平成5315日目
2003/07/28
この日のできごと(何の日)
【民主党・菅直人代表】政権交代をアピール
民主党の菅直人代表と自由党の小沢一郎党首が28日夜、静岡市で開かれたシンポジウムにそろって出席、両党合併の意義や政権交代への決意をアピールした。菅、小沢両氏は23日の会談で合併に合意した後、コンビを組んで相次いで「二人三脚」で活動する機会が増えている。
シンポジウムで菅氏は「自由党と民主党の基本的な(改革の)方向性は共通だ」と指摘。「小沢氏が『自分たちがどういう形でも支えて政権交代を実現する』と言ってくれた気持ちは重い」と述べ、官僚主導ではない政権樹立を目指す考えを表明した。《共同通信》
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【宮城県北部】震度5弱
28日午前4時8分ごろ、宮城県北部で震度5弱の地震があった。26日に震度6強を記録した宮城県連続地震の余震とみられる。震度5以上の余震は26日午後4時56分の震度6弱以来。その後、震度4の余震は相次いだが、約35時間後の大きな余震となった。
気象庁によると、震源地は宮城県北部で、震源の深さは約14キロ。マグニチュード(M)は5.0と推定される。
気象庁は、27日午前9時から24時間以内にM5.0以上の余震(最大震度5強程度)が発生する確率は約20%、M4.5以上の余震(震度5弱程度)が起きる確率は約50%としていた。
28日午前9時から24時間以内のM5.0以上の余震確率は約30%としている。
震源地周辺で新たに瓦が落ちたり、道路が陥没するなどの被害があった。避難所となっていた同県南郷町の町立南郷小学校体育館では天井板がはがれ落ちそうになり、避難住民約100人が近くの町立中学校に移動した。
一方、県によると、27日まで約1万2000世帯に上った断水は約6000世帯に半減した。東北電力によると、1号機が28日未明に運転再開したばかりの女川原発(宮城県女川町、牡鹿町)に異常はなかった。《共同通信》
【長野県・上信越道】21歳男がバスジャック
28日午後6時40分ごろ、長野県の上信越自動車道坂城バス停付近で、乗客33人を乗せた川中島バス(長野市)の新宿発長野行きの高速バスが包丁を持った男に乗っ取られた。
男は運転手(54)のわき腹に包丁を突き付け「松代パーキングエリアに行け。できるだけ多くの警察官を集めろ」と脅迫。乗客を乗せたまま上信越道を北上し午後7時すぎ、約17キロ離れた同パーキングで乗客全員(男性13人、女性20人)を解放した。けが人はなかった。運転手を人質に一時立てこもったが、午後7時35分ごろ、長野県警の捜査員が銃刀法違反の現行犯で逮捕した。
男は栃木県栃木市、無職A容疑者(21)。長野県警の調べに「人間関係に疲れた。自暴自棄になってやった」などと供述しており、詳しい動機を追及している。
調べでは、A容疑者は運転手の説得で包丁を手渡し、運転手がバスを降りた後に捜査員が突入、取り押さえた。
A容疑者は始発の新宿駅西口から乗車。川中島バスの専務が運転手から聞いた話では、A容疑者は前から5列目あたりに座っていたが、携帯電話をいじりながら運転席の方に歩いてきて、気づくと包丁を手に持っていたという。比較的平静な様子で「警察がくれば、投降する」「警察に捕まりたい」と話していたという。
A容疑者は高校中退後アルバイトをし、最近は宅配便の仕事を辞めたばかり。同容疑者の父親は「今日は母親に遊びに行ってくると言って出掛けた。最近特に変わった様子はなかった」と話していた。《共同通信》
【武富士】サービス残業代35億円支払い
消費者金融最大手の「武富士」(本社・東京)が、サービス残業をさせた従業員と退職者計約5200人に対し、過去2年間にさかのぼって計約35億円の未払い残業代を支払っていたことが28日分かった。
厚生労働省によると、一企業が支払ったサービス残業代としては過去最高という。
大阪労働局は、同社が組織的にサービス残業をさせていた疑いが強まったとして、労働基準法(割増賃金規定など)違反容疑で、法人としての同社と、労務担当役員経験者ら数人を29日に書類送検する方針を固めた。
関係者によると、武富士は本社から全国の支店に対し、男性は月に25時間、女性は同6時間を残業時間の上限として通知していた。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・民主党の石井一副代表は28日午後の代議士会で、自由党との合併で小沢一郎党首を迎え入れることに関連し「自民党の連中の批判は聞くに堪えない。野合、野合と言うが、野合の本家は向こうだ」と、持ち前のだみ声で自民党を一刀両断。さらに「『鶏小屋(民主党)に野犬(小沢氏)を放つ』と言うが、汚職と利権にまみれた豚小屋の臭いの方がよほど不潔で汚い」と、後半はもう言いたい放題。派手な自民党攻撃に、会場は拍手と爆笑の渦。《共同通信》
【埼玉県知事選】民主・上田氏が出馬表明
民主党の上田清司副幹事長(衆院埼玉4区)は28日午後、都内で開かれた党有志議員らの会合で、土屋義彦前知事の辞職に伴う埼玉県知事選(8月31日投開票)に立候補する意向を表明した。
上田氏は会合で「このままでは官僚同士の対決になるかもしれない。有権者に(それ以外の)選択肢を示すためにも出馬する」と明言。共同通信の取材にも同様の意向を示し、選挙戦では「政党の後押しを受けるより、多少距離を置いて選挙戦に臨みたい」と述べた。
