平成5117日目
2003/01/11
この日のできごと(何の日)
【加藤紘一氏】政界復帰宣言
昨年4月に衆院議員を辞職した加藤紘一元自民党幹事長は11日午前、山形県鶴岡市で開かれた後援会の新年会であいさつし「お許しが得られるならば今まで通り政治に携わっていけるようになりたい」と述べ、次期衆院選に出馬、政界復帰を目指す考えを正式に表明した。
加藤氏の元事務所代表が公共工事受注の口利き料脱税事件に問われ、その責任をとって自民党を離党、議員辞職してから約9カ月。昨年の通常国会で「政治とカネ」の問題」で辞職した辻元清美氏、田中真紀子氏らの中で政界復帰の意向を明確にしたのは加藤氏が初めて。
加藤氏は「昨年は人生の中でもっともつらい年だった。期待と信頼を裏切りおわびの言葉もない。すべて私の心構えの問題だ」と一連の事件を陳謝。「政治をやる人間として観察力、洞察力がなかったと思うこともあった。政治の世界から離れようと思ったことが一日や二日なかったかといえばうそになる」と心情を吐露、支援を要請した。
加藤氏は辞職後、地元山形でおわび行脚を続け昨年10月から米コロンビア大学院で集中講義の講師を務め、12月に帰国。渡米中に行われた衆院補欠選挙では、民主党の新人が議席を獲得した。
約1億7000万円を脱税したとして所得税法違反の罪に問われた元事務所代表は昨年12月、東京地裁で懲役2年、執行猶予4年、罰金4300万円の判決を受け、刑が確定している。《共同通信》
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【柔道・嘉納杯】
男子柔道の嘉納杯国際大会第1日は11日、東京・日本武道館で4階級を行い、日本勢が全階級を制覇。66キロ級は昨年の全日本選抜体重別選手権優勝の鳥居智男(了徳寺学園職)が初優勝した。81キロ級はアトランタ五輪71キロ級金メダルの中村兼三(旭化成)、60キロ級は伏兵の小川武志(了徳寺学園職)がともに初の栄冠を手にした。中村は順当に勝ち進み、決勝では昨秋の釜山アジア大会王者の秋山成勲(平成管財)と対戦、攻めあぐんだものの優勢勝ちした。100キロ級はアジア大会金メダルの鈴木桂治(国士大)が初制覇。《共同通信》
【ラグビー・全国大学選手権】
ラグビーの全国大学選手権最終日は11日、東京・国立競技場で決勝を行い、早大が関東学院大を27−22で破り、13大会ぶり11度目の大学日本一の座に就いた。
早大は前半、CTB山下のトライを皮切りに、大きく展開するスピードのある攻撃で3トライを奪って試合の主導権を握り、5点差で逃げ切った。早大の優勝回数は最多となる明大の12度にあと一つと迫った。関東学院大は1982−84年度の同大に続く史上2校目の3連覇を逃した。《共同通信》
【新庄剛志外野手】メッツに復帰
米大リーグのメッツは11日、新庄剛志外野手と年俸60万ドル(約7200万円)の1年契約で合意した。2年ぶりにメッツに復帰することになった新庄は年俸以外に、活躍に応じたボーナスで最大40万ドル(約4800万円)を手にできる。
メッツのデュケット・ゼネラルマネジャー補佐は「われわれは両手を広げて新庄の復帰を歓迎する。外野のどこでもこなせる彼の守備は素晴らしい。打撃でも(メッツに在籍した)2年前の姿を取り戻せると確信している」と期待を込めた。
新庄は大リーグ1年目だった2001年にメッツで打率2割6分8厘、10本塁打、56打点をマーク。トレードでジャイアンツに移籍した昨年は打率2割3分8厘、9本塁打、37打点に終わり、シーズン終了後に自由契約となった。《共同通信》
【この日の小泉純一郎首相】
モスクワで講演
小泉純一郎首相は11日午前、モスクワの核物理施設クルチャトフ研究所で講演し、冷戦対立などの後遺症である「20世紀の負の遺産」の解決が「重要な責務」と訴え、北方領土問題の解決や、ロシアへの非核化支援、余剰プルトニウム処分をはじめとする「核兵器廃絶の実現」に強い決意を表明した。
非核化支援の柱としては、極東海域に放置されたロシアの退役原子力潜水艦の解体事業促進のため、日ロ双方の実務者で構成する合同タスクフォース(作業部会)の創設を発表した。
首相は講演で、唯一の被爆国の立場から「核兵器は廃絶されなければならない」と強調。北朝鮮が核拡散防止条約(NPT)脱退を宣言したことについて「極めて遺憾で重大な懸念を有する。北朝鮮が今回の決定を撤回し、核開発計画を廃棄するため迅速な行動をとることを強く求める」と重ねて呼び掛けた。
北方領土問題については日ロ間の「負の遺産」と位置付けた上で、「日ロ両国には、大きな発展の潜在性があると確信している。過去の負の遺産を克服できれば日ロ関係発展の潜在性を十二分に引き出せる」と述べ、両国関係発展の「海図」となる日ロ行動計画を着実に実施し、平和条約締結を目指す考えを示した。《共同通信》
年内解散を否定
小泉純一郎首相は11日午後、モスクワ市内のホテルで同行記者団と懇談し、衆院解散・総選挙について「解散する理由は見当たらない。今年は今までの改革の芽が出てきたところで、これを軌道に乗せていかないといけない」と述べ、年内の解散を重ねて否定。当面は特殊法人改革や規制改革などの政策推進を最優先する考えを示した。
さらに、不良債権処理を含む金融改革、税制改革、歳出改革を総合的に進め、「明日の飛躍のための改革」にまい進する考えを強調した。
20日召集の通常国会で有事関連法案を成立させたいとの考えを強調するとともに「民主党も前から(有事法制の)必要性を言っており、野党第一党として建設的提案をしてくれることを期待している」と修正協議に前向きに取り組む意向を表明。「有事法制は民主党も自由党も言っていることで、対決する法案ではない。党利党略的なことは考えない方がいい」と有事関連法案を政局に利用しようとする動きをけん制した。
衆院解散に関しては、自民党が衆院で過半数を制していることを挙げ「これ以上、与党を増やす必要はない」と指摘。「万一、内閣不信任決議案が出ても可決する事態は想像できない」と述べ、首相の経済対策へ批判を強めている与党からも「造反」の動きは出ないとの見通しを示した。《共同通信》
【モーリス・ギブさん】死去
モーリス・ギブ氏(米国の人気ポップグループ、ビー・ジーズのメンバー)AP通信によると、11日、米フロリダ州マイアミの病院で死去、53歳。9日に腸閉塞の手術を受けた後、容体が急変した。
英国出身。双子のロビンと兄のバリーの3兄弟でビー・ジーズを結成。人気映画「サタデー・ナイト・フィーバー」(77年)の挿入歌「愛はきらめきの中に」などを集めた、映画と同名のアルバムを発表。当時のディスコ・ブームに乗り世界中で大ヒットし、グラミー賞に輝いたほか、ロックンロールの名誉殿堂入りを果たした。《共同通信》
