平成6051日目

2005/08/02

【小泉純一郎首相】「この程度のことに反対して行革できるのか」

小泉純一郎首相は2日午前の参院郵政民営化特別委員会で、質問者の片山虎之助自民党参院幹事長の「丁寧で誠実な答弁をしてほしい」との要請を受け、焦点の郵便局ネットワークや金融サービスの維持などについて、あらかじめ用意した答弁書を穏やかな口調で読み上げた。

郵政法案の採決が迫る中、自民党執行部にはこの日の首相答弁を、投票態度を決めかねている議員の説得材料とする狙いがあった。ただ、首相は質問二番手の自民党の舛添要一氏が、民営化反対論に触れると、徐々にヒートアップ。「この程度のことに反対して行政改革ができるのか」と声を荒らげ、審議が一時止まる一幕もあった。

首相は片山氏が2日に70歳の誕生日を迎えたことに祝意を表明。答弁ではこれまでの政府と与党の協議を持ち出し、自民党側の意見に耳を傾けている姿勢を強調する配慮ものぞかせた。《共同通信》




昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。

外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

このサイトについて

【羽田空港】管制システムダウン

2日午前11時半ごろ、羽田空港の管制塔の電源がダウンし、管制システムのほとんどが使えなくなった。このため同空港は航空機の離着陸をすべて見合わせたが、システムは約一時間後に復旧し、離着陸を再開した。国土交通省は対策本部を設置した。原因などを詳しく調べる。

全日空、日航などによると、羽田空港に着陸予定だった21便が成田、名古屋などの各空港に目的地を変更したり出発地に引き返し、後続の12便が欠航した。フライトプラン(飛行計画)を管理するシステムの復旧が遅れており、後続などに影響が残り、ダイヤは終日乱れる見通し。《産経新聞》

【NHK】受信料不払い117万件、前3首脳の退職金保留

NHKは2日、不祥事を理由とする視聴者の受信料支払い拒否・保留の件数は7月末時点で117万1000件になったことを発表した。1月に辞任した海老沢勝二前会長、笠井鉄夫前副会長、関根昭義前専務理事の前三首脳の退職金の支払いの有無を含めて判断を先送りする方針を決めた。4月に一斉退任した8人の前理事には通常より35%減額した退職金を支給する。

受信料支払い拒否・保留件数は3月末で74万7000件、5月末で97万件。NHKは今年度予算で72億円の減収を見込んでいたが、不払い件数でみると45万―50万件に相当。7月末時点ですでにその2倍以上に達しており、このままだと今年度の収入に100億円前後の影響が出る見通しだ。

NHKでは収入減を補うため経費削減を強化する方針で、今秋の中途採用を中止した。幹部、アナウンサーを含む全職員が戸別訪問や電話で不払い世帯に理解を求める運動も進めている。これらの効果で「増加件数の伸びは鈍化し、一部で支払い再開の動きも出ている」(小林良介理事)。《日経新聞》

【エールフランス358便事故】

カナダ・トロントのピアソン国際空港で2日午後4時(日本時間3日午前5時)すぎ、エールフランスのパリ発トロント行きエアバスA340(乗客乗員計309人)が着陸後、滑走路を約200メートルオーバーランして地面のくぼみに激突、炎上した。エールフランスは死者はいないと発表、空港当局者は、乗客、乗員は全員脱出したが、24人が軽いけがをしたと述べた。ロイター通信などが伝えた。

トロントの日本総領事館は、日本人が搭乗しているとの情報はないとしている。米CNNテレビが乗客の話として伝えたところによると、着陸直後に機内の明かりが消え、タイヤがパンク、ブレーキが利かなくなったという。《共同通信》

【この日の民主党】

鉢呂国対委員長、会見で郵政法案の審議は未だ完全でないと指摘

鉢呂吉雄国会対策委員長は2日、国会内で定例の記者会見を開き、郵政民営化関連法案の参議院での審議などについて語った。

鉢呂国対委員長は冒頭、2日に中間的総括質疑が行われている参議院郵政民営化に関する特別委員会の審議について「未だ完全なものとなっていない」と述べるとともに、民主党・新緑風会は、午後から、法案の中身について小泉首相を、政治とカネの問題について修正提出者の山崎元幹事長を、それぞれ厳しく追及すると表明した。

鉢呂国対委員長はまた、自民党の永岡洋治衆院議員の自殺について、農水省の幹部時代から親しくしており、「悲しい出来事となった」とコメント。法案の対応をめぐり、自民党内は結束の態勢が取れていない状況との見解を示した。