ただ民主党県連が出馬を打診している元埼玉県副知事の坂東真理子氏が立候補を決意した場合、民主党の分裂選挙となるため、党内には異論があり、最終決定までは曲折がありそうだ。《共同通信》
【第156通常国会】閉幕
通常国会が28日に閉幕し、9月の総裁選に向けた攻勢が激化、自民党は「熱い夏」に突入した。小泉純一郎首相(総裁)が再選へ強気の姿勢を見せるのに対し、反小泉勢力は出馬に名乗りを上げる議員が相次ぎ混戦の様相も。戦術も意思統一されておらず、戦いの構図はまだ定まっていない。《共同通信》
【小泉純一郎首相】総裁選対応で会談
小泉純一郎首相は28日夜、自民党の青木幹雄参院幹事長。森喜朗前首相、中川秀直国対委員長と都内のホテルで会談した。出席者によると小泉首相らは、総裁再選を前提に改革推進のため人心を一新し挙党態勢をつくる必要があうrとの認識で基本的に一致、9月の総裁選直後に内閣改造を行うことを確認した。
会談では、橋本派の実力者でもある青木氏が、小泉首相の総裁再選を支持する条件として、再選後に竹中平蔵金融・経財担当相ら民間人閣僚の交代を含む全面的な内閣改造により挙党態勢を確立するよう重ねて要求した。首相は明確な回答はしなかったもようだ。
森氏は小泉首相んい大使、具体的な内閣改造方針を8月17日からの首相の欧州訪問中に行う予定の同行記者団との懇談で明らかにするよう進言した。
青木氏は会談後「私の考えをきっちりと申し述べた。今までの持論をそのまま伝えた」と記者団に語り、首相の決断を求めたことを強調した。
首相は同じ顔ぶれで行った6月9日の会談で、総裁選直後に内閣改造を行う方針を表明。青木氏も一定の評価をしていた。《共同通信》
【この日の民主党】
宮城県北部地震災害で党対策本部を設置
2003年7月26日未明より宮城県北部を中心に、震度6強を記録する地震が発生し、その後も地震が続いており、宮城県を中心に広範な被害をもたらしていることから、民主党は28日、同地震による災害実態の把握と被害者救援・対策のため、「宮城県北部地震災害対策本部」を設置した。
同対策本部では、29日に現地調査を行い、その結果を踏まえて30日に会合を開き、対応策などを協議する。
▼顧問=円より子副代表▼本部長=岡田克也幹事長▼本部長代理=枝野幸男政調会長▼副本部長=佐藤謙一郎「次の内閣」国土交通ネクスト大臣、朝日俊弘参議院政審会長・参議院災害対策特別委員会理事▼事務局長=大畠章宏「次の内閣」内閣府担当ネクスト大臣▼事務局次長=島聡「次の内閣」内閣府防災担当ネクスト総括副大臣・災害対策特別委員会筆頭理事、安住淳衆議院議員・宮城県連対策本部長▼委員=今野東衆議院議員、大石正光衆議院議員、鎌田さゆり衆議院議員、岡崎トミ子参議院議員、櫻井充参議院議員
第156回通常国会が閉会
1月20日召集の第156回通常国会が28日、190日間の会期を終え、閉会した。
今国会最後の記者会見を行った野田佳彦国会対策委員長は、「初めて国会対策の重責を担い、無我夢中で取り組んできた。徹底審議路線で審議拒否をしないと『腰砕けの国会』と言われ、少し元気を出すと『昔の野党に戻った』と言われ、たいへんさじ加減に苦労したが、ベストを尽くしてきたつもりだ」と今国会を振り返りった。
民主党は、この国会に前国会からの継続案件を含め70余の法案を単独または他の野党などとともに提出。また、民主党の積極的な取り組みにより、性同一性障害者の性別取り扱い特例、上肢障害者等の郵便投票代筆制度、ヤミ金融規制強化などを全会一致の委員長提出法案として成立させた。
[両院議員懇]合併-解散-総選挙へ決意固める
第156回通常国会が閉会した28日、民主党は党本部で両院議員懇談会を開き、190日間の会期を通じた取り組みを振り返るとともに、今後は秋に予想される総選挙の勝利に向けて一丸となって奮闘する決意をうち固めた。
懇談会の冒頭に挨拶に立った菅直人代表は、通常国会への取り組みについて「重要政策に対しては明確な対案を示し、しっかりした取り組みができた」と総括。また自由党との合併方針についても、「野党第一党として政権交代の可能性をもっとも高い形で示さねば、という共通の危機感を背景にして、党として素早い行動がとれた」と評価し、10月解散-11月総選挙に向けて強固な体制をつくりたい、と決意を述べた。
また、両院議員懇談会に続いて選挙対策本部主催の議員懇談会が行われ、総選挙のコミュニケーション戦略をめぐる議論が交わされた。
「総選挙では政策を見比べて選択を」菅代表ら、有楽町で訴え
第156回通常国会が閉会した28日、東京・有楽町マリオン前で民主党の菅直人代表、岡田克也幹事長らが街頭演説会を行った。
菅代表は通常国会を振り返り、ひもつき補助金を廃止して得られる15兆円をもとに一括交付金を創設した民主党予算案の提示、有事3法案成立時に国民の立場で修正を勝ち取ったこと、また戦地イラクに自衛隊を派遣するためのイラク特措法案に明確に反対したことなどを成果として報告した。
また総選挙に向けては、政権交代に向けた自由党との合併の意義を訴え、「自民党と民主党の政策を見比べ、選択してほしい」と力強く呼びかけた。岡田幹事長も、「10年前の細川政権成立時と同様、政治を変えていくために、勇気を持って一歩踏み出してほしい」と聴衆に訴えた。《民主党ニュース》