平成2362日目
1995/06/27
この日のできごと(何の日)
【クライスラー】西武自販を買収
米自動車メーカー大手のクライスラーは27日、セゾングループの西武自動車販売(本社東京)を買収することで合意し、正式発表した。米ビッグスリーが日本市場で直営の販売網を持つのは初めてで、独自の販売戦略によってシェア(市場占有率)を拡大するのが狙いだ。また難航する日米自動車交渉で、米側は日本市場参入への企業努力をアピールする効果もあり、交渉にも影響を与えそうだ。
都内で記者会見したクライスラーのデニス・ルート・アジア太平洋地域事業統括責任者は「今回の決断は、ク社が日本市場に真剣に取り組んでいることを示し、日米自動車紛争にも一筋の光を投げかける」と述べた。
会見によると、同社の日本での輸入を手掛けるクライスラー・ジャパン・セールスが、西武自販の発行済み株式を買い取るなど1億ドル(約84億円)で取得する。買収後は現在60人の西武自販の従業員を350人に増やすという。
クライスラーは、西武自販の契約店約120店と本田技研工業の系列店約1800店で「ジープ・チェロキー」などを販売。94年の販売台数は1万3601台と、前年の5699台の2倍以上に伸びた。さらに、来年以降は右ハンドルの小型戦略車「ネオン」やミニバンを投入し、99年には10万台に拡大することを目指している。
今回の買収は、価格設定やアフタサービスなどの面でクライスラーの独自色を出し、自らの手で市場を掘り起こす戦略とみられる。《共同通信》
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【第41回江戸川乱歩賞】藤原伊織氏「テロリストのパラソル」
【天皇陛下】ポリープ切除
天皇陛下は27日午前、皇居内の宮内庁病院で、大腸に見つかったポリープの内視鏡による切除治療を受けられた。陛下が外科的処置を受けるのは昭和23年12月の虫垂炎での手術以来で、東大第一外科の武藤徹一郎教授が治療に当たった。
同庁によると、ポリープが見つかったのは大腸右奥の「肝弯曲部」で、大きさは約1センチ。侍医らの話では、これまでの検査では異常がないことなどからポリープは良性とみているが、切除した組織の検査を行うことにしている。
陛下は午前10時50分すぎ、車で御所から病院に到着。皇后さまが付き添った。陸下は普段と変わらず穏やかな表情。午後1時10分すぎ、陛下は治療を終え御所に戻られた。休息後に公務に就かれる予定。
陛下は24日、宮内庁病院で定期検診の一環として造影剤を使った大腸のエックス線検査を受け、武藤教授がポリープと診断した。この検査は一年おきのため一昨年6月以来だったが、この間に受けた潜血検査では異常がなかったという。
陛下は定期的に健康診断を受けており、1月には皇后さまと一緒に磁気を利用して断層撮影を行う核磁気共鳴診断装置(MRI)による検査を初めて受けられた。
陛下の治療に伴い、皇后さまはこの日午後、皇居内の楽部で開かれる雅楽の演奏会への出席を取りやめられた。《共同通信》
【旧二信用組合乱脈融資事件】元理事長らを逮捕
東京協和、安全の旧二信用組合乱脈融資事件で東京地検特捜部は27日、安全信組から約273億円を不正融資させたとして、背任の疑いで元東京協和信組理事長T(49)、元安全信組理事長S(47)ら4容疑者を逮捕、T容疑者経営の「イ・アイ・イ」グループ本社やT容疑者が政治家や官僚などの接待に使った料亭など約十カ所を家宅捜索した。《共同通信》
【村山富市首相】明石康氏と会談
村山首相は27日午後、明石康・旧ユーゴスラビア国連特別代表と首相官邸で会談した。首相は「(ボスニア・ヘルツェゴヴィナ問題に)日本は直接介入できないが、今後もやれることはやりたい。国連中心で解決することが大事だ」と述べ、資金面での継続的な協力を約束した。《共同通信》
【政界談話室】
○…村山富市首相は27日、首相官邸で開かれた緑化推進功労者の授賞式であいさつし「緑は安心して暮らせる社会に重要だ」と緑化推進の必要性を強調。この後、記者団から「自然を相手にする仕事は大変だが」と水を向けられると、首相は「そう。でも安らぎと余裕を与える、かけがえのないものだから」と目を細めた。今年は阪神大震災に始まり、地下鉄サリン事件、急激な円高、全日空機ハイジャック事件などと気が休まる間もない首相。進退問題に直結しかねない参院選を間近に控え「安らぎと余裕」が欲しいというのが本音のようだ。
○…自民党の山崎拓国対委員長はこの日、村山内閣支持率が横ばいとなったある世論調査の結果を見ながら「不信任案否決、全日空後ハイジャック事件解決の(好)影響が出ていないな」と分析。さらに「やはり景気だ。景気問題に真剣に取り組まないと(政権は)持たない」と、「政権の命運は景気対策にあり」の持論を展開した。最後は「政権がつぶれるのは大体、支持率が2割を割ってからだ。まだ、体力は残っている」と太鼓判を押した。《共同通信》