日本道路公団の金子理事が、橋梁談合に関与した疑いで逮捕された件について、鉢呂国対委員長は「いよいよ橋梁談合事件は公団ぐるみだと明確になった」との見解を示し、近藤総裁は責任をとって辞職すべきであると指摘。10月の公団民営化と、民営化される各会社の会長社長の内定人事についても、凍結する必要があると述べた。

鉢呂国対委員長はこのほか、戦後60年国会決議の民主党案取りまとめについて報告するとともに、政治資金規正法改正について、迂回献金の条項が入った民主党案を早急に成立させるべきとの認識を示した。

常任幹事会開き、郵政法案廃案へ衆参一致した行動を改めて確認

民主党は2日午前、国会内で第341回常任幹事会を開き、郵政民営化法案を廃案に追い込むための、衆参一致した行動等を確認した。

鹿野道彦常任幹事会議長の司会の下、岡田克也代表が冒頭挨拶に立ち、郵政民営化法案の審議をめぐっては「国民の一番の疑問である何のために民営化するのかという点が、まだ説明ができていない」と述べ、議論道半ばとの見方を示し、国民が納得できる説明の必要性を強調。5日に参議院本会議採決に持ち込もうとしている与党側の動きについては「国民の立場からしたら有り得ない。しっかりとした議論が求められている」と語るとともに、会期末に向け、一層団結力を高めていこうと常幹メンバーに訴えた。

続いて、報告に立った川端達夫幹事長は「郵政民営化法案が最大の山場を迎えつつある」と述べ、廃案を目指して全力を尽くすとする党方針を改めて確認した。中井洽パーティ実行委員長(副代表)は、5月24日に開催された党パーティの収支を報告。鉢呂吉雄衆議院国会対策委員長、輿石東参議院幹事長はそれぞれ、郵政民営化法案の否決・廃案をめざしていくことを表明。鉢呂国対委員長は同時に、与党側に対して予算委員会の開催を強く求めていくと語った。仙谷由人政策調査会長は、「人権侵害による被害の救済及び予防等に関する法律案」を1日に衆議院に提出したことを報告。さらに『次の内閣』閣議で、最終決定を役員会一任とされていた「国連創設・終戦・被爆60周年決議」について一部修正の上、賛成することとしたこと、日本道路公団発注の橋梁談合事件を追及していく考え等を示した。平野博文幹事長代理からは、9月5日、6日の2日間、三重県で「民主党地方自治体議員フォーラム 2005年全国集会」を行うことが報告された。

報告・承認事項では、平野幹事長代理から、国会議員・公認候補者の資金管理団体の収支報告における会計監査の導入、党本部事務局改革の基本方針、総支部設立などについて報告され、了承された。

協議事項では、川端幹事長から「2005年東京都議会議員選挙結果(案)」「党倫理規則の適用(案)」「現在の国会議員互助年金を直ちに廃止し、国民と同じ公的年金制度に一元化する国会議員年金制度見直しに関する各会派協議会に臨む基本方針」が提起・協議され、了承された。

政権交代への熱い思いを共有 2日間にわたった新人研修会終了

1日から開かれていた民主党の新人研修会は2日午前、最後のプログラムである川端達夫幹事長の講話と質疑で終了。政権交代への熱い思いと、後は実践あるのみとの固い決意を共有した。

川端幹事長は講話の中で、現在の政局に触れ、「地元の人には絶対解散だと言って運動を」と檄を飛ばすとともに、自らの選挙の経験を披瀝した。また、なぜ政治家を志したかの原点を常に確認しながら話すことが必要で、そうでないと思いが伝わらない、と話法の秘訣を伝授。「選挙による政権交代の大事業に、自ら能動的に関わっているのだとの思いをもって、これから活動して欲しい」と訴えた。

また、川端幹事長は質問に答えて、「民主党に政権が変わったらこう変わるということを、一言で分かりやすく言うことが、選挙の重要なポイント」として、政権交代だけでなく、政権交代によって日本をどう変えるのかを、選挙の争点として打ち出すことを明らかにした。

続いて石井一副代表が、「研修会で得たものを、火の出るような勢いで実践してもらいたい。風といわずに台風を起こしてもらいたい」と檄を飛ばした。

最語に、玄葉光一郎選挙対策委員長が、「人事を尽くして天命を、の人事。自分にとって人事とは何かを考えてもらいたい」と、総選挙までの残された期間の活動の基本を訴えた。

