平成2126日目

平成6年11月3日(木)

1994/11/03

【読売新聞】憲法改正試案を発表

読売新聞社は3日付朝刊の紙面で、現憲法について国民的論議を起こすためとして社内でまとめた「憲法改正試案」を発表した。大手報道機関が憲法の改正試案を作成したのは極めて異例。試案による改正条文は、自衛力の保持を明記し、国際的な平和維持活動へ積極的に参加することをうたって象徴天皇のの明確化や首相の指導力強化、憲法裁判所の創設、改正手続きの簡素化など現憲法全体に検討を加えた内容になっている。

読売新聞社は試案作成した理由について「現行憲法では十分に対応できない新たな状況が生まれており、今こそ、未来志向の国民的憲法論議を深めるための素材を提示することが言論機関の責任であると判断した」としている。

試案によると、自衛隊が合憲か違憲かで議論が分かれている現憲法9条については、1頃の「戦争の放棄」は残した上で、2項の「戦力および交戦権の否認」は全面的に改め「自らの平和と独立を守り、その安全を保つため、自衛のための組織を持つことができる」と、自衛隊の位置付けを明確に打ち出している。

試案の「第3章 安全保障」の条文には、核兵器など無差別大量殺傷兵器の禁止や首相による文民統制、徴兵制の禁止などを新たに設定。国連の平和維持活動(PKO)への参加については、「第4章 国際協力」の条文を新設、「平和の維持および促進並びに人道的支援の活動」に自衛隊の派遣を認める、としている。

また、試案の前文は、国民主権、平和主義、基本的人権の3原則などを掲げているが、現憲法の文言を大幅に削り、第1章は国民主権を明記し、第2章で天皇の国事行為は形式化する一方で外交面での元首性を取り入れる、という内容。

このほか、裁判の進化を狙った憲法裁判所の創設や首相の指導力強化、参議院の機能強化など三権の改革を図り、基本的人権の面では人格権とプライバシー保護、環境権の新設をうたい、憲法改正は国会議員の3分の2の賛成で成立することを新たに加える、としている。

3日午後、読売新聞社内で試案について説明した飯沼健真調査研究本部長は「まとめるのに3年かかった。21世紀に向けて議論を続けたい」と語った。《共同通信》



【西武・石毛宏典内野手】FA宣言確実に

西武の石毛宏典内野手(38)がフリーエージェント(FA)宣言することがほぼ確実な見通しとなった。石毛は3日、所沢市内のホテルで西武球団の清水代表、小野専務から監督就任の要請を受けたが、現役に固執したため、話し合いは物別れに終わった。

球団側との会談を終え、東京都内の自宅に戻った石毛は「現役にこだわる気持ちは変わらない」と語り、従来から一貫している現役に固執する姿勢を見せた。ただ、石毛が監督要請を断った場合、西武で現役を続けるのは状況的に難しく、FA宣言することになる。

森監督の勇退に伴い、西武では後任人事を進め、2日には堤オーナーが「石毛が最有力」と明言した。しかし、石毛が正式な監督要請にも現役続行の姿勢を崩さなかったことで、監督就任を固辞する可能性が極めて強くなった。《共同通信》

【村山富市首相】将棋大会の表彰式に出席

村山富市首相は3日午後、東京・千駄ヶ谷の将棋会館で開かれた社会党機関紙「社会新報」主催の第8回女流アマ王将戦の表彰式に大会実行委員長として出席、女流プロ棋士の蛸島彰子五段との記念対局に挑んだ。

表彰式で首相が「昨年も実行委員長で来たが、ひょんなことから首相になって、今年は内閣総理大臣の肩書も持ってきました」とあいさつすると出席者から笑いとともに大きな拍手。

記念対局は5分間。首相は「手が震えて心臓がドキドキするよ」と周囲を笑わせながら挑んだが、一気に七、八手を繰り出す速攻を見せた。首相のこの日の戦法は「矢倉囲い」という正攻法。《共同通信》

【カンボジア】ポル・ポト派、村民50人を虐殺

カンボジア西部バタンバン州のナム・トム副知事は3日、ポル・ポト派が先月下旬、同州西部で一度に村人50人を射殺したことを明らかにし、ポト派のゲリラ活動が活発な同州でも「ポル・ポト政権が崩壊した1979年以来、最大の虐殺だ」と指摘した。

副知事によると、殺害されたのは州都バタンバンの西約50キロにあるバベル地区タクット村の村民。10月22日、竹を切り出すため森へ向かった村人72人が、約30人のポト派部隊に連行された。陸路は地雷原で歩けないため、村人たちが川を20隻の小舟に分乗して移動していたところを襲われた。

拘束された村人たちは28日、理由を告げられないまま手を縛られ、次々と、射殺されたという。ポト派兵士は全員を殺害しようとしたが、22人が森へ飛び込み、逃げ帰った。うち2人は被弾し重傷。《共同通信》



11月3日のできごと