平成5505日目

2004/02/03

この日のできごと(何の日)

【自衛隊イラク派遣】本隊が出発

イラク派遣の陸上自衛隊本隊第一陣の約90人は3日午後2時40分、航空自衛隊千歳基地(北海道千歳市)から政府専用機でクウェートに向けて出発した。

4日にクウェートに到着。米陸軍キャンプで訓練を行った後、7日にも陸路でサマワに向かい、先遣隊と合流する。先進隊はサマワ入りの際、米軍とオランダ軍の警護を受けたが、今回は自衛隊だけで車列を組む。

第一陣は現地の治安情勢を考慮し、無反動砲などの重火器を携行する警備要員が3分の1を占める。施設部隊の隊員も含まれ、重武装の隊員がする警護する中、営地造りを進める。ほかに衛生担当の隊員も加わっている。

チャーターしたロシアのアントノフ輸送機2機も3日午後、装輪装甲車などの車両や武器を収納したコンテナを積んで千歳基地をクウェートに向け飛び立った。

イラク国内ではテロが頻発。サマワでも1月24日に警官射殺事件が発生しており、不安定な治安情勢の下での本格始動となる。第一陣の指揮官を務める清田安志一等陸佐は出発前、隊員の安全確保について「最大限の施策を取っていきたい」と話した。

小泉純一郎首相は3日夜、イラク復興支援に向けた陸上自衛隊本隊の出発について「立派に任務を果たして無事に帰国するよう政府として全力を尽くしたい」と強調した。

同時に「(出発する)隊員の皆さんをテレビで見たが、本当にしっかりしている。厳しい訓練に耐えて自ら進んで重要な任務を果たすんだとの意欲が見えて心強く思った」と述べた。首相官邸で記者団の質問に答えた。《共同通信》

イラクへの自衛隊派遣問題をめぐり空転していた国会は3日、斎藤斗志二・衆院イラク復興支援特別委員長が陳謝するなどして正常化した。同日午後から参院予算委員会の質疑に入り、小泉純一郎首相は石油確保の観点からも自衛隊派遣は国益にかなうと意義を強調した。国会正常化により、9日にも派遣を承認、2003年度補正予算案が成立する見通しだ。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。

外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

このサイトについて

【北陸新幹線】JR西、金沢までの開業容認

JR西日本の垣内剛社長は3日、北陸新幹線について、金沢以西の完成時期を明確化することを条件に、長野−金沢間の暫定開業を容認する方針を示した。経営上の理由で南越(武生市)までの同時開業を求めていた同社が柔軟姿勢に転じ、与党内で浮上している松任車両基地までの先行整備が現実味を帯びてきた。

3日に行われた自民党整備新幹線建設促進特別委員会、与党整備新幹線建設促進プロジェクトチーム(作業部会)の意見聴取で、垣内社長は「南越または敦賀までの延伸時期を明確にし、その一段階として国が金沢までの暫定開業を決めるのなら、可能性を検討してみたい」と語った。

一方で、垣内社長は、南越または敦賀まで開業すれば、北陸−関西間の利用客も見込めることから、より大きな収支改善効果を期待できると強調。敦賀以西については、「私案だが、建設費が安い米原ルートがよい」と述べ、整備方針の早期決定を要望した。

与党作業部会では、北陸新幹線について、2005(平成17)年度にはまず松任車両基地まで新規着工し、長野−金沢間の12年度の開業を目指す段階整備案が出ている。北海道、長崎新幹線との同時着工で、南越までの建設費を確保するのは難しいためだ。

しかし、沿線はあくまでも富山−南越間の一括着工を要望。JR西日本が「金沢開業では受益が少ない」などとして南越までの開業を望んでいたことも、こうした主張の根拠となっていた。《北國新聞》

【プロ野球・横浜】佐々木主浩投手の入団を発表

横浜は3日、米大リーグ、前マリナーズの佐々木主浩投手(35)の入団を発表した。「ハマの大魔神」と呼ばれたリリーフエースは5年ぶりの古巣復帰で、背番号は前回在籍時と同じ「22」。契約期間は2年で、年俸5億円プラス出来高払いの大型契約となった。7日から沖縄・宜野湾キャンプに合流する予定。

契約を終えた佐々木は、横浜市内のホテルで会見に臨み「10年間お世話になったのは横浜。ウエーバーにかかったときは、どこが取りに来てくれるんだろうというのがあったので、ほっとしている」と語った。

同投手は家族問題を理由に日本球界復帰を希望。1月末にマリナーズを自由契約となり、横浜と日本ハムが獲得に名乗りを上げていた。

佐々木はフォークボールを武器に球界を代表する抑え投手として、プロ野球歴代2位の229セーブをマーク。1998年には横浜のリーグ優勝、日本一に貢献した。(金額は推定)《共同通信》