研修会終了後、玄葉選対委員長は記者団に、「緊張感のある研修会だった。新人のレベルにあわせた、きめ細かな実践的な研修会ができた」などと感想を述べた。

[参院郵政特]平野・山下・櫻井各議員が小泉首相らを厳しく追及

参議院の郵政民営化に関する特別委員会は2日、小泉首相と関係閣僚に出席を求め、郵政民営化関連法案の中間的総括質疑を行った。民主党・新緑風会からは、平野達男・山下八洲夫・櫻井充各参議院議員が質問に立ち、小泉首相や竹中郵政民営化担当相に真摯な答弁を迫った。

初めに質問に立った平野議員は、まず、修正案提出者である自民党の山崎拓衆議院議員を指名。日本歯科医師連盟をめぐる政治資金規正法違反で告発された山崎議員を、東京地検は不起訴処分としたが、第二東京検察審査会は「起訴相当」の議決を下している。平野議員は議決への見解を求め、山崎議員・小泉首相ともに「迂回献金の事実はない」と否定。平野議員は「一般市民が出した議決を、もう少し重く受け止めるよう」要請し、党として引き続きこの問題を追及する態度を表明した。

平野議員は、郵政民営化に話を戻し、経済財政のマクロ政策をまずしっかり構築するという、財政再建が先にあるべきとの観点から質問を行った。例として国債管理を挙げ、発行残高が増える見通しがある中で民営化すれば、郵貯・簡保や日銀といった大口保有者が、国債を大量に売却し、景気動向に影響を及ぼす可能性があると指摘。行財政改革に手をつけず、郵政事業改革に突出して進む政府の姿勢を「順序が逆だ」と批判した。

平野議員に見解を求められた小泉首相は、早く郵政民営化を実現して規律ある財政にもっていく必要があるなどと、不良債権処理の議論も持ち出して「まず郵政民営化」の持論を展開。これに対して平野議員は、答弁に困ると関係ない話を長々と披瀝する首相の姿勢に釘を刺し、地域の実態の視察を首相や竹中担当相に求める地方の声を紹介して、質問を終えた。

続いて山下八洲夫議員は、職員の雇用、国家公務員の身分の保障に関して質問。国家公務員のままで残りたい人は残すべきではないかとし、27万人のもの公務員をこんな1本の法律で身分を剥奪していいのかと迫った。

山下議員は国鉄の民営化は成功だったかどうかを、まず小泉首相に質問した。首相は、「多くの人は良かったと思っているのではないか」と相変わらず評論家のように答弁し、自身の評価は示さなかった。山下議員は、北海道・四国・九州・貨物の4会社の全部の株を政府が保有していること、固定資産税が2分の1に免除されていることを挙げ、この部分に関しては失敗であるとした。また、1000人以上の職員の雇用問題が解決していないことを示し、この民営化によって「職員の雇用、身分保障、配置を血みどろになって考えてもらいたい。26万2000人、家族を含めると100万に影響が出る」として質問を終えた。

続いて質問に立った櫻井議員は、誰のための民営化かの本質を改めて詰問。櫻井議員は郵便局の果たしている役割は社会保障の面も多い、これを民営化することは、口座がもてなくなる金融排除など国民の不安を増大させることになるとして、「小泉政権がしてきたことは、医療保険の3割負担、介護保険の保険料の引き上げ、年金改悪など国民の不安が増えることだけをやっている」と厳しく小泉政権を批判。櫻井議員は、アメリカのゼーリック国務副長官(元通商部代表)からの竹中担当相への手紙を取り上げ、ゼーリック氏が「私が助けになるならいつでも」としていること、保険・貯金・即配業務が民間とイコールフッティングとするための経済財政諮問会議の報告を歓迎するとして、「貴殿を後押しする」としていることを示し、これでもアメリカと協議した結果の民営化ではないのかと質した。小泉首相は、「アメリカの良いところはどんどん吸収すればいい。手紙を寄越すほど友好はいいこと」などと見当違いの答弁で言い逃れを図った。

次に櫻井議員は、世界では企業買収は常識だとして、また、郵便貯金が有している国債が100兆円を超えおり、外資に買収された場合100兆円の国債が外国資本に委ねられることになると指摘したうえで、各会社の資本金を質問し、竹中担当相は「4社で7.5兆円」と答弁。桜井議員は「買収されないとは言えない」とだけ言っておくとして、「3事業1体でうまくやってきたものを、これを切り分けることになる。拙速に民営化する必要はない」として質問を終えた。

郵政法案審議はまだ半ば 国会でしっかり議論を 岡田代表、会見で

岡田克也代表は2日午後、党本部で定例の記者会見を行った。この中で岡田代表は、参議院での郵政法案の質疑、政治とカネの問題、朝日新聞と自民党の問題などについて、それぞれコメントした。

