平成6220日目
2006/01/18
【この日の小泉総理】
都内で中小企業を視察
平成18年1月18日、小泉総理は都内にある二つの中小企業を視察しました。
まず最初に「ものづくりの駆け込み寺」と呼ばれる墨田区の金属加工の町工場を訪れ、直径0.2ミリという極細の痛くない注射針の製造過程やプレス加工の現場を視察しました。
実際に注射針を腕に刺してみた小泉総理は、「本当に痛くないね、これなら子どもだって泣かないよ」と感想を述べました。
次に訪れたのは台東区のリボン・メーカーのショールーム。4万種類以上あるという多種多様なリボンを手にとってみたり、リボンの発祥地と言われているフランスを凌ぎ、今では世界の一流ブランドの多くがこのリボンを使用していることなどの説明を受けました。《首相官邸》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【小泉純一郎首相】「小さな政府」を目指す
自民党は18日午前、都内のホテルで定期党大会を開いた。小泉純一郎首相(総裁)は昨年の衆院選に触れ「国民の審判による期待を大事にして、改革を加速させていくことが自民党の大きな責務だ」と述べ、行財政改革による「小さな政府」の実現を目指す決意を表明した。
公明党との関係について「今年も協力、信頼関係を大事にしっかり改革を進めて、改革を本格的なレールに乗せていきたい」と連立堅持の考えを強調。「『保守したくば革新せよ』との言葉を銘記して、新しい時代に対応できる態勢を築き上げたい」と訴えた。
大会では「不断の改革」を盛り込んだ2006年の運動方針を採択。首相の後継を選ぶ今秋の総裁選を「国民の最大関心事」と位置づけ、国民が参加意識を実感できるような工夫を凝らす方針を打ち出した。《共同通信》
【自民党・高村正彦元外相】首相の靖国参拝を批判
自民党の高村正彦元外相は18日、CS放送「朝日ニュースター」の収録で、小泉首相の靖国神社参拝について、「戦争美化の気持ちがないことはわかるが、外国の誤解を解くことが大変。なぜ反対するかわからない、ではすまない話だ。日本の政治家として配慮して頂きたい」と批判した。加藤紘一元幹事長も同番組で、「靖国問題と、それに端を発する日中問題は単に『心の中の問題』で片づけられない」と批判した。
高村氏は「靖国参拝を総裁選のテーマにしたのは元々、小泉総理。橋本氏と争ったとき、橋本氏が争点にするのを避けて言葉を濁したのに対し、小泉さんは参拝の姿勢を明確にし、票が小泉さんに大きく流れる要素になった。心の問題を政治の問題にしたのは小泉総理だった」と指摘した。《毎日新聞》
【経団連・奥田碩会長】小泉外交に不満
日本経団連の奥田碩会長は18日、東京都内で講演し、小泉純一郎首相の外交姿勢について「本当に我々が期待している外交をやってもらっているかは、私個人は一抹の不安を持っている」と不満をもらした。そのうえで、ポスト小泉の条件として「世界各国と協調してうまくやっていく資質が必要」と述べた。《毎日新聞》
【MLB・メッツ】入来祐作投手とメジャー契約
米大リーグ、メッツは18日、前日本ハムの入来祐作投手(33)と1年間のメジャー契約を結ぶことで合意したと発表した。年俸は75万ドル(約8600万円)で、最大50万ドルの出来高払いが付く。2年目は球団が選択権を持つ。
電話会見で入来投手は「幸せな気分で興奮している」と喜びを語り、「いつかは大リーグでプレーしたいと思っていた。こういうチャンスをもらい、今すぐにも投げたいくらい」と話した。メッツでは、先発、救援の両面で期待しているという。《共同通信》
【ライブドアショック】
東京証券取引所は18日、ライブドアの粉飾決算疑惑が表面化し、株式売買の注文が殺到したためシステムの処理能力の限界に近づいたとして、午後2時40分に通常の取引時間を約20分残し、株式など2525の全銘柄の取引を停止する緊急措置を発動した。システムの能力が原因の取引の全面停止は、東証の設立以来初めて。《共同通信》
【この日の民主党】
総合政策企画会議を開催