【政界談話室】

○・・・川口順子外相は3日の記者会見で、外相就任から丸2年となったことに触れ「引き続きよろしく」とあいさつ。北朝鮮の核開発問題をめぐる6カ国協議について「今月下旬に開催する方向で調整している」と具体的な時期を示し、日ごろの官僚答弁とは打って変わった歯切れの良さで周囲を驚かせた。同日午後には北朝鮮が29日からの協議開催を発表し、外相発言を裏付けた。「顔が見えない」と風当たりが強い外相だが、3年目を迎えて積極姿勢にイメージチェンジ?《共同通信》

【参院予算委員会】

空転していた国会は3日午後、審議を再開、参院予算委員会が開かれた。小泉純一郎首相は、自衛隊イラク派遣の目的に関連し「日本はエネルギーの多くを(中東に)依存しており、イラク、中東が安定すれば日本にとって利益になる」と述べ、石油確保の観点から派遣の意義を強調した。

さらに「『日本人は援助の手を差し伸べてくれた、日本はわれわれに協力してくれた』と国際社会の信用を高める上で、最も恩恵受けるのは日本だ」と述べ、重ねて自衛隊派遣が日本の利益になると訴えた。

石破茂防衛庁長官は、陸上自衛隊の派遣先での取材対応について「報道機関の理解なくして、今回の派遣ができると思ってはいない。(自衛隊の)安全にかかわることでない限り、包み隠さずきちんとした形で答えていきたい」と述べ、自衛隊の安全面に影響がない範囲で積極的に情報提供する考えを示した。

石破氏は、イラク南部サマワで自衛隊による雇用創出に高い期待が寄せられていることについて「期待と現実にあまりに乖離があると、期待が失望に変わることは非常に恐ろしい。過大な期待があるとすれば、ある程度下げていかねばならない」と述べ、自衛隊による雇用対策に限界がある点を現地で周知させる必要性を指摘した。自民党の若林正俊、岸宏一両氏への答弁。《共同通信》

【鳥インフルエンザ】中国広東省で感染

中国中央テレビによると、中国農業省は3日、広東省潮州市で報告されていた高病原性鳥インフルエンザの家禽類への感染疑い例について、感染を正式に確認するとともに、新たに甘粛省と陝西省でも疑い例の報告があったと発表した。

これで感染が確認されたのは、広西チワン族自治区など4省・自治区に達した。人への感染はないという。中国の31省・自治区・直轄市のうち、感染が確認または疑い例が報告されたのは、計12地区21カ所に上り、内陸部へ向けて感染が拡大していることが明確になった。

タイでは3日、鳥インフルエンザの感染が確認され、入院中だった男児(7つ)が死亡、同国での鳥インフルエンザの死者は4人となった。ベトナムでは同日までに9人の死亡が確認されており、両国を合わせた死者は13人になった。世界保健機関(WHO)は3日現在、死者の合計は12人としている。

タイでは3日、鳥インフルエンザ感染の疑いで入院していた4歳の男児も死亡したが、実際に感染していたかどうかは未確認という。

インドネシアでは3日、同国内で鶏などへの感染が確認された鶏インフルエンザについて、タイやベトナムで死者が出ている高病原性のH5N1型ウイルスであることが確認された。《共同通信》

【米大統領選】7州で予備選、党員集会

米大統領選の民主党候補指名獲得争いで「ミニ・スーパーチューズデー」として注目された7州の予備選・党員集会が3日行われ、ケリー上院議員(60)が大統領選の代議員数が多い「大票田」のミズーリ州で50%以上を得票して圧勝するなど、5州で首位を確保。11月2日の本選挙で、共和党のブッシュ大統領と対決する民主党候補としての指名獲得をほぼ固めた。

ケリー氏はアイオワ、ニューハンプシャー両州での連勝の勢いを持続。「ブッシュ大統領に勝てる候補」として、穏健な政策と経験を訴え、幅広い支持を集めた。

米メディアによると、ケリー氏はミズーリ州のほか、デラウェア州でも過半数の票を獲得。出口調査の結果、アリゾナ州での勝利が確実になり、ニューメキシコ、ノースダコタでも他候補をリードしている。

サウスカロライナ州では、同州出身のエドワーズ上院議員(50)が勝利、指名争いに踏みとどまった。

オクラホマ州は接戦となり、エドワーズ氏、クラーク退役大将(59)、ケリー氏がいずれも30%前後で争っている。

2000年大統領選挙で民主党の副大統領候補だったリーバーマン上院議員は各州で支持を集められず、選挙戦からの撤退を表明した。

ケリー氏は3日、ワシントン州で記者団に対し「みんなの力でブッシュ(大統領)をテキサスに追い返せる」と述べ、指名獲得に自信を示した。エドワーズ氏はサウスカロライナ州で「ここで勝てば指名争いに勝利できる」と語り、逆転勝利を目指すと強調した。

