平成5813日目
2004/12/07
【この日の小泉総理】
平成16年12月7日、小泉総理は総理大臣官邸で、タンザニアのベンジャミン・ウィリアム・ムカパ大統領と首脳会談を行いました。
会談では、国連安保理改革と二国間関係に関わる経済協力について話し合いが行われました。ムカパ大統領から、日本の国連安保理常任理事国入りに対する支持表明があり、同大統領は、他のアフリカ諸国にもこのことを訴えていきたいと述べました。これに対して小泉総理は、「今、国連改革の機運が高まっており、改革するチャンスだと思っています。」と述べ、支持表明に対する謝意を表しました。
また、同大統領から、タンザニアとモザンビークの国境沿いの川に橋を架けるプロジェクトなど、アフリカ東南部4カ国(タンザニア、モザンビーク、マラウイ、ザンビア)にまたがる「ムトワラ回廊開発計画」に対する支援の要請があり、小泉総理は、「橋を作るよりも、タンザニア南部地域の開発が重要だと報告を受けている。地域の開発のためにタンザニアと十分協議していきたい。その上で、タンザニアにとって必要な協力をしていきたい。」と述べました。
平成16年12月7日、総理大臣官邸で「文化外交の推進に関する懇談会」の初会合が開催されました。
この懇談会は、国際的な文化交流を通じて、諸外国との友好関係を増進し、世界文化の多様性を維持・発展させることで世界の平和と繁栄に貢献することを目的として設置されました。今後は幅広い視点から総合的な検討を行い、来年3月を目途に報告書をとりまとめる予定です。
この日の初会合では、政策研究大学院大学教授の青木保氏が座長に指名され、外交における国際文化交流の重要性等についての議論が開始されました。
懇談会の冒頭、小泉総理は「世界各国を見ると日本の伝統文化のみならず、現代文化も花開いている。アラブや東南アジアで『おしん』が非常に評価されているが、今の日本もああだと思われては困る」と文化交流を通じて対日理解を醸成する必要性について述べました。《首相官邸》
“イラク自衛隊派遣”1年延長方針を確認
小泉純一郎首相は7日午前の閣議後、首相官邸で細田博之官房長官、町村信孝外相、大野功統防衛庁長官と会談し、イラクで活動する自衛隊の派遣期間を1年延長する方針を確認、与党内手続きに入ることを決めた。政府は当初10日に予定していた派遣延長の閣議決定を9日に前倒しし、新たな防衛計画大綱、中期防衛力整備計画を10日に決定する方向で調整に入った。《共同通信》
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【曽我ひとみさん】一家で佐渡へ帰郷
在日米陸軍キャンプ座間(神奈川県)を出た拉致被害者の曽我ひとみさん(45)と夫ジェンキンスさん(64)ら一家4人は7日夜、曽我さんの故郷、新潟県佐渡市(佐渡島)に着いた。曽我さんは02年10月、拉致されて24年ぶりに帰郷してから「故郷の佐渡で、家族4人で暮らしたい」と繰り返してきた。その希望の一歩を、言葉通りに踏み出した。《朝日新聞》
【野茂英雄投手】ドジャース退団が決定
今オフ、フリーエージェント(FA)になった大リーグ、ドジャースの野茂英雄投手(36)の退団が7日、決まった。FA選手に対する年俸調停の申請が同日に締め切られ、野茂は球団から申請を受けなかった。大リーグの規定によると、申請を受けなかった選手が旧所属球団と再契約できるのは来年5月1日以降になる。野茂は来季も現役を続ける意向であることから、ドジャースを退団し、他球団への移籍の道を探ることになる。すでに他球団との交渉は可能で、ナ・リーグ東地区のフィリーズなどが関心を示している。《朝日新聞》
【この日の民主党】
異常プリオン研究の第一人者招き、求められるBSE対策を議論