18日午前、党本部で総合政策企画会議が開催され、前原誠司代表、鳩山由紀夫幹事長、松本剛明政策調査会長、直嶋正行政調会長代理、原口一博ネクスト同会議担当大臣、松井孝治政調副会長に加え、長妻昭ネクスト国土交通大臣、細野豪志役員室長も参加して、活発な議論を展開した。
会議では冒頭に、長妻ネクスト国交相から、先の総選挙などでマニフェストに掲げた高速道路無料化政策について議論が行われ、同政策を維持しつつ、更に財政負担や無料化の経済効果などについて精査をすることになった。
また、20日から始まる通常国会の重要課題についても幅広く議論を行い、公務員制度改革や医療制度改革などについて、重点的に取り組んでいく方向性を確認した。
鳩山幹事長、自民・松本議員の辞職表明を受け党本部で会見
鳩山由紀夫幹事長は18日午後、自民党の松本和巳衆院議員の議員辞職表明を受けて、党本部で記者団の質問に答えた。
鳩山幹事長は冒頭、出納責任者が公職選挙法違反の罪に問われた責任を取って、松本議員が議員辞職したことへの見解を問われ、「当然だと受け止めている」と語った。
議員辞職を受けて千葉7区で実施される補欠選挙への対応については、「候補者の擁立を急いで、必勝体制で臨む」と述べ、執行部で協議を行うとともに、先の総選挙で善戦の末に惜敗した内山晃衆院議員の意向を確認するとした。また、民主党再生の第一番目の旗手として一番ふさわしい候補を擁立し、勝利をつかむことが重要であり、相手候補を判断のよりどころにはしないと述べた。
さらに「綱紀粛正を互いに誓い合う場にすることが何より大事だ」として、与野党とも、「政治家の不祥事に対する出直しの選挙」という覚悟で臨むべきと指摘。民主党としては、迂回献金を禁止する法案作りなどに取り組むと表明し、自らを厳しく律するかを補欠選挙の争点にしていきたいとの考えを示した。
民主党・新緑風会研修会で前原代表が政策方針などについて講演
18日午後、東京都内において参議院の民主党会派である民主党・新緑風会が研修会を開催。前原誠司代表が講演を行い、政策方針や国会対応などについての考え方を述べた。
研修会は加藤敏幸参院副幹事長の司会の下に進められ、冒頭に江田五月参院議員会長が挨拶し、「小泉内閣にもボロが出始めた」として、多数のお年寄りが豪雪で亡くなったこと、耐震偽装問題、ライブドアの証券取引法違反疑惑などをあげ、「全てにわたって偽装が行われ、偽装国家となっているのではないか」と指摘した。そして、「衆院を支援しつつ、同時に参院らしさを発揮して頑張りたい」と述べた。
続いて前原代表の講演に移り、代表は最初に参院議員団の結束の強さを讃えた後、本年上半期の国会での闘い方から話を始めた。前原代表は通常国会を「安全国会」にしたいと述べ、耐震偽装問題に関する証人喚問で自民党議員の名前が出てきたことに触れながら、国民の安全に関わる問題の究明について自民党が及び腰である点を追及したいと語った。また、ライブドア問題に触れ、小泉内閣が語る景気回復とはマネーゲームによる虚構の景気回復ではないかと指摘した。そして、安全を安心につなげていくように、対案路線を貫いていくとした。
前原代表は、教育への予算配分がGDP比で先進国中最低水準である点を捉え、「コンクリートから人へ」という予算配分の方針を貫いていくと述べた。また、医療についても、高サービス・低コストを実現している例があることを示し、財政面からの一律カットを批判するとともに、「市民参加型分権社会」の実現の必要性を訴えた。
さらに前原代表は、今国会中に「内政ビジョン」と「外交・安全保障ビジョン」を提示したいと語り、まず「内政ビジョン」に関する考え方を述べた。
前原代表は、安心について政策化しなければならない点として、第一に高齢者も含めて人生に生きがいを持つようになること、第二に女性が仕事と子育てを両立できるようになること、第三に子供にきめ細かい教育を施すこと、の三つを示した。そして、民主党が提案した政策が政府・与党にとられることを問題とせず、むしろ政府・与党が取り込むような現実的な政策を提示すべきであり、取り込まれた場合にはもっと良い政策を打ち出す気構えで政策立案に務めていく決意を示した。
