾さん(39)への国民栄誉賞授与を決定した。パラスポーツ界初の受賞で、国枝さんはマネジメント会社を通じ「大変光栄に思うとともに、身が引き締まる思い」との談話を発表した。
2021年の東京パラリンピックで日本選手団の主将を務め、男子シングルスで金メダルに輝いた。「無観客ではあったが、国民の皆さまからの期待と声援を肌で感じ、人生最大の経験をさせていただいた」と回顧した。
授与式は17日に開かれる。「私の選手活動を支えてくれた皆さまの情熱が認められたもの」と思いを記した。《共同通信》
【J1】
明治安田J1第3節第1日(3日・ニッパツ三ツ沢球技場=1試合)昨季王者の横浜Mは広島と1―1で引き分け、3連勝を逃した。前半にアンデルソンロペスのゴールで追い付いたが、後半途中に退場者を出した。広島は東が先制点を決めるも、3戦未勝利で勝ち点2。《共同通信》
【ジャンプ】
ノルディックスキーの世界選手権第9日は3日、スロベニアのプラニツァで行われ、ジャンプ男子個人ラージヒルで小林陵侑が銀メダルを獲得した。ジャンプ男子の日本勢が個人で表彰台に立つのは2003年大会の2種目で3位となった葛西紀明以来で20年ぶり。
小林陵は1回目に135メートルを飛んで首位だったが、2回目は129.5メートルにとどまり、合計276.8点で2位となった。ティミ・ザイツ(スロベニア)が137.5メートル、137メートルの287.5点で1回目2位から逆転し、初優勝した。
中村直幹は29位、二階堂蓮は32位、小林潤志郎は34位だった。《共同通信》
【WBC】
野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表は3日、バンテリンドームナゴヤに3万5833人の観衆を集めて中日と壮行試合を行い、2―7で完敗して3試合目で初黒星を喫した。
先発の今永(DeNA)は三回にカリステに適時打され3回3安打1失点。四回に岡本和(巨人)の三ゴロの間に追い付いたが、六回に戸郷(巨人)がアキーノにソロ、木下に適時二塁打を浴びて勝ち越され、七回に登板した松井裕(楽天)が2安打3四球で4失点と崩れた。八回に牧(DeNA)の適時二塁打で1点を返した。
大谷(エンゼルス)と日系選手で初めて代表入りしたヌートバー(カージナルス)がチームに合流し、試合前の全体練習に加わった。大谷は外野でダッシュを行うなど、軽く体を動かした。レッドソックスの吉田は帰国した。
4日も中日と壮行試合を行う。先発投手は日本代表がロッテの佐々木朗、中日は大野雄と発表された。大谷ら大リーグ勢は大会規定で、京セラドーム大阪で行われる6日の阪神との強化試合から出場できる。《共同通信》
【東京株式市場】
3日の東京株式市場の日経平均株価(225種)は大幅反発した。終値は前日比428円60銭高の2万7927円47銭。今年の最高値を更新し、昨年12月15日以来約2カ月半ぶりの水準を付けた。米国の利上げペースが加速するとの懸念が後退し、幅広い銘柄が買われた。
東証株価指数(TOPIX)は24.95ポイント高の2019.52となり、昨年1月5日以来約1年2カ月ぶりの高値となった。出来高は約12億6800万株。
東京市場は前日の米ダウ工業株30種平均の上昇を背景に、朝方から買いが先行。アパレル各社が前日発表した2月の販売実績が堅調で、投資家心理を支えた。《共同通信》
【参院予算委員会】
岸田文雄首相は3日の参院予算委員会で、東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出を開始する時期について「今年の春から夏を見込むことに変更はない」と述べた。廃炉を着実に進めるとした上で「福島の復興を実現するために、処理水の処分は先送りできない課題だ」と強調した。立憲民主党は、漁業関係者らの理解を得られていないと批判した。