米国での牛海綿状脳症(BSE)発生以来、停止している米国産牛肉輸入をめぐって日本政府が輸入再開を検討している状況を前に、党農林水産部門会議は7日、BSEの原因と疑われる異常プリオンの発見と感染の生物学的原理研究に関してノーベル医学生理学賞を受賞したカルフォルニア大学のプルシュナー教授を招き、国会内で講演と質疑を行った。
鮫島宗明ネクスト農林水産大臣は冒頭、「異常プリオン研究の第一人者である教授をお招きできたことは貴重な機会、積極的な意見交換をしてほしい」と挨拶した。
プルシュナ―教授は、「日本はBSEに対する正しい管理施策を取っている。全頭検査を含めて、非常に評価したい」として、全頭検査体制を最も適切なBSE対策とする見方を示し、「日本の現在の政策はこの地球において唯一合理的」とまで評価した。評価の理由としてプルシュナ―教授は、「テストされる牛とされない牛とを区別するような合理的、科学的なバックグランドはない」と指摘。英国において取られている30カ月齢以上の牛だけを検査するルールについても「30カ月齢以上は感染し、29カ月齢半は感染性がないといった議論は非合理的である」と述べた。
プルシュナ―教授はまた、「日本のBSE対策は、牛から人への感染率を下げるという点で合理的だ」と重ねて指摘。現在の管理体制強化に向けては、人による検査のエラーを防ぐために工程の自動化を提案した。教授の一連の指摘からは、日本政府が進めている20カ月以下の牛をBSE検査から除外するとする点の科学的根拠がないことが明らかになった。また、米国内の牛肉の検査体制についてはプルシュナ―教授は「不十分」とする認識を示した。
本講演には、山田正彦、山岡賢次、岡本充功、神風英男各衆院議員が出席した。
党本部で常任幹事会を開催、諸課題について議論
7日午前、第322回常任幹事会が党本部にて開催された。冒頭岡田克也代表が挨拶し、イラクへの自衛隊派遣延長の閣議決定の前に首相から話を聞く必要がある、と述べるとともに、党大会に向けて全党への協力を呼びかけた。
次に、川端達夫幹事長の代理として平野博文幹事長代理が報告し、年末年始の重要事項についての代表および幹事長への一任と、候補者決定についての持ち回り常任幹事会開催の可能性について了解を求め、承認された。
鉢呂吉雄国会対策委員長は、イラクへの自衛隊派遣延長の閣議決定前の国会審査、首相の出席、テレビ中継を条件に、イラク特別委員会の開催を要請し、13日に衆参両院のイラク特において閉会中審査が行われることを報告した。
仙谷由人政策調査会長は、年末から年始にかけ、重要な政策課題についての集中討議を数次に渡って行うことを報告した。
平野幹事長代理は、岡田代表のアセアン訪問及び男女共同参画委員会の訪韓などについて報告を行った。
その後、社会保障問題などの重要な政策課題に関して、今後関係団体を含めてどのように対応すべきかなどについて真摯な論議が交わされた。
岡田代表、防衛庁長官・与党幹事長の政治的なショーを厳しく批判
岡田克也代表は7日、定例記者会見を行い、イラクに派遣されている自衛隊の派遣期間延長問題に関して、派遣延長の閣議決定に先立って、防衛庁長官や与党の幹事長がサマワなどを訪れたことについてコメント。「単なる政治的なショーに過ぎない」と、改めて厳しく批判した上で、「本当に必要だったことは、あらかじめきちんと専門家を出して、非戦闘地域であるかどうか、そして安全確保ができるのか、ということをきちんと調査」することだと指摘し、「結論先にありきで、後は政治的なショーをしているに過ぎないことは、きわめて遺憾だ」と述べた。
また岡田代表が、アセアン各国を訪問する日程も明らかにされた。13日に日本を出発し、シンガポール、マレーシア、タイ、インドネシアの4ヶ国を1日ずつ訪問し、18日に帰国する予定。《民主党ニュース》