平成1098日目

平成4年1月10日(金)

1992/01/10

【宮澤喜一首相】「米の対日赤字は減る」

宮澤首相は10日午後、都内で講演し、ブッシュ大統領との日米首脳会談の結果について「お互いベストの答えを出した。両国の信頼関係は高まった」と高く評価した。

その上で「すぐ貿易の数字に現れることはないが、これからの長い貿易関係の中でいい結果が出ることと思う」と述べ、首脳会談後に発表された「アクションプラン」の措置などを誠実に実行すれば、米国の対日貿易赤字は次第に減少していくとの見通しを示した。《共同通信》



【米・ブッシュ大統領】離日

ブッシュ米大統領は10日午前10時45分、4日間の公式日程を終え、羽田空港から大統領専用機で帰国の途についた。羽田空港では渡辺美智雄外相夫妻、村田良平駐米大使夫妻らが見送った。

離日に先立って、天皇、皇后両陛下は東京・元赤坂の迎賓館にブッシュ大統領を訪ね、お別れのあいさつをされた。《読売新聞》

【岐阜県海津町】「安全祈願参拝の旅」の観光バスが横転

10日午後3時5分ごろ、岐阜県海津郡海津町の揖斐川左岸堤防道路から「東海協和」所有の大型バスが約8メートル下の堤防外側の町道に転落した。名古屋市港区のAさん(53)ら8人が肩の骨を折るなどの重傷、29人も軽傷を負った。

海津署の調べでは、堤防道路は約6メートルと幅が狭く、バスは対向のダンプカーと擦れ違う際、左側に寄り過ぎたため転落した。業務上過失傷害の疑いで運転手から事情を聴いている。

バスに乗っていたのは名古屋市港区の港湾労働災害防止協会名古屋支部のメンバーの港湾運送業者ら。一行は総勢80人で同日午前8時ごろ、バス2台と乗用車数台に分乗して出発。愛知県犬山市の成田山別院大聖寺や海津郡平田町の千代保稲荷を参拝して名古屋市に戻る途中だった。この日の参拝は新年の安全祈願のためだった。《共同通信》

【JR日光線】老女恐喝、乗客70人見ぬふり

栃木県のJR日光線宇都宮発日光行き普通電車(2両編成)内で10日昼下がり、1人で帰宅途中の同県今市市の無職女性(69)が酒に酔った男に絡まれたあげく、現金3000円を脅し取られた。

男は今市署員に恐喝の疑いで現行犯逮捕されたが、同じ車両に乗り合わせていた約70人の乗客が約10分間、一部始終を目撃していながら、見て見ぬふりをしていたことが分かった。同署はJR側からも当時の状況などを聞いているが、被害者の女性は「今の時代、こんなものかと悲しくなった。夜も寝られない」と嘆いている。《読売新聞》

【韓国・盧泰愚大統領】後継に金泳三氏推す

韓国の盧泰愚大統領は10日午前9時30分(日本時間同)から青瓦台で年頭記者会見を行い、今年の総選挙を「3月以後に実施する」と明らかにするとともに、「総選挙は、金泳三代表最高委員が中心となって臨む」と述べ、総選挙の陣頭指揮を任せる形で、党ナンバー2の金泳三氏を後継者として間接的に示唆した。同時に盛盧大統領は、与党・民自党の大統領選候補は「総選挙後に党大会を開き、民主的な手続きに基づき、選挙で選出する」との方針を明らかにした。

これは、党内少数派の金泳三氏を次期大統領候補とすることに反発する動きが依然、強いという党内事情に配慮したものとみられる。民自党は、2年前、与党の民正党と野党の民主、共和両党による三党合同で発足したが、旧民正党系からは、旧野党指導者だった金泳三氏の次期候補に批判的な声が根強い。

しかし、盧大統領としては、目前に迫った総選挙を控え、現段階としては金泳三氏を次期大統領選の最有力候補として支持することを打ち出し、党内結束態勢で総選挙に全力を挙げる構えを強調したといえよう。《読売新聞》

【自民党・金丸信副総裁】大連立に意欲

自民党の金丸副総裁(竹下派会長)は10日、党本部で副総裁就任後、初めて読売新聞などのインタビューに応じ、政界再編について、「今日の日本は国難だ。自社公民で手を握り、政策合意を得て、連立内閣を作ることを考えながら難局を乗り切ることが必要だ」と述べ、自民、社会、公明、民社四党による連立政権樹立に強い意欲を示した。

自民、社会両党を軸に公明、民社両党を加えた大連立構想は、金丸氏の持論だが、この日の発言は7月の参院選での与野党逆転状況解消は不可能との判断に立って、党副総裁として参院選後に政界再編に取り組む構えを表明したものだ。

また、金丸氏は社会党との連立の条件とする「社会党の左派との決別」が難しい場合、社会党を除いて自民、公明、民社三党で連立政権を作る可能性について「それはある」と述べ、次善の策として自公民連立も選択肢の一つにしていることを明らかにした。

同日選の可能性については、金丸氏は、①衆院は現在、自民党が安定多数を確保している②7月の参院選はどれだけ頑張っても与野党逆転を解消できない―などと指摘。その上で「その中で衆参同日選は常識ではない。参院選一本に絞って自民党の総力をあげて一議席でも多くとり、3年後の次々回参院選で過半数を取る態勢を作るべきだ」と述べた。《読売新聞》



1月10日のできごと