7日にはミシガン州とワシントン州で党員集会が行われるが、世論調査によると、ケリー氏はミシガン州でも50%以上を獲得する勢いだ。《共同通信》

【国連・アナン事務総長】米大統領と会談

アナン国連事務総長は3日、ホワイトハウスでブッシュ米大統領と会談した後、イラクの主権移譲プロセスについて「閉塞状況を打開し、事態を前に進める好機」と言明、暫定政権発足までの直接選挙実施の可否を判断する調査団派遣を契機に、イラク民主化へ向け国連として積極的に関与していく姿勢を示唆した。

ただ、調査団派遣の時期など、今後の具体的なスケジュールについては言及しなかった。

ブッシュ大統領も「世界はいい方向に転じており、国連もこの中で重要な役割を果たしていく」と強調。6月末までの主権移譲完了を疑問視する声が出始める中、調査団派退をてこにイラク国内の合意形成を図り、国連が一定の役割を担うことで、民主化プロセスを定着させていきたいとの意向をにじませた。《共同通信》

【この日の民主党】

与党側の陳謝受け、国会正常化で合意

与党による自衛隊イラク派遣承認案件の強行採決をめぐって空転している国会内で3日、与野党国会対策委員長会談が行われ、会談後、民主党の野田佳彦国対委員長が会見した。

野田国対委員長は会談について、「イラク特、予算、財務金融の3委員会が不正常に運営されたのは遺憾。与党を代表して遺憾の意を表したい。今後は円滑に運営できるよう努力する」との自民党国対委員長の発言が冒頭にあったことを明らかにし、「与党側の陳謝と受け止める」と語った。

その上で、国会正常化に向けた打開策として、衆議院イラク支援特別委員会の斉藤斗志二委員長が1月30日の同案件採決時の混乱について次回委員会冒頭に陳謝するという与党提案に加え、(1)自衛隊の活動状況や現地の治安情勢など、イラクでの自衛隊活動に関する政府の報告を受けるため、衆議院イラク特委を週1回開く、(2)2004年度予算案審議に先立ち、衆院予算委で補充質疑を行う、(3)その後に衆院予算委で同予算案の基本的質疑を3日間行うことなどが与野党間で合意されたと報告した。

こうした経過を受けて、3日午後から参議院予算委員会の審議が再開された。

菅代表、本会議採決強行を居直る首相を批判

民主党の菅直人代表は3日の定例記者会見で、31日未明の衆議院本会議おいて与党がイラクへの自衛隊派遣承認などを単独採決したことに対する小泉首相の弁明を取り上げ、厳しく批判した。

菅代表は、小泉首相や額賀自民党政調会長が、本会議に際して野党が議長裁定を拒否したと発言していることを取り上げ、「本日、野田国対委員長に確認したが、あの時点で議長裁定は存在していない。小泉首相はうそつきだと申し上げる」と、国会審議の中断の責任を野党に押し付ける首相を指弾。また、野党の欠席については、審議拒否をしている与党側への抗議だとした。

また、安倍自民党幹事長の学歴問題について菅代表は「第1党の幹事長でもあり、言っていることが2転3転していることについて、どの時期、どんな単位をとられたのか、自ら述べられるだろう」と説明責任を果たすよう求めた。

[常任幹事会]拉致問題訪韓団派遣、参院選追加公認など決める

民主党の常任幹事会が3日、国会内で開かれ、冒頭、菅直人代表が挨拶。与党の強行採決で国会が空転していることについて「わが党が審議引き延ばしのために審議拒否をしているわけではないのはお互いに分かっていること。きちんとした資料も出さない中で、民主党は派遣に反対だから議論しないのだろう、などと言う小泉首相の言動は国会の存在が不必要だと言っているに等しい」と批判するとともに、「国会は国会として頑張ると同時に、参院選に向けてしっかりとした展望と本格的な構えを築かなければいけない」と力説した。

常幹では、(1)民主党躍進パーティーを5月連休明けのしかるべき時期に開催(準備委員長=石井一副代表、事務局長=達増拓也財務局長)(2)昨年末の新体制発足にともない改めて「公務員制度問題対策本部」を継続設置(本部長=仙谷由人団体交流委員長、事務局長=松井孝治行革調査会事務局長)(3)韓国の脱北・拉致被害者との意見交換、拉致問題に関し日韓連携の推進を目的に「民主党拉致問題対策本部」訪韓団(鳩山由紀夫対策本部長、中川正春同事務総長、渡辺周同事務局次長)を4日~6日の日程で派遣(4)2004年度党員サポーター登録作業の実施(5)民主党本部職員の公募(応募期間2月10日~17日)(6)次期衆院選候補者の公認内定11人の追加──などを承認、決定した。《民主党ニュース》



2月3日 その日のできごと(何の日)