岡田代表はまず、今日行われている、参議院郵政民営化に関する特別委員会での小泉首相出席の下での質疑について触れ、「激した答弁ぶりもかいま見えた」としつつ、「小泉つぶしに対して私は屈しない」などとして首相が、「何とか抵抗勢力とたたかう改革派の総理、という構造をつくりたがっている」ことを厳しく指摘。今までも、そういう形で政権の浮揚力を得てきたが、二匹目、三匹目のどじょうがいるのかとし、郵政の問題を財政構造改革と結びつけて必要性を説こうとする小泉首相の答弁についても、「財政構造改革は郵政とは無関係だ」と断じた上で、その改革を「やってこなかったのが小泉総理だ」と切って捨てた。

そして郵政法案についても岡田代表は、「まだまだ審議は半ば」との認識を改めて示した上で、「なぜ郵政改革が必要なのか、多くの国民が納得理解していない」以上、更にしっかり審議をすべきだと指摘した。

また、政治とカネの問題についても、自民党の山崎元幹事長に対し東京第二検察審査会が、起訴相当との議決を行ったことに触れて、「非常に希なること」だとし、これを自民党総務会長のように、素人が何を言っているのかなどと切り捨てるのは「全く間違い」だとした。そして、5000万円が自民党幹事長室のロッカーに放置されていた、などとする説明は、「普通の感覚からは成り立たないこと」だと批判。個人で受け取っていれば、収賄事件の可能性が高い上に、党ぐるみの隠蔽工作の疑惑も深まった、との厳しい見方を岡田代表は示した。

岡田代表は更に、以前から述べていることとして、日歯連の事件は「リクルート事件以上の根の深い疑惑である」との見方を示し、「改めてそのことを感じされる検察審査会の決定だった」とした上で、「国会の場において真相解明をしなければならない問題だ」と改めて強調した。

自民党が朝日新聞に対し、記者会見以外の党幹部への取材を自粛するよう要求した問題についても岡田代表はコメントし、自民党の対応について、「非常に大人げないし、政権与党としての自覚を欠いたものだ」とまず指摘。その上で岡田代表は、取材したデータの流出は大きな問題だとして、「朝日新聞社側にもしっかりした説明責任がある」とも述べた。そして、月刊誌に掲載された記事が事実だということになれば、「明らかにどこかにウソがあるわけだから、これは非常に重大な問題を提起しているということになる」と指摘した。

また記者団から、参議院での郵政法案の採決に関して与党側から、民主党にも造反者がいるといった発言がされている問題について問われた岡田代表は、「わが党は一致団結している」と述べた上で、「いつもながらの古い政党の手法だ」と切って捨て、「いちいち相手にするつもりはない」と一笑に付した。

川端幹事長、連合緊急総決起集会で小泉政権打倒のため連帯訴え

2日夕刻、日比谷野外音楽堂において開かれた連合主催の「8・2緊急中央総決起集会」において、民主党から川端達夫幹事長が挨拶し、小泉政権の政策を勤労者の利益を損なうものだと厳しく批判し、小泉政権打倒のための連帯を訴えた。

冒頭、連合の笹森清会長が主催者を代表して挨拶し、アメリカの要求に屈した小泉政権の規制緩和によって国民生活が破壊されているとし、「一億総中流」と言われていた日本の勤労者は、二極分化していると指摘した。そして、政府税調のサラリーマン増税案や郵政民営化法案を批判し、「小泉内閣打倒宣言」をうたった。

これを受けて、政党として激励挨拶に立った川端幹事長は、特に三点を挙げて小泉政権を厳しく批判した。その第一は、小泉政権は弱い者を切り捨てる政策をとっており、金融機関への税金の投入と勤労者の犠牲の上に、見かけ上の景気回復を成し遂げたこと。第二は、税金を取り易いところから取り、まず先に行うべき不公平の是正と税金の無駄遣いの改革を怠っていること。第三は、郵便貯金などをしている庶民や郵便貯金などを集めている郵便局員には何の問題もないのに、郵政民営化を強行し、この政策に反対する政治家に解散というテロ行為で威嚇していること、である。

川端幹事長は、郵政民営化法案の廃案をめざす最後の山場に向けて、あらゆる力を注ぐことを誓うとともに、「議会と法律を無視する総理には辞めてもらう必要がある」と小泉政権の退陣を求め、さらには総選挙を受けて立つ態勢をつくっていることを示した。最後に集会の参加者に、「一緒に世の中を変えよう」と力強く訴えた。《民主党ニュース》



8月2日 その日のできごと(何の日)