平成5316日目

2003/07/29

この日のできごと(何の日)

【小泉純一郎首相】「政策転換はない」

小泉純一郎首相は29日午前、通常国会閉幕を受けて首相官邸で記者会見し「政策転換はない」と強調、構造改革路線を掲げて9月の自民党総裁選に出馬する意向を表明した。さらに「私が進める改革に賛成の人たち、グループ、政党の結集を図るための改造は必要だ」と述べ、総裁選直後に内閣改造を断行する意向を示した。

総裁選での具体的公約として(1)郵政事業民営化(2)道路関係4公団民営化−を掲げ、勝利すれば総選挙の党公約とする考えを強調した。

首相は構造改革路線について「種をまいて芽が出てきた段階で、つぶせという動きには断固戦わなければならない。政策転換はしない」と述べた。

総裁選では郵政事業民営化について「2007年4月には民営化できるよう、その前にどういう形で民営化するかという法律を制定したい」と指摘。道路関係4公団についても「来年の通常国会に(民営化の)法案を出す準備を進めている」と述べた。

さらに「(総裁選で)勝った総裁の公約が党の公約にならないのはばかげたことだ」とし、自民党内の批判に反論した。

総裁選後の内閣改造については「改革路線を支持してくれる人を適材適所で改造するのは当然だ」と強調した。

日本経済については、「まだ厳しい状況だが、若干明るい兆しが出てきた」とした上で財政、税制、歳出、規制改革を進め「民間主導の財政出動に頼らない持続可能な成長軌道に乗せていきたい」と決意を示した。《共同通信》

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【日本赤十字社】検査“すり抜け”血液製剤供給6400本

肝炎ウイルスなどに感染していたのに検査をすり抜けた可能性がある輸血用血液製剤が、昨年6月からの13か月間に約6400本も全国の医療機関に供給されていたことが29日、分かった。このうち、未使用のまま回収できたのは13本だけで、残りのほとんどが輸血に使用されていた。厚生労働省から報告命令を受けた日本赤十字社が同日、調査結果を明らかにした。

調査対象は、昨年6月13日—今月21日の間に採血された延べ598万451人の献血血液。このうち採血後の検査で、肝炎ウイルスなどに感染している疑いが判明した献血者の前回の献血を追跡調査した。その結果、前回の検査をすり抜けた可能性がある輸血製剤6419本が医療機関に供給されていた。

輸血製剤のうち、外科手術などで使われる「新鮮凍結血漿(けっしょう)」は有効期間が1年間あるため、供給前に長期保管しておけば、回収できる可能性が高まる。6419本のうち523本が1年以内に採取された新鮮凍結血漿で、回収できる可能性があった。しかし、日赤側は保管を行っておらず、感染の疑いが判明した時点で、ほとんどが使用されてしまっており、回収できたたのはわずか13本。このうち、11本がB型肝炎、2本がC型肝炎のウイルス感染の疑いがあった。

同血漿の保管を行ってこなかったことについて、日赤側は、「献血者の75%は年に1回しか献血しないため、保管しておいても回収できる可能性は低い」などとしている。《読売新聞》

【巨人・木佐貫洋投手】プロ初完封勝利

中日0−3巨人◇29日◇東京ドーム

木佐貫が3安打しか許さず、プロ初完封を飾った。伸びのある直球をテンポよく投げ込み、1四球と制球も問題なし。9奪三振で危なげなく7勝目をマークした。打線は七回、攻めあぐねていた紀藤から先頭の高橋由が中堅左へ本塁打を放ち突破口を開いた。さらに二死二塁から、阿部が2ランで続いた。中日打線は木佐貫に力負けした。《共同通信》

【辻元清美容疑者】4000万円を個人借り入れ

秘書給与取事件で警視庁捜査二課に逮捕された社民党前衆院議員辻元清美容疑者(43)が、国からだまし取ったとされる政策秘書2人分の給与などをプールした事務所管理の銀行口座から、5年半に約30回の個人的な借り入れを繰り返し、総額で約4000万円に上っていたことが29日、関係者の話で分かった。

ほとんどが知人への貸し付けに回され、既に全額返済されている。このほか同じ口座から政策スタッフ人件費として1870万円余が支出されていたことなど、資金の流れの詳細も判明した。

一時的借り入れとはいえ、知人への貸し付けという私的な使途が確認されたのは初めて。

辻元容疑者は1996年10月から昨年3月に議員辞職するまでの間、公設秘書が管理していた5口座のうち大半の資金が集中していた「スタッフ口座」から、100万ー150万円を約30回にわたり借り入れた。

