平成2011日目

1994/07/11

この日のできごと(何の日)

【関西水俣病訴訟】大阪地裁、国と県の責任認めず

不知火海沿岸から大阪や兵庫など関西に移り住んだ水俣病の未認定患者59人(うち16人が死亡)と遺族が国や熊本県、チッソに総額約20億円の損害賠償を求めた「関西水俣病訴訟」の判決が提訴から11年8ヶ月ぶりの11日、大阪地裁であった。

中田昭孝裁判長は「国、県の担当公務員が過失によって水俣病被害の発生、拡大の防止を怠ったとは認められない」として国、熊本県の行政責任を否定。

チッソだけに原告患者42人に対し1患者あたり弁護士費用を含め850万ー350万円、総額2億7600万円の支払いを命じた。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。

外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

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【大相撲名古屋場所】9日目

大相撲名古屋場所9日目(11日・愛知県体育館)大関武蔵丸と若ノ花は、この日も勝ち9連勝でトップを並走。若ノ花は旭道山を寄り切り、武蔵丸は寺尾を突き出した。大関貴ノ浪は栃乃和歌を寄り切り7勝目を挙げ、貴ノ花は小城錦を寄り切って連敗を免れた。琴錦は舞の海に敗れ2勝7敗。舞の海は7勝2敗。この日の結果、9戦全勝の武蔵丸、若ノ花を2敗の貴ノ浪と舞の海が追う展開はそのまま。十両は立洸に土がついたが、8勝1敗で依然単独トップ。《共同通信》

【北朝鮮・金正日書記】弔問受ける

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金正日書記は11日夜、平壌郊外にある主席宮で外交団の弔問を受けた。9日の金日成主席の死去発表後、初めての公の場への登場で、後継指導者としての活動を開始したとみられる。

平壌では同夜、中心部の大会議場に党中央委員会のプレートを付けた高級車約100台が集結したのが目撃され、何らかの重要会議が開かれたもようだ。

主席の突然の死去から3日たち、金正日書記の後継体制固めが急ピッチで進んでいるとみられる中、韓国の李洪九副首相は、金書記が党総書記と国家主席などすべての地位を継承するだろうとの見通しを示した。

北京の東欧外交筋によると、告別会場の大ホールには、悲しげな音楽が流され、水晶のひつぎに納められた主席の遺体は黒っぽい洋服姿。ひつぎは生花で囲まれ、そのわきには公表された葬儀委員会の序列通りに、金正日書記、呉振宇人民武力相、姜成山首相らの順で数十人の北朝鮮指導者が並んでいた。金書記はダークグレーの人民服姿で顔色は青く、疲れ、緊張しきった様子。外交団が一言、二言お悔やみの言葉を述べても、無言で握手するだけだった。という。

告別の会場に招かれたのは約200人の各国大使、武官、外国人専門家ら。

【村山富市首相】帰国

先進国首脳会議(サミット)出席のためイタリアのナポリを訪れていた村山首相は11日夜、河野副総理兼外相、武村蔵相とともに、羽田着の日航特別機で帰国した。首相は帰国後、首相官邸で記者団の質問に答え「いろいろ心配を掛けたが、皆さんのご尽力でやるべきことはやれたと思う」と述べ、首相の病欠はあったものの十分成果は挙げられたとの自信を表明した。自身の体調については「ええ、もうすっかり(回復した)」と述べた。《共同通信》

【政界談話室】

○…村山首相は11日夜、先進国首脳会議(ナポリ・サミット)から帰国し、急性胃腸炎で入院した体をいやすため、先日引っ越したばかりの首相公邸を避け、ヨシエ夫人ら家族の待つ東京・富士見の九段議員宿舎に泊まった。宿舎玄関で二女由利さんとともに出迎えた2人のお孫さんから「お帰りなさい」と声を掛けられると、首相は相好を崩して満面の笑顔に。2人に手を引かれながらエレベーターに乗り込み、警備担当者や記者団に「ご苦労さま。ゆっくり休んでください。今日はもう休みます」と声を掛け、家族の手料理でくつろいだ。

○…自民党の森幹事長はこの日の会見で、ナポリ・サミットについて「首相が外交・安保の継承を強調して信頼を得られた」と評価。首相入院のアクシデントも「河野副総理兼外相、武村蔵相、橋本通産相はチームワークを組んで積極的に発言、意思を反映させることができた」と自民党をアピールした。記者から「首相の影が薄かったのではないか」との質問にも「自民党は村山首相を決めた時に、すべての力で支えていくと言った。首相が体調を崩したことで、かえって(3党首の)結束がとれた」と強調、さらに「全員で支えた姿は美しい」と最後まで自画自賛。《共同通信》

【スペースシャトル・コロンビア】金魚は宇宙酔い

向井千秋さん(42)が搭乗している米スペースシャトル「コロンビア」から11日、金魚とイモリの鮮明な映像が初めて地上へ送られた。イモリは卵を15個産んだことが確認できた。

積み込んだ金魚は6匹とも地上では見られないぐるぐる回る泳ぎ方をしていた。代表研究者の高林彰・藤田保健衛生大助教授は、無重力の影響が予想以上にはっきり見られた、としている。光に対しても正常に反応せず、宇宙酔いの症状が出ているという。重力を感じる耳石を片方だけ取り除いた金魚は、背骨が曲がったような姿勢になっていた。

イモリは全部で4匹。今年3月に岩手県三陸町で採取したものを積み込んだ。既に卵を2個産んでいたことが分かっていたが、この日新たに13個増えていることをドナルド・トーマス飛行士(39)の観察と映像で確認した。

実験は生命誕生初期の卵の成長に無重力がどんな作用をするか調べるのが目的。4匹のうち1匹は卵を産んでいなかったため、産卵を促すためホルモンを注射した。イモリの卵はふ化までに約20日かかり、コロンビアの飛行中には赤ちゃんイモリにはならない。

実験では宇宙で卵の成長をビデオに記録するとともに、一部は帰還後も飼育してふ化させ、地上生まれのイモリと姿や行動を比較する計画だ。代表研究者の山下雅道・宇宙科学研究所助教授は「宇宙で卵を産んでくれるか心配だったが、元気そうだし安心した」と話している。《共同通信》



7月11日 その日のできごと(何の日)