平成5932日目
2005/04/05
【この日の小泉総理】
日・独首脳会談
平成17年4月5日、小泉総理は総理大臣官邸で、ドイツ連邦共和国のホルスト・ケーラー大統領と会談を行いました。
会談では、日独協力の強化、国連改革などの国際社会での協力、日独双方が取り組んでいる構造改革などについて話し合いが行われました。
会談の冒頭、小泉総理から、日独関係とドイツ年に関して「我々以上の世代に比べて若い世代ではドイツへの親近感が薄れてきている気がする。経済、文化、スポーツなどあらゆる分野で交流を促進していきたい。」と述べると、ケーラー大統領は「日本におけるドイツ年がいいきっかけだ。特に若い人たちの関心を増大させたい。」と応じました。
日独の構造改革については、悲観論ではなく楽観論が重要との認識で一致するとともに、ケーラー大統領より、「日本は不景気にも関わらず技術開発に多くの投資をしてきた。ドイツにとって見本になる。」と述べるとともに、少子高齢化については、長期的な解決が必要である旨発言がありました。これに対して小泉総理は「日本でも少子高齢化は大きな課題として取り組んでいる。介護保険制度など、社会保障政策においてはドイツから多くのことを学んできた。」と述べました。
また、同大統領から、郵政民営化法案の骨子を決定したことについて、「総理は粘り強く取り組まれてきた。民営化を実現すると思う。」と述べたのに対して総理は「全ての政党が反対する中での郵政民営化である。」とし、焦眉の課題となっているとの認識を示しました。
国際社会における協力については、両首脳は、国連安保改革に向けた協力を含め、国際社会の平和と安定に向けた両国の協力関係を強化する方針で一致しました。《首相官邸》
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【名張毒ぶどう酒事件】再審決定
三重県名張市で1961年、女性5人が農薬入りのぶどう酒を飲まされて毒殺され、12人が中毒になった「名張毒ぶどう酒事件」で、名古屋高裁(小出錞一裁判長)は、奥西勝死刑囚(79)(名古屋拘置所在監)が無実を訴えて裁判のやり直しを求めていた 第7次再審請求を認める決定をし、5日、関係者に伝えた。死刑確定者に対する再審開始決定は免田、財田川、松山、島田事件に次いで5件目。
小出裁判長は「ほかの者が毒物を混入した可能性もあり、奥西死刑囚が犯人であるとの 推認はできず、自白の信用性には重大な疑問がある」と述べた。
奥西死刑囚は逮捕前、「公民館にぶどう酒を運び、一人になったすきに自宅にあった 農薬『ニッカリンT』を混入した」と自白。検察側は「奧西死刑囚しか犯行を実行できない」 として殺人、同未遂罪で起訴し、72年に最高裁で死刑判決が確定。これまでの6次に わたる再審請求はすべて棄却された。
決定で小出裁判長は、ぶどう酒の王冠の鑑定結果など弁護側の提出証拠を分析し 1>奥西死刑囚以外にも毒を混入できた可能性がある 2>王冠を歯で開けたという自白の信用性が揺らいだ 3>犯行で使われた毒物は「ニッカリンT」でない可能性がある――と指摘。これらの証拠が当初から提出されていれば、無罪を言い渡すべきことが明らかな 証拠に当たると述べた。
名古屋高裁の再審開始決定が確定すれば、死刑判決を出した2審の名古屋高裁で 奥西死刑に対する裁判をやり直すことになる。検察が決定を不服として同高裁に 異議を申し立てれば、改めて再審請求の是非が審理される。 死刑確定者に対する再審開始決定は島田事件の86年以来19年ぶり。 これまでの4件の死刑再審事件ではすべて、再審無罪となっている。《読売新聞》
【この日の民主党】
常任幹事会 統一補欠選挙勝利への全力投球を確認
5日午前、国会内において第332回常任幹事会が開催され、年金改革協議、代表の全国行脚、民主党04年度決算などが報告・承認され、統一補選への全力を挙げた取り組みが確認された。
冒頭に岡田克也代表が挨拶に立ち、47都道府県への全国行脚を達成し報告書ができたこと、統一補選および都議選終了後の夏から新たな全国行脚を展開することを述べた。また統一補選は秒読み段階に来ており、二補選とも勝利するよう頑張っていくと決意を表明した。
続いて川端達夫幹事長が報告事項の報告を行い、(1)「年金両院合同会議」の設置が決まり、構成は幹事長に委ねられているので、提示した通り決めたい、(2)統一補選は最終段階に来ているため、6日に選対役員会、7日に全議員による決起集会を開催する、などと述べた。
次に鉢呂吉雄国会対策委員長は、(1)郵政問題の集中審議を予定していたにもかかわらず与党の都合で実施できないので、その責任を厳しく追及するつもりである、(2)自民党の派閥である平成研究会が収支報告において15億円を使途不明として処理しようとしていると聞くが、それを委員会に提出するよう求める、(3)BSE問題など複数の委員会にまたがる問題について連合審査を求めていく、(4)災害被災者生活再建支援法案の委員会付託を議運委で求めていく、(5)3年間継続してきた議員歳費の10%カットについては、民主党の厳しい景気見通しを踏まえて継続を提案する、などと述べた。
