平成5296日目
2003/07/09
この日のできごと(何の日)
【長崎男児誘拐殺人事件】中1男子を補導
長崎市の幼稚園児、Bちゃん(4つ)が誘拐され殺害された事件で、長崎県警捜査本部は9日、同市内の中学校に通う一年生の男子生徒(12)が事件にかかわったとみて事情聴取を始めた。14歳未満の「触法少年」は、刑法の規定で刑事責任が問えず逮捕されないため、捜査本部は慎重に調べている。非行事実があったことを確認できれば、生徒を補導し、児童相談所に通告する見通しだ。
連れ去った幼児を裸にしてビルの屋上から投げ落としたとみられる凄惨な事件は、遺体発見から8日目で、中学一年生の事情聴取という衝撃的な展開となった。
調べでは、遺体があった駐車場ビル(同市万才町)に近い同市浜町のアーケード街の防犯ビデオに、白い半袖シャツに黒いズボンの制服姿の男がBちゃんと連れ立って歩く映像を確認。このシャツの左胸のイニシャルから、長崎市内の中学校を特定し、背格好や顔の輪郭などから、男子生徒を絞り込んだ。
また、駐車場ビルの屋上の鉄さくにBちゃんとみられる幼児のはだしの足跡があったほか、一帯には事件に関与した人物が残したとみられる運動靴の足跡を確認。この運動靴は約10年前まで長崎市内の中学校が通学用に使い、この生徒が通う中学では現在も通学用に指定されている。
同市内では、Bちゃんが行方不明になった家電量販店(同市三芳町)から北に1.5キロの大型商業施設(千歳町)でも、今年4月に幼い男児が店内の遊具施設広場から連れ去られ、衣服を脱がされるなどの被害が2日連続であったことが発覚。捜査本部は、男児を連れ出し、人けのない駐車場で裸にするなどの手口がBちゃん事件と酷似していることから、男子生徒がこの事件にもかかわった可能性があるとみている。
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長崎市の幼稚園児、Bちゃん(4つ)が誘拐され殺害された事件で、長崎県警捜査本部は9日夕、朝から事情を聴いていた同市内の中学一年男子生徒(12)が、Bちゃんを連れ去ってビル屋上から突き落としたことを認めたため補導し、非行事実を同県中央児童相談所に通告した。14歳未満の「触法少年」は刑法の規定で刑事責任が問えず、逮捕されない。児童相談所は10日にも生徒を家庭裁判所に送致、家裁は生徒を少年鑑別所に収容して、非行の有無や更生方法を探る「観護措置」を取るとみられる。
男子生徒は事件を起こしたことについて「後悔しています。B君のお父さん、お母さん、ごめんなさい」と反省の言葉を語り、Bちゃんが行方不明になった家電量販店(長崎市三芳町)から駐車場ビル(同市万才町)への移動に路面電車を使った、と説明したという。また、Bちゃんを連れ去った動機について、いたずら目的との趣旨の話をしているという。
調べでは、男子生徒は1日午後7時20分ごろ、家電店の体験ゲーム売り場で両親と離れて一人で遊んでいたBちゃんを連れ去り、南に約4キロの駐車場ビル(8階建て)まで連れて行き、同9時15分ごろ屋上から突き落として殺害したとされる。死因はビルからの転落による脳障害だった。
県警は、殺害現場となった駐車場ビルに近い同市浜町のアーケード街の防犯ビデオに、白い半袖シャツに黒いズボンの制服の男がBちゃんと連れ立って歩く映像を確認。シャツの左胸のイニシャルや背格好などからこの男子生徒を絞り込んだ。 《西日本新聞》
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【大相撲】
大相撲名古屋場所4日日(9日・愛知県体育館)横綱武蔵丸は平幕貴ノ浪にはたき込まれ、2連勝の後に2連敗となった。貴ノ浪は2個目の金星。横綱朝青龍は安美錦を強烈に押し倒して1敗を守った。全勝は大関千代大海と平幕の時津海の2人となった。千代大海は関脇旭天鵬を突き落とした。他の大関は魁皇は3勝目を挙げたが、武双山が高見盛に敗れて土がついた。栃東は2敗目を喫した。旭天鵬は2勝2敗。関脇若の里は小結栃乃洋に敗れて2勝2敗となった。栃乃洋も2勝2敗。十両は霜鳥がただ1人全勝。《共同通信》