総額は約4000万円に上り、ほとんどが知人への短期の貸し付けに回された。議員歳費などが振り込まれる「議員口座」から返済していた。

ほかに明らかになったのは、A容疑者(56)ら2人から政策秘書の名義貸しを受けていた96年10月−98年12月の口座の出入り。この間に限れば、個人借り入れは約1450万円になる。

「スタッフロ座」には(1) 衆院が「政策秘書口座」に振り込んだ給与から名義貸しの謝礼約250万円を差し引いた約1630万円(2)公設秘書の寄付約800万円(3)カンパ約85万円−の計約2500万円が入金された。

うち約1870万円は、在京の政策スタッフ11人の人件費に使われ、残りは「貯蓄口座」にプールされた。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・坂口力厚生労働相は29日の記者会見で、9月の自民党総裁選後に予定される内閣改造に関連して、坂口厚労相が交代するとの観測も出ているとの記者団の質問に対し「私もホッとする。皆さん方の厳しい質問を受けることもなくなる」と笑いを誘った。さらに「そう思うと精神的にも非常に安定する」との心境も吐露。ただ坂口氏は最近、来年の公的年金制度改正に関して積極的な発言を続けており、ホッとするというのは果たして本音かとの見方も。《共同通信》

【MLB】

米大リーグ、ヤンキースの松井外野手は29日、アナハイムのエンゼルス戦に「5番・左翼」で先発し、七回に10試合ぶりとなる11号ソロ本塁打を放つなど5打数3安打2打点。打率を2割9分9厘に上げた。第1打席から先制の右前適時打、中堅右への二塁打、中飛、右越え本塁打、遊ゴロ併殺打。ヤンキースは6−2で勝った。

マリナーズのイチロー外野手はタイガース戦に「1番・右翼」で先発し、一回にメジャー通算600本目で7試合連続安打となる中前打を放つなど4打数2安打。打率は3割4分2厘でリーグ首位を堅守した。マリナーズは1−5で勝った。

ドジャースの石井投手はフィリーズ戦に先発し、6回を3安打2失点で、5敗目(9勝)を喫した。ドジャースは3投手に計3安打に抑えられ、0−2で敗れた。《共同通信》

【この日の民主党】

岡田幹事長、地方遊説を松江市からスタート

民主党の岡田克也幹事長は29日、通常国会閉会を受け、総選挙の予定候補者応援のための地方遊説を本格的に開始した。最初に訪れたのは島根県松江市。島根1区の濱口和久予定候補とともに政談演説会に参加し、300人を越える支援者らを前に講演を行った。

岡田幹事長はまず今国会を振り返り、イラクへの自衛隊派遣をめぐる首相の無責任発言などを挙げて「国民の間でも『天才詐欺師』の本質が明らかになってきた」と厳しく指摘。その上で、自由党との合併について「政権交代を実現する、その大きな目標に向かって両党が小異を捨てて、大道につく」との決意を訴え、理解を求めた。

最後に岡田幹事長は、保守が強いと言われる島根においても、政権交代のチャンスはあるとし「お一人おひとりが決意し、活動下されば大きな山は動く」と、濱口予定候補への支援を訴え講演を締め括った。

[次の内閣]高速道路政策を協議

民主党『次の内閣』(ネクストキャビネット)は29日の閣議で、「高速道路政策」について協議を行った。説明にあたった佐藤謙一郎・国土交通ネクスト大臣は「本来、民主党が提言していた道路公団完全民営化案があるが、現状を考慮すると民営化にこだわらず高速道路無料化という案を考える声も挙がっている」として両案を提起した。

閣議では、高速道路を無料にした後に公団の借金をどのように返済していくのか、またその際、都市部でのさらなる道路渋滞や環境破壊にどう対応するか、また本質的に道路やコミュニティについてどのように考えるのか、など様々な議論がなされた。これを受け、政調会長が次回の閣議で議論を整理したものを提案し、最終的な結論を出す方向で了承された。

「合併に期待の高まり感じる」菅代表

民主党の菅直人代表は29日の定例記者会見で、自由党との合併について「地方を回っても、期待感の高まりを感じる。わかりやすい選択肢の一方として民主党が認められてきている」と述べ、政権交代実現への自信を示した。

また、小泉首相が同日の記者会見で、総裁選に向けて「政策転換はしない」と強調したことについて触れ、「“変えた”ということを言いたくない人だ。何もやっていないのを変えないのだから、これからも何もやらないということだ」と揶揄した。《民主党ニュース》



7月29日 その日のできごと(何の日)