さらに前原代表は内政問題について、国と地方をあわせて1,000兆円になろうとする財政赤字への対応を忘れるならば、民主党は大きな政府を志向しており、政策全般の持続性を疑われると述べ、「行革なくして増税なし」との原則を貫くと語った。さらに改革を行う際の柱として、第一に公共事業の見直し、第二に特別会計の見直し、第三に公務員制度改革、第四に地方分権、第五に省庁再々編を示すとともに、特に公務員改革については(1)給与の官民格差(2)総定員(3)労働基本権(4)身分保障について徹底して議論していくべきだと述べた。代表は公務員改革についても、公のサービスをどの程度行政が担うのか、その際の国と地方の分担はどうするのかという議論が基本になければならないとした。
次に前原代表は「外交・安全保障ビジョン」に関する考え方を述べ、小泉政権の下でアジア外交が空白であったと指摘し、アジアに対する認識をどうするのか徹底的に議論してもらいたいと語った。とりわけ日中関係については、言葉だけではなく、地に足の着いた外交をやっていきたいと語った。
前原代表は、集団的安全保障の問題にも触れ、憲法改正問題とは関わりなく、民主党政権ができた時には問われる問題であり、岡田克也前代表時代に一定の議論が行われているとした。また、憲法改正問題については、すでにとりまとめた提言から一歩進めたものにしてもらいたいと述べた。
前原代表は締めくくりとして、「国民は自民党を勝たせたが、それは郵政民営化や漠とした改革に対するものであって、多くの問題を解決できるのは民主党しかないので、ともに奮闘していきたい」と訴えた。参加議員との間では活発な議論が行われ、その中で代表は「党の議論には従うが、コンセンサスを得たことしか発言できないのであれば代表は要らない」と述べ、党内議論をリードする決意を示した。
この後研修会では、メディア戦略やイラク情勢についての専門家の講演、さらに輿石東参院幹事長、平田健二参院国対委員長、山根隆治参院幹事長代理、藤原正司参院議運委理事の報告を受け、質疑を行った。
国対役員研修会2日目 第164通常国会に向け活発に討議
民主党国会対策委員会は京都市内で役員研修会を開き、2日目の18日は「第164通常国会に向けて」と題し、出席役員間で活発な討議を展開した。
冒頭、挨拶に立った野田佳彦国対委員長は、昨日の衆院国交委での小嶋証人に対する証人喚問について触れ、証言拒否が繰り返されたことを「国会の権威に関わる」と厳しく指摘し、証人喚問のやり直しをすべきとの考えを示した。同時に野田国対委員長は、「与党がエース級を並べたと言った割にはなんの効果もなかった」とした上で、長妻議員と馬淵議員の鋭い追及ぶりを高く評価。伊藤公介議員や安倍官房長官など、自民党政治家の名前が次々に指摘されたことを踏まえて、伊藤議員の証人喚問を強く要求するとともに、安倍官房長官も説明責任を果たすべきだとして、追及を強めていく姿勢を強調した。
また耐震強度偽装問題に関しては、「丁寧にしっかり丹念に追及をしていきたい」として、「これで終わりだという幕引きの動き」を絶対に許さないとして、事件の全容解明なくして防止策はないと指摘。豪雪地対策や鳥インフルエンザ、アスベスト問題なども含めた重要性の高い補正予算案の審議をまず優先すべきだとの立場も改めて強調した。
野田国対委員長は更に、前原代表が銘打った「安全国会」を踏まえて、建物・子ども・乗り物・食べ物の安全について論戦を展開していくとともに、「国家国民のための全体利益を考えて、提案・対案を出して質疑をするということをしっかりと国民の前に打ち出していきたい」との決意を述べた。そして、対案・提案型とともに、「疑惑や事件があったら食らいついて解明をし、徹底追及をしていく」という姿勢が重要だとも指摘した。
また、「小泉構造改革は偽装ばかりだ」と厳しく批判した野田国対委員長は、結局すべての道路をつくることになった道路公団改革を例に挙げ、「これからやろうとしていることも、やはり同様の偽装が多いと思う」として、自民党の姿勢を今後も注視して、厳しい論戦を挑む姿勢を明確にした。
この日の研修会では、各委員会担当の副委員長から、通常国会に向けた課題等について詳細な報告を受けつつ、出席議員間で活発な討議が行われた。《民主党ニュース》