【柏崎刈羽原子力発電所】経産相が4号機安全宣言
東京電力柏崎刈羽原子力発電所4号機の運転再開に向け平沼赳夫経済産業相は9日、新潟県と柏崎市、刈羽村の各議会で「運転しても安全上問題ない」と述べた。東電のトラブル隠し発覚後、経産相がひびの見つかった原子炉の安全宣言をしたのは初。
経産省から原子力安全・保安院を独立させるよう求めている平山征夫知事は「国の対応にこだわるやりとりが全くないまま運転再開とはいかない」と、保安院独立問題が再開容認の焦点になるとの見解を明らかにした。《共同通信》
【イラク復興支援特別措置法案】参院連合審査
参院の外交防衛委員会と内閣委員会は9日午後、小泉純一郎首相が出席して連合審査会を続行、イラク復興支援特別措置法案の質疑を行った。
石破茂防衛庁長官は派遣した自衛隊員が拉致された場合の対応について「拉致された人を捜索に行くのは当然だ。そうでないと組織としての自己保存はできない」と述べ、自衛隊として捜索活動を行う考えを明らかにした。ただ「奪還という行為をやるではなない」とも述べ、戦闘行為を引き起こすような活動はしない」と強調した。
小泉首相はイラクに派遣した自衛隊員が殺傷されたり、逆にイラク人を殺傷したりする可能性について「殺される可能性がないと言えばそれは言えない。夜盗、強盗と戦って相手を殺す可能性がないかと言えば、これもないとは言えない」と述べた。
石破氏は、法案が自衛隊の活動地域を「非戦闘地域」に限定していることに関連して「地図を示して『ここは戦闘地域です、それ以外は非戦闘地域です』と分けるわけではない。分けられるのかとお尋ねになるのならば、そもそもできないという話になる」と述べ、イラク全土を両地域に色分けする考えはないことを明らかにした。
自民党の亀井郁夫、民主党の木俣佳丈、無所属の黒岩宇洋各氏らへの答弁。《共同通信》
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参院の外交防衛委員会と内閣委員会は9日、小泉純一郎首相が出席して連合審査会を開き、イラク復興支援特別措置法案の質疑を行った。小泉首相は自衛隊の海外派遣の在り方を定める恒久法制定に関して「この法案が成立して、イラクで実績を積んで経験もできた(後に)、将来の課題として検討してもいいのではないかと思う」と述べ、イラクでの実績を踏まえ法制化を検討する考えを示唆した。《共同通信》
【小泉純一郎首相】総裁選公約に郵政民営化
小泉純一郎首相は9日夜、郵政民営化など自民党総裁選の公約を国政選挙の党公約とする考えを示したことに党内から反発が出たことに関連し「郵政民営化は反発覚悟で必ず盛り込む」と総裁選に臨む方針に変更がないことを強調した。首相官邸で記者団に語った。
首相は、昨年7月の郵政関連法成立の際に、自民党郵政族が日本郵政公社の経営形態見直し論議の凍結を求めたことに触れ「今後一切、見直し論議を行わないと(党側が)言ったが、私は『郵政公社は民営化の一里塚』と言った。反発するのは承知でやっている」と族議員を挑発した。
これに先立ち首相は、首相官邸に経済評論家の田中直毅氏を呼び、郵政民営化のほか、道路関係4公団の民営化、補助金の削減と地方への税源移譲など「三位一体」改革の実現を公約に掲げ総裁選に臨む考えを伝えた。《共同通信》
【MLB】
米大リーグ、ドジャースの石井一久投手は9日、セントルイスでのカージナルス戦に先発。5回1/3を4安打4失点で、今季8勝目(3敗)を挙げ、日米通算100勝(日本で78勝)となった。ドジャースは6−5で競り勝った。
ヤンキースの松井秀喜外野手はインディアンス戦に「5番・左翼」で先発したが、5打数無安打。2試合連続無安打で打率は3割3厘に下がった。打撃内容は空振り三振、二飛、一ゴロ、左飛、三直。ヤンキースは6−2で勝った。
マリナーズのイチロー外野手はオリオールズ戦に「1番・右翼」で先発し、4打数1安打。8試合連続安打をマークしたが、打率は3割4分9厘でリーグ1位のモーラ(オリオールズ)との差は9厘に広がった。3打席凡退後、七回の第4打席で捕前バント安打を決めた。マリナーズは2−7で敗れた。