首相は「地元の理解が得られるよう努力する。安全確保や風評被害対策に全力で取り組む」と説明。これに対し、立民の石垣のり子氏は「放出ありきだ」と指摘した。《共同通信》
【インドネシア】石油施設で火災
インドネシアの首都ジャカルタにある国営石油会社プルタミナの石油貯蔵施設で3日夜、火災があった。軍などによると、火災は住宅地にも広がり、17人が死亡、約50人がけがを負った。
地元メディアによると、住民らが複数回の爆発音を聞いた。周辺は住宅が密集しており、多くの住民が避難した。負傷者は背中や腕のやけどなどで治療を受けた。
プルタミナによると、火災が起きたのは同社ガソリンスタンドの需要の25%を賄う主要施設で、1974年から稼働している。他の施設の備蓄により燃料供給に問題はないと説明し「事態を繰り返さないよう、社内で検証する」とした。《共同通信》
【ウクライナ侵攻】
米司法長官、ウクライナ訪問
ガーランド米司法長官は3日、ウクライナ西部リビウを訪れ、ロシアによる戦争犯罪の疑惑を話し合う国際会議に出席した。米国からは2月20日のバイデン大統領、同月27日のイエレン財務長官に続くウクライナ訪問。連帯をアピールし、ロシアの責任を追及する姿勢を強調した。
ガーランド氏は昨年6月にもウクライナ入りし、ロシアによる民間人への攻撃や捕虜の虐待といった戦争犯罪の証拠収集などでウクライナを支援する考えを示している。
ウクライナ検察は戦争犯罪の疑いがある約7万件を確認したとし、国際刑事裁判所も捜査を進めている。《共同通信》
ウクライナ、住宅15万棟全半壊
ウクライナ環境保護・天然資源省は3日までに、ロシアの侵攻によって2月初旬時点で約14万9千棟の集合住宅や個人宅が全半壊したと明らかにした。ロシア軍は1日数万発の砲弾を放ち、ウクライナ軍も反撃する中、今後も増加は確実。コンクリートやれんが造りの建造物が多く、危険物や有毒物質が混入している可能性が高いことなど日本の震災がれきとの違いはあるが、約40万棟の住宅が全半壊した東日本大震災に匹敵する規模に膨らむ可能性がある。
このためウクライナ政府は震災がれきを効率的に処理し、リサイクルしてきた日本の事例に関心を示している。日本政府に一段の協力を要請する考えだ。
ウクライナ当局は、東部や南部のロシア占領地や、攻撃が続く地域、地雷の埋設地帯では調査が困難なため、実際の被害数はさらに多いとみている。
戦費がかさむウクライナの国家財政は逼迫し、外国の支援なしに立ちゆかない状況だ。政府は両軍の破壊された戦闘車両、砲弾やミサイルの残骸を含めた廃棄物の処理費用を節約する必要もある。《共同通信》
【大江健三郎さん】死去
戦後の日本を代表する文学者で、戦後民主主義を足場に平和、護憲、反核を訴えたノーベル文学賞作家の大江健三郎さんが3日午前3時過ぎ、老衰のため病院で死去した。88歳。愛媛県出身。
川端康成に次ぎ日本で2人目のノーベル文学賞を1994年に受賞。50年代から半世紀以上、文学と言論活動の一線に立ち続けた。
東京大仏文科在学中の57年に作家デビューし、翌年の「飼育」で芥川賞を23歳で受賞。「芽むしり仔撃ち」「性的人間」といった小説で見せた鋭敏で新しい感覚が評価され、早くから作家としての地歩を築いた。
「万延元年のフットボール」「洪水はわが魂に及び」などが谷崎潤一郎賞をはじめ多くの文学賞を受賞。翻訳され海外でも注目された。
障害のある子と生きる決意をした男性を描く「個人的な体験」や、「静かな生活」「新しい人よ眼ざめよ」など、自身と長男光さんら家族をモデルにした作品も大江文学の大きな柱だった。《共同通信》