仙谷由人政策調査会長は、(1)「年金両院合同会議」のメンバーが決まったので、幹事会を開催して動かし方を協議していくが、霞ヶ関の官僚の力を借りずに実質的な政策論議が出来るかが問われる場である、(2)郵政民営化の政府案に対して談話を発表したが、改革とは程遠いものである、などと述べた。
平野博文幹事長代理からは、代表全国行脚報告書の配布、世論調査の結果などが報告された。
次に報告承認事項に移り、まず川端幹事長より、外部監査および内部監査の報告書とともに民主党の04年度決算の確定版(党大会に提出されたのは仮決算)が報告され、承認された。
また、玄葉光一郎選挙対策委員長より、衆院内定候補者および都議選候補者の決定が報告され、承認された。平野幹事長代理からは、総支部代表者の交代が報告され、承認された。
最後に川端幹事長より、統一補選期間中は常幹を開催せず、必要な場合には持ち回りとするとの提案があり承認されるとともに、および補欠選挙は勝利の可能性を捕らえて全力投球するとの決意が述べられた。
菅直人前代表、ローマ法王庁駐日大使館を弔問
菅直人前代表(『次の内閣』ネクスト国土交通大臣)は5日午後、ローマ法王庁駐日大使館を訪問し、レオン・カレンガ代理大使に岡田克也代表からローマ法王ヨハネ・パウロ2世に対する弔意を表す親書を手渡すとともに、記帳を行った。
昨年5月に民主党代表としてバチカンを訪れ、ラヨロ外務長官、フィッツジェラルド大司教(宗教間対話担当)、マルティーノ大司教(正義と平和委員会担当)、濱尾大司教(移民担当)などと会談した菅前代表は、「ローマ法王が、戦争の多い世界を平和な世界に変えるために努力をされた生き方に大きな感銘を受けました。またイラク戦争を防止するために行動された勇気から学んでいきたいと思います」との弔意をあらわすと、カレンガ代理大使は昨年のバチカン訪問に謝意を示し、「法王は日本に対して特別の親近感をもっておられました。弔意を法王庁にお伝えいたします」と答えた。
この訪問には、藤田幸久国際局長が同行した。
政権選択という位置づけで補欠選挙に臨む 岡田代表、会見で
岡田克也代表は5日の定例記者会見で、ローマ法王の逝去、党首討論の討議項目、小泉外交の問題点などについてコメントした。
冒頭、岡田代表は、ローマ法王ヨハネ・パウロ2世の逝去に「お悔やみ申し上げたい」として、イラク戦争開戦にあたっての考えや世界の平和のために尽力したことに敬意を表し、代表名で弔意の手紙を出したと述べた。「特に、平和の問題に対して、宗教者が大きな役割を果たすということを、実践された」と岡田代表は法王の功績を偲んだ。
岡田代表は続いて、ほぼ一ヶ月ぶりに開かれる、6日の党首討論の討議予定項目を紹介。福岡県西方沖地震で改めて思い起こされる被災者生活再建支援の問題、BSEへの政府の対応と米国からの輸入の問題、年金制度の開かれた議論を始めるにあたり小泉首相の基本的な心構えの確認、証人喚問を要求している旧橋本派を中心に政治倫理の問題などをテーマにしたいと述べた。
岡田代表は更に、最近の韓国大統領の発言や中国での排日感情の高まりに言及し、「近隣諸国といかに建設的な関係を築くか」という外交の基礎が揺らいでいると指摘。日本のみが問題があるわけではないが、小泉首相には、近隣諸国と信頼関係を築くという総理大臣としての責任を認識したうえでの対応を望みたいと語った。
岡田代表はまた、12日に告示される衆議院統一補欠選挙への意気込みを記者に問われ、「政権選択する補欠選挙という位置づけで戦う」として、公認予定候補それぞれの良さを訴えて臨むなどとした。
求められる支援を迅速に スマトラ沖地震への対応を改めて検討
民主党のスマトラ沖大地震・津波災害救援対策本部役員会が5日、国会内で開かれ、外務省や被災地で活動を展開しているNGOのピースウィンズ・ジャパンから現地報告を受けるとともに、対策本部としての今後の対応について検討を重ねた。
冒頭、同対策本部長の川端達夫幹事長は、3月末に起きたスマトラ沖地震に対し、対策本部として迅速に対応したことを報告するとともに、「党としてできる支援を行っていきたい」と語り、余震が続く現地の支援を検討し、対策を講じる考えを示した。
同対策本部の今後の対応をめぐっては、3月8日に「重点的に取り組むこと」として政府に要望した申し入れ書に掲げた、(1)中長期的復興支援規模の大幅拡大、(2)邦人保護対策の抜本改革、(3)援助金会計監査への参画、(4)NGOの直接支援強化、(5)国際復興支援のための人材バンクの創設、(6)和平仲介への協力、(7)ニーズ調査、(8)プロジェクト調査、(9)防災・予知体制――といった9項目について、どのように検討されているか委員会等を通じて追及していくことを確認した。
役員会ではまた、昨年12月にインドネシア・スマトラ島沖で大津波を引き起こした地震の復興支援への対策本部としての対応についても報告。募金活動を通じて集められた約800万円の浄財が日本・インドネシア・スマトラの計12のNGOの活動資金として寄付され、ニーズに即した支援に役立てられるとの報告がなされた。《民主党ニュース》