エクスポズの大家投手はフィリーズ戦に先発。六回まで無安打無失点と好投したが、結局8回を3安打2失点で敗戦投手(7勝9敗)となった。フィリーズが2−0で勝った。《共同通信》
【この日の民主党】
[参連合審査]「自衛隊派遣、水浄化のニーズも疑問」若林議員
参議院の連合審査会で9日、関連質疑に立った若林秀樹議員は、イラク現地を自ら調査した立場から、政府の説明している自衛隊派遣へのニーズに疑問を表明した。
若林議員は、物資輸送を行うトラックの車列の写真を示しながら、「物資輸送はトラック輸送で十分足りている」と指摘。自衛隊が高い能力を持つとされる水の浄化についても、「水の支援は、UNICEFが資金の拠出を受けてすでに行っており、これに一元化すべきもの。自衛隊が浄化した水をイラク国民に配るのも大変だ」と疑問を表明した。石破防衛庁長官は、「水浄化についても確定していない。どう配るかは治安情勢を勘案して判断すべき」とあいまいな答弁。「もっと支援事業の中身を具体的に示して欲しい」との要望に、福田官房長官は「現地情勢に変化があることは認めないわけにはいかない。要望はよく分かるので、努力したい」と答えた。
[参連合審査]木俣議員、イラク攻撃支持の首相責任追及
参議院で9日、イラク特措法案をめぐる外交防衛委員会と内閣委員会との連合審査会が行われ、民主党の木俣佳丈議員が質疑に立った。
木俣議員は、イラクの大量破壊兵器が発見されず米英のイラク攻撃の大義が大きく揺らいでいる問題で、攻撃を支持した小泉首相に対し「最終的に見つからなかった場合、どう責任をとるか」と詰め寄った。しかし首相は「査察に全面協力すれば戦争は起こらなかった。責任はフセインにある」などと問題のすりかえに終始。木俣議員は「(兵器が)出てこなければ辞任だ。それだけ重い決断だった」と厳しく言い渡した。
また、イラクに派遣された自衛隊員が拉致された場合、武器使用を禁じられた自衛隊が奪還に行けるか、と質問。石波防衛庁長官は「捜索には行く」としか答えられなかった。木俣議員は「中途半端な派遣では自衛隊員が惨めな思いするだけ」と批判した。
「マニフェストの作成はオープンに進める」枝野政調会長
民主党の枝野幸男政策調査会長は9日、『次の内閣』閣議後の会見で、マニフェストをめぐる状況について触れ、「メディアを含め大変関心が高まってきている。このことは日本の政治にとってもよいことであると思う」と語った。さらに民主党のマニフェスト作成のプロセスについて「できるだけオープンに国民の皆さんに開かれた形でつくり上げていきたい」と述べ、今週末までに第一次案の原案をまとめることを明らかにした。
また枝野政調会長は、朝日生命との経営統合を検討していた東京海上火災に金融庁の高木監督局長(現長官)が圧力をかけていた問題について、「(高木長官は)文書の存在の事実を認めながら完全に開き直っている。公務員の守秘義務違反などを含め、これは犯罪である。刑事告発も視野に入れながら厳しく対応をしていく。もちろん竹中金融担当相の責任も追及していく」と厳しく批判した。
食品リサイクル法改正案を参議院に提出
ツルネンマルテイ『次の内閣』循環社会ワーキングチーム事務局長と和田洋子・参議院国対委員長代理は9日、参議院事務総長室を訪れ、「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律の改正案」を提出した。
本法案は、『次の内閣』環境部門の下に設置されている循環社会WT(近藤昭一座長)の中で、食品リサイクル等の問題について検討し、まとめたもの。外部講師を招いてのヒアリングや、山形県長井市のレインボープランの視察を行い、改正案を完成させ、3日には法案の記者発表を行っている。
ツルネン議員は、参院事務総長に対して「環境委員会での審議を希望します」と述べ、報道陣のカメラに囲まれる中、同改正案を手渡した。発議者は、同議員のほか、小川勝也議員、和田洋子議員の民主党議員3名。《民主党ニュース》