平成5599日目
2004/05/07
この日のできごと(何の日)
【福田康夫官房長官】年金未納問題で辞任
福田康夫官房長官(67)は7日午前の記者会見で、国民年金未納・未加入問題への対応の不手際を理由に辞意を表明した。小泉首相も了承した。福田長官は先に国会議員になって以降の国民年金未納・未加入期間が延べ3年1カ月あると公表したが、同日発売の週刊誌で議員になる以前にも未加入期間があることが新たに分かった。
小泉内閣発足以来、3年余にわたり首相を支え、官房長官として歴代最長の在任期間を持つ福田長官の辞任は、政権にとって大きな打撃となる。後任には細田博之官房副長官(60)が内定した。
一方、福田長官の辞任を受け、未加入問題を抱える民主党の菅代表の進退問題が焦点になってきた。菅氏は繰り返し辞任の考えのないことを強調しているが、「このままでは参院選を戦えない」との声が党内に広がっている。《朝日新聞》
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麻生太郎総務相は7日午後、記者団に対し自らの国民年金保険料未納問題に関連して「首相から引き続き職責を全うするよう指示を受けた」と述べ、辞任の考えはないことを明らかにした。
谷垣禎一財務相は「職務にまい進したい」と述べ、国民年金保険料の未納問題で辞任する考えがないことを明らかにした。
石破茂防衛庁長官は、「辞任はしない。首相から続けるよう指示があった」と閣僚辞任を否定した。《共同通信》
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与党内では7日午前、福田康夫官房長官が辞意を突然表明したことに「驚き」と「残念」の声が交錯した。
自民党の安倍晋三幹事長は記者会見で「小泉内閣の大黒柱の役割を担っており、大変驚いた。ぜひ続けて内閣を支えてほしいと思っていたが、大変残念だ」と述べた。
同時に、辞意表明に先立って福田氏から電話があったことを紹介。安倍氏が、国会議員の国民年金保険料の未納問題に関し「今後も問題の改善に当たることで責任を果たしてほしい」と慰留したのに対し、福田氏は「小泉純一郎首相とも相談し、既に決断した。未納があったほかの閣僚と自分の辞任はまったく別だ」と述べたという。
公明党の東順治国対委員長は国会内で記者団に「電撃的な辞意表明で驚きだ。残念だが、年金法案をめぐる与野党合意を受け、内閣を代表してけいじめをつけたのかもしれない。国民の政治への信頼を早く回復させなければならないと判断したのだろう」と指摘。保険料を未納だったほかの閣僚の進退に関しては「言及する立場にない」と述べた。
自民党の堀内光雄総務会長は国会内で記者団に「与野党合意をまとめた後で辞任する態度はすがすがしい。政治家の在り方を示した」と評価。平沼赳夫前経済産業相は都内の事務所で「引責辞任する気持ちは率直に理解する。ただ、いろいろと波及するだろう。未納の閣僚が全員辞めたら大政局になる」と述べた。
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社民党の福島瑞穂党首は7日午前、福田康夫官房長官の辞任について「年金保険料未納問題の発表の仕方について大変批判が強かった。その意味でひとつの責任の取り方だと思う」と強調した。その上で「ほかの閣僚は一体どうするのかという問題がある」と述べ。未納が明らかになったほかの閣僚も辞任すべきだとの考えを示した。
さらに福島氏は「政府の年金制度改革関連法案の根本的な問題は、このことでいささかも解消されない」と述べた。国会内で記者団に語った。
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野党各党は7日午前、福田康夫官房長官の辞任を「当然」とする一方、国民年金保険料の未納が発覚したほかの閣僚についても辞任を求めた。
民主党の菅直人代表は「官房長官としての判断から辞任を決断したのだろうと思う」と述べ、辞任は当然との考えを表明。同じように未納問題を抱える自身の責任問題については「災い転じて福となすような国民にとってプラスとなる年金改革にいかにつなげていくかが全力投球しなくてはいけない課題だ」と述べ、当面辞任しない考えを明らかにした。
岡田克也幹事長は「時間の問題だと思っていた。当然のことだ」とした上で「未納だと知りながら国民に対してきちんと説明しなかった。うそを言った」と批判。「菅代表(の問題)とは全く違う」と強調した。
共産党の市田忠義書記局長は「閣僚は法案提出者であり一般の国会議員とは違う。ほかの(未納)閣僚も辞任すべきだ」と話した。
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福田康夫官房長官の7日の辞任は、同じ国民年金保険料未納問題を抱える民主党の菅直人代表の責任論にも影響を及ぼすことは確実だ。
民主党内では今のところ、菅氏の辞任を公然と要求する声は上がっていないが、「菅代表への風当たりは非常に強い。このままでは参院選を戦えない」などと、党内の視線は厳しい。
岡田克也幹事長ら執行部は参院選前に党内を混乱させたくないとの判断から、党内世論の沈静化を図っているものの、福田氏の辞任をテコに、菅氏に批判的なグループが動きを活発化させる可能性もある。
友党の福島瑞穂社民党党首も記者団に「菅さん自身がきちっと判断すべきだ」と語った。《共同通信》
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民主党内で7日、菅直人代表の辞任要求が強まった。国民年金保険料の未納問題をめぐる菅氏の対応への不満に加え、年金制度改革関連法案をめぐる6日の与野党修正合意に対して異論が続出、菅氏が明確なけじめをつけない限り、事態収拾が難しくなってきたためだ。
7日の福田康夫官房長官の引責辞任も菅氏批判を加速させた。
菅氏は7日夕の両院議員懇談会で、出席者から辞任要求が相次いだのを受けて「重く受け止める。出処進退は自分で判断する」と表明した。
菅氏周辺にはなお続投論もあるが、党内には「10日夕の両院議員懇談会までに菅氏が辞意を表明しない場合は、辞任要求の署名運動を始める」(ベテラン議員)などの厳しい声も上がっている。
菅執行部は、7日の「次の内閣」会合や常任幹事会、両院議員懇談会で、修正合意に了承を求めたが、いずれの会合でも異論が続出して了承は得られず、結論を10日以降に持ち越した。《共同通信》
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【トランポリン・中田大輔選手】ひき逃げされ負傷
7日午後11時20分ごろ、川崎市高津区子母口の市道で、オートバイに乗ったプロトランポリン選手中田大輔さん(30)が、ワゴン車に接触され転倒、左肩を骨折するなどのけがをした。ワゴン車はそのまま逃走。高津署がひき逃げ事件として調べている。
中田さんは2000年のシドニーオリンピックに出場。テレビ番組などにも出演している。調べでは、現場は片側二車線の直線で、左側の車線を走行していた中田さんの後方から来たワゴン車が接触した。車は黒っぽい色で、40歳前後の男が運転していたという。中田さんは横浜市の仕事先から現場近くの自宅へ帰る途中だった。日本は、アテネ五輪トランポリン男子の出場枠は獲得していない。《共同通信》
【サッカー・森本貴幸選手】プロ契約
サッカーのJリーグ1部(J1)で史上最年少ゴールを挙げるなど注目されているFW森本貴幸選手が16歳の誕生日の7日、所属クラブの東京ヴェルディとプロ契約を結んだ。日本サッカー協会の規定でプロ契約が認められるのは16歳からで、同選手はJリーグ史上最年少プロ選手となった。
森本選手は「今まで以上に練習に取り組み、あらゆる面でレベルアップしていけるように頑張る」とクラブを通じてコメントした。
森本選手は3月13日に行われた今季開幕戦のジュビロ磐田戦で、15歳10カ月6日でJリーグにデビュー。今月5日のジェフ市原戦では15歳11カ月28日で初ゴールをマークし、史上最年少出場と最年少得点の記録を更新した。
森本選手は小学校4年生から東京ヴェルディの下部組織に所属。大器と期待され、昨年はU−16(16歳以下)日本代表にも選ばれた。今春に川崎市内の中学を卒業し、東京都内の通信制の高校に進んでいる。《共同通信》
【イラク情勢】
ラムズフェルド米国防長官は7日、上院軍事委員会の公聴会で、米軍によるイラク人虐待事件をめぐる自らの進退について「辞めるつもりはない」と辞任を明確に否定した。
またブラウンリー米陸軍長官代行は、国防総省がこれまでに発表したもの以外にも、虐待・暴行など米兵が不法行為を犯した疑い42件があることを明らかにした。公表されたものを含めると計77件に上る。
ブッシュ大統領は国防長官の辞任を求めない姿勢を重ねて示していた。共和党は今回も長官証言で進退問題の幕引きを図りたい意向だが、民主党の辞任圧力は簡単に弱まりそうもなく、どう決着するかはなお流動的だ。
公聴会で、長官は「(進退を問われるのは)もっともで、自分が(国防長官として)適任かどうかずっと考えてきた」と語った。その上で「適任でないと感じれば即座に辞めるが、この問題を政治問題にしようとしている人のために、辞める気はない」と言明した。
虐待が起きたバグダッド郊外の旧アブグレイブ刑務所を取り壊すべきだとの意見に対しては「悪い提案ではない」と述べた上で、イラク国民が判断すべき問題とした。
民主党のケネディ上院議員は「大統領は国防長官を更迭すべきだ。再出発には新しい長官が必要だ」とあらためて辞任を要求。一方、共和党のフリスト上院院内総務は「(更迭しないという)大統領の判断に賛成する」と述べた。
ラムズフェルド長官は上院に続き、下院の軍事委員会でも証言した。《共同通信》
【MLB】
米大リーグ、イチロー外野手らのマリナーズは7日、シアトルで松井秀喜外野手のヤンキースとの今季第1戦を行い、6−2で快勝した。イチローは「1番・右翼」で適時打を放つなど4打数2安打1打点。長谷川滋利投手は救援で1回無失点。松井秀は「7番・左翼」で出場し、2打数1安打2四球だった。
メッツの松井稼頭央内野手はブルワーズ戦に「1番・遊撃」で出場し、六回には中前に8打席ぶりの安打を放ったが、4打数1安打に終わり、チームも5−7で敗れて連勝は4で止まった。
パドレスの大塚晶則投手はマーリンズ戦の八回から3番手で登板。2安打で1点を奪われ、14試合ぶりに失点を喫した。試合は1−3で敗れた。
カージナルスの田口壮外野手はエクスポズ戦で出場機会がなく、インディアンスの多田野数人投手は3Aバファローに降格した。《共同通信》
【この日の民主党】
[衆院厚労委]大島、古川議員、首相に議員納付状況公表迫る
衆議院厚生労働委員会で7日、小泉首相が出席して年金関連法案に関する質疑が行われ、民主党から大島敦、古川元久の両議員が質問に立った。
大島議員は、前日の年金制度改革に関する民主、自民、公明の3党合意を踏まえ、そもそも首相が政府法案を提出しながら年金一元化が望ましいと発言したのは、本音では当座しのぎの法案にすぎないと考えていたからではないか、と質した。首相は、「一元化は、私が厚生大臣に就任した時から問題だった」などと話をそらした。
古川議員は冒頭、3党合意について「わが党にとって苦渋の選択だった」と述懐。「このままでは14年間保険料が上がり続ける法案がそのままの形で通ってしまうという中で、これを暫定的な法案とするために、国民の皆さんに理解を得るのはむずかしいと分かりながらも協議に臨んだ」と合意の経緯を説明した。
その上で古川議員は、3党合意における「年金の一元化問題を含む社会保障制度全般の一体的見直しを行い、平成19年3月を目途に結論を得て、随時実施を図る」との文言について、ここでの一元化には国民年金が含まれること、見直しの結論として今回成立する法律の内容と変わる部分があれば法律を見直すこと、を首相に確認。「抜本改革」(首相)「100年安心プラン」(坂口厚労相)とされていた政府案が、実際には07年3月までの暫定措置にすぎないことを明らかにした。
また古川議員は、「国民の信頼を回復するために、われわれ国会議員が身を正す時だ」として、民主党が実施を決めている全国会議員の国民年金保険料納付状況の公表に与党も応じるよう、首相に指導力の発揮を求めた。しかし首相は、「個人情報だから」「与野党でよく協議してほしい」などと逃げの答弁に終始。古川議員は「そういう無責任な態度が国民の不信につながっているのだ」と厳しく指弾した。
[両院議員懇]年金改革3党合意を議論
民主党は党本部で7日夕、両院議員懇談会を開き、「年金制度改革に関する3党合意」について議論した。
冒頭挨拶に立った菅直人代表は「最終的に私の判断で了とした。国民にとってより良い政策を実現できる党として、何をなすべきか議論してほしい」とした。また、自身の国民年金未加入の問題については「国民にお詫びする。皆さんにも感謝する」として、「いろいろな意見をいただきたい」とした。
この後、岡田克也幹事長が3党合意の経過と意義を報告した。岡田幹事長は「強行採決よりも、議論の場が残る方が参議院選挙にプラスなると判断した」と説明、理解を求めた。
両院議員懇談会はおよそ2時間の議論の後、休憩となり、10日午後5時に再開されることになった。
「民主党の真面目な姿勢は理解される」岡田幹事長
民主党の岡田克也幹事長は7日の定例記者会見で、年金制度改革に関する3党合意について、「協議会をつくり、議論を続けるとの民主党の真面目さと、民主党が国民の側に立っていることは、国民に理解される」とし、3党合意の判断は間違っていないことを改めて強調した。また、決して政府・与党案を認めたわけではないこと、引き続き参議院でも政府案を批判し、民主党案の優れた点を強調していくとした。
さらに、代表の進退に関する記者の質問に「代表自身が決断するべき。私は(代表が)続けていくとおっしゃれば、NO.2として支えていく立場」と答えた。《民主党ニュース》